魔法少女リリカルなのは~異世界からの転生者~   作:gankon

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一応、時系列的にはこちらが先です。


プロローグ2 現代からの転生者その1

気がつくと目の前には天使がいた。金色の髪に青い瞳で背中には純白に大きな翼を持つ白いワンピースを着た少女がこちら見ている。

 

 

「あなたは誰?」

 

 

私の質問するとにっこり微笑む。

 

 

「どうも初めまして~。私は神の御使い、つまりは天使で~す。天ちゃんって呼んでね!」

 

 

随分と軽い調子で愛称で呼ぶよう言ってくるこの少女はやはり天使のようである。このようなフランクな天使がいるのだろうかと自分の感覚と相手の言葉を疑ってしまうがこのような人物は知り合いにいない。

 

 

「その天使さんが私に何の用ですか?それにここは・・・・」

 

(う~わ~。かなり怪しい。なんか天使っぽくない)

 

「天使っぽくないって失礼ですね!これでも立派な天使なんですよ!このツヤッツヤでスベッスベのまるで初雪のような純白の翼が目に入りませんか!そ・れ・に天ちゃんですよ~」

 

(考えてることを読まれた!?)

 

 

やたらと自分の翼を自慢し近づいてくる天使に私は引いてしまうが考えてることを読まれたし、この状況を説明してくれそうなのは目の前の自称天使しかいないわけで信じるしかない。

 

 

「分かりました!あなたは天使です!疑ってすみませんでした!」

 

「ふむ!分かればヨロシイ!えー、こほん!改めましておめでとうございます!貴女は転生する権利を得られました~。どんどんぱふー。天ちゃんが嫌なら天たんでも可!ですよ~」

 

「え?転生ってどゆこと?」

 

「驚いてますね~。説明しましょう!貴女は100年に一度神界に住む者の娯楽として特典つけて転生させよう!企画の対象として選ばれました。なので特典つけて転生させてあげますよ~」

 

(スルーですか。そうですか。・・・・だけど私は諦めない!)

 

「そんな!急に言われても。私学校もあるし家族もいるから遠慮したいんだけど」

 

「え?う、嬉しくないんですか!?転生ですよ!チートですよ!!ハーレムですよ!!!天たんですよ!!!!」

 

「いやぁ。家族の方が大事だし、私の家は一人っ子だから。それにハーレムって私は女の子なんだけど」

 

「ああ、そうゆうことですか。残念ながら貴女はご家族にはもう会うことは出来ませんよ?天たんですよ?」

 

「ど、どういうこと!?」

 

「だって、ここに呼んだのは死者の魂から棒倒しで選んだんですから。つまり貴女はもう死んでいるということです。・・・・・天たんって呼ばないとやめませんよ~」

 

「私が死んでい、る?」

 

 

天使の言葉に目の前が真っ暗になりそうだったが何でもないように話す彼女の顔を見ると落ち着いた、というか諦めた。正直取り乱しても不思議じゃないと思うがどこか納得している自分がいる。

 

 

「え~と、死因はですね赤信号を無視してきたトラックにはねられ即死だそうですね。あっ。トラックの運転手の方は無傷みたいですね。天たんビックリです」

 

(私は即死だったのに運転手は無傷って)

 

 

被害者である私と加害者である運転手との被害の差が余りにも違うことに何とも言えない気持ちになったが、両親よりも先に死んでしまったことで心配になった。

 

 

(お父さん大丈夫かな?自他共に認める親バカだったし、お母さんもおっとりした人だったからなぁ、ショックで倒れたりしなければいいけど)

 

「んっん、考えてるところ悪いのですが天たんが話しかけます。よろしいでしょうか?」

 

 

両親のことで考え込んでいたが天使に話しかけられ我に返る。

 

 

「あんまり良くないけどいいよ」

 

「まあ、自分が死んだなんて事を聞かされれば大抵の魂は取り乱したり攻撃的になったりするので貴女はまともな方ですよ。それでですね貴女が死んでいる事が分かったところで改めてお聞きしますけど。転生しません?限度がありますけど今なら三つまで特典をお付けしますよ?ああ!天たんじゃなく天タソですか?」

 

「聞きたいことがあるんだけどいい?」

 

「ふむ、何でしょう?女神様のスリーs「違う!」そうですか。天タソの由来ですか?」

 

