魔法科高校のゼロ   作:マイケルみつお

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お疲れ様です、炎の二次サッカー、マイケルみつおです。

お、久しぶりの更新やんけ!ていう事は一挙公開か!?と思われた方すみません。まだある程度までのストックは貯まっていません。

実はアンケートをこの間から設置していたのですが、やはり更新の谷間だったからか、そもそも気づいてもらえず回答数も伸び悩んでいました。(ステルスアンケートになってた)

何で皆答えてくれないのかな?もしかしたら嫌われているのかな?と悶々とした日々を送っておりましたが「そうか!更新をしていないからか!」と2ヶ月以上経ったある日ようやく気づき、今回更新に至った次第です。

アンケートの詳細は後書きに設置しております。


20話 陣部の追憶

「やはり君は美しい。結婚したい」

 

水族館で一日中特定の水槽の前にへばりついていたゼロは──次の日も来た。2日連続で不審な客が訪れれば自然と水族館の従業員の注意を引く。

 

「あ、またあの子来てるわよ」

 

「ずっと同じ水槽の前にだけいて......変わっているわね。まあ他のお客様に迷惑をかけていないみたいだからいいけど」

 

「周囲のお客様も少し引いてるし......っていうかあの子の前から離れないわねあのジンベエザメ」

 

「......羨ましい」

 

水族館の従業員(スタッフ)達は目の前の奇妙な少年を会話の肴として密密(ヒソヒソ)と話し込んでいた。この奇妙な少年が、世間で暴虐と破壊の象徴として知られている四葉家の人間であるなど想像だにしていない。

 

「............」

 

そしてそんな彼女達とは別に、ゼロに対して強い眼差しを向ける男の姿に──この時は誰も気がつかなかった。

 

──────

「............」

 

「............」

 

「......あの、何か言っては?」

 

「その......すみません」

 

国防陸軍第101旅団、独立魔装大隊隊長の風間玄信は額に冷や汗を浮かべながら自らの運命を呪っていた。

彼は敵国の魚雷を目撃したという通報を受け、情報を得るためにやってきた。最初の衝撃はその家が司波家──あの四葉家の人間だった事。

いくら国防陸軍という大それた肩書きがあろうと恐怖と暴虐の象徴たる四葉家を相手にするとなると緊張を禁じ得ない。

 

「あの......彼は......」

 

「当家のガーディアンです」

 

「............」

 

そして風間にとって最も衝撃的だったのは司波家の当主たる司波深夜ではなくその横に控えるガーディアン──司波達也の存在だ。

 

昨日、風間達が属する恩納基地ではちょっとした大騒ぎがあった。

昼休みの散歩に出かけた檜垣ジョセフという彼の部下が──骨を何本も折られて帰ってきた。彼と一緒にいた兵士の証言によってジョセフが男子中学生に喧嘩を売って返り討ちに遭ったという事も分かった。

先に喧嘩を売ったのは確かにジョセフの方だったようだが......流石にやり過ぎだ。

 

──ジョセフは重症だ──

 

魔法によって一時的な処置はしているが最悪兵士生命すら危ぶまれたほどの大怪我だ。誰がどう見たって達也の過剰防衛で、ジョセフは最早被害者で達也を訴える事すらできる状況。

 

──あまりの痛みにジョセフ泣いてたし──

 

だとしても国防軍が訴える事などできるはずがない。「レフト・ブラッド」という言葉がある。二十年戦争によって米軍は沖縄から引き揚げたが、その際に取り残されてしまった米国人の子孫、それがレフト・ブラッドだ。

ジョセフはその2世であり、つまり生まれも育ちも日本ではあるが外国人に耐性のないこの国ではやはり外者として認識される。その扱いによって彼らは次第に荒んでいき......今や沖縄の観光本でも注意が呼び掛けられるほどの社会問題と化してしまっていた。

 

