ヴァンパイアに転生したんですけどスローライフしたいです。 作:麗紫 水晶
久々に全員が揃いました。貴族でも無いのに僕の人数が何故か増えている”転生したヴァンパイア“雅 煌太(みやび こうた)”こと、リュードです。
街作りの為の街道を整備するため、リッチのメリザさんにも手伝ってもらうことで今後の話が出来る事になりました。
しかし、私達の知り得ないところで侯爵(ヴァンパイア側の)が動き出すとは……私達は知る由も無いことで………。
いや、それでですよ!侯爵のことは知り得ないことなのでその話は置いとくとして……。
今、私は大至急に体を動かしている所なのです!全員集合したまでは良かったんですよ!私も一安心しましたし、みんなが元気そうなのを確認できて嬉しいです。
しか~しっ!メリザさん御一行が来たことで、私が増築していた2階の大きめの寝室が途中になっていたことに気づき、慌てて作業を再開した訳です。
案の定、サリーナが巨大ベッドを持参してきました。特注製だそうでキングサイズの更に2つ大きいサイズだそうで……冷や汗をかきつつ、そのベッドが収まって更に間取りに余裕が出来るように、まあテーブルや椅子に鏡台くらいは置けるように………あの……20畳以上かな……えらい広さになってませんか?私このまま領主じゃ無くて大工で生計を立てていこうかな………とまあ、そんなこんなで部屋が出来上がり、無事にベッドを納められた所です。
「きもち~~い!」
「これは、フカフカじゃのぅ。」
「こんな柔らかい感触はそこそこの貴族でも味わえないぞ。」
「ええ、素材にはかなり力を入れて作ってもらいましたわ。費用は旦那様持ちでWW」
「ええっ!?私が払うの?い…いかほどで……汗」
「はあい、それは旦那様のお・身・体で………WW」
「はあ、そうですか……身体で支払いを………って、ちょっと待てぃっ!!」
スイマセン、乗り突っ込みしました。あ~~ビックリしたぁ!なんつうことをサラリと言うのか……も~~サリーナが後ろを向いてクスクス笑ってる~~からかったなぁ、ようし今晩覚えてろよ~~~……あ、え、い、いや誤解しないでくださいよ!お返しするだけですから!!怪しい事はありませんって!
「なに、我が支払っても良いぞ。その代わり1日我が主殿を独占するでのWW」
は!?ミレーナさん、何を!?
「あ、それ私も一緒に良いですか?ミレーナ様、一緒にリュード様を独占しましょう。」
「おお、アリシア。ヌシも攻めるのう、嫌いじゃないぞよ。」
「ありがとうございます!」
「な、ならば私も良いだろうか………。」
「ルージェさんも一緒にリュード様を独占しましょう!」
「ホッホッホ、モテル男は辛いですなWW」
「あの………私の意思は……尊重はされないんですか………。」
私を完全に無視の状態で、盛り上がっている女性達が居りました。私に威厳が無いのは知ってますよ、威厳が無いのはね……。
「じゃあ、まずは早速下の居間で会議といこう。みんな居間に集合だ。」
全員が部屋を出て順に1階へと降りていきます。それぞれ居間の長いす等に腰掛け、私の話に耳を傾けてきました。
「紅茶をご用意いたしました。」
さっすが執事のアラネロさん!執事の鏡と言えるこの気配り!素晴らしい!みんなの分も配ってます。なんて人……じゃなかったヴァンパイアさんでしょう。
「それじゃ、改めて紹介するね。こちらはリッチのメリザさん。こっちはアリシアにルージェにサリーナ、そして……。」
「バルジオです。よろしく。」
「メリザと申します、お見知りおきを。私はミレーナ様に長く仕えさせてもらっております…ですので今回、リュード様はそのミレーナ様より更に上になられるお方……ご命令とあらば何を置いても完遂いたしたく存じます。何なりとお申し付けください。」
両手をクロスさせて胸に当てお辞儀をしていました。みんなも、よろしくと言い合って印象が良かったのか馴染んでました。てか、みんなメリザさん大丈夫なんだ?スケルトンでリッチなんだけど………汗。
「それで、これからどういたしますか?」
メリザさんが話を戻してくれたので、本題に入る事に。
「よし、先ずはここへラザルドの街の人々を呼ぶために街道を整備したい。魔獣に襲われたり、来るだけで疲れてしまっては意味がない。安心して移住してもらう為にも道を作る。それをルージェとミレーナの指揮でメリザさんと進めて欲しい、頼めるかい?」
「分かったぞよ。」
「了解した。仕上がりは任せてもらっても?」
「任せるよ。頼むね。」
「お任せ下さい。立派に仕上げてみせましょう。」
言った手前、ホントに大丈夫かな………?