(・・・・・そこで何故自分じゃなく女神様のなんだろう?同性だし興味ないけど)

 

「それは個人情報だからですよ~。当たり前じゃないですか?天タソは恥ずかしがり屋なんですよ~」

 

(め、女神様のはいいんだ・・・・)

 

「いや~、そこはほら。なんたって女神様だし?私は天タソだし?」

 

(何で疑問形なの?というか天罰が下らないのかな)

 

「なんか女神様が別の世界に用が有るみたいなんで私か貴方が言わなきゃバレませんよ~。・・・・・クックック」

 

 

言葉で天タソ言わせるのを諦めたのかどこからか“天タソ”と書かれたプラカードを取り出しこちらに向けてきた。

 

 

(そんなんでいいの!?というかさっきから考えてることに返答されてる・・・。しかも悪い顔で笑ってるし。うん、アレには突っ込まない)

 

「気にしちゃ~だめですよ?でも、アレは気にしてください」

 

「・・・・・分かった。とりあえずどんな世界か教えてよ」

 

「はいはい~い。転生先に世界は【魔法少女リリカルなのは】の世界です。何故かと言われれば女神様が管理する世界がここしかないからです。なので私はここにしか案内できません!」

 

 

今度は着ているトーガのようなものに名札を取り付けた。だが私は反応しない。

 

 

「魔法少女リリカルなのはってアニメだったよね?」

 

「最近じゃあ劇場版も有りますが、転生先は両方とも混ざったような世界ですね~。まあ、気にしないでください。知っているみたいで良かったです!」

 

 

次は空中に“天タソって可愛くないですか?”と書いているが気のせいである。

 

 

「知ってるって言っても1期目だけだよ?友達に詳しい娘いたからまずは1期のDVDを全巻渡せれて見なさいって言われたから。まあ面白かったけど。なのはちゃんとかフェイトちゃんが可愛かったし」

 

「そうですか!それは良かったです。ほらほら~。生なのはちゃんや生フェイトちゃんに会える唯一のチャンスですよ~。特典関係無く転生者はAAAクラスの魔力持っていますので十分やっていけますよ~。異世界転生いかっがスか~」

 

 

天使は私に近づき耳打ちしながら足元を指さしている。その先には“天タソって天かすっぽく聞こえないこともない?”という文字が浮かび上がっていた。

 

 

「ちなみに転生しなかったらどうなるの?」

 

 

私は今までの光景を全て無かったものとし、質問すると天使はどこからかタブレット端末を取り出し、調べ始めた。

 

 

「え~と。転生しなかったら他の魂と同じくどこに転生するか分かりませんね~。人間になれるかなんて絶望的ですし。ほら、比較的空いているのはハエとかGですよ~」

 

 

渡されたタブレット端末の画面を見てみると何故か日本語で人間、もしくはそれに近い生き物は転生が数百年待ちと表示されており虫、特に害虫にあたる生き物はすっからかんだった。そしてよく見ると各項目の枠は小さい天タソっという単語で出来ていて、これは流石に気味が悪かった。

 

 

「ハエ!?それにGって!?もしかして台所に住むあの黒い悪魔!?」

 

「そうですね~。だからほら特典付きの転生したほうがいいですって」

 

(あるぇ~。あれだけやっても天タソと呼んでくれませんか。仕方ありませんね~。今回はこのぐらいにしときますか)

 

 

天使が言っていることが本当ならハエとかGとかになる。それは哺乳類ですらない。そんなものになるのなら怪しくても天使の言う通り転生したほうが数万倍良い。

 

 

「・・・・私、天使の言うとおり転生する」

 

 

その言葉を聞いた天使はホッと安堵る。

 

 

「いや~良かった。それでは早速特典についてお聞きしましょう。限度は有りますが、とりあえず希望を言ってみてください。三つまではお~け~ですよ。先ほども言いましたがランクAAA相当の魔力は標準ですし管理局で使用されている普通のストレージデバイスも付けます。希望がなければ海鳴市に主人公たちの同年代として転生しますから生まれを変えたければ特典の一つとして叶えますよ?」

 

「結構優遇されてるんだ。そういえばストレージデバイスって何?なのはちゃんのレイジングハートとどう違うの?」

 

