あの日の約束を   作:ゴルゴンx

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礼央と健の説明回です


第4話金獅子とテスト

no side

 

「ヘッヘッヘッー!ここまで来れば誰も助けてくれないぜ?」

 

「さぁ〜お嬢ちゃん、俺らと楽しい事しようぜー!」

 

「いやっ!離して!誰かー!」

 

「そんなに叫んでも誰も来ねーよ!諦めな!」

 

集団の一人が女子高生を押し倒し、上に覆いかぶさる。誰がどう見ても、事に及ぼうとしていらのは明白である。女子高生も必死に抵抗するが、男数人に抑えられては力でどうしても負けてしまう。女子校生もう諦めるしか無いのかと思っていたその時。

 

「テメェー等!何やってやがる!」

 

「あぁー?誰だテメェー!」

 

「誰でも良いだろう!それより、何してんだよ!」

 

「テメェーには関係ねぇーだろ!それとも何か?

 混ぜて欲しいのか?へっへっへっ!」

 

「悪い事は言わねぇ、その子を解放してとっとと

 この街から消えろ!じゃねーと痛い目みるぞ?」

 

「正義のヒーロー気取りか?第一お前一人で俺達とやり合おうってか?一人で俺達を相手できんのか?ひゃっひゃっひゃー!」

 

「俺じゃねーよ、そいつだ」

 

「あぁー?(バキッ)あべし!!」

 

女子高生に覆いかぶさっていた一人が勢いよく吹っ

飛んで行った。いきなりの事に他の連中も驚く。

 

「あべしって叫びながら吹っ飛ぶ奴初めて見たわ」

 

「俺もだ、まさか本当にいるとわ」

 

「遅かったな礼央、ギリギリだぞ?」

 

「お前が正義のヒーローみたいな事してたからよ!

 良いタイミングで取り敢えず一人蹴り飛ばしてや

 ろうと思ってよ!ベストだろ?」

 

「まぁーな」

 

そう、強姦グループの一人を蹴り飛ばしたのは礼央だ

った。蹴り飛ばされた男は泡を拭き、ピクピクと痙攣

していた。それを見た他の連中が礼央を囲った。

 

「テメェー!俺達にこんな真似してタダで済むと思ってのか?」

 

「こっちは5人だ!このまま袋にしてやるよ!」

 

「ニャーニャーうるせーな!発情期か?こちとら

 大事なバイトを抜けてきたんだよ!!こんなく

 だらねー事しやがって!!お前ら無理やりこん

 な事して、この後この子がどんな気持ちになる

 考えた事あんのか!!」

 

「んなこと知らねぇーよ!その場が気持ちよければ

 良いんだよ!撮れば金にもなるしよ!」

 

「そんな短いスカート履いて、誘ってるとしか思えな

 ない格好してるやつも悪いだよ!ひゃっひゃっひゃ」

 

女子高生のスカートが短いから悪いだの、その行為を撮るだのと、それを聞いた礼央と建は沸々と怒りを顕にしていく。

 

「建、お前手を出すなよ・・・こいつら潰す」

 

「礼央、お前はいつもやりすぎるんだ、少し

 は手を抜いてやれよ?」

 

「善処する」

 

そこからは喧嘩なんて言葉が優しいとさえ思える程一歩的な蹂躙だった。歩いてくれば避けるような体格の男たちを真っ向から力で叩き潰し、一人は蹴り飛ばされた事により壁に激突し、その壁にひびが入るほどの勢いで叩きつけられていた。普通ならそんな力で壁に叩きつけられれば死んでも可笑しくないが、建の言った手を抜いてやれと言う言葉が、効いているのだろう。

 

「なっ・・・なんなんだ!あいつ!強すぎる!」

 

「お前らは敵に回す奴を間違えたんだよ」

 

礼央の圧倒的なその強さに恐れをなし、腰を抜かして怯え

たように言う男に、建はさらに続けた。

 

