白銀家のきつねじゃい!   作:ポンタ ponta

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 戦闘シーン書いてたら進まねぇなと悟ったのでできるだけ排除……してたのにいつの間にか戦闘になってた。なので一万文字越えた。おそらくメイビー次回も越える。
 モブは出来るだけ喋らせないので、ちょっと違和感を覚えるかもしれません。あと獅白ぼたんの一人称が『俺』と『あたし』でブレています。今後も統一しないと思うので、気にせず流して下さい。


第7話 髑髏島の探索。未知と秘宝は此処にあり

 次の日の朝九時。

 宝鐘セドナは自身が率いる海兵と冒険者と共に髑髏島へと降り立った。

 砂浜に並ぶ彼ら彼女らに対し、セドナはこう言った。

 

「皆の者。ここからは命の保証が無い危険な場所だ。故に今引き返したい者がいるなら名乗り出よ。無論名乗り出ても罰を与えるつもりは毛頭無い。だが、選べ」

 

 爛々と紅い瞳を輝かせ、ぐるりと彼らを見回した。

 

「私と共に名誉ある『宝鐘』を回収するか、名誉と引き換えに己の命を選ぶか。……さて、前者を選ぶ者は私の後に続け。後者を選ぶ者はチヒロの所に行くがいい」

 

 そしてセドナは赤い長髪を靡かせ、砂浜に接する森に足を踏み入れた。

 その背中を、全く躊躇いもなく続く冒険者と海兵達。

 元々冒険者は命の危険があっても、そこに嬉々として飛び込む馬鹿者達。命よりロマンを追い求める最高な性格を持っているのだ。そしてこの『宝鐘』の回収に希望した海兵も同じ気質を持っており、それはセドナも同じだった。

 足音で全員着いてきたことを知ると、セドナはニヤリと口角を上げる。

 

「さぁ行くぞ、ロマンを求める蛮勇達よ。私と一緒に最高で最強な冒険を始めようじゃないか」

 

 

 

 

 

 

 

 魔法を駆使しつつ進路上の障害、主に草や蔦、木々を切断し、遠くに見える髑髏を目指して進む一行。

 その先頭を歩くセドナの頭は様々な思考で渦を巻いていた。

 

(目に見える植物の殆どがシダやソテツが巨大化したものと思える。ヤシの木も私が知っているものとは微妙に違う気がする)

 

 分かりやすく言えば、白亜紀などに生えていそうな草木である。

 セドナが色々と考えていると、ひとりの将兵がセドナに問いかけた。

 

「総帥、『宝鐘』はあの髑髏山にあるのですか?」

「知らん。どこに在るかは手記に書かれてなかった」

 

 側の将兵に訊ねられ、セドナは素っ気なく返して淡々と足を進める。

 

「だが、まずは髑髏山を目指すのが普通だろ?」

「えぇ、まぁ。私でもそうしますね」

 

 セドナの言う通り、解読された手記には『宝鐘』が髑髏島のどこに在るかは書かれていなかった。唯、手掛かりになるのは『『ディーネは『宝鐘』と共に髑髏島で生涯を終えるつもりだ』という一文。

 セドナはその事を将兵に伝えた。

 

「なるほど。つまり眠っているディーネの近くに『宝鐘』がある可能性が高いですね」

「そうだ。それに『宝鐘』は神器だからな。きっとどこかに埋められていたり、壊されていたりする可能性も低いだろう」

 

 と、その時だった。不意に進行方向の遠方から木々が薙ぎ倒される音がした。セドナは直ぐに握り拳を掲げて隊の進行を止め、そっと唇に人差し指を立てた。そして目を閉じて聴覚に意識を集中させる。

 

(足音から察するに四足歩行の生物。それに地揺れが起こる程の体重……巨大な猪か何かか? できれば何事もなく遠さがってほしいが……)

 

 髑髏島は危険な海域に囲まれた島。故にこの島でしか存在しない生物が生息している可能性がある。よって、いたずらに動物等を殺傷するわけにはいかない。

 だがセドナは念のため、手元に魔法陣を展開する。なおこれは麻痺させて動きを止める魔法だ。

 

(……行ったか?)

 

 途中で進行方向を変えた正体不明な生物は、またもや木々を薙ぎ倒しながら去って行った。

 その事を耳で察知したセドナは、手元に展開していた魔方陣を霧散させる。青色に光っていた魔方陣は、霞のように消え去った。

 

「皆の者、進むぞ」

 

 一言告げて再び歩み出し、鬱蒼と生い茂る森を踏み締める。

 だが歩き出してから間も無いうちに、後方から声が飛んできた。

 

「総帥! この鳥絶滅した筈のドードーじゃないですか!?」

「ん?」

 

 件の鳥を抱え持ち、セドナへと駆けてくる冒険者を見やれば、確かにその鳥は遥か昔に絶滅したと思われるドードーに似ていた。

 

「大人しいな……」

 

