今回より『奪われた竜の宝玉』編が始まります。ただ、そこまで長くなる予定はありません。上記の通り、今回新たにホロIDのメンバーが登場します。
あとすまぬ。尾丸ポルカのワザの詠唱が、良いのが思い付かなかったし、本来なら今話でウェスタに到着する予定だったのに到着しなかった。
最後にひとつだけお知らせが。
もしかしたら、魔乃アロエを出すかもしれません。ちょっと構想が浮かんできたので。
ただ、今一度言っておきますが、完全な言動の模倣は不可能であり、私が書く『魔乃アロエ』はどこまでいっても私の想像の産物でしかありません。ご了承ください。
第10話 秘密記録部隊の期待の新人。その名も
髑髏島でのミニョーカオン及びアリアドネの蜘蛛との戦闘。
これがもたらした被害は尋常でなく、海兵冒険者関係なくミニョーカオンだけで十名、アリアドネではその倍以上の犠牲者が出た。
行方不明者も含めれば、無事に集合できた者の数は当初の三分の一にまで減っていた。
「何十人もの死者が出たが、我々の当初の目的は達した。……この任務が成功か失敗かは、各々で決めて欲しい」
苦虫を噛み潰したような顔で締めくくったセドナ自身は、この任務を失敗と捉えたのだろう。
「明朝ここを離れる。各々身体を休めておいてくれ。では解散」
セドナ自身も軍艦に乗り込み、司令室の革張りの椅子に深く腰をおろすと長い嘆息を吐いた。
(今回で一体どれだけの人命が喪われた……。彼らの名前はなんだ? 確認しなければ)
名簿を確認するために机の引き出しに手をかけた瞬間、セドナの頭に雷が落ちたような衝撃が走った。
(待て名簿だと? ……そうだおかしいぞ。何故一般市民である沙花叉クロヱが搭乗できた? 名簿と参照しなかったのか? それに服装が冒険者と似ていたからと言って間違えるか普通? そして何故私もイダスもチヒロも、それに関して疑問を抱かなかった?)
ぞくりと肌が粟立ち、無意識に瞳孔が開いた。
(まさか何か魔法を掛けられていた? 一体何時から? いや仙人であるチヒロが気付かないなら魔法ではない?)
ぞくりぞくりと寒気が止まらない。
何かを見落としている気がしてならない。
(怪しいのは誰だ? 搭乗を許した海兵か? それとも沙花叉自身か?)
見極めなくては。確かめなくては。
これ以上死者を出してはならない。
セドナは慌てて司令室から飛び出した。
・
・
・
「勘づかれたか? でももう遅いぞ。既に計画は始まっている」
海兵に扮したそのエージェントは、青く光る眼を悪辣に歪ませた。
―――………
西日に染まる浜辺にて、いろはとクロヱに挟まれながら、チヒロはうんうんと唸っていた。
「コイツどうしましょう……」
付いてくる気マンマンの鯨を前に、チヒロは頭を捻る。
そもそも、鯨が山のように馬鹿でかいため、ウェスタに到着する前から港町から見えるだろう。見えてしまえばパニックが起こるのは火を見るより明らか。とは言えそれに関しては事前に連絡を入れれば解決できるが、問題はその後である。
これほどの体格をもつ魔獣を、一体どこで管理するのか。また一般市民に被害を与えない確証はあるのか。
「いやホントにどうしたらいいんでしょうか……」
「グゥオオオオオン」
「うぐっ、鼓膜がぁぁああ……」
そしてこの声量。騒音の苦情が絶対来る。
耳を塞ぐチヒロに、同じく耳を塞いでいるクロヱが『絶対連れてくんな』と言わんばかりの視線を送る。
一方でいろははパチパチと瞬きをした後に『ほぇ~』と気の抜けたような声を出した。
「びっくりしたでござる……」
側にいるぽこべぇは痛みに堪えるように体を震わせていたのに、いろはは全く堪えた様子がない。鼓膜が頑丈なのだろうか。
話を戻そう。
耳を塞いでいたチヒロに、ピコーン! と閃くものがあった。ピコーンと耳も立った。
「そうだ。テイムしよう」
とは言え、通常のテイムでは意味がない。大きさを変えられるような特殊なテイムが必要だ。幸運なことに、チヒロはその特殊なテイムができる獣人がここにいるのを知っていた。チヒロは早速件のテイマーである尾丸ポルカの所へ飛んでった。
「いやぁ、かの白銀騎士団の副団長様に名前を覚えられていただなんて、あっし光栄の極みっすよ。へへっ」
「誰だお前」
「もちろん、喜んでやらせていただきやすよ。へへっ」
「誰だお前」
「副団長様の手助けが出来るだなんて、ねねも嬉しさで頭がどうにかなりそうっすよ。へけ」
「お前ハム太郎なん?」
にやにやと揉み手をする尾丸ポルカとついでにボケる桃鈴ねねに、ぼたんの突っ込みが飛ぶ。ボケ二人に突っ込み一人はキツイ。ぼたんはもう一人突っ込み役が欲しいと思った。
