クラス最弱地位の俺が異世界転生して、クラス最強になる俺物語   作:渡月 夢幻

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〜第三章 種族とは、言葉とは、〜

〜第三章 種族とは、言葉とは、〜

 

 門から面接会場へと向かう途中にはまず一つの建物が大きく身構えていた。この施設は、今までに亡くなってしまった歴代の魔王を悼む場所であった。外見は黒一色であり、どちらかと言うと教会に近いものであった。この施設については来る途中にルサールカに教えて貰っていた。すると、前を先行していたミノタウロスが歩みを止めた。そしてミノタウロスは歴代の魔王の名前を一人一人紹介してくれた。

「魔王様から面接をする前に、お前に魔王城内を案内としろと命令が下っている。だから、魔王城を案内する。」

と言ってきた。続けて、

「ここは歴代の魔王様が眠られているお墓であり、我々の教会だ。今までに魔王様は六人いた。左から初代魔王・クシャーナティア王、二代魔王・アルバルト王、三代魔王・グプトル王、四代魔王・ガイオス賢王、五代魔王・シャーペリオン王、六代魔王・ヘクトリアダム暴王だ。そして、女王であるのは初代魔王・クシャーナティア王と現在の魔王・ルシ王だけだ。」

この話を聞いて俺にはひとつの疑問が浮かんだ。

「あの、ミノタウロスさん。一つ質問していいですか?」

するとミノタウロスは《なんだ?》という合図か頷いた。その合図を見て俺は、

「なんで四代魔王・ガイオス様と六代魔王ヘクトリアダム様には、賢王や暴王と言った称号のようなものがついているのですか?」

と質問した。それを聞いたミノタウロスは、突然震え上がった。周りからも見てわかるように小刻みに震えていた。そして恐る恐るこう答えた。

「賢王様であるガイオス王はとても優秀であり、伝説とでも謳われるようなお方であった。ガイオス賢王の時代は戦乱の世の中であった。当時は種族平和という考えがなくただ貴族に命じられるがまま、市民たちは戦争へ駆り出されていた。しかし、この戦乱の世の中を変えたのがガイオス賢王である。彼は平和を訴えた結果、その当時から今まで繋がれてきた平和の関係を築いた。彼は戦争を辞めるために○○王と話し合い、王会議でそれを議題とした会議を行われた。そしてその議題は可決され、実行された王であるから賢王と言う称号がついているという説がある。また、彼はなぜ戦争するのかと疑問に思い、全種族聴衆会と言う公の場で大々的に戦争はするべきではないと発表したんだ。この事が大きな功績と謳われ賢王という称号がついたという説もあるのだ。」

俺はその話を聞いて《なるほど》と思い、深く頷いた。そして、ミノタウロスは

「だが、問題はこの先にある。」

そう言って、話を続けた・・・。

  

  〜戦乱の世であった時代、各々の種族の為に戦いに尽くした時代〜

 

 六代魔王・ヘクトリアダム暴王はガイオス賢王とは真逆の考えを持っていた。ガイオス賢王は先程も話したように、《戦争を辞め、各種族が一体となり、みんなで平和な世の中にしよう。》そして《種族同士の交流によりもっと仲を深めいがみ合いをやめよう。》というような全種族間平和主義と呼ばれるような考え方をしていた。もちろん、戦争をしていた人間や妖精、ドラゴンそして魔族にもこの考え方を支持するものはとても多かった。何故ならば戦争に駆り出されていたもののほとんどは《なんで俺らは殺しあっているのだろう》と思っていたらしい。六代魔王・ヘクトリアダム暴王はその考えに反対していた。何故ならば彼が掲げる考えは《戦争をして民や領地を獲得し我らが魔族の威厳を示すのだ》と言う考えや、《平和なんぞただのままごとで、危機感の欠如を示す最大の恥だ》と言うような狂喜乱舞に近い存在、いや狂喜乱舞の塊と言うような奴だった。そして、その考え方が事件が起こすキッカケとなった。四代魔王・ガイオス賢王で築かれた大きな平和はやがて、五代魔王・シャーペリオン王に引き継がれた。彼もまた、四代魔王・ガイオス賢王には劣るがとても優秀な魔王であった。魔王を引き継ぎシャーペリオン王の時代になって三ヶ月後ガイオス賢王はお亡くなりになった。その時に起こった出来事こそが魔族の間ではとても有名な事件となった。その事件の名は、《魔王殺害及び裏切り魔族領征服事件》。通称、グスタフ裏切り事件。五代魔王・シャーペリオン王の補佐官であるグスタフ・オリオンと言う奴が主犯となった事件だ。それは十一年前の六月に起こった。その六月は丁度四代魔王・ガイオス賢王がお亡くなりになられた日であった。その当時の葬式は魔王補佐官庁の補佐官長を勤めていたグスタフ・オリオン(のちの六代魔王・ヘクトリアダム暴王)や副補佐官長を勤めていたヘルメス・オーガスト(のちの六代魔王・ヘクトリアダム暴王の最高幹部・幻妖の怪魔ジャスティスロード)同じく副補佐官長のハロルド・ロジャー。そして、新人補佐官のルシファ・シャトーリア(のちの七代魔王・ルシ王)を含めた計二十名で行われた。だが、今回の葬式は異例であった。普通の葬式であれば、補佐官全員の追悼酒という《先代魔王の意志を受け継ぎより良い魔族の国を作る》と言うような儀式があり、その儀式が終わると全国民に向けて先代魔王のお悔やみを現魔王が言い渡すという伝統がある。五代魔王・シャーペリオン王が挨拶とお悔やみを初めて七分が過ぎた時、事件は起こった。中央の大きなお立ち台でシャーペリオン王が全国民にお悔やみの言葉を申し上げている途中に補佐官長のグスタフが近づいてきた。そして、それに気づいたシャーペリオン王は一時話を中断して

