我の進む道こそ王道なり   作:ごーたろんす

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皆様読むだけでなく、評価、感想まで書いてくださってありがとうございます。

評価コメントでも面白かったと書いてくださる方がいて作者の励みになっております。

評価コメントの方もちゃんと目を通すようにしますので今後ともよろしくお願いします。

……評価コメント見れるの知らんかった(小声


どういうことだ。我聞いてない!!

ーーーギルドも女神ヘスティアもしらん。私はギルと、その、もう少し一緒にいたいだけだ。

 

 

アルフィアが朝から可愛くてベッドから出れん。最近気づいたがアルフィアは外ではあまり喋らんが家では甘えてくることが多い。

 

頭を撫でると未だにそっと抱きついてくるのが我のお気に入りである。

 

 

 

ヘスティアが家に怒りながら突撃してくるまでベッドから出なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まったく!!天界の三大処女神と呼ばれたボクの眷族なのに朝からあ、あんなことしてるなんて!!」

 

 

「何をわけのわからんことを。夫婦なのだから当たり前であろう。ヘスティアの眷族になってから恋愛禁止!と言われたのならまだしも、なる前から夫婦なのだ。

 

それで眷族にしたのは貴様であろう?それは黙認したと言うのだ。ならばいくら主神でもそこに口を出すのは王たる我が許容せん。」

 

 

ぐぬぬぬぬ〜!!とツインテールをうにょんうにょんさせながら唸るヘスティア。それを無視して手を繋いでいるアルフィアがいた。

 

3人で歩いているとやはり民から声をかけられる。子には我の主神様よ。とヘスティアを紹介してやると嬉しそうにヘスティアに抱きつきに行った。

 

さすが孤児を守護する女神。子供たちに囲まれても優しく親のように接している。

 

 

「……ヘスティアは尊敬すべき女神だと思う。あのヘラのこともいい子と言うくらいだからな。

 

あいつには絶対言わんが、新しい主神がヘスティアで良かった。」

 

 

アルフィアがボソリと呟き、閉じていた目を開いて子供たちとヘスティアを見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

子らが満足したのを見てギルドに向かい、受付嬢に声をかける。エルフ?いや、ハーフエルフか。何処かで見た顔だが誰だ?

 

 

「雑種。冒険者登録とファミリア登録だ。訳あって公にしたくないこともあるから個室を用意しろ。」

 

 

「はい??……!!!!ぎ、ギルガメッシュ様……!わかりました。すぐに用意させて頂きます。」

 

 

 

ほう。我と分かりながらもすぐに自らの職務に忠実に動いたか。オラリオの雑種にもマシなやつがいるでは無いか。

 

 

 

個室に通されて飲み物を出される。ソワソワしている受付嬢に名を聞く。

エイナ・チュールか。良き名ではないか。

 

 

「あ、あの、ギルガメッシュ様。母がとても世話になったとお聞きしておりまして。私が産まれたのもギルガメッシュ様のおかげだと。

 

母に代わってお礼を述べさせてくださいっ!」

 

 

 

ギルガメッシュは普通に生活をしてるつもりだが、見聞を広げる為に民との交流を優先させたり、エルフの住むさまざまな森を歩き、導いているので向こうが勝手に恩を感じていることが多い。

 

その為、ふとした時に感謝されることがとても多い。

 

 

「私の母はアイナ・チュールと申します。」

 

「何?アイナ?あの姉上の従者だったアイナか!?」

 

 

ガタッと椅子から立ち上がるギルにビクッとする他の3人。

 

 

「アイナは結婚して子まで授かっていたのか!?ええい!我になんの連絡もせぬとは!いい歳して未だに我を揶揄って遊んでおるのかアイツは!!」

 

 

 

昔からそうだ。アイナは我が物心ついた時からそこにいた。姉上と同じく王として産まれた我を敬うように扱わず、弟のように扱ってくれていた。

 

それはそれで不敬だがなっ!!あのアイナが子を授かっていたとは…。

 

 

 

「そうか。エイナ。アイナは今何をしている?」

 

 

