「おーこの配置か」
マップを見た藤丸の第一声がこれだった。バーサーカーはいつものヘラクレス。アサシンは刑部姫(多分また文句言われそうだが)。アーチャーは妖精騎士トリスタン。残りは3騎。コストを考えると、高レアは控えておきたい。いや。コスト面の話だけではない。宝箱全て回収となると、耐久よりの低レアが欲しくなる。
「そうなるとやっぱうちの後輩でしょ! 流石に確認はいるか。マシュ! 参加できる?」
「はい! ダヴィンチちゃんから許可を貰ってます!」
エクストラ枠にシールダーの可愛い後輩マシュ・キリエライトを選ぶ。メンテも終わっているため、出動可能なのか、張り切った声で返事をしていた。
「はーい。そっちに送るからね」
というダヴィンチちゃんの声が聞こえた後、盾を構えてる後輩がやって来た。
「よろしくね。マシュ」
「がんばります!」
軽くやり取りをし、マシュはスタート地点に行った。
「あと2騎はどうするつもりなんですか?」
BBの問いに藤丸は楽しそうに笑う。
「キャスターにアンデルセン。アサシンに頼れるハサン。こんな感じかな」
「ひょっとしてこのコストだと呪腕のハサンさんですか?」
「大正解」
耐久でなおかつ低レアとなったらこうなった。
「全員揃ったことだし、始めるよ! 聖杯戦線3日目!」
とまあこんな形で3日目が始まった。
「うわーヘラクレスさん、めっちゃ暴れてますね」
「まあバーサーカーだしね」
ヘラクレスがいるだけで敵が少なくなる。そういうものである。今日もヘラクレスは大活躍なカルデアである。強敵枠の神様を倒し、その他のサーヴァントもなぎ倒す。バスター3枚は強い。それだけではない。耐久もあるため、ゲージブレイクが来る気配一切ないのだ。
「向こう側はどうなってるかな? マシュ、大丈夫?」
遠くにいるマシュに連絡をする。
「流石にこれだけ相手をしてるとキツイです! アンデルセンさんがさきほどやられました! そのアンデルセンさんから『もう二度と出すなよ』だそうです」
「あとで何か美味しいものでも持ってこ」
アンデルセンの台詞に困ったような顔になる。
「私もお手伝いします」
「助かるよー。さーて」
藤丸は気持ちを切り替える。マップを見て頭を抱えた。マシュの近くに味方がいるとは言え、相手の方にも3騎いる状態だ。その内の2騎が神霊(ライダーのイシュタルと石像のガネーシャ)なので、守るだけで精一杯という部分もある。
「これはひでーや」
「そう言いながら倒してるっすけどね」
ジナコが突っ込みを入れた。宝具とクリティカルで倒しているのもこれまた事実なのだ。
「そりゃ育成してるからね。弱くないに決まってるでしょ。マシュ、頑張って耐えて! 妖精騎士トリスタン(宝箱回収もあるからゆっくりめだが)も駆けつけるようにしてるから」
「はい!」
このようなやり取り後、流石にあれだけ攻撃されたら耐えられなかったのか、マシュは撤退。ゴリゴリに削ってくれたし、サポートしてくれたので、先輩としては大満足の結果である。
「すみません。マスター。ギブです!」
「よくやったよ! お疲れ様、ゆっくり休んで」
「はい」
藤丸はマップを改めて見る。細かい指示を出しておこうかと思った矢先、
「まーちゃん! ギブ! もう無理!」
刑部姫がやられてしまった。相手のサーヴァントは残り僅か。助っ人枠のカルナとヘラクレスのサポートをしてくれただけでありがたかった。バフの内容も何だかんだかみ合っていただけで大きい。
「お疲れ様!」
「もう招集しないでよ! 帰って引き籠りたい!」
藤丸は残りの日数を数え、苦笑いして返答する。
「まあ出来るだけ出さないようにやってみるよ」
本音は内容次第で確実に出す。声だけでのやり取りなので、悟られたりはしない……はずである。
「おーい。マスター。此奴倒しちゃってもいいわけ?」
ちょうど妖精騎士トリスタンが呪腕のハサンと合流したようだ。
「うん。スキル温存で」
簡単に伝えた。HPがあまり残っていないガネーシャ(石像)だったので、今後を考えての指示である。
「はい。仕事完了」
そしてさっさとやったトリスタンである。
「あとはもう1騎のガネーシャのみか。カルナ! あとはよろしく!」
「ああ」
このあとカルナの宝具で最後のガネーシャ(石像)を倒した。それまでに宝箱も回収しきっていた。藤丸はガッツポーズをした。
「よっしゃあ!」
明日も上手い具合に全部回収したい。そう思いながら、3日目の聖杯戦線の幕が閉じたのであった。