あの日の約束を   作:ゴルゴンx

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第二話、再会

着信があったため、俺は中野に別れの挨拶をし着信相手である母の電話にでた。

 

「この時間にかけてくるなんて珍しいな、お袋。」

 

『あっ、ごめんね礼央!ご飯中だった?』

 

「いや、飯は食い終わってたから大丈夫。」

 

 『それなら良かったわ。ところで礼央、あなたバイトする気ない? 』

 

「バイト?うちの家もついに財政破綻か?」

 

『違うわよ!お父さんが頑張ってくれてるおかげでウチは安泰よ!』

 

母からの電話に軽くボケると、普通に否定されてしまった。

親父が頑張ってくれてるから安泰との事、ありがとう親父。

 

「バイトするのはいいが、どんなバイトよ?」

 

『家庭教師よ!なんでも相場の5倍の給料を出してくれるらしいわ。』

 

「はぁ!?5倍!?」

 

相場の5倍の給料を出すと聞いて、俺は思わず声を上げてしまった。

そんな給料を貰えるなんて、闇バイトくらいだ。

母曰く、親父の知り合いで病院を経営しているかなりの資産家らしい。

 

『お父さんが、礼央がいつも学年で2位の成績を収めてるって話をしたらしいの。礼央の学校ってそこそこの進学校でしょ?それを聞いてオファーしてきたみたいよ。』

 

あんの親父め!人の成績をベラベラと!

確かに俺は学年2位の成績を収めているし、通ってる学校もそこそこの進学校ではあるけども。

 

「でも、良いのか?自分で言うのもなんだか、俺は不良だぞ?」

 

『その辺は説明済みよ!第一お父さんも元々かなりの不良だったし、やっぱり血は争えないわね!』

 

その説明をしてオファーしてくるって、依頼主は頭大丈夫か?

俺なら自分の子供にそんな奴をあてがいたくはないがな。

お袋から家庭教師の話しをきき、取り敢えず考えると返事をして

俺は電話を切った。

 

「なんだかきな臭い感じもするが・・・取り敢えずタバコでも吸いに行こ」

 

俺はタバコを吸いに行くために屋上に向かった。

 

 

〜教室〜

 

side風太郎

 

昼にらいはから電話があり、家の借家問題が解決するかもしれないと言われた。

なんでも家庭教師のバイトで、相場の5倍の給料が出るらしい!

らいはにお腹いっぱいご飯を食べさせてやれると思うと、やらない手は無いと思った。

しかし、問題が一つある。

らいはの話によると、その生徒は今日転入してくる中野と言う生徒らいし。

俺は、昼に転入生らしきやつの機嫌を損ねている可能性がある。

らいはのためにも、借金問題解決のためにも、何が何でもこのバイトをやり遂げなくてはならない!

 

チャイムと共に教師が教室に入ってきて、転校生がいると

紹介があった。

 

「はじめまして、中野五月です!よろしくお願いします」

 

やはり俺の予想は当たっていた。

紹介と共に俺の横を通りすぎて行く。

 

「ど・・・ども!」

 

「・・・フン!」

 

まずい、確実に嫌われている。

どうにかしないと!

まず、礼央に相談しよう!

あいつなら何かいい案を教えてくれるかもしれない!

俺は礼央を探すが、教室にいなかった。

この一大事にどこに行ったんだ、あいつは!

俺は早く戻ってきてくれと祈るしか出来なかった。

 

side礼央

 

タバコを吸ってたら、遅くなっちまった。

途中で後輩にも捕まって話し込んじまったのもあるが。

俺は授業が既に始まっている教室の後ろの扉を開けて、自分の席に向かう。

 

「橘、遅刻だぞ!」

 

「そんなガミガミ言うなや、ちゃんと授業には出てるだろ」

 

「全く、お前は」

 

教師に小言を言われたが、んなもん知ったこっちゃねぇと俺は席に座る。

すると隣の席に昼にあった中野五月がいた。

 

「よう!まさか、俺の隣だとわな!」

 

「あっ、橘くん!同じクラスなんですね!よろしくお願いします」

 

俺はおう!と返事をして、教科書を開いた。

従業中、中野が当てられて解答に困っていたから、俺は自分のノートに赤丸をして、中野に教えてやった。

 

 

 

〜次の日〜

 

side風太郎

 

昨日は失敗したが、あの転入性に拒否されたら家庭教師の話がなくなってしまう。

なんとか、あいつのご機嫌を取らないと!

俺はどうしたら良いかと考えていると。

 

「よう、風太郎!」

 

「礼央!」

 

ここで救世主が来た!

昨日は用事があると直ぐに帰っていったが、今は昼食の時間!

あいつも話しは聞いてくれるはず!

 

「礼央!実は相談したい事が!」

 

「中野の機嫌を取るのを手伝えと?」

 

「なっ!なんで分かった!?」

 

「昨日の俺の用事がそれだよ、俺にも家庭教師の話がきててな、それの詳細を親父に聞きに行ってたんだよ。」

 

まさか、礼央にも来ていたとは。

だがそれも納得だ。

こいつは俺の次に成績が良いからな!

ヤンキーではあるんだが。

 

「で、その生徒が中野なんだろ?昨日の授業中にも思ったが、恐らく相当苦労すると思うぞ?基本問題に手間取ってたからな。」

 

「そうなのか!考え事しすぎて聴いてなかった。」

 

俺はこれから先待ち受ける絶望に打ちひしがれていると、

 

「あの・・・橘くん・・・一緒にお昼食べませんか?

 昨日のお礼もしたいので!」

 

 中野が礼央に話しかけていた。

 

side礼央

 

「えっ?飯?お礼?」

 

風太郎と話をしてると、中野が話しかけてきた。

 

「はい!橘くんが、昨日私に答えを教えてくれたので助かりました!」

 

「いや、あれくらいでお礼なんかいらんぞ?」

 

「私が助かったのは事実です!それにお礼させてもらわないと私の気がすみません!」

 

変に頑固で譲ろうとしない、中野。

このままやってても、無駄に時間だけが過ぎそうだったので、俺はある提案をした、

 

「こいつも良いか?話さなきゃいけない事もあるし、 こいつが同伴なら一緒に飯を食うよ!」

 

「この人もですか!?・・・仕方ないですね、良いですよ」

 

よしっ!取り敢えずこれでこいつが話せる場を設けれた!

俺はその場で風太郎に謝らせれば良いと思い、風太郎にこそっと

 

「チャンスは作った、後は頑張れ!」

 

風太郎に伝え俺は中野と一緒に、先に向かった。

 

 

 

先に向かうと中野のほかに4人、テーブル席に座っていた。

俺は友達も同伴かと思い、中野の後ろについて行くと。

 

「あっ、紹介しますね!私の姉妹達です!」

 

ん?姉妹?4人とも?

 

「わたしは五つ子なんです!」

 

「はぁ!?五つ子!?マジで!?」

 

五つ子生まれるなんてどんな確率だよ!

お母さん大変だっただろうな。

取り敢えず、自分から自己紹介しておこうと思い、ほかの4人に

話しかけた。

 

「はじまして、中野と同じクラスの橘礼央だ。よろしく!」

 

「えっ!・・・礼央?もしかして、レー君?」

 

 ・・・なんで、あの子と同じ呼び方をする子がいるんだ。

 その呼び方はあの子が・・・約束の子が付けた俺のあだ名。

 

「もしかして・・・二乃なのか?」

 

 

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