そっと目を伏せて病気になって家で寝ていることを聞く。

 

 

「何だと?ちっ。世話のやけるやつよ。エイナ。仕事終わりに案内せよ。我がアイナの病を燃やし尽くしてくれる。

 

我の民には病無しだ。アルフィアの不治の病すら燃やし尽くしたのだから問題あるまい。」

 

「ほ、本当ですか!?ありがとうございます!ありがとうこざ「バタンっ!!」……います。ぎ、ギルド長?」

 

 

何やら豚みたいなのが入って来た。

 

「チュール!!何故受付におらん!どこの冒険者かしらんが………え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こっちを見るな。雑音が。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「せ、せ、静寂ぅぅぅぅ!!へへへヘラファミリアがなんでオラリオに!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この豚、まさか、まさかとは思うが同胞か!?この恥晒しめが……

しかしやかましいなこいつ。

 

 

 

 

「おい。豚。口を開くな。これが同胞とはな。エイナ。この豚に何かされたりわけのわからんことを囀られたら我に言え。

 

王としてこの恥晒しを処刑してやる。まぁ手を下すのはオラリオ中の同胞だがな。豚如きに王自ら手を下すことはない。」

 

 

 

ギルの言葉に真っ赤になって睨もうとしたが、誰が言葉を発したのか気づいたらしく赤から青に顔色を変える。

 

 

「ぎ、ギルガメッシュ様……」

 

 

 

 

「頭が高い。」

 

 

 

 

その一言ですぐに平伏するロイマン・マルディール。

 

 

 

 

ちょうど良い。アイナに会って恨み言の一つや二つ言いたいからな。エイナはこの豚をギルド長と言っておったな。

 

 

 

 

「豚。我とアルフィアを冒険者登録せよ。それとファミリアは新興ファミリアのヘスティアファミリアだ。

 

主神はヘスティア。我のレベルは4。アルフィアのレベルは8だ。

 

 

団長のところは空けておけ。何かあればエイナを通して我に伝えよ。

 

 

そして我とアルフィアが所属していることは伏せておけ。」

 

 

 

「は、はいっ!」

 

 

 

「ほう?ただの無能な豚かと思ったが即答するとは仕事はできるようだな。良い良い。先程までの不敬はこの仕事で不問にしてやろう。

 

それとエイナに用がある。連れて行くから穴埋めを貴様がしろ。」

 

 

 

呆然とするロイマン。パクパクと口を開閉している。

発言の許可をしてやる。

 

「不敬ながらご質問があります…。な、何故不問に……。わ、私が、その、豪遊し、好きに生きてこのような体型になり、醜いのはわかります。

 

ですが、不問にすると言うのは……」

 

 

 

「戯けめ。豪遊し、好きに生きていけるのは貴様が今までギルドに対して人生を差し出した正当な対価であろう。

 

我は王。外見が醜かろうと、なんであろうと貴様も我が民であることは違いない。行き過ぎは許さぬが己の責務を全うする民を負の側面だけで処罰はせん。

 

貴様は今の地位に登るまでに相応の仕事をした筈だ。責務を全うしている限り我が許す。

 

豪遊?結構。放蕩生活?結構。好きにせよ。」

 

 

 

 

ヘスティアは初めてできた眷族がとても誇らしかった。最初は自分もうわぁと思った。でもギル君は違った。

 

そこだけで終わらせないで良い部分を見つけ、肯定した。

 

普通の下界の子は負の側面を見て拒否する。しかし王は違う。民を見捨てないで導いた。

 

 

 

 

「貴様への道は示した。それからどうするかは貴様次第だ。失敗しても良い。間違いを犯してもよい。だが自分の責務だけは果たせ。」

 

 

 

 

ロイマン・マルディールは一世紀以上ギルドに尽くしてきた。冒険者という人種は傲慢でギルドの職員を見下す。

 

初めは死なせない為に必死だった。

 

ダンジョンの情報も冒険者の情報も何もかも精査して1人でも多くの冒険者が生きて帰ってこれるようにした。

 