さて、困惑気味にポルカ一行を引き連れて戻ってきたチヒロは、早速ポルカにお願いした。ちょっとポルカとの距離が遠いのは気のせいだ。
「そんじゃまー、いきまっせー!」
ポルカは意気揚々と詠唱を始めると、ポルカのワザであるポルカサーカスが発動。現出した魔法陣が鯨の全身を覆い、青白く発光し始めた。
そして光ったまま鯨ごと小さく縮んでいき、パリンと割れるような音と共に、鯨は再び姿を表した。
「シャチ?」
「シャチじゃね?」
「シャチでござるな」
その見た目は黒と白の斑模様の小さなシャチであり、つぶらな垂れ目が庇護欲をそそる。
鯨なのにシャチみたいな見た目をしているそれは、自身のデフォルメされた変化を受け入れ、ひとつ鳴いた。
「ワン!」
「いや犬やんけ」
見た目はシャチ。中身はくじら。されど鳴き声はいぬ。
果たしてこの生き物は何なのか。新手のキメラか何かだろうか。
「ワンワン!!」
「お~よしよし可愛いやつめ」
へっへっと吐息を吐く鯨だがシャチだが犬だが不明な生き物は、じゃれつくようにチヒロに纏わりつく。
それを見たねねやいろは達も撫で回そうと近寄ってきた。
「おお、触り心地は犬なのか……毛皮無いのに不思議でござる」
「ここがええんか? それともこっちがええんか?」
「クゥ~ン」
「めんこいのぅお主。ねねのペットにならんか?」
「お前いつまでそのキャラ続けるん?」
「ならないなら殺す」
「急に猗窩座出てくるやん」
甘えた声を出しながら腹を見せるその姿は愛らしさに溢れ、畏怖対象にはならないだろう。
これで一件落着と一息ついたチヒロは、今まで黙っていたクロヱの方を振り返る。
するとクロヱはチラチラとくじらへと視線を送り、物惜し気な顔をしていた。
「どうですかね。これで沙花叉さんも安心なのではないでしょうか?」
「まぁ? ここまでやってもらって? 否定するのはちょっと人としてどうかと思うんで? 別に可愛いから認めたんではなく? あなたの努力を評価して? まぁ認めてやらんこともないわ」
「素直に認めろや」
オホンと咳払いしたクロヱはチヒロのジト目を受け流し、自分も触ってみようとくじらに手を伸ばす。
「よしよしよ~し」
「ジャラァアアア!!!」
「ひぇっ、コイツめっちゃ獰猛なんですけど?! 沙花叉何かした!? すんごい私だけに威嚇してくるんだけど!!?」
「沙花叉さん臭うからじゃないっすか?」
「やだなぁ~もう、三枚に下ろしちゃうぞ☆」
護身用のナイフを取り出したクロヱは、にっこり笑顔で刃物を握り締めた。
失言して浜辺を逃げるチヒロを、ナイフ片手に『待てやゴラァァァア』とダッシュで追い駆けるクロヱを傍目に、ねね達は名前を付けようと頭を捻る。
「名前何にしようか。見た目はシャチで中身は鯨。んでもって鳴き声は犬と」
ねねの頭の中で鯱と鯨と犬の単語がぐるぐる回る。
鯱、鯨、犬。
シャチ、クジラ、イヌ。
シャチ! クジラ! イヌ!
閃いた。
「名前オーズにしようか」
「仮面ライダーじゃねぇんだぞ」
とは言え、どことなく水中戦が得意そうなイメージである。
某仮面ライダーの変身ポーズを取り『シャシャシャクジーヌ!!』と叫ぶねねと、その背後で変身音を掻き鳴らすポルカ達への突っ込みは、もはやぼたんは諦めた。
そんな中、クロヱと逃走中を繰り広げていたチヒロが戻ってきた。
なぜかクロヱを浮かせた状態で。
「下ろしますよ沙花叉さん」
「あ゛い」
浜辺に下ろされたクロヱは死んだように動かない。いろはがそれを見てせっせと世話を焼き始めた。
「……疲れだ。もう走りたくない。てか吐きそう」
「『沙花叉クロヱは 吐き気を 覚えた!』」
「体弱すぎかよ運動しろよニートかよ」
「『獅白ぼたんは 沙花叉クロヱに 毒舌攻撃を 仕掛けた』」
「ぐはぁっ」
「『こうかは ばつぐんだ!!』」
「おまるんうるさい」
「うっす」
「『ポルカの 目の前が 真っ暗になった』」
「ねねちもうるさい」
「うっす」
コイツらボケなきゃ死んでしまうのか。
ぼたんの目はボケの供給過多で死んでいた。髪が白いのは苦労故の若白髪かもしれない。
(誰かあたしの代わりに突っ込んでくれる人いないかな……)
ぼたんは心の中で突っ込み役を急募する。
だが残念ながらそのメンバーは現れない。獅子の孤軍奮闘はまだまだ続く。
新たにメンバーが加入しぼたんの心労が和らぐのは、冬の終わりの頃の話だ。
―――………
「どうしたんですかセドナさん。何やら慌てている様子ですが」
侵入者を見つけようと、甲板を忙しなく歩いていた私の背にぶつかった問い掛け。
その声に振り返れば、そこにはチヒロが小型のシャチを連れて立っていた。