 鳥は見知らぬ人間に捕まっているのに、呑気に欠伸を掻き、灰青色の羽毛を震わせている。パタパタと上下する両翼は飛べれる程長くはなく、退化したのだろうか。

 絶滅した理由である、その無警戒さと翼の大きさは、確かにドードーと同じだ。

 

「ふむ……」

 

 セドナは顎に指を添えて考える。片手はドードーの丸々とした腹にあて、もふもふしていた。

 

(絶滅した筈のドードーの存在……他にもいるのか? ドードーだけではなく、他の絶滅した動物さえも。いやしかしそれよりも……)

 

 もふもふ。

 もふもふ。

 もふもふ。

 

(ふーむ。素晴らしき手触り……是非とも毛皮を剥いで羽毛布団にしたい)

「グゲェッ!!?」

「むぅ、勘づかれてしまったか……無念」

 

 ジタバタ暴れ始めたドードーは、冒険者の手から離れてとっとこ茂みの中に逃げていった。

 

「総帥、追いますか?」

「いや、いい。まずそれよりも」 

 

 セドナは片手を口に添えると、大きく口を開いた。

 

「皆の者! おそらく此処にはまだ絶滅した動物が居ると思われる! 中には肉食の絶滅動物も生息しているだろう!! だが決して殺してはならぬ!! 我々は密猟者ではないのだ!! 殺して良いのは己の命に危険が迫った時のみ!! 分かったか!!?」

「「「了解しました!!!」」」

 

 号令が全員に行き渡った瞬間、一行の頭上に影が伸びる。一体何だとセドナが振り返る前に、一部の冒険者の声が鼓膜を揺らした。

 

「ブラキオサウルスだ!!」

「は――」

 

 見上げる程の巨体。その巨体を覆うゴツゴツとした膚。その長い首をこちらに覗かせ、黄ばんだ両目が鈍い光を放っていた。

 

(絶滅した鳥の次は恐竜か……)

 

 セドナは冷静に思考を回して出すべき一手を考える。

 

(確かこんな感じの首長竜は草食だった筈。なら喰われる心配はない……と思う)

 

 心配はないと断言できないのは、やはり髑髏島という未知の場所だからか。どうしても、雑食かもしれない、他の種とは違うかもしれないという要素が排除しきれない。

 

(幸いにも此方は全員冷静を保っている。緊張に耐えきれず飛び出す者は居ない筈だ)

 

 セドナが出した一手は何もせず目の前の恐竜が過ぎ去るのを待つこと。

 じっとりと汗が背中を濡らす感触がし始めた頃、ブラキオサウルスは興味を失くしたのか、おもむろに葉っぱを食べ始めた。

 

「今のうちに進むぞ」

 

 出来るだけ音を殺し、しばらく進んだところでホッとひと息を吐いた。後方からも同じように安堵の息を吐く音が聴こえてくる。

 

「俺初めて恐竜見たぜ!」

「やべぇな! 俺一瞬チビッちまうかと思ったわ!!」

 

 安堵の次は興奮が襲ってきたのか、冒険者達は口々に先程の恐竜について言い合う。

 それを収めるべく、セドナは一拍両手を打った。

 

「静まれ。さもなくば肉食の恐竜がやって来るぞ。ブラキオサウルスがいたんだ。ティラノサウルスも居るかもしれん。いや、おそらく居るだろう」

 

 恐竜の代表的な存在。暴君トカゲとも呼ばれるティラノサウルス。

 その存在を仄めかすかのように、遠くから何かの断末魔が響いてきた。

 セドナは少しの沈黙の後肩を竦める。

 

「……というわけだ。十分警戒して進むぞ」

 

 そして再び歩を進み出した。

 しかしここからが本番だと言うように、次から次へと恐竜が一行に襲いかかってきた。

 エリマキトカゲのようなディロフォサウルスの時は三体の群れで襲撃をかけられ、数人の負傷者を出しながらも撃退。

 Tレックスの場合は足元を凍てつかせて転ばし、そのまま麻痺させて突破。

 トリケラトプスやアンキロサウルスなどの草食系は適当に魔法を飛ばして威嚇し追いやった。

 きつい傾斜を登っている途中に小型の飛竜に襲われた時は、その翼に穴を空けて墜落させてやった。

 そうして諸々撃退してやっと、髑髏山の洞窟の前までやって来た。

 

「一旦休憩をとる。各自好きなように過ごすといい。今から十分後に出発する」

 

 洞窟の前は開けており、そこで各々地べたに座ったり岩に座ったりして体力の回復に努め始めた。

 セドナも洞窟の壁に寄りかかって魔法で生み出した水で喉を潤わせる。

 

(この様子じゃイダスの方も苦労してそうだな)

 

 ひと息ついたセドナは測量と探索を担当するイダスの部隊を憂う。

 壁に凭れたまま深緑の先を見やれば、怪物の口内のように黒一色で染まっている。

 と、その刹那。巨大なミミズの化物がどこからともなく現れ、腰を下ろしていた冒険者に喰らいつき、真っ赤な血飛沫をあげた。

 