「あいつの強さはこんなもんじゃないぞ?まだ、本気を出してないしな」

 

「あれでまだ、手を抜いてるだと!?」

 

「あぁ、中学の頃に比べればあいつはかなり丸くなったよお前ら他の街でも悪さしてんだろ?なら聞いた事ないか?金獅子って言葉をよ」

 

「・・・金獅子!?中学で中部地方を制覇したあの伝説の金獅子!?」

 

「正解、やっぱ知ってたか」

 

「知らねーわけねぇーだろ!中学で中部地方制覇なんて誰も出来なかった事だ!それを金獅子はやってのけた!あれが百獣のレオなのか・・・って事はまさかお前は、現代に蘇った孔明伏龍のタケル

!!」

 

「さっきから百獣だの、伏龍だの何言ってんだ?」

 

「知らないのか!あんたら二人は不良の界隈ではそう呼ばれてる!・・・獣のように獰猛で、他を圧倒的な力で蹴散らちし、揺れる金髪がライオンのたてがみのように見える事からついたあだ名が金獅子、百獣のレオ。そしてあんただ!金獅子が圧倒的故にそればかりが目立つが、金獅子が暴れられるのはあんたの知力と計略があり、確かなサポートをしてるからこそ暴れられる!その采配の様は諸葛亮を思わせることから、あんたは現代に蘇った孔明、伏龍と呼ばれてる!」

 

「そんな大層なもんじゃねーよ、俺とあいつはただ気に入らねえ奴を叩き潰す。その辺の不良となんら変わらねえよ。」

 

俺らはあくまでもただの不良、そう言って足元で腰を抜かしている男に告げる健。

 

「ただし、俺たちはお前らのような卑劣で自分より弱い存在に数でかかるようなクソどもが嫌いでな、そんな奴らを叩き潰してきたら気付けばここまで来ちまっただけよ、特に礼央はその思いが強い。女性を食い物にするお前らをあいつは許しはしねーよ。」

 

「そういうこった!てめーもそろそろ寝ちまいな!」

 

健が話してる間に礼央は他のやつらを片付けて、無傷で健の元までやってきた。礼央の後ろを見ると、他の強姦グループのメンバーが見るも無残な姿になっている。素の顔が分からないくらいに殴られている者、足をあらぬ方向に曲げられている者、口から泡を吹き失禁している者、残るは目の前にいる男一人である。

 

「懺悔は終わったか?残念ながら神は聞き届けてくれねぇーだろうけどな」

 

「ひぃー!!頼む!なんでもする!だから助けて!!」

 

「・・・あぁ?何虫のいい事言ってんだ?テメェーらはその叫びを何度踏み躙ったよ?今までも助けてと、見逃してくれた懇願した子達の声をテメェらは聞き入れた事あんのかよ?ねぇーだろ!!そんな奴が今更助けてくれだと?笑い話にもなんねぇーだよ、クソが!お前らに救いなんかねぇーよ!」

 

そう言いながら残った男の首根っこを掴み片手で持ち上げながら礼央は男に言った。

 

「お願いだ!助けてくれ!もうしないから!!」

 

男がそれでも食い下がり、礼央達に助けれてくれと必死に懇願する。

 

「もうお前喋るな」

 

「ぎゃっ!」

 

礼央はまだ、悪あがきをする男に冷徹をも思わせる冷めた目で男を見ながら男の顔面を力一杯殴った。殴られた男は短い悲鳴を上げて気を失った。

 

「本当にクソみたいな野郎共だな」

 

「取り敢えず証拠も抑えた、後は警察にまかせて俺らは離れよう」

 

「そうだな、健後は任せた!」

 

「はいはい、それより礼央会えたらしいな」

 

「あん?誰に?」

 

「お前が約束を交わした女の子と」

 

「相変わらず情報が早ぇーな!」

 

「情報は武器だからな!・・・でどうよ?」

 