おそらくこのシャチはあの鯨が変化した姿なのだろう。そう思いつつ問い掛ければ、肯定の言葉が返ってきた。
いや、今はそれはどうでもいい。
「ひとつ相談したいことがある」
「なんでしょう?」
自身に纏わり付くシャチをあやすチヒロに、私が感じた異常について話した。
名簿の存在。
不可解な一般人の搭乗。
そしてそれに今まで気付かなかったこと。
捲し立てるように伝えれば、チヒロは全く気にしていないようにこう言った。
「ああ、それ知ってますよ。初めから」
「は?」
思わず冷たい声が出た。
無意識に出たその声に、チヒロがピクリと肩を震わせる。
「あ、いや別にセドナさんを騙そうとしていた訳ではなくてですね! あと多分イダスさんも知っているかと」
「……そうか」
知らずに焦っていた私が馬鹿みたいではないか。
羞恥で赤くなった頬を誤魔化すように、顔を背けて西日を見た。
「私はともかく、イダスさんはあれ限定で察知する
「そうか」
「今のウェスタは手薄です。二大治安維持部隊のトップがここにいるのですから、何か善からぬ事を企む輩が出てきてもおかしくない。しかも今は学会の準備で他所の国の科学者や究明者達が滞在しています。もしかしたらこれに混じってやってくるかもしれない。大空警察もあるとはいえ、そこは捜査が主体。我々のように武力行使は得意ではないですからね」
「なるほど」
チヒロの言う通り、今のウェスタは国防力ないし軍事力が下がっている。ヨウカイやモンスターなどの襲来ならまだしも、知略を巡らせて襲来する輩や組織は一筋縄ではいかないだろう。
「今回潜入している輩は、十中八九神器『宝鐘』が目的でしょうが、それを奪って一体なにをするつもりなのか。あれは宝鐘一族にしか使えない筈です。………そうでしょう?」
「ああ。だが、侵入者はそれをどうにかする手段がある、ということかもしれん。売り飛ばすという可能性もなくはないが、そうなれば装飾品しか使い道はないな」
「………厄介ですね……非常に」
視界の遠く、水平線の向こうは焔色に染まり、大規模な火事のようだった。
水平線の向こうのウェスタも、もしかすると太陽が落ちたように燃えているのかもしれない。
私と同じ方角を見るチヒロは、シャチを腕の中に収めたままふいに口を開いた。
「相手はきっと組織に所属する人間でしょう。おそらく緻密に練られた作戦が立てられている。目的を調べる上でどうしても後手に回ってしまう我々からにしては、非常にやりにくい」
「もう侵入者が誰かは分かっているんだろう? 捕まえて吐かせるか?」
「相手が単独犯なら構いませんが、もし先程言ったように組織に属する人間ならば、ギリギリまで泳がせておきたい。捕まえて吐かせるのも、なんなら殺してしまうのも、その後の方が好ましいですね」
「チヒロの意見も一理あるが、我々がウェスタに帰還した時、『宝鐘』が無いと我々の信頼が失墜するぞ。白銀騎士団団長の『最強』、副団長の『白銀の仙狐』、宝鐘海軍総帥の『海王』、この三名が揃っているのに任務に失敗したと世間に知られれば、おろか神器を奪われたと公表されたら、その影響は計り知れない」
これを指摘すれば、チヒロは忘れていたと言わんばかりに頭を振った。
「あ~、確かにそれがありましたね。失念しておりました。となると、侵入者が行動を起こし、その最中でその目的を探らなくてはなりませんね」
「それでだ。もし私が侵入者ならば、髑髏島の海域を脱してから行動を起こす」
「同意見です。そうすれば空からでも海からでも逃げられますからね」
「ああ。だが、『最強』と『白銀の仙狐』と『海王』を同時に相手取るのは無理に近い。中でも『最強』の実力はほぼ未知数。更に『白銀の仙狐』の念力は異常。このどちらかを排除しなくてはならんだろう」
「では分断。あるいは事前に行動不能にしておく必要があると」
「だが一番狙われやすく扱いやすいのは私『海王』。得意魔術は水系統の魔法と知られている上に神器『宝鐘』を身に着けている。おそらく、私に直接神器の要求をしてくるだろう」
「その状況下において、私『仙狐』は非常にネックですね。その場面を見られた瞬間念力で捕らえられてしまいます。つまり、分断あるいは行動不能にされる可能性が一番高いのは私銀鏡チヒロですね」
そうだ。異常な念力の範囲と威力をもつこの銀鏡チヒロこそが、侵入者の最大の障害だろう。
ふと、とある予想が頭を過った。その予想を口に出す前に、チヒロも同じことを言った。
「ならばウェスタには既に侵入者の仲間がいて、甚大な被害を齎すことが想定されます。そうなれば電磁波や魔霊波が乱れている髑髏島の海域を抜けた途端、途絶えていた緊急連絡が入るでしょう」