そんなレフト・ブラッドが、否、市民を守るべき立場の軍人が表面的には市民に殴りかかったなどマスコミに知られただけで大醜聞(スキャンダル)だ。しかも相手は四葉家。風間の心境は──察するに余りある。

 

アレ(達也)と何かありましたか?」

 

加害者たる深夜は傲岸不遜な態度を取っており、客観的には加害者と被害者がどっちがどっちか分からない。権力を持ち、他人から恐れられるほどの実力も併せ持った加害者ほど厄介なものはない。

 

「(中学生ながらジョーを倒すほどの腕前。軍に勧誘してみようかと思ったが......)」

 

考え直そうかと思うほどに天を見上げる風間だった。

 

──────

一方その頃奇妙な少年は......

 

「あぁ本当に美しい......」

 

やっぱりまだジン子と見つめ合っていた。しかしこれまでと違うのは......

 

「あら、一人増えてない?」

 

「あの少年は昨日からいますけどあの人は......」

 

「あ、そっか。あなた達、この前入ってきてたわね。あの四角いメガネかけたおじさん、ここ一ヶ月は来てなかったみたいだけど──それまでは毎日来てたわよ」

 

「え!? 毎日ですか?」

 

「ええ。年間パスポートがあるから」

 

ゼロの後ろに腕を組んで仁王立ちするメガネをかけた40代前後の白衣を纏った男性が立っていた。

 

「う、うーむ......」

 

かれこれ一時間以上はこの体勢でゼロを見ているのだが──一向に気づかれない。ゼロのその様子に白衣の男性は怒っているのかと思えば──

 

「(素晴らしい集中力。身体を動かすエネルギーを使うくらいならより熱心にジンベエザメを見る事に使うべきだというジンベエザメへの愛情と執着が感じられる。素晴らしい。これほどの逸材に出会えるとは──ジンベエザメに感謝を)」

 

感動していた。

 

「(ただまあ......流石にこうも気づかれないのは心にくるなぁ......)」

 

「なら話しかければいいじゃないですか先生」

 

「うわっ! ビックリしたなぁ。古賀君か」

 

白衣の男性を「先生」と呼び、そして古賀と呼ばれた女性は上下にスーツを纏い引き締まった身体をし、まさしく「できる女」という雰囲気を放ちながら白衣の男を見下ろしていた。

古賀と男はあまり身長が変わらないが、男を見下ろせるという理由で古賀は常に高いヒールを履いている。

 

「それはダメだよ古賀君。若人から青春を奪う事ほど野暮な事は──」

「あ、すみません。ちょっとウチの先生があなたに用があるようで、少しお時間頂けますか?」

 

「ねぇ! たまには人の話聞いてよ! ちょっといい事言おうとしてたんだからさぁ!」

 

白衣の男性の言葉を完全に無視して古賀はゼロに話しかけた。

 

「......何ですか」

 

流石に声をかけられれば気づくというもので、ゼロは不承不承といった態度で振り返った。

 

「俺は今忙しいんですけど......」

 

客観的にはジンベエザメを見ているだけなのだが......。しかしゼロにとっては違う。ゼロはジンベエザメ鑑賞を中断された事でかなり不機嫌になっていた。それは司波達也に風紀委員に誘われた時よりも悪く。

しかしそんな機嫌も、古賀の隣に立っていた白衣の男性に気づくなり一変した。

 

「もしかして......あなたは......!」

 

白衣の男性に気づいたゼロは、まるで野球を志す少年が大○翔平を目の前にした時のような、憧れと興奮の入り混じった目に変わる。それもそのはず。だって白衣の男性は......