(んな―――)

 

 恐怖よりも先に驚愕が勝る。

 それは四方八方に発していた探知魔法を潜り抜けたことの驚き。

 また泳ぐように地面へと潜ったこと。

 そして見えた頭には二本の触手が生えていた。

 

 未知の生き物だ。

 

「ッ、総員戦闘準備! 殺す気で立ち向かえ!!」

 

 たちまちアドレナリンが脳内から分泌され、身体中に行き渡る。高速で地中を移動する相手に何の魔法が効果的かと思考が回り、それと並列して化物の正体を探る。

 

(魔法は氷か雷か炎――黒ずんだ皮膚―鱗か? それと大きな歯―――いや炎は延焼の恐れがあるな――地面に潜るのか―くそ、地中に探知魔法は効きづらいんだ)

 

 探知魔法は地上や空中への探知には効果的だが、地下にはその探知の波が届きづらい。探知魔法が反応しなかったことから、この巨大なミミズは地下からやって来たのだろう。

 そんなことを考えているうちに、更に三人喰われてしまった。

 

(私の部下を四人も食べやがって……ふざけるなよミミズ如きが!!)

 

 内心で化物に向かって唾を吐き、構築した魔法陣を三つ展開。片手に白、もう片手には青の燐光を放ち、三歩程先には赤の召喚陣が光を発す。

 

「其は白き刃。煌めく光は断罪の標し。討ち滅ぼすは我が身の血肉。自壊する氷は絶えることを知らず―――顕現せよ、這いずる白き亡者」

 

 召喚陣が一際輝いたかと思えば、氷で構成された人型の魔法が地を這う。のっぺらぼうな顔には目がないというのに、亡者は巨大なミミズ―――ミニョーカオンへと群がっていく。

 十数体の亡者が這う後ろで、セドナは再び詠唱を紡ぐ。

 

「鳴神・雷神・雷公。神の審判は天から下らず、叛逆者は世を遍き拓き、御子は天に祈れども地は決して潤うことはない。誰ぞ彼もが悲歎に咽び、歔欷の声を奏でるならば、私がせめて面に立とう―――降れ、雷霆霜天泣」

 

 白の魔法陣が瞬き、刹那の内に放たれた紫電が轟音たけ鳴らし亡者に直撃。

 亡者は紫電を纏いながら、ざらついた怨嗟の嘆きを奏で、ミニョーカオンが潜り込んだ穴――というよりかはトンネルへと侵入。

 それを確認したセドナは、最後の詠唱を唄う。

 

「凍てつく大地。孤独な雪花。閉ざされた夜は月を奪われ、星さえも喰い裂かれた。咲くりめく花は永遠に廻り廻って巡り狂い、何も出来ず、何も感じず、ただ終末の祝福を待つばかり―――捕えよ、天杖牢雪獄

 

 ―――総員上へ飛べぇぇええ!!」

 

 効果範囲である地表から仲間を退かせ、最後の魔法を発動。凍てつく冷気が魔法陣から迸り、地表を瞬時に覆っていく。

 ―――詠唱によって威力をあげた三つの魔法。

 一つ目の魔法によって喚ばれた亡者の一部は穴に侵入し、地面という障害を無視して穴から穴へと移動。残りがミニョーカオンに纏わり付いて行動を制限。

 二つ目の魔法によって、亡者は不浄のモノを祓う雷の力を得て、ミニョーカオンの鱗を焼き剥ぎ、肉を露にさせる。耳に障る絶叫をあげたミニョーカオンはぐねるように地面へと潜り込んだ。

 そして最後の魔法によって、視界に写る全ての地表を多い、ミニョーカオンを地中へと閉じ込める。更に天杖牢は地表から地中へと凄まじい勢いで侵略し、ミニョーカオンを氷の牢獄に閉じ込めた。

 

「―――くそミミズめ」

 

 捕えたといえど、心は苦い思いで晴れない。思わず噛み締めた奥歯からは、心から溢れたように苦汁の味がした。

 しかし落ち込んでいる姿を見せてはならない。上に立つ者が嘆いていては従う者も呑まれてしまう。

 セドナはすっと背筋を伸ばすとゆっくりと口を開いた。

 

「皆の者、立ち上がれ。まだ目的を果たしてはいないのだ。『宝鐘』を回収することが、旅立った者達への弔いだと思え。―――だが、少々このままでは報われないだろう」

 

 セドナは軍服を靡かせ、少し前に進むと地面に魔法を放った。すると、先程地中で捕えたミニョーカオンが地響きと共に地上へと排出された。透き通る氷に閉じ込められたミニョーカオンは、身動きは出来ないものも未だに生きていた。

 

「ミミズの化物よ。私は仲間を喰らったお前を決して赦さない。故に、死んで彼らに償え」

 