「なるほど。そこで我々三人の中で唯一空を飛べるチヒロがウェスタに向かい、軍艦から離れると。これで侵入者の目的であった『白銀の仙狐』の分断が叶う」
「ええ。一番大事なのは演技ですね。違和感を覚えられないように、私は早々と軍艦から飛び出します。その後は任せることになりますが、まぁ最悪『最強』がなんとかしてくれるでしょう」
「そうだな。私も精一杯努力しよう。時間稼ぎして目的も探らなければ」
できれば今のチヒロとの会話の記憶を抹消したいところだ。
慣れない頭脳戦を繰り広げることになる。
私は、気合を入れるように強く拳を握り締めた。
ひとまずチヒロに別れを告げ、私は私なりに今後に備えることにした。
まず、侵入者の疑いがかかっている沙花叉クロヱをイダスの軍艦からこちらに移し、私の私室から比較的近い客室へと通した。
次に、司令室及び私室に盗聴機等が仕掛けられていないかを念入りに確認した。特に私室は襲撃をかけられる可能性を考慮して至るところをチェックした。
「さて、来るならこい。返り討ちにしてやろう」
毒を混入させられる可能性を考え、晩御飯は抜いた。
寝首を掻かれることも考え、今日は徹夜だ。
「『海王』の力を見せてやる」
気合いは十分。霊力も十全。
私は戦意を滾らせた。
・
・
・
「ふぅ……」
来なかった。
―――………
時は深夜。人々が眠りに落ちる時間帯。
夜空を埋め尽くさんばかりの流星が流れ終わって暫く、月が中天から傾き始めた頃。
ウェスタのとある場所―――白銀家の屋敷において、不穏な動きが確認された。
・
・
・
ふととある言葉が浮かんだ。
『怪物と戦う者は、自らも怪物にならなければならない』
という言葉だ。
果たしてこれは誰の言葉だったか。自分を拾ってくれた主の言葉だったか。
そんな事を脳の端で考えながらも、彼女は白銀家の屋敷の中を歩いていた。
潜入には向かない筈の厚底の靴で進み、歴代当主の肖像画が飾られている大きな螺旋階段を登り、白い大理石で出来た廊下をコツコツと歩く。
すると、十歩も歩かないうちにピタリと足を止めた。
「……むぅ」
突然形の良い口元をへの字に曲げ、急に屈んだかと思えば音も無く飛び上がり、彼女は三角飛びの要領で天井に張り付いた。
暫くして、その眼下を夜警の騎士が通り過ぎる。
それを見届けた彼女は、ヒラリと天井から飛び降りた。
そして念のため、侵入する時に発動した自身のワザをもう一度行使した。
そのワザの効力で、隠蔽解除の魔法陣も、探知の魔法陣も、更に更に防犯系統の魔法陣、魔道具、機械、全ての警戒網が沈黙を保ったままとなった。
だからこそ、彼女は亡霊のように侵入できた。
ここで今一度彼女について説明しよう。
彼女はとある秘密結社のエージェント。
ありとあらゆるデータにアクセスできる組織『シークレット・アーカイブ・ユニット』の構成員のひとり。
拾われた当初は自我が薄く、何事も命令されなければ食事をすることさえできなかったが、彼女は成長するにつれて心を覚えていった。
野に咲く花が綺麗と感じたこと。
夜に輝く星々が美しいと感じたこと。
口に含んだものが美味しいと感じたこと。
これらを皮切りに、彼女の心は急速に発展していった。
単独任務をこなしていくにつれて孤独感を覚えるようになった。
ふとした時に見かけるありふれた日常に羨望を持つようになった。
細長い尻尾と三角耳、ヒゲを持つ小さい動物に愛情を注ぐようになった。
そして。
ありふれた日常は簡単に壊れてしまうことを知った。
誰かの大切なものは簡単に喪われてしまうことを知った。
だから守らなくてはならない。
掛け替えのない日常を守るために。
美しい世界を守るために。
理想の世界、完璧な世界、誰もが幸福な最高な世界、夢物語と鼻で笑われるような未来の実現を目指さなくてはならない。
それらを実現するための鍵となるかもしれないアイテムが、ここ白銀家にあるのを組織は知っていた。
雌伏の時は終わりだ。
研ぎ澄ませていた牙を剥く時が来た。
今ここには『最強』がいない。『海王』がいない。『仙狐』もいない。
ならばウェスタに、我々の障害となる存在はなし。
絶好の機会だ。
―――唯のベスティアは、遂に目的の部屋に辿り着いた。
その扉を開く前に、彼女は可憐な声音で呟いた。
Mission start―――
閑静な住宅街に突如として警告音が響き渡る。
その実に数瞬後、轟音が沈黙の夜を引き裂いた。
ウェスタの一角にて、昼と欺く炎が燃え盛る。
―――………
「『出航だ。全艦前進低速』」
セドナの号令を受けて、艦隊は滑るように前へと進んでいく。
そしてカリュブディスの渦潮を来る時同様チヒロの念力で渡り、数分の浮遊を終えて着水。