「どうした?」

とお聞きになったそうだ。すると次の瞬間グスタフは

「お前の時代は終わりだ」

そう呟き、シャーペリオン王を刺した。何せそれが公衆の面前であった為、会場にいた国民達は慌て始めパニックと化した。慌て狂う国民に鮮やかで魔族特有の赤と青が混じりあった混血がシャーペリオン王を刺したナイフから溢れ出ている。まさにカオスと化したこの場をグスタフは逃げも隠れもしなかった。しかも、補佐官達も捕まえようとしなかった。何故なら、共犯の副補佐官長のヘルメスを含めた五名の補佐官やグスタフの考えに賛同していた魔族がシャーペリオン王を刺す直前に密かに他の補佐官を捕らえていたからだ。その補佐官達は身動きも取れずに、魔法を封じる手錠を手と足に付けられて一箇所に集められていた。すると、グスタフは捕らえた補佐官十五名にこう言った。

「今から一人一人処刑してやる。だが、俺の味方になると言うやつが居るなら今すぐ俺の前に出ろ。」

だが、ここにいる補佐官達は、皆動きもしなかった。シャーペリオン王への厚い忠誠心があったからだ。誰も動かないところを見たグスタフは、

「あぁ〜そうかい、そうかい。皆シャーペリオンが好きなのか。仕方ないな、今すぐお前らをあいつの元へ送ってやるよ!」

と言い、補佐官を一人一人殺し始めた。愉快にそして万遍の笑みを浮かべながら。だが、ここで思わぬ事がグスタフの身に起こった。十五名中十三名を殺し終えて残った二人が新人補佐官のルシファともう一人の副補佐官長・ハロルド・ロジャーだった。不思議な事にハロルドは自力で拘束具を解除した。近くにいたグリフォンは驚いて、

「おい、ハロルド!なんで魔力封じの手錠を解錠できてんだよ!」

と大声で叫んだ。周りにいたグスタフを支持する魔族達もその事に驚きを隠せず、少々パニック状態になった。

「まぁ、俺の魔力を注ぎ込んだだけだよ。解呪のポーションを使って。まぁこの解呪のポーションは魔力封じの手錠の効力を一分だけで弱める機能があって、その一分でこの手錠が壊れるくらいの魔力を突っ込んだ。まぁそのおかげで魔力はほぼ残っていねぇけどな。」

疲れ果てた顔をして、驚いているヘルメス達に説明した。だがこの話を聞いても冷静だった男がいる。そう、グスタフだ。彼は、

「まぁ、お前ならやりかねないと思ったさ。この作戦を始める前にお前から解呪のポーションを回収しておけば良かったよ。そうだ、魔力が残っていないお前にプレゼントをくれてやろう。このプレゼントからは嫌でも逃げられまい。」

そう言って、最上位魔法の詠唱を開始しハロルドもろとも消し去ろうとした。彼は多少部下が消えても構わないと思っていたからだ。グスタフが使った魔法は火属性最上位魔法の一つ、鳳凰煉獄乱舞槍《ピュルガトワールフレイムランス》だ。この魔法は自身を中心とする半径十メートル以内にいる人全てに煉獄の槍が刺さり焼き殺されるという魔法だ。

「おいおい、マジかよ。グスタフ補佐官長。」

ハロルドは冗談だろと言わんばかりにグスタフに言った。そしてグスタフはその言葉を嘲るかのように、

「あっ、そうだ足元にあるのは重力付与の術式だからね。これでもう君はおしまいだ。」

そう、この詠唱をすることを事前から決めていたのか分からないが、グスタフはこの場所に重力付与の魔法を設置していたのだ。逃げ出す事も不可能に等しいこの場所で副補佐官長・ハロルドがとった行動は、