 厳かに紡ぐ言の葉は、神話の詠唱。

 霊力は凛と済んだ瑠璃紺(るりこん)の軌跡を描き、ゆっくりとその魔法の陣を構築していく。

 

「透る月光。煌めく星彩。銀湾は玉響(たまゆら)に見れど久遠(くおん)に揺れる。玉蜻(たまかぎる)と揺れる清流は(うつつ)と知れず、猛る旻天(びんてん)は福音を知らせ、時は蜻蛉(かげろう)と知る。刹那は悠久の水を迎え、幽玄を知るだろう。解き放たれた風は自由を、大いなる空は愛を、始まりの海は眠りを願う――」

 

 とてつもない量の霊力が奪われていくが、セドナは止めることなく詠唱を続ける。

 この魔法を放った途端、セドナはしばらく動けなくなるだろう。それでも、仲間を喰らったミニョーカオンを赦せなかったし、何より死んだ仲間達を思えば止めることはできなかった。

 

「――風火土雷水陰陽神仏。全ての始まりは水であり、全てを終わらせるのもまた水である。故に忘れるな。森羅万象は、水に支配されていることを」

 

 詠唱はあと一節。

 セドナは霊力の欠乏による目眩を堪えるように、ぐっと唇に歯を立てた。

 

「―――永遠に眠れ、巡天終水」

 

 唱え終わると同時に、魔法陣がゆらりと震えると、瑠璃紺から深縹(こきはなだ)と色を変え、渦を巻くように魔法陣が中心へと収束していく。

 そして拳大程の大きさになった魔法陣を掌中に収め、セドナは天杖牢雪獄の表面に押し付けた。

 すると深海のような重く冷たい水がミニョーカオンを浸蝕し、それが全身に周り雪獄内も満たすと、まるで母の胎内に戻るように、ミニョーカオンは永遠の眠りについた。

 セドナはそれを最期まで見届け終わると、おもむろに抜けるような蒼天を仰ぎ見る。そして敬礼のポーズをとった。

 

「安らかに眠れ―――同胞達よ」

 

 

 弔砲が空へと響く。

 

 

 

 

 

 

 セドナが霊力欠乏による昏睡から醒めた時、目の前には将兵の背中があった。

 

「む……お前か。下ろせ」

「お目覚めですか。思ったより回復が早かったですね」

「私の体質はお前も知ってるだろ。それと自分で歩ける」

「いえ。まだ体力が回復してないでしょう? もう少しばかり我慢して頂きたい」

「強情なヤツめ」

「総帥の影響です」

 

 長年連れ合った部下は、恐れることなく自身の上司相手に我を通す。

 セドナは肩を竦めるとそのまま将兵の背中におぶさった。

 

「ところで今どこを進んでいる?」

「洞窟の中です。吸血蝙蝠とかよく分からん生き物が襲ってきますが、優秀な部下と冒険者達のおかげでそれ程被害は被っておりません」

「ふむ」

「おっと、出口が近くなってきましたね。周囲が明るくなってきています」

 

 そのうち光源として浮かべていた魔法が要らなくなる程明るくなり、将兵は魔法に供給していた魔力を止めた。それと同時に、セドナは将兵の背中から下りる。

 

「もう平気で?」

「ああ。十分休めた。霊力も回復している」

 

 感謝するように将兵の肩を軽く叩き、セドナは一歩を踏み出す。

 そして洞窟を抜けた先には、目を瞠る程の花畑が一面に広がっていた。

 

「何と美麗な光景か」

 

 後を続く冒険者や海兵達も、驚くように辺りを見回す。

 満面に咲き誇る花はぱっと見えるだけで花碇、向日葵、蝦夷竜胆、白詰草、赤詰草、蒲公英、梅鉢草、石蕗、秋明菊などなど。一部季節外の花も咲いている。

 

「なんだか魔法陣みたいに一部環状に咲いてますね。偶然でしょうか?」

「どうだろうな……だがもしディーネがこれをしたのなら、おそらく目的地は近いぞ」

 

 そこからしばらく歩いていると、丘を二つ越えた先にある湖畔に、木造の小屋が鎮座していた。

 

「総帥、あの家もしかして」

「ああ、行ってみよう」

 

 ゴクリと喉を鳴らし、小屋に近付く。セドナの後を続く冒険者達は、冷静になろうとしているのか、しきりに深呼吸を繰り返している。

 そんな彼らに、セドナは思い出したかのように振り向きこう言った。

 

「諸君らには悪いが、入るのは私だけにして貰う」

 

 たちまち落胆の声が上がるが、セドナは深く腰を折って再び願う。彼らの中には宝鐘の子孫が一番先に入るべきだという考えを持つものが多かったことも相まって、さほど騒ぐことなくセドナの願いは通った。

 

「ありがとう」

 

 小屋から少し離れた所で待機して貰い、セドナは小屋の正面に立つ。

 そして一応罠の類いが無いか確認した後、ゆっくりと小屋の扉を開いた。

 古めかしい錆びた音と共にドアが開かれ、質素な一室が視界に入る。左側には机があり、奥手には簡易な台所、右側の窓際にはベットがあった。そのベットの上に、宝鐘ディーネが眠っていた。