艦隊の背後にリヴァイアサンを浮かせているせいか、または元の姿に戻った鯨を連れているせいか、海獣達は襲ってこなかった。一度遠く離れた場所でクラーケンが浮上してきたが、特に攻撃を仕掛けてくる事もなかった。
順調かと思われた航海はしかし、髑髏島の海域を抜けた途端、耳をつんざく警告音より防がれた。
「一体なんだ!?」
誰もが音の出所であるスピーカーに目をやった。あちこちに設置されているそれらから、切羽詰まった声が飛び出した。
「『本部より伝令!! 本部より伝令!! 昨夜の零時頃、白銀家の屋敷において爆発を確認!!』」
その内容に、誰もが絶句する。
特にチヒロは目に見えて狼狽していた。
果たしてそれは演技なのか、それとも本当に予想外の出来事だったのか。
「『爆破元は銀鏡チヒロの私室と判明!!』」
その言葉が聞こえてきた途端、チヒロは司令室から飛び出し、そのまま軍艦から空を飛んでリヴァイアサンごとウェスタの方角へと消えた。
白銀騎士団の副団長が見せた尋常ではない様子に、誰も彼もが不安げに視線を漂わせる。
そんな中も、スピーカーからは音声が流れてくる。
「『夜警にあたっていた騎士や一部のメイド、更に一般市民まで被害が出ています!!』」
「『死傷者も少なからず出ており、現在姫森様に神器の使用を求めております!!』」
「『このメッセージが届き次第、火急の帰還を要請します!!』」
そして、ブツッと音声が途切れた。
しかし、これだけでは終わらなかった。
「きゃあああああ!!!?!」
絹を裂くような悲鳴。
その声が誰のものかと察する前に振り向けば、一人の海兵が沙花叉クロヱの喉にナイフを突き付けていた。
「お前……」
その海兵に、セドナは見覚えがあった。
鰓と尾鰭を持ち、群青色の髪が特徴の海兵。
沙花叉の乗船を許可した、あの海兵であった。
「そうか貴様が、侵入者か」
最早取り繕うつもりは微塵も無いのだろう。
海兵に扮したエージェントは、セドナの問いにはっきりと首肯した。
「我々の獣はよくやってくれた。計画通り『仙狐』がいなくなってくれたお陰で俺も行動を起こすことができた。……白銀騎士団の副団長様は余程かの代物が大事だと思える。まぁ、最早後の祭りに過ぎないが」
独り言と呼ぶには大きすぎるそれは、エージェントが持つマイクに余すことなく拾われ軍艦中に響く。
それは己の周囲を囲む者共以外にも聞かせる目的があったのだろう。自身が所属する組織の情報収集力と、緻密に練られた計画を完遂する
頭が鋭い者は、特に鷹嶺ルイはすぐにそのことに気付いた。
「さて、我々が望むのは神器『宝鐘』。もしこれを否定するなら、どうなるか分かるだろうな?」
言葉と共に突き付けたナイフの先は、人質に取られたクロヱの顔に向く。自身の目と鼻の先にナイフが迫り、クロヱの顔が青白く染まった。
それを見たセドナは、静かに頷きながら問うた。
「ひとつ訊きたい」
「何だ?」
「どうやって我々を欺いた? 後学の為に是非ともご教授願いたい」
そう尋ねたのは、目的を探るための時間稼ぎが半分、そして純粋に知りたかったのが半分だった。
人は最初に提示された条件を前提に、以降の条件を考えるという。つまり無茶な条件を最初に提示し、次にそのハードルを下げた条件を提示すると人はそれを呑みやすくなるという、確証バイアスと呼ばれる簡単な心理学を使ったものだ。
「はっ、教えるわけが無いだろう」
「そうか。それは実に残念だ」
やはり無理だったかと心の中で肩を落とすセドナに、エージェントは急かすように神器を要求する。
しかし、セドナはそれをそよ風の如く受け流した。
「『仙狐』はいなくなったと言え、ここには私『海王』だけじゃない。『最強』も居るのだぞ? そも、神器を奪ってどう逃げるつもりだ? 海に逃げるのか? それとも空か? どちらにせよ背を向けた途端命は無いと思え」
余裕綽々とした態度で言い放つセドナは、その言葉通りにする実力を持っている。
しかしセドナの予想に反し、エージェントからは失笑が返ってきた。
「逃亡手段を計画に入れてないバカがどこに居る? 自分はできると信じている目出度い頭で羨ましい。俺のワザを見て、そのセリフを言えるものならもう一度言ってみろ」
エージェントは薄く笑って、泡が弾けるような声でこう言った。
「『全員、武装解除せよ』」
その声が響いた途端、エージェントに武器を構えていた者達がその言葉に従うように武器を落とした。それだけでなく、密かに展開していた魔法陣も掻き消した。エージェントがマイクを持っていたのはこれをする目的もあったのだろう。
武器を手放す者達がいるなか、武器を落とさない者達もいた。セドナもそのひとりだ。
