感想とかも全部読んでいます。
王城のとある一室。
窓の外には、美しい自然と、それに調和した建物の数々が見受けられる。
近くには、王国最大の学術施設である、大学が目に入る。
そのようなうららかな外の様子を片目に室内には、白銀の王女を中心とした話し合いを行っていた。
「もうそろそろ、二回目の御前試合となるのだけど、軍の様子はどうかしら。ボウロロープ侯?」
と、不釣り合いなほど大きな玉座に、腰を掛ける背の低い王女が問う。
その王女は、白銀の長髪を下げており、一目見ても人並外れた美貌を持っていると見れる。
普段であれば、このような小娘に従うのには反吐が出る思いだが、我らが一族が生き残るためには従うしかない。
私は、苦痛でゆがみそうになる顔をこらえつつ、笑顔を作りつつも、
「はい。もちろんですミラー様。」
と、答える。
うまくいけば今は亡きバルブロ王子をうまいこと使うことにより、近いうちには私がその席に座るはずであったのに...
事の始まりは、5年前だ。
その当時、私は多くの貴族に根回しをし、私に従う者へその確たる地位を確約していた。
時には、前線で指揮を取ったり、領内の兵力を強め、八本指と関係を持ったりなど様々なことをした。
しかし、それらの努力が一気に瓦解したのは、はやり病が原因だ。
その病は、寝ているうちに前触れもなく死んでしまうという病だ。
その当時、平民の間でも寝ているうちに死んでしまうという症状が多く出ており、前王であるランポッサ三世がなくなった時は我らの時代が来たと、小躍りをしたほどだ。
一気に変革を行い、馬鹿な第一皇子であるバルブロ王子に王位につくように上奏をしたが...
しかし、そこからがいけなかった。
そこから二日もたたないうちに、バルブロ王子が死んだ。
当時は、かなり驚いた。そして、私は次の手を打った。
第一皇子の馬鹿よりは動かしにくいが第二皇子に取り次ごうと...
しかし、その策も失敗してしまう。次の日には第二皇子までもが流行り病によってなくなってしまい、
一週間もたつ頃には、あの王女二人組を残しそれ以外全員がなくなってしまった。
挙句の果てには、関係を持っていた八本指までもが連絡が取れなくなる始末だ。
そのような音信不通の状態で、私たちいや貴族たち全体が、右往左往しているうちになぜか王城内に、近衛兵が入り込んできて...
と、言う状態までしか覚えていない。当時、相当の手傷を負わされ今でもそのころの記憶があやふやになっている。
「そう、それはうれしいわ。前回は一勝できたのだから今回は頼むわよ。」
と、少女は花が咲いたように笑う。
見てくれは、平民どもがもてはやすように宝石のように美しい容姿をしているが、現状を見ていると憎たらしくてしょうがない。
そして、今目の前で話されている御前試合というのは、小娘二人がどちらが王になるのかを決めるために始まったものだ。
前王の遺言とかいうもので始めることになったのだが...正直ふざけないでほしい。
毎年毎年、余計な仕事を増やされ、昨年は芸術家集めに奮闘させられ、今年は今年で、軍の指揮を取らなければならない。
余計な仕事を増やされ、この小娘どもを失墜させるための暗躍する時間すらなくなる始末だ...
「私は、軍備に関してはそこまで詳しくないのだけど...ねぇ、ブレインどうなの。」
と、少女は警備のためか配置している青髪の青年に語り掛ける。
近くに控えているのは、小娘が拾ってきた元平民の分際でこの白銀の国の一種の最大戦力でもあるブレイン・アングラウスだ。
貴族の私からすればとてつもなく気に食わない奴ではあるが、今回の御前試合の際に私が指揮する軍隊に一応所属する、一種の鬼札でもある。
青年は、困ったように頭を掻きつつ。
「私も戦士ではありますが指揮官ではないのでそこまで詳しくありませんが...十分な環境はそろえてもらっております。」
「あら、それは何よりだわ。ところで、辺境伯?」
「何でしょうか?ミラー王女?」
その一言で何を読み取ったのかを知らないが、その少女は安心したように笑みを軽く浮かべた後、残った四大貴族の一人に質問の相手を変える。
相手は、老齢のウロヴァーナ辺境伯だ。
「最近、大学のほうはどうかしら?」
「無論、順調に進んでおります。ミラー王女にもお送りしたと思いますが...」
「あー。あの論文よね。とても面白かったわ。」
と、にこりと笑う。
大学というものは、4年前に作られたものだ。
平民はただ馬鹿のように働けばいいものを、あの二人の小娘は学校制などという制度を作りやがった。
そのせいで平民どもは我々にとって邪魔な知識を持ち、うまいことだまし込んでの過剰な税金などの取り立てがほぼできなくなった。
本当に面倒なことをしてくれる。
「はい、それは何よりです。」
「大学のほうは、よろしく頼むわ。来年から向こうからの留学生も、うけ入れる予定だから」
「帝国ですか...」
「そうね。いわゆる交換留学というものね。王国のさらなる発展のためにも必要だもの。」
そればかりか、魔法知識を付けた人間が圧倒的に増え、以前に比べ一気に魔法を使える人員が増えた。
そして最近では論文に関しても、帝国に負けず劣らずの内容ができて数十年とは全く異なる国の状態に反吐が出る思いだ。
「基本的な打ち合わせは以上よ。次は...ねぇ、ブレイン持ってきて。」
「はい。」
と、会議は進んでいった。
評価や感想をくれると中の人が喜びます。よろしくお願いします。