 

「御先祖様、お初にお目にかかります。私は宝鐘セドナ。貴女の子孫です」

 

 セドナは暫く合掌すると、片膝をついて頭を軽く下げた。

 

「この度貴女がお持ちしていた神器、『宝鐘』を受け取りに参りました。また、貴女や貴女に附随するいくつかの衣類や書物も回収させて頂きます。不本意ではありますが、眠りを妨げることをどうか御容赦願いたい」

 

 セドナはその体勢のまま沈黙を保ち、そしておもむろに立ち上がった。

 そしてさっきからずっと気になっていたディーネの手元に目をやった。

 

「これが伝説の『宝鐘』か……」

 

 重なった両手に収まるように、荘厳華麗或いは絢爛豪華という文字が似合う華麗な鐘があった。およそ手の平大のその鐘は、セドナが触れると炎のような金色の煌めきを放つ。

 その瞬間、セドナの脳に神器『宝鐘』の情報が注ぎ込まれた。

 

「ッ!!」

 

 思わず『宝鐘』を手放したセドナは、驚くように目を剥き、そして残念そうに目を伏せた。

 

「どうやら私は、選ばれた者ではなかったのか」

 

 宝鐘に纏わるお伽噺。昔話ともされるその言い伝えは、勿論セドナも知っていた。

 しかし『宝鐘』から流れ込んできた権能が、言い伝えと異なっていた。それはすなわち、セドナが『宝鐘』の真の持ち主ではないことを示していた。

 

「だが使えはせるのだな」

 

 神器は普通、持ち手を選ばない。例えば風真いろはが持つ神器は誰が担い手であろうと扱えるが、この『宝鐘』を筆頭に『白銀』、『姫森』は持ち手を選ぶ。

 白銀騎士団団長であるイダスが『白銀』の真の継承者であるのと同じく、自分も『宝鐘』の真の継承者になれると漠然に信じていたセドナは、少し裏切られた気分だった。

 しかし、権能を十全に扱えないものの使えることがセドナの心を明るくした。

 

「私が使えるのは海洋生物への干渉か……」

 

 そう溢して、ふっと笑った。

 思えば自身と同じく目の前のディーネも海洋生物を支配していた。そのことがセドナは無性に面白く思えた。

 

「海を治安する我々にとってこれ以上のものはない。有り難く使わせてもらおう」

 

 そろそろ外に待たせている仲間達もうずうずが我慢できなくなってきた頃だろう。セドナはそう思って一旦外に出た。

 セドナの姿を視界に収めた途端、興奮と期待で震える仲間達に向かって、セドナはニカっと笑い『宝鐘』を高く掲げた。

 

「皆の者! 見ろ!! これが伝説の神器、『宝鐘』そのものだ!!!」

「「「ウオオオオオオオオ―――!!!!」」」

 

 

 

―――………

 

 

 

 時間は暫く巻き戻り、イダスが軍艦のタラップを降りたところまで遡る。

 足元を海水で濡らしながら浜に上がり、無詠唱で濡れた箇所を乾燥させると昨夜設立した本部に向かった。

 

「……壊されているものは無さそうだな。猛獣も居るわけでは無さそうだ」

 

 一通り見回ったイダスは、中央の巨大な焚火に火を着けた。

 それを合図に、イダスの軍艦から様々な物資を担いだ冒険者や海兵達がタラップを降り、テントに持ち運んでいく。

 途中、チヒロから通達があったのか、チヒロの軍艦からも船の修理に必要な物が運び込まれた。

 

 運搬する物を全て運び終わった後、イダスが招集をかける。イダスの軍艦に乗っていた、いろはと幹部を含む冒険者及び海兵、そしてチヒロの推薦でイダスの中隊に加わった尾丸ポルカ、桃鈴ねね、獅白ぼたんが集まった。

 

「我々はこの髑髏島の調査を主とする。空を飛べる者は上空からの地理測量、それ以外の者は地上で探索。テイマーは各自魔物等を召喚してくれて構わない。基本的に殺傷を禁ずるが己の生命に危機が訪れた時のみ許可する。どうしようもない場合は上空に魔法を打ち上げてくれ。私が急行する。何か質問はあるか? ないなら以上。では散開」

「「「はい!!!」」」

 

 イダスは数人の冒険者と海兵を連れ、幹部は空へ舞い上がり、ポルカ達は元々一つのパーティだったので三人で行動を開始する……筈だったが、桃鈴ねねがキラキラと目を輝かせていろはの肩を叩いた。

 

「ねぇねぇ、君リヴァイアサン相手に『最強』と斬り込んでいた人だよね!!」

「え? はいそうでござるが?」

「やっぱり! ねぇ私達と一緒に行動しない!? あなたの事たくさん知りたいの!!」

 