「ルシファ、お前だけでも逃げろ。」

そう言った。彼が最終的に導き出した答えは、新人補佐官のルシファ・シャートリアをこの場から逃がす、つまり転送することだった。咄嗟の事でルシファは、

「ダメです!ハロルド副補佐官長がお逃げ下さい!私はどの道殺されます!ですから!」

彼女は心の底からそう叫んだ。だが、ハロルドはこう言った。

「無理だ!理由は二つある。一つは、お前が生き残ることで今起きている事を解決してくれると思ったからだ。お前には未来を変えられる力がある。だから、この後のことはお前に託したい。今までのお前を見て俺は、お前はすごく熱心に働いていた。責任感もある。だからだ!そしてもう一つの理由は、副補佐官長である自分の不甲斐なさにケリをつける為だ。自分がこの事態にいち早く気づく事が出来ず、対応が遅れたからだ。だから、若いお前の芽をアイツらに摘ませる訳にはいかねぇ。いいかよく聞けよ!」

そう言って、ハロルドはルシファを拘束していた魔力封じの手錠を外し、近くに転がっていた補佐官たちの死体から湧き出る血を自分の人差し指につけて、文字を書き始めた。

「いいか、やつの魔法が発動するまであと一分だ!俺は今から転送魔法の術式を書く。四十秒でだ。そしてこの魔法陣は魔力が要らないから、魔力が尽きた俺でも書ける。書いている間に周りに居るグスタフ側の魔族たちを近づけさせるな。頼んだぞ!」

そう言い放ったことを聞いて、ルシファは急いで自身のストレージから剣を取りだして戦闘態勢に入った。だがしかし彼女は反重力魔法の付与が施されていた。なので、グスタフの設置型魔法陣の影響を受けていなかった。立ち上がったルシファは敵の数を確認した。見渡す限り敵の魔族は約二十匹と言ったところだろうか。すると手前にいた一匹の魔族が《うぉぉぉお!》と叫び、剣を振り回しこちらへ近づいてきた。だが、臆することは無かった。ルシファは補佐官の中でも頭一つ抜けて剣術は強いからだ。彼女はかかってくる火の粉を振り払うかのように冷静に対処した。今の二十秒で魔族四匹を葬った。一旦落ち着き周りを見渡すと、奥の方でブツブツと魔法詠唱を行うグスタフの姿が見えた。ルシファはダメもとでグスタフの元へ近づき切り殺そうとしたが、そう易々とは行かなかった。周りに控えていたグスタフ側の補佐官たちがファイアボールやライジングスピアといった魔法を放ちルシファの行く手を阻んでいた。その隙を見計らってハロルド副補佐官長の元へ近づこうとする魔族が二匹いた。それに気づいたルシファは急いで彼の元へ後退し、二匹の魔族を切り払った。ハロルドが転移術式を書き終えるまで残り十秒。

「あと十秒持ち応えれば体勢を立て直せる。」

ルシファはそう思った。油断しないように自分の心に喝を入れ直した。しかし、妙なことが起きた。あと十秒で魔法陣が完成するというのにグスタフ側の魔族、補佐官はルシファ達から離れていったのだ。

「おかしい・・・。もうすぐ術式が完成するはずなのに誰一人として襲ってこない。」

ルシファが少し違和感を感じ、一滴汗を流した。戦闘態勢のままグスタフがいる方を確認した。やはり、彼はまだ火属性最上位魔法の一つ、鳳凰煉獄乱舞槍《ピュルガトワールフレイムランス》の詠唱を続けていた。そして彼の魔法陣は赤色。何よりこれが火属性魔法を詠唱している証拠だ。重力下で一生懸命魔法陣を構築しているハロルドはもうすぐ最後の文字を書き終える。そしてルシファはそれを確認し後ろへ下がると、風向きが変わった。そう、彼女が感じていた違和感はこれであった。転送魔法陣を書き終えようとするハロルドに向かって、

「ハロルド副補佐官長!転移術式を完成させないでください!」

焦っていたルシファは大声でそう叫びハロルド副補佐官長に伝えた。だが、一足遅かった。ルシファが叫んだ時にはもう魔法陣が構築されていたからだ。すると彼が書き終えた魔法陣が暴走を始め、ほんの数秒で跡形もなく消え去った。この光景にハロルド副補佐官長は、

「どういうことだ・・・。」

そう絶望していた。その問いに答えるためにルシファはハロルド副補佐官長にこう告げた。

「ハロルド副補佐官長、これは罠だったのです。私も先程気づいたのですが、おそらくこれは風系統の魔法で転移魔法陣等の移動系の魔法を妨害する強制移動解除術《アブソリュートトランスゼロ》です。」