「私には通用していないがどうするつもりだ? 私どころか一介の冒険者達にも通用していないようならば、我々からは逃げられんぞ」
エージェントは、驚いたと言わんばかりに目を何度もしばたたかせ、大袈裟な素振りで額に手をあてた。
「宝鐘海軍の総帥で、『海王』の称号を持つというから俺が派遣されたと言うのに、まったく杞憂に過ぎなかったな」
「どういう意味だ?」
「俺のワザが冒険者に通じる必要はない。ならば『海王』や『最強』に通じる必要性もない」
そうしてやっと、セドナは目の前の男が言わんとすることを察した。
「民間人に通じれば良いのだ。だからこそ、これで十分なのだ」
うなじに冷や汗が伝ったのは、決してセドナだけではない。自身の生殺与奪を握られた者達のうなじにも鉄の冷たさに似た汗が伝った。
「『自身の首に刃物をあてがえ』」
力を込められたその命令に従うのは、エージェントのワザにかかった海兵、冒険者、そして―――沙花叉クロヱ。
抜け落ちた表情と虚無に満ちた視線は、まさに傀儡。エージェントが傀儡の頭をねじるように、一言命令すれば赤子の手をひねるより容易く、彼らの命は落ちるのだろう。
(しくじった。想定通りの展開過ぎて気を弛めてしまった)
セドナは糸に絡まった人形の如く、足元が凍り付く。それに反して、握った拳は屈辱で熱かった。
挽回の一手を思いつく前に、エージェントはトドメの一言を放つ。
「さぁ、神器『宝鐘』を渡して貰おうか」
「くっ………」
噛みしめた奥歯から染み出る苦汁の味。
できれば渡さずに切り抜けたかったところ。
だがそれを貫ける程時間に余裕はない。
ならば神器の回収は『最強』に任せるしかないだろう。
「……いいだろう」
セドナは遂に腰に付けていた『宝鐘』を外した。
―――………
この作戦において一番の障害が白銀騎士団副団長、銀鏡チヒロだった。
『白銀の仙狐』と謳われる奴の実力は、特に念力はこの計画を中止にせざるを得ない程だったのは、言うまでもないことだろう。
もしアルファの推測通り奴が軍艦から飛び出さなかったら、おそらく『宝鐘』を奪うことは不可能だったろう。アルファの先見の明にはいつも御見それする。
いいや、今はそんなことを悠長に考えている場合じゃない。
『海王』が言ったようにここには『最強』がいる。奴がここにいる以上、気を抜いてはならない。
だが、『海王』は幾分か警戒を解いても大丈夫そうだ。交渉事には鈍い頭で助かった。
俺のワザにかかった奴らがいる以上、相手はもはや手を出すことが出来ないただの小娘に成り下がった。恐れることはない。
しかし。
今もこうして睨んでくる『最強』を侮るのは愚か者がすること。奴は人間の中で最強の男、たとえ隣の軍艦にいても手に入れた『宝鐘』に目を移す訳にはいかない。
とは言え、後はもう逃げるだけ。奴らの進路と視界を妨げるように傀儡を動かし、紛れ込ませたこの
あの神を再びこの身に下ろせばいい。
「この声は我が声に非ず青の声。この息は我が息に非ず青の息。この手は我が手に非ず青の御手。我は古き神の代行者。神の威を知らしめる者なり。この身を縛る禍つ鎖を打ち砕き、復活の鬨を知らしめせ。敵を全て滅と成せ」
神降ろしの呪文を唱えれば、最早馴染み深い熱が胸の中央に燃え滾る。
この神にはお世話になった。『海王』や『最強』、『仙狐』に最後まで気付かれなかったのはこの力のお陰だ。
「ではさらばだ。この通り神器『宝鐘』は戴いていく」
俺の良いように扱われて歯痒いのか、俺を見つめる瞳はどれも血走っている。
憎しみに満ちた視線をそよ風の如く浴びながら神の力を高めれば、奴らは俺を見失ったように視線を俺から外した。
それを確認して、海から逃げようと奴らから背を向けた―――途端。
「―――あ?」
胸に生えた刃。喉の奥から迫りくるものを吐けば、真っ赤な血が辺りに飛び散った。
足から力が抜け倒れ込もうとするも、背中から貫通した刃がそれを許さない。
「油断したな」
「な、なぜ……?」
背後から聞こえた声は、紛れもない『最強』の声。そうか、俺は心臓を貫かれたんだ。
だが一体、どうやって俺を見つけられたのか。
「く、くそ……ったれ」
急速に冷たくなる体は、恐らくあと数秒の命。
今更死ぬのが怖い訳ではないし、それよりも腹が立った。
あともう少しだった。
我々結社が目指す世界の実現に、一歩を刻む所だった。
本当にくそったれな気分だ。
まさに体を貫かんばかりの激痛で生理的に涙が浮かび、視界が明瞭としない。点滅すらしてきた。
(ああ………)
このまま死ねば、地獄に行くのかとふと疑問に思った。
(いや、地獄に行くな、俺は)
組織が目指す世界は幸せに満ちた世界。誰もが幸せな生活を送れる世界だ。