 ねねはいろはの返事がノーでも連れていくつもりなのか、ぐいぐいといろはの腕を引っ張る。

 困惑するいろはは思わず肯定してしまった。

 

「やったぁ!! あのね、ねねは桃鈴ねねっていうの! あなたのお名前は?」

「風真いろはでござる」

「いろはちゃん! よろしくね!!」

 

 ニコニコ笑顔でいろはの両手を握り、ブンブン上下に振ると、好奇心旺盛なねねは早速森の中に『突撃ぃい~!!』と叫んで突っ込んでいった。その後を『ちょっと待てぃねねち! 置いていくんじゃねぇ!!』とねねを追うべく森の中にポルカが突っ込む。

 

「あ~すまねぇ。うちはこんなもんなんだ。それとあたしの名前は獅白ぼたんだ。よろしくな」

「賑やかで羨ましいでござるよ。こちらこそよろしくお願いするでござる!」

 

 ぼたんと握手を交わし、いろははようやく森の中へと踏み込んだ。少し離れたところから、ねねのはしゃぐ声が聴こえてくる。いろはは楽しげに頬を弛ませ、ぼたんと一緒に駆け足で木々の間を抜けていった。

 

「見てぇ~!! でっかいカブト虫がいる!! ウルトラキングエンペラーカブトだ!!」

「そういう名前なのこいつ? あと王様か皇帝かどっちにしろよ」

「今ねねが名付けた!!」

 

 既存のカブト虫より遥かに大きいカブト虫を両手で捕まえ、ねねは肩から提げていた虫籠に放り込んだ。

 

「次あっち行こ! あっち!!」

「へいへい」

 

 天真爛漫なお転婆娘は好奇心のままに移動を繰り返す。それを仲間達は目くじらを立てることなく、共に笑って着いていく。

 ただ流石にティラノサウルスに出会った時に『お家で飼う!!』と叫んだ時には、ねねの頭をポルカが引っ張たいたが。

 

「ねぇ飼ってもいいじゃぁあん。ねねティラノサウルスの背中に乗ってみたいぃぃい」

 

 口を尖らせるねねは、不機嫌そうに足元に転がる石を蹴った。

 

「まず食費考えよ!? それにどうやって飼うんだよ!!」

「ねねが散歩もトイレの世話もするからさぁあ」

「話し聞いてる!?」

「ポルカのワザならなんとかなるでしょ?」

「いやそんな万能じゃないから!!」

 

 ポルカ固有のワザである『ポルカサーカス』は、テイムした魔物等を一度の召喚で全て呼べる。通常一体につき一つの魔法陣が必要となるが、ポルカの場合は一つの魔法陣で呼べて、かつ任意で呼び出す数を指定できる。また、このワザは呼び出している間の魔物のエネルギー―――今回でいう餌を、ポルカ自身の霊力と交換することができるのだ。

 つまり、ポルカならば餌代を気にする必要がないということ。

 

「ポルカの霊力そこまでもたないからね! もって一日だよあの大きさじゃ!!」

 

 だが、消費する霊力は対象の大きさに依存するため、ペットとして飼うには力不足であった。

 

「ちぇっ、つまんないの!! ししろんからもなんか言ってやってよ!!」

「いやししろんはポルカの味方だよね!!?」

 

 と、二人がぼたんがいた後ろに振り返ると、そこにはぼたんどころかいろはの姿さえなかった。

 

「消えてるーー!!?」

「いつの間に!!?」

 

 二人して目を丸くするのも束の間、直ぐに我に反ったポルカがぼたんといろはを探すべく、十羽の鳥を召喚した。

 

「ぼたんと刀を背中に担いでいる和風の少女を探して欲しい!! 名前は風真いろは、よろしくね!!」

 

 召喚した鳥は首を上下に振って頷くと、バラバラの方向に飛び去る。これでひとまず安心だが、果たして一体どこに行ったのか。

 

「もしかしてナニかに捕まったのかな……」

「怖いこと言わないでよポルカ!!」

 

 ポルカの懸念は的を得ている。

 二人は知る由も無いのだが、今現在、森の至るところで行方不明となる冒険者と海兵が続発していた。

 

 

 

 

 

 

「ムグゥゥゥ……」

「フグゥゥゥゥゥ……」

 

 話の渦中である二人はと言えば、現在蜘蛛の糸で縛り付けられ、巣の元へ運び込まれている途中であった。

 

「(背後からやられるなんて不覚でござる……穴があったら入りたい……)」

「(うぇっ……糸がちょっとベトベトしていて気持ち悪い)」

 

 元々二人はティラノサウルスから逃げる途中で殿を務めていた。それ自体は何の問題もなく終わり、ポルカとねねを追っている途中で、背後から蜘蛛の集団の襲撃を受けた。

 抵抗する間も無く簀巻きにされた両名は、今こうして蜘蛛に運ばれている。

 

「(せめてチャキ丸に手が届けばこんな糸……!!)」

「(SSRBを出すのはマズイよなぁ……)」

 