それを聞いたハロルドは驚き、風魔法を使うやつを探した。すると、一人の人物が頭の中に浮かんだ。

「まさか!?・・・。ヘルメスか!」

そう言うと、

「大当たりですよ〜ハロルド副補佐官長。いやぁ〜まさかルシファが気づくとは思いもよらなかったなぁ〜。なぜ気づいた?」

ヘルメスは白状して、新たな問いをルシファに投げかけてきた。

「それは風向きです。私が転移魔法陣の方へ後退した時、一瞬ですが風向きが変わりました。それがあなたの強制移動解除術《アブソリュートトランスゼロ》に気づいた理由です。あと何故か魔族達が攻撃をやめたってとこもありますね。」

「なるほどねぇ〜。まぁでも〜もう君たちの負けは決まったから〜ほら見てみ〜。」

ヘルメスはそう言ってグスタフがいる方を指し示した。すると彼の詠唱が完成していた。それを見たルシファとハロルド副補佐官長は絶望をした。すると、

「じゃあねぇ〜!せいぜい天国で仲良く暮らしなぁ〜。」

そう言ってヘルメスはその場から立ち去った。そして取り残されたルシファとハロルド副補佐官長はなにか逃げる策はないかと考えた。それも必死に。だが、ルシファは何も思い浮かばなかった。だが、ハロルド副補佐官長は何かを覚悟したかのようにして身につけていた指輪とポケットから取り出した手紙をルシファの服のポケットに入れた。それを目の当たりにしたルシファは、

「ハロルド副補佐官長!何をしているのですか!」

とハロルド副補佐官長に訴えかけた。すると、

「最初にも言っただろ。若いお前の芽を奴らにつませる訳には行かないと。だから今から言うことをよく聞いてくれ。ここから転移したらまず、俺の隠れ家があるラーヴァナ地区に向かえ。そこには俺が信じられる仲間たちがいる。そしたら今渡した手紙を奴らに見せるんだ。そうすれば奴らは協力してくれるだろう。そこで体勢を立て直し、グスタフ達を王の座から退けてくれ。頼むぞ。」

そう言って彼は最終手段を用いた。生命代償転移魔法だ。この魔法は先程ヘルメスが放った強制移動解除《アブソリュートトランスゼロ》の効果を受けない転移魔法だ。しかし、この魔法は術者の生命を代償とし行われる。だから、最終手段なのだ。それを使用することを知ったルシファは、

「お止め下さい、ハロルド副補佐官長!あなたが生きる方が大事です!ですから!」

と泣きながら彼に訴えた。

「そんなことを言うんじゃねぇ。俺はお前の上司としての務めを果たしているだけだ。だから、自分のせいで俺が死んだと思うな。魔族だって、魔人だって、人間だって、死は必ず訪れる。どんなに抗おうとしてもそれは絶対に避けられない。だから、自分が生きている間に好きなことをするんだ。お前はまだ自分の好きなこと堪能していないだろ?まだ若いし。だが俺はもう自分の好きなことを堪能した。それはお前と一緒に補佐官として働くことだ。この生活が俺にとっての好きな事だ。お前はこの補佐官庁に入った当時はドジばっかりしていたな。でも今じゃ、立派な補佐官員じゃないか。だからお前は俺にとっての一生の宝と同然だ。誇れ、お前は強い。そして誰よりも優しい。そんなお前と一緒に働けてよかったよ。じゃあな・・・。」

ハロルド副補佐官長はそう言って涙を一滴流し、足元から徐々に消え始め、それと同時に転移が行われた。その光景を目撃したグスタフは、

「ハロルドの奴!そんなもんまで隠し持っていたのか!だが逃がす訳には行かねぇな!死ねぇぇぇぇぇえ!」

そう憤慨しながら、鳳凰煉獄乱舞槍《ピュルガトワールフレイムランス》をルシファに向けて放った。無数にある炎の槍は一直線にルシファに向かっていった。しかしそれよりも早く転移魔法が発動し、ルシファが転移完了しこの場から消え去ったと同時に無数にある炎の槍は後ろにあった柱に命中した。そして、ものすごい爆音とともに建物が徐々に崩壊を始めていった。倒壊が始まった時にグスタフは、

「おい、ヘルメス。ここは一旦仕切り直すぞ。魔王城に行き、ルシファを拘束するための部隊を構成しろ。話はそれからだ。いいな。」

「わかりました、我が君よ。」

二人は会話をさっさと終わらせ魔王城へと転移を開始した。それを見たグスタフ側の補佐官達も次々と転移を開始した。しかし、下級の魔族たちは転移魔法を使えるものがほとんど居なかったので建物の下敷きとなり死んでしまった。

 

 

 

