白銀と金のクイーン   作:meigetu

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どうもっす。名月というものでござんす。

いくつか小説は書いてきましたが...一話目で、バーが赤くなること自体初めてで、かなり驚いています。

お気に入り登録30↑ありがとうございます。


第一話 王都 エ・ランテル

黒甲冑の黒騎士と、美人の女性が街の中を歩いていた。

街中は、石畳で舗装され、昨夜雨が降ったというのに、露天の商店でとても賑わっていた。

近くからは、

 

「姉さん。こっちこっち。」

「セリー。まって。」

 

と、金髪と茶髪の姉妹が走っている。

 

「すごく賑わっているな。」

「そうですね。モモン様。」

 

と、言いつつ、鈴木悟は内心とても楽しんでいた。

転移前では大気汚染が進みすぎて決してみられることのできなかった、露天の商店。

そして、高級すぎて決して口に入れることができなかった自然から取れる食品が、山となって積み上げられているのをみて、ナザリックを抜けて外に出てきてよかったと思いつつ道を歩いていると、唐突に声をかけられた。

 

「そこの黒甲冑のお兄さんと、美人のお姉さん。りんご買っていかない?」

 

と、声をかけられた。

ナーベラルは何事もなかったかのように無視して行っているが、ここで話を聞き、冒険者ギルドの位置を知るのも悪くはないなと思った私は、一度ナーベラルに声をかけ、そちらの露店の方へと向かった。

 

「いらっしゃい。りんごの他にもいろいろあるよー。」

 

露店ではいい歳をしたおばさんが、何やら、野菜や果物などなど様々なものを山積みにして売っていた。

 

「では、りんごを一つ。」

「どうも、銅貨3枚ね。もしかして、金の方の王国騎士団のお方?」

 

と、聞かれる。

 

「王国騎士団?私は、この街に初めてきたのだが…」

「おのぼりさんだったの。意外だわ。」

 

と、言われる。

あいも変わらず、ナーベラルは興味がなさそうに人通りを見ている。

せっかくであるならば、この機会にこの王国についてしれたらよいと思い、聞く。

 

「そうなのだ。今日、この街に来たばかりでな。できればこの街について教えてはくれないか?」

「モモン様」

 

と、前にいた世界での仕事のせいか無意識に頭を下げると、ナーベラルが前に出てきた。

 

こんな蛆虫に頭を下げなく...

「ナーベ。」

 

と、軽く頭をたたく。

ナーベラルが、申し訳なさそうに下がるのを横目に、

 

「すまない連れが失礼した。」

「いいのよ。それで、何が聞きたいの?」

 

と、にこやかに聞いてくる。

 

「あ、ああ。この街のことについて聞きたいのだが...」

「この、街のことでしょ。そうね...名前は、リ・エスティーゼ王国に所属している、エ・ランテルというのが街の名前よ。特徴って言ってもお隣の国のバハルス帝国との交易経路ってぐらいかしら...」

「そうなのか...隣の国とは仲が良いのだな。」

「詳しくはわからないわ...数年前までは毎年収穫時期になると向こうから戦争を仕掛けてきたみたいなんだけど二、三年前からなくなったみたいよ。」

「そうであるのか...」

 

と、私は答えた。

確かに、交易の経路と考えるのであればここまで町が栄えているのも、外にかなりの数の馬車が並んでいたことについても納得がいく。

そのうえで私は本題を彼女に聞いた。

 

「これから冒険者になりたいのだが、冒険者ギルドはどこにあるんだ?」

「冒険者ギルドなら、あそこの道を曲がってまっすぐ行ったところにあるけど...あなたみたいに、腕がたちそうなひとなら王都に直接向かったほうがいいと思うわ。」

「なぜだ?」

「そうね...それを説明するには話が長くなるけどいいかしら?」

 

店主のおばさんは顎を軽く押さえながら言う。

情報はあるに越したことはない。

 

「問題ない。」

「わかったわ。今、この王国は二つに分かれているの。」

「二つ?内戦でも起きているのか?」

「ごめんなさいね。言い方が悪かったわ。正確には王位継承権をめぐって双子の王女さま二人が争っているの。」

「王女二人がか?」

「そう、そのうえで、どちらがうまく国を支配できるのか王都を中心に南と北に分けて統治しているってわけ。」

 

ますます、話が分からなくなる。南北で、分かれて王位継承権をめぐって統治しているって、向こうの世界の小学校で習った...確か室町時代の南北朝だっけ?

小学校の教育では本当に軽く触れただけではあったが...王位をめぐって国の中で争っていなかったけ...

 

「その状況であるならば、なおさら、内戦がおこりそうなものだが...」

「そうなんだけどね。双子はどちらが王になるのかもめたんだけど、王国国民には迷惑をかけたくないという思いから、一つのルールを決めたの。」

「一つのルール?」

「そう、それは、決して武力衝突はせずに、毎年一つのお題が出されて、どちらがうまいものが出せるかということで競い合っているみたいよ。例えば去年だと、芸術みたいにね。」

 

なるほど、一種のユグドラシルのゲームのイベントのようなものか...

私は軽く納得した後、話をさらに聞く

 

「ではなぜ、王都に行くことを勧めたのだ?ルールによって、戦争は起こってはいないのだろ?」

「それは、今年のお題が兵力みたいだからよ。」

「兵力?」

「そうそう、詳しくは知らないけど掲示板を見る限り、模擬戦をするみたいよ。それで、強い戦士または、体に自信がある人を募集していたから行ってみるのもいいんじゃないかしら?人づてに聞いた話だけど、待遇は下手な冒険者になるに比べてとてもいい報酬が出されるみたいよ。特に、あなたのような強そうな人であれば大歓迎じゃないかしら。」

 

元々は、冒険者となり息抜きとして自然を見て回る予定であったが、

なるほど...そのようなイベントに参加してみるのは悪くはないな。

むかし、ユグドラシルでイベントの際にギルドメンバーたちでドタバタ騒ぎを起こした出来事を思い出し自然と頬が緩む。

案外と悪い物でもないかもしれないなと思い方針の転換をする。

 

「そうか、感謝する。」

「王都のほうに向かうのかい?」

「そうしようと思う。」

「モモン様!!こんな人間がいう...」

 

と、ナーベラルは抗議してくる。

 

ナーベラル。この街に比べ王都に向かうことでさらにわかることもあるやもしれん。

しかし...

普通の国とは異なりこの国は何か異常だ。話を聞くには国が二つに分かれているようだ。それを調べる足掛かりになるやもしれん。

「すみません。差し出がましいことを...」

 

と、頭を下げられる。

おばさんは、その間、何かをかごに詰めている。

それをこちらに差し出す。その中には、多くの果物が山になって積まれている。

 

「はい。」

「これは...」

「詰め合わせだよ。持っていきな。」

「いやしかし...」

 

と、遠慮をする。

しかし、おばさんは有無を言わず、手に持たせた。

 

「どうせ、おのぼりさんで王都に向かうまで食うもんに困るだろ。持っていきな。」

「いや、しかし...」

 

と、申し訳なさから遠慮をする。

 

「いいのよ。そこまで申し訳ないって思うんだったら、出世払いで有名になって戻ってきたときに、ここの露店で買ってってくれればいいから。」

 

と、俺は、たくさん入った果物入りのバスケットを押し付けられた。

 




原作に比べ王国はとてつもなく発展しました。

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