魔法科高校のゼロ   作:マイケルみつお

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いくつか質問と指摘を頂いたので補足も併せて

Q, 零が実力を隠さないといけないのに剣道部に介入したのはなぜか?


A, 隣にほのかと雫がいたためです。また零は度々目立つのを恐れていますがそれは自分の『改竄』や一科生を遥かに越えた魔法力がバレないようにするためです。
逆に言えば零は身体能力であったり、一科生程度の魔法力、そして零自身が目立つ事に対しては隠す必要がないと思っています。
剣術部の様子を見て、あの程度なら魔法を使わず制圧できると判断したので身体能力だけで制圧しました。
これはこの後の展開でも重要な事なのでよろしくお願いします。



また、零と雫が紛らわしいという意見も頂きました。名前は向井零のまま、地の文や会話文では零をゼロという表記に変えたいと思います(一部例外あり)

これからも何かありましたら感想欄にてご意見をお寄せ下さい。

それからいつもの事ですが...
活動報告にヒロインアンケートを載せています。回答よろしく!


9話 ヒステリック先輩

 「おはようございます! ゼロさん」

 

「お、おはよう司波さん」

 

達也達にゼロがトーラスの一人である事を見抜かれた翌日、深雪は昨日の宣言通りにゼロを下の名前で呼んで挨拶をした。その光景にクラスの面々は目を丸くする。

 

「苗字だとお兄様と区別がつきませんよ?」

 

「お兄さんは達也と呼ぶので大丈夫」

 

別に深雪を下の名前で呼んだとしてゼロの魔法力がバレる訳ではない。ゼロは自分の名前が魔法以外のところで有名になる分には全く問題ないと考える。

 

「(だけど...)」

 

男子生徒から嫉妬の目で睨まれる事を善しとしている訳ではない。

 

「ゼロくん...深雪といつの間にそんなに仲良くなったの?」

 

「ほのか?!」

 

その会話に参加するほのか。

 

「(心なしか目が怖い...)」

 

ほのかがいるのなら雫も...と思いゼロは雫の姿を探すが...

 

「(ゼロ...骨は拾ってあげる)」

 

雫はゼロに十字架をきって教室を後にした。

 

「ほのかは下の名前でよくて私はダメなんですか? ゼロさん」

 

「(ゼロくん、分かってるよね?)」

 

それら二つの視線にゼロは勘弁してくれ、と天を仰ぐ事しかできなかった。

 

──────

 「あ! 司波君! それと向井君だったよね?」

 

達也、深雪、それとゼロが廊下を歩いていると一人の女子生徒から声をかけられる。胸に紋章はない...その女子生徒、壬生紗耶香は二科生であった。

 

「今から少し、付き合ってくれないかな?」

 

 

 

 

 準一科、通称準科は3学年ある魔法科第一高校でも一年生のみである。一科生は彼らの事をどう思っているか...それは言うまでもない。蔑視である。

 

それなら二科生はどうか。自分達と同じなのに一科として授業を受けられる事に嫉妬している二科の上級生もいるが...大半は同情的である。自分達を差別する一科生と授業中まで同じ空間で過ごさなければならないという哀れみの意味で。

 

つまり二科生の大半は準科生に対して仲間意識を持っているのである。だからこそ、差別をされる側であるにも関わらず相当な実力を持っているゼロと達也に彼らが()()のために目を付けるのはごく自然な成り行きであった。

 

──────

 「単刀直入に言います。司波君、そして向井君。剣道部に入りませんか?」

 

あれから二人は学校のカフェテリアに呼び出され、対面する紗耶香からそう提案される。

 

「せっかくですが、お断りします」

 

達也はそれに即答する。それに続くようにしてゼロを口を開く。

 

「自分は剣なんて触った事もないのでお断りします」

 

嘘である!この男、息をするようにこの瞬間、嘘をついた。

 

「司波君、理由を聞かせてもらってもいい?」

 

「逆に、俺を誘う理由を聞かせてもらっても?」

 

ゼロの理由は十分なものだった(それが本当なのであれば)。紗耶香も諦めた訳ではないがひとまず達也に狙いを定めた。

 

「魔法科高校では、魔法の成績が最優先される。でも、それだけで全部決められちゃうのは間違っているとは思わない?」

 

紗耶香が始めたのは一科二科差別問題についての話であった。

 

「(俺も思うところがない訳ではないけど...そこじゃないんだよなぁ)」

 

「二科生は魔法実技の指導は受けられない。でも授業で差別されるのは仕方がない。私たちに実力がないだけだから。魔法が上手く使えないからって私の剣まで侮られるのは耐えられない。無視されるのが我慢ならない。魔法だけで私の全てを否定されたくない!」

 

「壬生先輩...?」

 

徐々にヒステリックになる紗耶香に対して少し不気味さを感じた達也が紗耶香を止める。紗耶香も自分の熱量が高まっていた事に気づいて咳払いをする。

 

「だから、私たちは非魔法競技系のクラブで連帯する事にしたの。今年中に部活連に私たちの想いを伝えるつもり。魔法が、私たちの全てじゃない! って。それを伝えるために司波君と向井君にも参加してほしいの」

 

紗耶香は自分の意見を言い終わったようで、二人がどんな反応をするかを見る。

 

「なるほど。そういう事だったんですね」

 

達也に続いてゼロも答える。

 

「さっきは少し怖かったですが...先輩はただの剣道美少女って思ってましたけど考えを改めます」

 

「(いきなり過激な行動に出るつもりなのかな? って思ったけどあくまで言論でどうにかしようとはしてるんだね)」

 

ゼロは少し微妙な空気になっていた雰囲気を和ませるためにジョークも交えて返答した。しかしここには持ち直した空気を無視し、再びシリアスにさせる空気が読めない司波達也という男がいた。

 

「壬生先輩。考えを学校に伝えた上で...その後はどうするんですか?」

 

その指摘に紗耶香は答える事ができず、達也はその様子を見て席を立った。

 

──────

 「(ここは魔法科高校。魔法によって評価されるのは当たり前。野球チームの中でいくらサッカーやピアノが上手でも評価されないように。

 

しかし学科による差別は事実として存在する。それは学校に通っていれば自明に分かる。

 

だがその本質は魔法によってのみ評価されてる部分ではない。ただ単純に自分より下と見られている者達に対して幼稚な優越感を抱いて、幼稚な自己満足をしているだけだ。

 

だから壬生先輩の方法では全く改善されない)」

 

ゼロは達也と紗耶香が話している間、考えていた。そして達也が離席した後、紗耶香の視線は完全にゼロに向く。

 

「壬生先輩。さっきは断りましたが少し興味が湧いてきました。今度見学に行ってもいいですか? 今日は流石に遅いので明日にでも」

 

「ありがとう! 私たちはあなたを歓迎するわ。明日、また案内するから...プライベートナンバー交換してもいい?」

 

「ええ、喜んで」

 

こうしてゼロと紗耶香を交換した。ゼロの思惑が彼女達とは別のところにあるという事を知らずに。




Q, あれ?ほのかって原作じゃこんな深雪に対して強気じゃなかったような...?

A, 原作とは異なり、ほのかは自分の方が深雪より早くゼロと知り合ったという思いがあったからです。また原作であれほど強気に出なかったのは、誰がどう見ても達也と深雪が両想いだったって事が丸見えだったのもあると思います。...光のエレメンツは怖いという事を書けたらなと思ってます。

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