「これが当時の戦乱の世で最も悲惨だと言われたグスタフ裏切り事件の全貌だ。当時捕まっていたルシ様も酷く心を痛めていただろう。」

ミノタウロスはそう呟いた。俺はグスタフ裏切り事件についての全貌を知った時、言葉では表せなかった。まさかこんな裏切りが起こるなんて・・・。今までの魔族の王政の国家がこんな形で崩れ始めるとは誰もが予想できなかった。俺は歴代の王に向けて黙祷を捧げた。それも六代魔王・ヘクトリアダム暴王以外に。俺はその黙祷を終えて教会を後にした。すると、ミノタウロスは次の場所へと案内した。その場所は魔王城入口だ。魔王城の入口は先程居た教会からそう遠くない所に位置していた。歩いて五・六分と言ったところだろうか。その入口はとても豪華で、両サイドに綺麗な新緑の芝が広がっている。また入口のドアは木製でその脇には二つの像が建ち並んでいた。その二つの像は現在の魔王を象徴しているのか片方の羽が折れた天使を表していて、互いに向き合っていた。この光景を目の当たりにした俺はふと、

「ホントにこれが魔王城なのか?・・・。」

と、少し疑問を感じていた。それもそのはず魔王城といえば、もっとお堅いイメージでThe・要塞って感じだからだ。どこの世界の魔王城も固くて頑丈なアダマンタイトやオリハルコンといった鉱石等を精錬し、如何なる敵をも阻むと言ったものだと思っていた。既成概念のせいか自身の考え方が乏しいものだというのを実感した。俺はこの魔王城を見てから、《既成概念》という人により人のために作られたと言っても過言ではないような呪縛を断ち切って全てを無の状態から見るという考えにたどり着いた。それは俺の人生を180度変えるものであり、この出会いこそが俺の最強を手に入れる為の一歩なのかもしれない。と勝手に想像していた。俺は今のことも踏まえ、ボッーと魔王城の門を眺めていると、案内人のミノタウロスが俺にこう言っててきた。

「おい・・おい、お前。大丈夫か?今から魔王様と面接なのにそんなボッーとしていて。」

「あっ・・申し訳ない。この門構えを見るとどうも魔王城には思えなくてつい、見入ってしまった。」

すぐさま俺はミノタウロスにそう返事をした。

「確かにお前が言うこともわからんではない。以前の魔王・ヘクトリアダム暴王はこんな平和じみた魔王城の門など腑抜けている、気色悪いなどと言っていたからな。だから、昔の魔王城は要塞のような感じで地獄絵図のようなもんでもあったんだ。」

ミノタウロスはそう言った。俺がふいにミノタウロスの目を見ると、その目を見ると光を失ったかのような目をしていた。やはり、一個前の魔王・ヘクトリアダム暴王は魔王の中でも《最凶》と呼べるような奴だったのだと再び認識させた。魔族の皆もただ平和に暮らしたいだけだとというのに・・・。

「あぁ、すまない。魔王様の所へ案内するからついてきてくれ。面接がんばれよ。」

自身の落ち込みから抜け出してきたミノタウロスは、一言の謝罪と一言の激励を俺にしてくれた。門を潜ると、そこは一種の貴族邸と言えるような広さであった。壁はコンクリートのような少し灰色がかっている壁で、決して白一色と言えるようなものではなかった。そして目の前には横幅四メートルある大きな階段が聳《そび》えていた。城内の景色に見とれていると、ミノタウロスは、

「こっちだ、ついてきてくれ。この城は結構広い、そして所々に簡易的な転移陣が設置してある。賊や魔王を討伐しに来た者を足止めする為のトラップだ。俺たち魔王様に使える者は全てトラップの位置の把握はできている。だからお前は合格するまでむやみに立ち歩いたりしないようにな。」

そう言って案内を続けた。俺はとにかくミノタウロスの後ろをついて行った。仮に俺がトラップをむやみに作動させては魔王との面接が予定より遅くなってしまう。決してそのようなことは避けなければ・・・。階段を四回上り、五階へ着いた。五階に上がってすぐ東へ少し進み、案内人ミノタウロスの後ろをついていくとようやく魔王がいる部屋に着いた。するとミノタウロスは、

「俺の役目はここまでだ。さぁ、面接頑張ってこい!俺の感覚だがお前は魔族に対しての偏見がないような気がする。だから、信じてるぞ。」

俺はこの言葉に勇気づけられた。そして俺はルサールカのことも思い出した。俺は二人の声援を胸に、高さ約三メートルのドアをノックした。すると、

「入るが良い。」

その一言に魔王の強烈な威圧を感じさせた。俺は、

「しっ、失礼します!」

と、大きな声を出してドアを力いっぱい押した。少し開けると中から光がこぼれていた。ここからが本番。緊張が高まり、血の巡りが早くなる。その血の巡りが心臓へ、心臓から全身へとまた駆け巡る。バクバクと活動をする心臓がいつも以上に身体に刺激を与える。そこには少しの恐怖と緊張が一進一退して俺はどうしていいか分からなくなっていた。そしてその状況を一度リセットする為に俺が自身に向けて放った言葉は・・《めげるな!》であった。今まで地球にいた頃の学校生活では、嫌なことからは全力で避けて陽キャ人種とはほとんど関わりを持たないようにしていた。だが今は違う。今は地球にいた頃の俺とは違う。神様に与えられたチャンスを踏みにじる訳には行かない。ここで変わらなきゃなんの意味もないだろ!と自分自身を鼓舞した。そして、緊張と恐怖を押し殺し前へ進んだ。ドアが完全に開かれるとそこには魔王の部屋とは思えない美しさが広がっていた。大きな窓が南がに設置してあって、その近くには趣味程度に手が加えられている植木鉢と高さ一メートルの真っ直ぐな気が置かれていた。その反対側、すなわち北側には魔王の両親らしき人との写真が飾られ、一つの大きな机と二つの木製の椅子が対になるように並べられていた。とても簡素ではあるがとても美しいものだった。すると、