 糸を斬るか、糸を燃やすか。

 どちらも蜘蛛の糸によって防がれなす術がない。鋼鉄並みに硬い糸は身体強化魔法では破れなかった。

 そして二人とも魔法は不得意であるため、無詠唱で魔法は発動できず、詠唱するには口元の糸をどうにかしなければ暴発の恐れがある。それはSSRBも同じこと。爆発させてこちらにも被害が出たらたまらない。というか、そもそも爆発させて糸を焼き切っても周りの蜘蛛が再び糸を巻くだろう。

 

 さて、どんぶらこっこと蜘蛛の波に流されること数十分。二人の視界に入る蜘蛛の数は増していき、今や数百はいるほど。そして一段と開けた森の中には、至るところに巨大な蜘蛛の巣が張られており、人間の子供ならひと呑みで喰らえそうな程の巨体が蔓延っていた。また、蜘蛛の手足が異常に長いことも相まって、二人の嫌悪感を激しく煽る。

 

「(気持ち悪いでござるぅぅうううう!!!)」

「(帰りたい……)」

 

 いろはは涙目で身を捩り、ぼたんは死んだ目で力なく耳と尻尾を垂らす。

 そのうち視界に入ってきたのは繭状態の糸。中には捕まった動物が踠いているのか、激しく震えている。それに気付いた蜘蛛の一匹が、大きな牙をギラリと剥いて噛み付き、毒を注入したのか繭はピクリともしなくなった。

 

「(これはホントに侍危機一髪でござる)」

「(うん。これはマズイ)」

 

 どうもここに運び込まれてきたのは二人だけではないらしい。ちらほらと人間の形をした繭や二人のように捕まっている人間もいる。他にも魔法で周囲に電撃を与えていた者もいたが、あまり効果がなかったのだろう。一匹二匹くらいしか死なず、またあっという間に蜘蛛に群がれて、姿が見えた先には千切れた服の端だけとなっていた。

 

「(魔法が効かないとか……エッチぃでござる!!)」

「(やば過ぎて笑えてくるぜ)」

 

 早急に逃げなければと、逃げる手段を思案した途端、

 

「今日は獲物がよく獲れる……」

「(!?)」

「(誰の声だ?)」

 

 地を震わす低音が、何処からともなく響いてきた。

 

「我々アリアドネが島を把握する日も近い……喜ばしい限りだ」

 

 するりするり。

 尻から糸を垂らして上から降りてきたのは、闇のような漆黒の体毛で被われた、周りの蜘蛛よりも二回りも大きい巨体をもつ蜘蛛。

 それと同じくらい存在感を放つ赤く光る目を八つ蠢かし、目の前に捧げられている食事を見る。

 そして、粘液でてらつく牙を大きく剥いた。

 

「では、喰らうとしよう」

「むぅぅうう!!! むうううぅう!!!」

 

 やめて、やめろ、やめてくれ。

 泣きじゃくる冒険者が、まともな抵抗さえできずに喰われていく。小枝が折れるような音が重なり、それと同時に苦悶に満ちた絶叫と真っ赤な鮮血が吹き出した。だがそれも一瞬のこと。骨が何本も同時に噛み砕かれる音は古木が倒れるような音に似て、冒険者の姿は蜘蛛の喉の奥へと消えてった。

 それを見ていた一部には、生きたまま喰われるのが何よりも恐ろしかったのか、中には自爆して自決する者もいた。

 

「なんという美味……身体中に力が溢れる……」

 

 霊力、あるいは魔力を持つ動物を初めて食べたアリアドネの長は、その魅惑に取り憑かれたように、ぶるりと身体を震わせる。

 

「子供達よ、島にいるこの動物達を一匹残らず捕らえよ。我が獲物だ」

 

 おどろおどろしい声が空気を揺らす。

 長の命令を聞き届けた子蜘蛛達は、直ぐに行動を開始する―――

 

「させんぞ」

 

 ―――筈だった。

 突如雷鳴と共に上空から降ってきた人間―――白銀イダスにより、子蜘蛛達はその半数が絶命した。

 

「遅れてすまない。少々手こずっていた」

 

 イダスは今までの姿とは違い、輝かしい『白銀』の鎧を纏っていない。だがその代わり、両手に収まっているのは白銀に輝く大剣だった。

 

「ほう……お前からは先程のものより香ばしい匂いがする……。その身体を寄越せ。喰らってやる」

「我々の仲間を喰らったその罪、貴様の命で雪いでやろう」

 

 そして激突。

 イダスが長を抑えている隙に、ぼたんはSSRBを召喚し、爆発。身体強化魔法で爆炎を堪え、糸を焼ききった。次にいろはにも同様に行い、解放。

 

「助かったでござる」

「おう」

 

 いろはの腕を引っ張って引き起こした後、ぼたんはいろはと他の仲間を助けるべく動き出した。

 そして全員解放した後いろはと合流し、恐れるようにアリアドネの長を見た。

 