だが、そんな世界を目指すためには、時には命を奪わなくてはならなかった。
(無辜の民を殺した俺は、地獄行きに決まってる)
次第に脳の回転が遅くなっている。この鈍さは血が足りなくなってきているせいか。
それとも、今まで奪ってきた命と積み上げた罪科が、こうして露になったせいか。
だが奪った人の命と築いた罪が与えたものは、皮肉と言うべきか組織の栄誉ある
(いや、後悔はしていない)
どれだけ憎まれようと呪われようと、進むと決めた道だ。
これ以上無慈悲に死んでしまうヒトビトがいなくなるようにと、死んだ妹に誓って決めた道だ。
思い出す。苦痛に歪む妹の顔を。
振り返る。幸福に弛む妹の顔を。
(ただの獣に、甚振られて死んでいいヒトじゃなかった)
自慢の妹だった。
何よりも尊い存在だった。
自分の命より重いヒトだった。
だが、その美しさは、尊さは、惨たらしく穢された。
魂が焼き切れる思いだった。
『ならこの手を取れ。我々と共に新しい世界を創ろうではないか。もう誰も理不尽に不条理に奪われることが無い素晴らしい世界を、理想郷を目指そうではないか』
俺を拾ってくれた主人の言葉が、罅割れた魂を繋いでくれた。
だが、本当に生きる意味を見つけてくれたのは、獣と名付けられた彼女の存在だった。
鼓膜を揺さぶる声は瑠璃鳥の囀りより美麗で。
世界を見つめる双眸は希望を示す夜明け色。
月光に輝く髪は落ち着きのある白銀色をしていた。
少々ポンコツなところが愛くるしかった。妹にやってあげられなかったことをやってあげられた。
当初は危なっかしくて大変だったが、今はもう立派なエージェントだ……ちょっと口が悪くなったの誤算だったが。
(だが、あいつなら、あいつらなら、きっとやり遂げる。信じている)
もう視界は闇に閉ざされた。引き延ばされた時間も、もう終わりだろう。
ならば最期にと、呂律の回らない舌に残りの命を込めた。
遠い場所にいる仲間達へ向けて、最期のメッセージだ。
「後は任せたぞお前達!!」
いつか、必ず理想郷を―――
―――………
「後は任せたぞお前達!!」
それを契機に心臓を貫いた刃を抜けば、あっけなくエージェントの死体は崩れ落ちた。
「仲間も居るのか。いずれ殲滅しなくては。だがそれにしても……」
そこでイダスの視線はエージェントの顔に移った。
その顔は、やり切ったと言わんばかりの笑顔だった。
「一体何を思って笑っておるのか。理解不能だ。反吐が出る」
イダスはそれを冷徹に見届け、血に汚れた『宝鐘』を拾いあげる。青く光っていた眼は元の色へと戻っていた。
「助かったぞイダス」
「うむ」
「だが、欲を言えば生け捕りにしたかったところだな」
「それに関してはすまないが、時間を与えれば人質が殺される可能性があった」
「わかっている。ただの愚痴のようなものだ」
エージェントが死んだことで掛けられていたワザが解けたのだろう。あちこちから我に返る声が聴こえてくる。
とりあえずこの場における戦闘は終わったのだろうと安堵の息を吐くセドナは、ふと妙なことに気づいた。
「おい沙花叉クロヱ。大丈夫か?」
「………」
返事がない。ただの屍のようだ。
なんてツッコミは入れられる状況ではない。
セドナはクロヱの意識を確かめるために、肩を掴んで揺さぶろうと手を伸ばした。
しかし、その手は他ならぬクロヱによって弾かれた。
「………どういうつもりだ?」
「………」
一般人らしかぬクロヱの行動。セドナの手を払ったクロヱは、今までの行動からは考えられない程の俊敏さで後退った。その顔を覗こうにも陰になって窺えない。
「貴様も奴らの仲間ということか?」
「………」
「………」
「………」
「………………おい?」
一向に返事をせず、俯いたまま立ち尽くすクロヱに、流石のセドナも疑問を抱く。イダスも眉尻を跳ね上げた。
「おい返事をしろ」
「………」
「聴こえていないのか」
「………」
「ふむ………」
戦闘態勢は取らない。しかし、セドナが一歩近づくと弾かれたように後退る。だが、イダスが近付いた時は目にも止まらぬ速さで接敵し、手にしていたナイフでイダスの首を狙った。
その速さは『聖人』の風真いろはの速度と匹敵する。有り得ないその速さに反応が遅れ、イダスは危うく直撃を受けるところだった。
「どういうことだこれは? 奴のワザは解けたのではないのか?」
「私にもわからん。………ただ、もしやすると元来彼女は催眠系統に弱いのではないか? そのせいで催眠状態が解かれておらず、正気を失ったままなのでは?」
「なるほど。確かにその可能性はなくもないな」
その意見は正鵠を射ている。
沙花叉クロヱはロングスリーパーな体質のせいか催眠に弱く、音声のみならず視覚での催眠にも弱かった。