「いつまで見入っているの?面接始められないでしょ?」

その言葉が放たれた方をむくと、そこにはとてつもないお姉さん系美少女が立っていた。俺はすぐさまそれが魔王と気づき、顔を少し赤くした。理由は明確で、先程言ったお姉さん系美少女+身体のボンキュッボンが完璧な黄金比であったからだ。そしてその魔王は髪色は金髪で胸元が少し強調されている白のニットを着ていた。もう、えっちの塊だ俺は心の中でそう思った。俺は意識を面接へ戻し、

「すみません、魔王様の部屋がとても美しかったもので・・・。」

と謝罪をして率直な感想を述べた。

「うむ!確かに私の部屋が美しいのは分かるけど、面接は集中して受けてよね!」

軽く注意を受け、北側にある机と椅子の方へ案内された。移動すると魔王は奥の棚にあった一枚の書類を持ってきて《座って》と合図した。俺はそのことを察して《失礼します》の意を込め一礼をして着席した。気のせいかもしれないが最初の《入るが良い》と《うむ!確かに私の部屋が美しいのは分かるけど、面接は集中して受けてよね!》の時の印象が違っていた。前者の方は、威圧感があり、The魔王という感じがした。だがしかし後者の方は、友達に語りかけるような軽やかな口調で緊張感と威圧感がなく気軽に接していけそうな感じだった。このことについて少し悩んでいると、書類に目を通していた魔王はこっちを見て、

「なんで、最初の時に私が言った言葉とさっき言った言葉の口調が変わっているんだろ〜って思ってるでしょ?」

俺は驚いた。そして身体が少しピクっと動いてしまった。咄嗟にそんなことを言われて動揺してしまった。動揺して数秒経ったとき俺は一つの答えにたどり着いた。そう、魔王は俺の心が読めるということに。自信ありげに納得していると、

「ふふふっ・・。翔太くん正解だよ。私は相手の心を読めるの!だから、この面接で嘘を言ったらすぐバレるからね?あっ、ちなみにさっき君が私の事見て《えっちの塊だ》って言ってたのもわかってるだからね?」

魔王は微笑していた。俺は、色んな意味で一瞬思考が止まった。そして、

「魔王様、大変申し訳ございませんでした!」

と流れるような土下座をして全力で謝った。

「全然いいよ、むしろ君みたいに全力で謝ってくるのは初めて見たかも。」

また魔王は微笑して少しからかってきた。それでもまだ俺は床に頭を擦り付けて土下座をしていた。

「まぁ、からかうのはこれくらいにして面接始めるよ!さっ、座って、座って〜。」

と言いつつ、魔王は席につき俺を早く座るように催促した。

「じゃあ面接を始めるね!質問は全部で五つ。この五つの質問を終えたら、君の魔王軍への入隊の合否を出すからね。ちなみに注意事項だけど、嘘をついたら即刻不合格ね〜」

魔王はそう言って質問が書かれた紙を手に俺の方を見て問いかけてきた。

「じゃあ、質問一ね〜。まぁ〜オーソドックスな質問だね。なんで我々魔王軍に入隊を希望したんですか?」

魔王は紙を見て何故かは分からないが上目遣いで質問してきた。ちょっとえろいなと思いつつ、俺は真剣に質問に答えた。

「はい、俺がこの魔王軍に入隊した理由は、魔王軍幹部ルサールカに助けてもらったことです。俺は以前まで魔族は悪だと考えていました。しかし、それは嘘でした。それより人間の方がもっと悪だと思ってもいます。なぜなら、人間は常に自分たちの輪の中で分類を行い酷い扱いを受ける者と裕福に暮らし他人を見下すような者とで隔てられているからです。ですがしかし、人間にも良い人は沢山います。それも飛びっきり良い人が・・・。だけど、それを潰そうとするのが悪の人間です。その人々は自分が儲かって、自分の利益を優先する為にわざと魔族=悪の存在という考えを植え付け、罪のない魔族を殺させている悪の人々を許せないと思ったから俺は魔王軍に入隊したいと思っています。」