「えーとですね、主人公達が使っているものはインテリジェントデバイスといいましてAI搭載型の機種ですね。アドバイスやデバイス単体で魔法を発動させたりできるパートナーのようなものです。ストレージデバイスはほとんどが非AI搭載型で魔法を発動させるために使う物でただの杖と思えばいいかと。まあデバイスが無くても魔法は使えるんですけど効率が悪いんで気にしないでください」

 

「なるほど。ということはレイジングハートが魔法を発動させたりアドバイスしてたのはインテリジェントデバイスだからなんだ・・・・ってことはこのままじゃ魔法を指導してくれる人がいないんだね。なら一つ目はインテリジェントデバイスをください」

 

「りょ~かいです。人格や形状はどうしますか?」

 

「人格は女の子で私より年下な感じ、形状は・・・杖ってこと以外思いつかないからそっちでお願い。あっ、でも普段はペンダントの形にして着けてても問題ないようにね」

 

「はいはーい。形状は使ってみてからのお楽しみということで。人格や待機状態はお望み通りにしておきます」

 

「なら二つ目は魔法を練習できる環境が欲しいな。使えるだけじゃいざという時にどうにもならないかもしれないから練習しておきたいし」

 

「ふむふむ。構いませんよ~。時間の流れを変えるようなものはできませんが感知されない結界を張ることのできる魔法をデバイス入れておきましょう」

 

「ありがとう。三つ目は魔法と関係ないんだけどさ・・・・・優しいお兄ちゃんが欲しいかなぁなんて」

 

 

彼女は顔を真っ赤にしながら希望を言った。生前は一人っ子だったために兄というものに憧れを持っているのだが流石にそれを望むのは恥ずかしく声が小さくなっている。それを聞いた天使は何を言われたのか分からずキョトンとしていたが元の表情に戻りもう一度聞く。

 

 

「え、え~と三つ目の特典はなんでしたっけ?よく聞こえませんでした。もう一度お願いします」

 

「だ、だから優しいお兄ちゃんが欲しいって言ったの!何度も聞き返さないでよ!恥ずかしいんだから・・・・・」

 

 

彼女の三つ目の特典の内容をもう一度聞き、間違えてはいなかったと理解した瞬間。天使はニヤニヤとイイ笑顔で生暖かい視線を送った。

 

 

「そんな目で見ないで!ニヤニヤしないでってば!いいじゃん!お兄ちゃんが欲しいってい思ったって。転生しても必ず兄妹がいるかなんて分からないんだから。生まれを変えたければ特典で叶えるみたいなこと言ったじゃん!ただ甘えたり、頭撫でてもらったり、勉強教えてもらったり、一緒に買い物に行ったりしてみたいなぁ、なんて思っても。実際の兄妹はそんなことしないだろうけどやってみたいものはやってみたいんだからさ!」

 

「分~かりました!いいでしょう貴女の三つ目の特典は優しいお兄ちゃんということで。このタブレットに打ち込めば最適な人物を選んでくれるでしょう!一人一人の性格を調べるのは骨が折れるので機械任せにしますが」

 

 

そう言って天使はタブレット端末に何か打ち込む。

 

 

「よしっと。これで転生する準備は整いましたよ~。いや~お疲れさんです!デバイスの方は貴女が3歳の誕生日に一人になった瞬間現れるようにしときます。何か質問はありますか?」

 

「ん~、とくに無いよ」

 

「そうですか。それではお別れです。新たな人生を楽しんでくださいね~」

 

(ついでに私を愉しませてくださいな)

 

「うん。ありがとう」

 

「逝ってら~」

 

「えっ」

 

 

天使が端末を操作した瞬間。足元に穴が現れ私は落ちていく。それを見ている天使は端末を投げ捨て腹を抱え爆笑していた。

 

 

「ちょっとぉぉぉぉ~!」

 

「あっはははははは!!いや~面白かったですね~」

 

 

(彼女には100年に一度神界に住む者の娯楽として特典つけて転生させよう!企画なんて嘘を言いましたが特に突っ込まれなくて良かったです。実際は私がうっかり予定表にジュースを零したから死んでしまったんですよね~。まあ気分良く転生されたので結果オーライ!さて、残り二人の対応をしなければ。女神様が戻ってくる前にやってしまわないと手が出せなくなりますからね。忙しい忙しい)

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