しかしその思いが通じることはなく、変わることもなく、ただ時間だけが過ぎて割り切ることにした。

 

性格も曲がり、傲岸不遜になった自覚もあった。

 

 

 

その半生とも呼べる時間を王が認めてくれた。こんなに嬉しいことはない。

 

静かに立ち上がって頭を丁寧に下げてエイナを見る。

 

 

 

「私はギルガメッシュ様のおっしゃられた仕事を、私の責務を果たす。チュール。貴様も今すべき責務を果たせ。

 

ギルガメッシュ様。数々の不敬、申し訳ありませんでした。今から仕事をしますのですみませんが失礼します。」

 

 

 

 

手を振ってやると頭をもう一度だけ下げて出ていった。扉の外からは、ロイマンの指示が良く聞こえてくる。

 

 

 

「あの豚まで民か。ギルのおかげであの豚が出て行く時、こいつは誰だと思ったぞ。」

 

 

アルフィアの一言で全員が笑ってしまう。エイナに帰宅準備をさせて一緒にアイナの元に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま!お母さん!体調はどう??」

 

 

 

 

「あらエイナ?ギルドの仕事は?ん?お客様かし、ら……。え?ギル様!?ギル様よね?大きくなっちゃってー!!元気にしてた??」

 

 

 

 

寝ていたアイナがとても嬉しそうに抱きついてきて頬をつんつんしてくる。ヘスティアは嘘だろ!?となり、エイナは固まった後に震え始め、アルフィアはアイナを引き剥がして我の前に立つ。

 

 

 

「あら?」

 

 

 

「私の旦那に触るな雑音。病気の前に天界に送るぞ。」

 

 

 

 

アルフィアが殺気だつがアイナは目を今まで以上にキラキラさせる。

 

 

 

「あらあらあら!!ギル様のお嫁さん!?良かったわ!ギル様は昔っから大人びてて相手なんか居ないんじゃないかって心配してたんだから!

 

アルフィアちゃんね!ほらほら!お話しましょ!」

 

 

自由奔放。天真爛漫。これがリヴェリアの親友になれ、ギルが唯一強く出られない相手である。

 

 

 

ギル様の淹れた紅茶が飲みたいわ!と言われてもう何を言っても無駄だと気づいた面々は黙って紅茶を淹れるギルを同情の目で見てしまう。

 

 

アルフィアはアイナに捕まってたじたじである。普段なら即福音だが真っ直ぐに純粋に思ったことを言われる。それは溺愛しているベルと同じ為何もできない。

 

ヘスティアは母がとんでもないことをしているともう泣きそうになっているエイナを慰めていた。

 

 

 

 

「積もる話はあるが…。アイナ。病気とはなんだ。」

 

 

 

「……知っちゃってたかぁ。単純に森の外の空気が合わないみたいでね、体調崩し易くなってるみたいなの。」

 

 

 

とりあえずものは試しだと魔法を撃つとアイナの顔色は血色が良くなった。だが、直感がこのままだと再発すると言っている。

 

 

「うーん。あの炎、完全にボクのウェスタだよね。あ、そうだ。アイナ君は多分だけど身体の中が弱いんじゃないかい?

 

ボクの恩恵とギル君のウェスタは相性がいいから恩恵あげようか??」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「それだ!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

ヘスティアが恩恵を刻み、直感もアイナは大丈夫だと告げている。

 

これで私も冒険者ね!と言うアイナに拳骨を食らわせてから今まであったことを互いにゆっくりと話していく。

 

アイナは元気になったしリヴェリアと遊びに行くわ!と大はしゃぎしていたがそこはもう姉上に任せよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーダンジョンに潜るのは久しぶりだ。行くぞギル。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーふははは!!何も気にせずに王の財宝を射出できるのは気持ちいいな!!

 

 

 




ロイマンって一世紀以上もギルドいるんだって。

そりゃ冒険者と色々あっただろうしあんな性格にもなるよね。

知らんけど笑


日曜日。天気が良い中で部屋でエアコンかけてグータラしながら小説書いてストックします。

明日から仕事行きたくねぇ

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