「控えめに言っても可愛くなってたよ、本当に」

 

「良かったな!これから楽しくなりそうだな!」

 

「・・・・・・」

 

「どうした?嬉しくないのか?せっかく会えたのに。」

 

「・・・嬉しいさ、あった時に抱きつかれた時は天にも登る気持ちだったよ」

 

「ならなんで、そんな顔してんだよ」

 

「会った時に思っちまったんだよ。俺じゃこの子には釣り合わないってな」

 

「・・・不良だからか?」

 

「あぁ、向こうは約束の通り綺麗になったし、可愛くなってた。勉強は苦手みたいだが、そんなもんは後からどうにでもなる。それに比べて俺はどうだ?喧嘩して、相手を痛めつけて、俺の手は血だらけだ。そんな俺が釣り合う訳がない。」

 

「けど、お前は無闇矢鱈に拳を振ってるわけじゃない!お前が拳を振るうのはこいつらみたいな腐れ外道の類いだけだろ?」

 

「それでも側から見ればただの喧嘩だ。理由はどうあれ痛めつけてる事に変わりはない。その辺に居る不良と変わりはしねーよ」

 

礼央がニ乃と釣り合わないと思っていたのは、自分が不良である事。常に争いが付きまとう自分が彼女の横にいるのは相応しくないとそう言う。

 

「礼央、お前はその子が他の男の者になってもいいのか?」

 

「その方が良い。俺の側にいればあいつを巻き込んで傷つける可能性が・・・がっ!!」

 

礼央は最後まで喋ることができなかった。その理由は健が礼央の顔面を殴ったからだ。

 

「何弱音吐いてんだよ!!お前はそんな弱い男じゃないだろ!お前は誰にも媚びず、自分の信念を貫くそんな漢だろ!!あの時、二人で決めただろ!!もうあんな思いはしたくないと!!自分の大切なものは守ると!!だったら、自分の大切な女に降りかかる悪意や災難ぐらい振り払って見せろ!!守り抜いて見せろよ!!俺がついて行きたいと思った男は!!礼央は!!そんな漢だ!!」

 

建は礼央の弱腰の姿に我慢が出来なかった。自分が憧れた男が、相棒として支えると決めた男が弱音を吐いてる姿なんか見たくなかった。自分が支えたいと思った男はこんな腰抜けじゃないんだと、否定したかった。

 

「・・・お前に殴られるなんて初めてだな。」

 

「もっと殴ってやろうか?」

 

「いや、目が覚めたよ。うじうじ考えるのはやめだ!やってやろうじゃねぇーか!守ってやるよ!二乃を!何が来ようとも正面から全て叩き潰してやる!」

 

「それでこそ礼央だ」

 

「悪かったな、カッコ悪いとこ見せちまって。でもこれで最後だもう俺は迷わない。だから改めて頼む、この先も俺の相棒でいてくれ!」

 

「心配すんな!俺はずっとお前の相棒で居続ける!これからもしっかりサポートしてやるよ!相棒!!」

 

そう言って拳を突き出す健

 

「サンキュー、これからも頼むわ!相棒!」

 

礼央は突き出した建の拳に自分の拳を合わせる

 

「よしっ!帰るか!」

 

「おう!あっ、腹減ったからお前の奢りな!ラーメン食いたい」

 

「へいへい、奢らせてもらいますよ!」

 

そう言って二人はラーメン屋へと向かった行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐっ・・・覚えてろ金獅子!絶対殺してやる」

 

 

強姦グループが捕まったニュースがテレビで報道されていてが、あの時一人だけ意識が戻り逃げていた男がいた事を礼央達は知らなかった。

 

 

 

 

 

 

礼央side

 

 

翌日、俺は風太郎に呼ばれてニ乃達が住むマンションに来ていた。

なんでも、俺が帰った後に風太郎は眠ってしまったらしい。話を聞くに、出された水の中に睡眠薬が入っていた可能性があるとの事。まぁーやるとしたらニ乃だろうと思うが、そんなに勉強が嫌かね?入口の近くに風太郎の姿を見つけた俺は声をかけた。