その証拠に、高波で軍艦が傾いた際に見えたクロヱの瞳は、グルグルお目目だった。
なんだコイツ面倒くさ。
そう思ったセドナは悪くない。
とは言え、この状態のクロヱを放置していると航海に支障が出る。
「イダス、貴様はその武器を下ろせ。恐らくその武器に反応している。武器を持たない私には攻撃しなかったからな、武器を離せば攻撃はしてこないだろう」
「了解した」
なぜあそこまでの高速移動が出来たのかは不明であるが、ひとまずそれは置いといてクロヱを捕らえようと間合いを詰める。が逃げられた。
「チッ」
間合いを詰める。が逃げられる。
間合いを……逃げられる。
間合い………逃げられる。
「何なんだコイツ。本当に唯の一般人か?」
パルクールのような身のこなしで逃げ続けるクロヱに痺れを切らし、セドナの額に青筋が走る。
「あまり逃げようとするな。手加減出来なくなる」
これ以上手を煩わせるつもりなら容赦はしないと、セドナの両手に魔法陣が浮かび上がった。
「ん? いや待てよ? 確か貴様の名字は沙花叉だったよな?」
だがここでひとつ、思い付いたことがあった。
沙花叉、つまりサカマタ。これはシャチの別名で逆叉、あるいは逆戟とも言われる。
名は体を表すという言葉がある通り、大抵動物の名前が入っている人物は、その動物の獣人であることが多い。
なら沙花叉クロヱはシャチの獣人である可能性がある。
「だが見てくれにそのような器官は存在してないな……」
クロヱの背後にシャチの尾鰭は無く、水かきも無く、鰓もない。強いて言うなら八重歯がシャチにあたるところか。
「どちらにせよ、使えば分かることか」
イダスと超絶鬼ごっこを繰り広げているクロヱを視界に収め、セドナは『宝鐘』に手をかけた。
「我が意思に応えよ、神器『宝鐘』」
霊力を通された神器『宝鐘』が一際強く輝いた。
ゆるりと振り上げられたそれは、太陽のような金色の輝きを放って数百年ぶりに音色を奏でんと今か今かと待っている。
「『眠れ』」
宣言された言葉と共に振り下ろされた『宝鐘』。
凪いだ水面に落ちた水滴の如く、玲瓏とした音色が辺りに響く。
美麗の一言に尽きるその音色は夏を惜しむ蝉に似て、秋風落莫と消えた。後に残るのは海が奏でるさざ波のみ。
神器『宝鐘』の効果により、目的だった沙花叉クロヱの捕縛は達成した。
「さて、動きが止まったな。ということは沙花叉クロヱはシャチだったのか。それに海洋生物は海系統の獣人にも適用されると。いい練習になったな」
糸が切れた人形のように崩れ落ちたクロヱをロープで縛る。
落とした瞼により瞳は窺えないが、おそらく催眠は解けているのだろう。
「それにしても、本人が望む望まない関わらず最初から最後まで面倒ごとを起こす奴だったな………」
阿保顔晒して眠るクロヱに、セドナは苛立ち混じりの軽めのデコピンを放った。
銀鏡チヒロ。
頭を悩ます種だった鯨は愛くるしいペットになった。
可愛いものが好きなチヒロにとって、棚から牡丹餅な結果となった。
ちなみに、街の商店街やデパートによく出没し、フワッフワでもっふもふなヌイグルミを吟味している姿がよく見られる。また、たまに野良猫と猫じゃらしで遊んでいる姿も見られる。
くじら。
ポルカのワザによりシャチの姿にデフォルメされ、鳴き声もイヌになった。
沙花叉クロヱには何故か牙を剥く。が、いずれは懐くようになる。また、その額に傷(絆創膏)はない。今はまだ。
尾丸ポルカ。
実はウェスタで銀鏡チヒロと会ったことがあるし、何なら一緒に行動を共にしたことがある。しかし、チヒロが自分の名前を覚えているとは思ってもみなかったようだ。
自称ウェスタの公園マスター。よくブランコをこいでいる姿が見かけられる。
獅白ぼたん。
ツッコミの過剰摂取で中毒症状を発症中。緩和させるためには最低でももう一人、ツッコミ役が必要だ。胃腸薬でも可。
沙花叉クロヱ。
あり得ない身体能力は彼女のワザが関連しているようだ。
どうやら良くないことが起きてしまった。ワザと神器の影響が、複雑に絡み合ってしまったようだ。
ベスティア(Vestia)
ベスティア(bestia)はラテン語で「獣」という意味らしい。
かのラプラス・ダークネスのように、昔の記憶が朧気。拾われた時の記憶もないらしい。
次回七番目の称号を頂く(予定)。
秘密結社の博士。
現在学会最終準備中。助手くん達もフル稼働だ。(総帥がアップを始めました。)
次回出演予定。
魔霊波
電磁波と同じように、魔波と霊波で組み合わされている。電話などと同じく、通信魔法はこの波を利用している。詳しいことはいずれ。
Otsuzeta!