 

「陣部先生ですよね! 握手して下さい!」

 

あの有名な陣部博士だったのだから。

 

「ああ。勿論だとも」

 

「この前出てたテレビ勿論拝見しました!」

 

「ああ、あのちょっと炎上したやつか」

 

「そうです。俺的にはどう見ても褒め言葉ですよねあれ。炎上する意味が全く分かりません!」

 

「でしょでしょ? いやぁ僕も古賀君から知ったんだけど何で炎上してるか分からなかったんだよ。ねぇ? 古賀君?」

 

「いえ。アイドルの顔を魚類で例えるなんて普通にありえません」

 

「古賀君!?」

 

まるで裏切られたと言わんばかりに助手の古賀を見る陣部に、更に追い討ちは続く。

 

「で、でもさ! 確かに魚と人間じゃあ哺乳類と魚類で離れているとはいえ、あんなに可愛い魚達に似ていると言われれば嬉しいってもんじゃ──」

「別に魚は可愛くも何ともないですよ」

 

「......一応君、ジンベエザメ研究の僕の助手だよね?」

 

「あ、ジンベエザメも可愛いとか思ってないですよ」

 

「え、えぇ!? ぼ、僕引退した後の研究所は君に託そうと思ってたんだけど......」

 

「もし先生が引退されるのであれば私も辞めますよ」

 

「えぇ!?」

 

「じゃあ何でジンベエザメ研究の助手なんてなったんだよ!」と言いかけた事で陣部の思考は止まった。そう、理由が分からないのだ。ジンベエザメ、魚に興味がないのであれば残された理由は一つだけ。

 

「(まさか古賀君......僕に興味があってこの研究所に? 今まで事あるごとに僕に暴言を吐いていたのもまさか好意の裏返し!? 僕と君じゃあ親と子くらいの年齢差があるし、そもそも僕は哺乳類のメスだなんてプランクトンの次くらいにしか恋愛感情を抱く事ができないが......それでも所長としてきちんと向き合わなきゃいけないか......。あぁ......ジンベエザメと結婚したい......)」

 

年長者として、上司として、陣部には責任がある。

 

「古賀君......それなら君はどうして僕の研究室に......?」

 

長年聞いたようで聞いてこなかった陣部の質問に古賀は、彼の予想通りに顔を赤らめる事もなく言い放った。

 

 

 

 

「単純に給料が良かったからですね。よその研究室よりここ、格段に条件がいいんですよ」

 

「ですよね! 僕も途中からそんな気がしてました!! なんかごめんなさい!!」

 

陣部は心の中で酷い勘違いをした事を詫び、また古賀と依然変わらぬ態度で接する事ができる事を......

 

「(ジンベエザメに興味がまるでないって初耳だったんだが......)」

 

うん、依然変わらぬ態度で接する事ができる事を喜んだ。

 

 

 

 

「「((......いや、陣部って誰だよ))」」

 

新米水族館従業員(スタッフ)達の叫びは届いたり届かなかったりする。




回答フォームはアンケートのところに設置してあると思いますが、文字数の関係上、質問文は活動報告に載せてあります→(https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=303232&uid=385679

以下抜粋

Q, 書き直してもいいですか?また書き直して良ければどういう方法で行うべきなのかも教えて下さい。

1, 書き直してもいいよ!前書き等で事情を説明して「書き直しました」って表記するならこの作品を修正して上書きしてもいいよ!

2, 書き直してもいいよ!ただ、未熟の未熟とはいえ一度投稿した物を大幅に変更するのはどうかと思うから新しく新規小説を作って作品名に「改訂版」とか書くなりして、つまるところリメイク作品みたいにするならやってもいいよ!

3, そういうのは曲がりなりにも完結まで走り切った作者が言うセリフだ。貴様のような完結というゴールテープを切る事もなく右往左往する人間には百年早いわ!

4, 興味ないorどうでもいいor作者に任せる

5, 結果閲覧用(解答しないとどこに何票入ったかわっかんないから)

6, その他(活動報告のコメント欄に書いてね!)

回答、よろしくお願いします〜

生存報告を兼ねたアンケート(文字数の関係から詳細は活動報告を見てね!)

  • 上書き更新してもいいよ!
  • リメイク更新ならいいよ!
  • 百年早いわこの未熟者!
  • 興味ないorどうでもいいor作者に任せる
  • 結果閲覧用
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