「あ、それと伐採した樹木は一ヶ所に集めておいて欲しいんだ。それで住居や店舗なんかを建てるのに材料として使うから。重ねてで悪いけど頼むよ。」
「「「了解。」」」
「それで私達はどうすれば?」
「うん、サリーナとアリシアは私と共に。宿屋や作業場、休憩所といった建物を建てた中の準備を頼みたい。そしてバルジオには別室を設けて雇った人達の賃金の管理を任せたい。」
「成る程、給金を管理すればよろしいのですね。」
「そう、雇う訳だから給金を支払わないといけない。だけど相場より少し上乗せしないと魅力がなくて、誰も来ない。」
「ならば、危険手当てをつけましょうか。賃金を払うまで、ここに働きに来ている間は宿代食事をタダにすると言う事で如何ですかな?」
流石はバルジオ!やはり商人だけあって、人の扱いが上手いね。
「資金が間に合うならそれでお願いするよ。」
「問題ありませんな。」
「後は、街の人達にどう説明して納得してもらうかだけど……。」
「そうですわね。雇うにも、街の人々がやる気にならなければ移住もままならないでしょうし……。」
そうなんですよ、一番の問題点がソコなんです。いくら道や建物を作っても、住む者が居なければ廃墟になるだけ……。
「よし、道作りはそのまま進めてくれ。私は必要な建物を作ったら、アリシアとサリーナとバルジオを連れて街の長に会いに行ってくる。」
「ふむ、いよいよですな。」
「そうだね、いよいよだ……みんな良いかい?」
見回すと全員真剣な顔つきで頷いてくれました。
「ありがとう、じゃあ今更だけど私の我が儘に付き合ってくれ。街作りスタートだ!」
「「「「「「おおっ!!」」」」」」
全員拳を振り上げて、団結の意を示しました。
「あら、結束が固まったと思ったらもうこんな時間に?」
サリーナの声にみんなが振り向いて外を見ると日は落ちて辺りはすっかり暗くなってました。よく考えてみると、私が2階の寝室を必至に作ってから会議となった訳で、既に時間は大分進んでいたと言う事です。
「じゃあ、食事にして風呂に入ろうか。」
みんな賛成して、食事の準備を。
楽しい食事の団らんの後、入浴タイムに……。
私とバルジオは後で入るからと念を押し、女性達に先に。不満を漏らしてましたが、添い寝してくれるかいと話したら嬉々として納得してくれました。だってパジャマや寝間着な訳でしょう、裸よりは良いかなと……………すみません、へ理屈でした……。
「凄いわ!旦那様はやはり素晴らしいお方です……ふうっ……。」
「毎日入れるなんて、幸せです~~。」
「冷めそうになったらこの石を入れると良いのだな?」
「そうです~その焼き石を入れて下さい~。その時に冷めた石を湯船から出してくれれば……。」
「成る程、入れ替えれば良いのだな。」
「その通りです~。」
「フム、これは良い。肌がツルツルになるのう、スベスベじゃ。」
女性達は大きな風呂に満足そうです。
「ほら、ヌシも入らぬか。温まるぞよ。」
「は、はい……ですがその……。」
「大丈夫ですよ、一緒に入りましょう。」
「そうですわ、女同士ですもの。気兼ねなど不要です。」
アリシアとサリーナにも促され、決意した様で……。
「で、では失礼して……。」
ゆっくりと片足(骨ですよ。)を湯船へと浸かっていきます。やがて肩まで浸かりました。
「はあぁ!骨に沁みるぅ………。」
あ、そうか直にだよね骨だけに……納得。
「こんな日が来るなんて……。」
「そうですわね、旦那様と出逢ってなければそれぞれ別の道を歩いて居たでしょう。」
「私なんかヴァンパイアに殺されていたかも知れないぞ。」
「おお、お主であったかラーウッドに殺されかけた所を救われたのは。」
「す、済まない。あの時は未熟であったにも関わらず、己の過信が部下を全員死なせてしまった…私はリュード殿に助けられ、罪滅ぼしに部下達の分まで生き抜くと誓った。今はリュード殿に感謝している。」
「そうじゃったか、皆良き出逢いをしたようじゃ。これから宜しく頼むぞよ。」
「こちらこそ宜しく。」
「宜しくお願いしますぅ。」
「宜しくですわ。」
「私も微力ながらお手伝い致します。」
頷きあって、ここでも結束が出来たようで何よりです。
「フンフンフ~ン♪」
突然アリシアが唄を歌いだしました。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
遥かな 夢を抱いて
私達は共に行く
たとえ今 それがどんな
棘の道であっても
我らは 白狼の民
先祖に誓う
決して 諦めないと
我が子孫の為に
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
……子守唄の様な……バラード調の……透き通った歌声でした……。
「良い声じゃな……。」
「切実な感じの歌ですのね。」
「はい、私達白狼一族に伝わる歌でお母様がよく歌って聞かせてくれました。」
「今、ご両親や仲間はどこかに居るの?」
「村は野党に襲われ、両親は私を庇って…殺されました。他のみんなはバラバラに……。」
「ごめんなさい、辛いことを思い出させて……。」
「いえ、良いんです。今はこうしてリュード様に助けてもらい、皆さんと出逢う事も出来た……私は今幸せです。」
「うむ!良い答えじゃ、気に入ったぞよ!お主、我のモノにならぬか?」
「い、いえ、ワタシはリュード様のものです!」
「良いではないか、好いではないかww」
「フフ…ミレーナ様もお人が悪いww」
「サリーナよ、そちも悪よのう……ww」
「「ほ~っほっほっほっほっほ……。」」
どこのキャラだ~~っ!
ま、まあ、仲良くなれたなら……良しとしましょうかww
そんな事になっているとは存じませぬが、只今わたくし先程の約束を守るべくあの!巨大なベッドの真ん中に位置している訳で………汗
「リュードさまぁ…。」
「主殿~~…。」
「旦那様ぁ……。」
いったい、お風呂で何があった!!どこをどうすればこんなに仲良くなれるの?私にはわからな~い……。
やられた!パジャマや寝間着だとばかり思っていたのに、全員ネグリジェだとっ!しかも透けて………い、いかん、目のやり場に困って……い、痛くなってきた……。
「さあ、お約束通り私が旦那様の傍で添い寝を……。」
「いえ、それは私が!」
「いや、我の番じゃろぅ?」
「わ、わたしまで……良いのか?」
「ホッホッホ、なんとも羨ましいですなww」
バルジオ助けてぇっ!
前回と似たパターンになりつつあるこの状況……いったい私はどうなるのやら………………ガクッ。
読了ありがとうございます。次回もお付き合いのほど……では。