「他の蜘蛛達を殺しつつ、ここは『最強』に任せて俺達も逃げようか。ありゃ生半可な生きもんじゃねぇぜ」

 

 その意見は正鵠を射ている。

 この蜘蛛はリヴァイアサンと同じく、神話の生き物だ。しかしリヴァイアサンと大きく異なる点がひとつある。それは神話の怪物ではなく、神話の神そのものということ。

 つまり、イダスが相手している生物は、理不尽な権能を持つ神そのものなのだ。

 

「でもかざまは残るでござる。もしイダス殿が破れてしまった時のために、かざまが殿を務めるでござる」

「……」

 

 ぼたんに背中を向けるいろはは、背中に担いでいる神器を抜いた。

 

「心配は無用でござる。かざまが使う風真一刀流は最強の流派、たとえ相手が神様だろうが負けないでござる」

「……はぁ」

 

 いろはの意思は固い。何を言っても無駄だろう。

 そう感じ取ったぼたんは溜め息を吐きつついろはの隣に立った。

 

「仕方ねぇな。あたしも残ってやるよ」

「……! ふふっ、では一緒に参ろうか!!」

 

 さぁ、神殺しの始まりだ―――。




 這いずる白き亡者。超級魔法。
 纏わり付いて相手のエネルギーを奪う。また氷と言えど元は不定形の水であるし、霊力で構成されているため、あらゆる物理的障害を無視できる。召喚する亡者は霊力の続く限り喚ぶことができるが、一体一体が大量の霊力あるいは魔力を必要とする。

 雷霆霜天泣。超級魔法。
 不浄なモノを祓う力を持つ雷と、罪を漱ぐ力を持つ水を同時に発動する。本来は悪霊などに使う魔法。
 本文では書けなかったが、亡者にこれらの力を与え、一部の亡者は雷の力で鱗を剥ぎ、残りの亡者が水を吐くことで穴を冠水させた。

 天杖牢雪獄。絶級魔法。
 今回は視界全ての地面を覆ったが、注ぎ込んだ霊力や魔力の量によっては範囲を自由に変化できる。事前に雷霆霜天泣で水を出していたため、威力は上がっている。

 海軍将兵。名前はガーディ。
 由来は守護者のガーディアンから。セドナが小さい頃からの付き合いであり、色々と不思議な人物。
 また、ガーディの相棒にディアンという人物もいる。こちらもガーディアンから。ちなみに既に登場済み。

 尾丸ポルカのワザ『ポルカサーカス』
 本文の内容に加えて、テイムした魔物などはデコルテされた状態で召喚される。この際体格などが縮むことはあるが、消費する霊力は元の体格等に依存する。また、テイムした魔物は他人に譲渡することもできる。その際、デコルテ状態になるか元のサイズになるかは魔物自体も決めることができるようになる。

 魔法の詠唱について。
 基本的に詠唱は時間の無駄となるし相手に感付かれるため、無詠唱が普通。しかし詠唱すれば勝手に魔法陣が描かれるため脳に余計な負担はかけずにすむ。一方で無詠唱はイチから魔法陣を描く必要があるが、慣れれば一瞬で描ける上に威力も多少あがる。
 これらとは別に、自分で魔法陣を描きつつ詠唱することで、その魔法の威力を通常あるいは無詠唱よりも上げることができる。ちなみに、テイマーなどの召喚魔法で召喚した実在する生物においては、自分で魔法陣を描いて詠唱しても、生物の個体差やその時の体調が関わっているため、あまりよく分かってない。でもおそらく体力やスタミナなど何かが上がっていると考えられている。

 髑髏島。
 髑髏島の覇権争いは蜘蛛のアリアドネとミミズみたいなミニョーカオンで争われている。大体島の西側にアリアドネ、東側にミニョーカオンが縄張りみたいにしている。また、アリアドネは知性を持つがミニョーカオンは知性を持たない。精々カラスレベル。
 セドナの一行は東側を進んでいた。また、イダスはあちこちから上がる緊急信号にてんてこ舞いしてた。ミニョーカオンをぶっ殺し、蜘蛛をぶっ殺し、恐竜をぶっ転がし、とそんな中に聴こえてきた爆発の音でアリアドネの本拠地に辿り着いた。

 カミと神は似て非なる生物である。
 神はカミと違って不死が最もたるものだが、詳しくは後程。
 取り敢えずカミである白上フプキや大神ミオと、神のオーロ・クロニーやハコス・ベールズとは違うもの。

 一応付け加えておきますが、宝鐘ディーネは真の継承者です。なので『宝鐘』の権能を十全に扱えていました。決してセドナのように一部しか使えていなかった訳ではありません。

 次回のアリアドネ戦は、そんなに長くはならないと思います。というか、ストーリーが進まないので巻きでいきます。イダスが切り札でなんとかさせます。

 今後の更新について。
 詳細は活動報告に載せましたが、簡単にいうと忙しいので更新ペースが落ちます。以上。
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