 

「よう!風太郎」

 

「礼央!来てくれたか!」

 

「そりゃー来るわな、俺も雇われてるし。で、眠らされたって?」

 

「あぁー、やられた」

 

「ニ乃も中々な事をやるなー、流石にこれはちょっと怒らないとな」

 

「なぁー、ニ乃を頼めるか?」

 

「どうした?自信無くしたか?」

 

「お前、ニ乃とは古い付き合いなんだろ?ならお前の言う事の方が聞いてくれると思ったんだ」

 

「やってはみるが、分からんぞ?それにそこまでお前を拒否するのには他に何か理由もありそうだしな」

 

恐らく、勉強したくないって理由だけではないと思うんだよな。それとなくニ乃に探りを入れてみようかと考えつつ、俺たちはマンションへと入っていった。

 

 

「昨日の悪行は心優しい俺がギリギリ許すとしよう、今日はよく集まってくれた」

 

「まぁ、私たちの家ですし」

 

「zzz〜」

 

「まだ諦めてなかったんだ」

 

「・・・・・・」

 

「友達と遊ぶ約束だったんだけどー?」

 

「悪いなニ乃、予定変えてもらって」

 

「レー君は気にしないで!そいつが勝手にした事だし」

 

そう言ってニ乃は風太郎をキッと睨む

 

「それに家庭教師はいらないって言わなかったけ?レー君が教えてくれるならまだやるんだけど」

 

「だったらそれを証明してくれ!」

 

「証明?」

 

「昨日出来なかったテストだ、合格ラインを超えたやつには金輪際近づかないと約束しよう!!勝手に卒業していってくれ!」

 

まぁ、5人全員教えるよりは合格ラインを割ってるやつを教える方が効率はいいわな。ただ、それが上手くいくかな?二乃達の親父さんはその程度なら家庭教師なんぞ頼まんと思うがな。

 

「・・・なんで、アタシがそんなめんどーなことしなきゃ・・・」

 

「わかりました、受けましょう」

 

「は?五月あんた本気?」

 

「合格すればいいんです、これであなたの顔を見なくて済みます!」

 

五月は眼鏡をかけて風太郎の提案を呑んだ。それを合図に他の4人も動きが出しテストを受け始めた。5人とも苦戦はしてたがなんとかテストを終わらし、俺たちは別れて採点を始めた。

 

「すごいぞ!100点だ!5人合わせてな!」

 

そんな事があるかと採点しながは思ってたが、まさか本当に5人合わせて100点とは。正直驚いた、三玖は5人の中では高い方だがそれでも赤点だ。真面目な五月でさえ、20点台と低い。四葉に至っては一桁、名前すら漢字で書けていない。こいつらマジか?

 

「まさか、こいつら5人揃った赤点候補かよ!!」

 

「はぁー」

 

道はまだまだ、険しそうだな。




立花礼央 金獅子 百獣

182センチ、72キロ

金髪長髪のツーブロック
本気の喧嘩は髪の毛を後ろで縛る
割と家事万能
成績学年2位
二乃には甘め

樋渡健 現代に蘇った孔明 伏竜の健

178センチ 68キロ

礼央の小学校からの付き合い
約束の事を知る数少ない人間の一人
礼央の右腕
喧嘩も礼央程ではないが、十分に強い
頭脳明晰、順位はいつも3位だが、順位に興味が無いため、いつも適当なポジションの順位を取る
礼央に勉強を教えた張本人

橘虎若

礼央の父であり、ある企業の社長
学生時代はとびっきりの不良であり勇也とマルオの先輩にも当たる。

橘優美

礼央の母であり、専業主婦
普段は温厚で全てを包むような優しさを持つ母親だが、一度怒らせると虎若すら人睨みで黙らせる般若となる。
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