と、俺はありのままに思ったことを述べた。魔王の顔を見ると、少し微笑んでいた。その様子に俺は俺の心からの思いが伝わったと確信した。すると場の雰囲気が少し変わった。それも冷酷な方に・・・。すると魔王は、

「なるほどね。翔太くんの意見は十分理解できたよ。じゃあちょっと質問をはしょって、次の質問を最後の質問とするけど良いかな?」

俺はその言葉に少し戸惑いを隠せなかった。俺はなにか変なことを言ってしまったのではないかと不安になってきてしまった。だが、俺は迷わずに、

「わかりました、お願いします。」

とはっきり伝えた。どんな結果であろうと俺は受け止める覚悟をしていたからだ。

「うむ、君の気持ちはよく分かった。じゃあ最後の質問ね。」

「はい・・・。」

場の雰囲気が冷酷のまま最終質問へと移った。

「最後の質問は・・仮に今から出撃命令を出したとして、人間の村や町、王都をおそうとするじゃん?そしたら君の言う悪の人間はどうやって見つけるの?そしてどうやって対処するの?」

そう、最後の質問は俺にとって合否を左右するとても重要な質問であった。もし、この質問の答えを間違ったら不合格、また嘘を言ったとしても不合格俺は悩みに悩んだ。そして、

「俺の答えはただ一つです。・・分かりません。」

俺は、心に思った事をありのままに答えた。すると、

「うん、わかったよ。じゃあ君は不ご・・」

と、不合格の通達をしようとしたところを断ち切って俺は続けた。

「ですが、一つできることがあります。それは人々の考え方です。魔王を含める魔族は人々から恐れられる存在です。ですが、こちらが魔族領を通り掛かった人や近くで怪我をしてしまった人達に手当をするなど精一杯誠意を見せて自分たちは敵対勢力ではないことを示します。現に今の魔界はとても平和的で友好な魔族が多いです。だから、良い心を持つ人々にはこのことが伝わると思います。そして、そこから魔族は悪いやつじゃないと言う噂が広がり人間と友好な関係が結べると思います。これは理想論かもしれませんが俺はこれが一番平和的で誰もが傷つかない解決手段だと考えます。」

俺は魔王に心からそう伝えた。理想論でもいい、ただ魔族は悪でないと人々に伝われば・・・。すると、魔王の表情が変わり少しニヤッとして、

「中山翔太くん、君は合格だ!今日から君は魔族軍そして魔界の住人として認めようじゃないか!」

と、魔王は大きな声で告げた。俺は感動のあまり、数秒声が出なかった。ただ涙だけが溢れこぼれるだけだった。嬉しくて、嬉しくて、嬉しくて心から感謝を感じ取れた。すると、

「皆の者〜!今日は宴だ〜!準備して参れぇ〜!」

と近くに居た魔王の側近たち良い宴の支度をさせた。

「おめでとう、翔太くん。君みたいな人を私は探してたよ。」

と、肩を叩いてくれた。

「ありがとうございます、魔王。」

「これこれ〜魔王じゃなくてルシって呼んで?」

「ルッ、ルシですか!?」

俺は少々戸惑った。会ってまだ数時間だと言うのに・・どういう風の吹き回しなのだろうかと考えていると、

「私は翔太くんのことが好きだからだよ。人族として。」

「えっ?・・・。」

俺は驚きを隠せなかった。どういうことかも分からず、頭が《?》で大渋滞していた。頭が大渋滞している中、ルシを見てみると、彼女は顔を赤くしていて、それをバレないようにするためなのか顔を手で覆っていた。これはこれでて・・可愛い。

「あっ、そうだ。宴の準備は時間が掛かるから魔王城の客間でゆっくりしているといいよ、翔太くん。集合は一時間後にここね。」

そう言ってルシはスタスタとその場を立ち去った。俺は先程のルシの恥ずかしがっている顔が頭から離れなかった。そうこうしていると、この魔王城まで案内してくれたミノタウロスが目の前に立っていた。

「翔太!合格おめでとう!これで俺らも仲間だな。さっき魔王様から客間に案内するように言われてるから案内するぞ。ついてきてくれ。」

そう言って再び俺のことをミノタウロスが案内してくれた。魔王の部屋から西に進み、突き当たりの階段を一つ降りてまた西へ進むと客間が廊下を挟んで両サイドに八つずつ設置してあった。すると、

「じゃあ、翔太の部屋は左側の手前から三つ目だ。あっ、ちなみに一番手前の部屋はお客様が居るからあんまり騒ぎすぎんなよ?」

そう言って俺を手前から三番目の部屋に案内してくれた。ドアを開け部屋に入ると、とても綺麗で清潔感のある部屋だった。正面には窓も結構大きめで緑があり、左側にはシングルベット、そして右側には木製の机と椅子が並んでいた。明かりとして天井には小さなシャンデリアがあった。

「結構広いですね。しかも、めちゃくちゃ綺麗だ。」

「だろ?さすがは魔王城だろ!」

ミノタウロスは誇らしげに言った。

「じゃあ、一時間後に迎えに来るからゆっくりしてくれ。じゃあな!」

と言い、俺が滞在する部屋のドアを閉めてミノタウロスは持ち場へ戻っていった。

「さて、俺は一応魔王軍に入れたからな、これから頑張って貢献しなければ。新しい魔法の書を買いたいな。どこかに魔法の書を売っている場所を探さなければなぁ〜。」

俺は独り言を呟いた。すると久々に脳裏にある声がよぎった。

「マスター、魔王軍への入隊おめでとうございます。」

「誰かと思えば、メーティスじゃないか。久々に喋りかけてきたかと思えばどうした?」

「あの、私が話しかけた理由は二つあります。一つはマスターの現状の報告をしなければと思い馳せ参じました。」

「俺の・・・現状?」

「はい、マスターの現在のレベルや魔力量、使える魔法についてのご報告です。ご報告してもよろしいでしょうか?」

「あぁ、頼む。」

俺は即決した。何せ今の自分の実力状況を知りたいと思ったからだ。鑑定スキルは、相手の事しか測れないからだ。

「では、マスターの現状についてご報告致します。個体名・中山翔太。レベル26→レベル282。」

「えっ?・・・レベル282?どゆこと?・・えっ?えっ?」

俺は本当に戸惑いを隠せなかった。何せつい四・五日前までレベル26だったのが現在レベル282は異様な成長具合はだからだ。

「どうして、そんなにレベルが上がってるの?」

「はい、その理由はレベル320のオロチを討伐したからです。あの時のマスターのレベルは26。その状態で天と地の差ほどある実力を埋め、討伐したことが大量の経験値をもたらしたのです。」

「なっ、なるほどね・・。」

確かにその通りだと思った。転移陣で勝手に移動させられて、オロチと戦って、危うく死にかけまで行ったからな。そう考えると、経験値も大量に貰えるのも理解出来る。

「では、報告を続けます。魔力量・1500→34000。」

「魔力量の桁一個間違ってない?」

「いえ、間違っておりません。そして、このことを含めもう一つの理由をお答えします。もう一つの理由は、マスターの魔力4000分を私に頂けませんでしょうか?」

「俺の魔力4000分?」

俺は疑問に思った。何故俺の魔力4000分が必要なのかと。少々悩んだ結果俺はこんな決断を下した。

「分かった、良いよ。でも、何に使うんだ?」

「じきに分かります!」

と言って俺の魔力を4000分吸い取った。すると目の前が白く光り始めた。数秒すると発光した白の光はやがて、人の輪郭となり現れた。しかも女性だ。髪は鮮やかな紅で、低身長で年齢的には十五から十六歳ぐらいだろうか。そしてどちらかと言うと、幼女のジャンルに分類できそうだ。

「ありがとうございます、マスター。これでいつでもマスターのサポートが出来ますね。」

「よろしく、メーティス。ってか、その見た目(幼女)は、わざとそうしてるの?」

「そういう訳ではありません。たまたまです。」

俺はその言葉に少し威圧を感じた。

「マスター、呼び方を変えてもよろしいでしょうか?」

「呼び方?まぁ、別にいいけど。」

「でっ、では失礼して・・・翔太お兄ちゃん。」

「おっ、お兄ちゃん!?」

再び驚いた。なんかもう、今回は驚くことが多い気がする。自分自身もどうして良いかわからなくなってきた。すると、メーティスは突然話題を変えてこんな話をしてきた。

「では、レベルアップした事により、使える火の魔法が増えたのでご紹介致します。」

  〜火の魔法〜

・炎の槍《ファイアランス》(火属性の槍を作り出し、敵に放つ魔法)

・炎の連弾《ファイアバレット》(火属性で生成された球を連続で撃ち続ける。魔力が尽きない限り撃ち続けることが出来る魔法)

・爆裂魔法《エクスプロージョン》(火属性最上位魔法の一つ。炎の密度をより濃くしてそれを敵に放つ魔法)

・鳳凰煉獄乱舞槍《ピュルガトワールフレイムランス》(火属性最上位魔法の一つ。煉獄の炎を槍五本を生成して、相手を囲み五重の魔法陣を上空に組み込み炎を集約して敵へ撃ち込む)

「この四つ程でしょうか。使用出来るようになった魔法は随時報告します。おっ、お兄ちゃん!」

「ここでもお兄ちゃん言うのね。」

俺はさりげなくメーティスに突っ込んだ。少し混乱気味になっている俺はとりあえず、シングルベットに横たわった。すると、コンコンと木製のドアを軽くノックする音が聞こえた。俺は、《はぁ〜い》と言いつつドアを開けた。そして、光が溢れていたドアを開けるとその向こうには・・・。

 

 

 

     第三章 種族とは、言葉とは、    ー完ー

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