今年もあと半分ですね。
次回こそは、また投稿本数を増やせればと思います。
「逃走劇もここで幕引きよ、魔理沙!!」
フランに続き咲夜まで現れ、益々窮地に立たされる魔理沙と伊村の二人。
さらにそこへ槍を持ったレミリアが追いつく。
「ク、クソ! コイツまで来たか! 参ったな……」
彼女の登場に苦い表情を浮かべ、魔理沙は頭の中で急いで打開策は無いか探る。
「あら? 貴方、私が見ないうちにズタボロになったの………って、フ、フラン!?」
「お姉様ご機嫌よう」
魔理沙の後方で蹲る伊村の方へ目を向けるレミリアだが、腹の中央を押さえ血を滴らせる彼を見下ろし、拍子抜けしたように声を出す。
だがそんな二人の近く、笑みを貼り付け相対するフランドールに気付き様子が一変。
「そ、そんなとこで何をしているの!?」
「え? ただの暇つぶしだよ。図書館にいても退屈でさー、だからコイツらを追いかけてたの」
レミリアが理由を問いかけても、フランは呑気な口調で答える。
言うには単なる退屈凌ぎらしく、伊村を攻撃したのもその一環だそうだ。
「そ、そう……、ウフフフ……! 丁度良かったわ。ソイツらは私の敵。粉微塵に破壊してしまいなさい!」
しかし結果的には二人の逃走を阻害できた。
事情を理解し、妹が戦闘に加わった事にレミリアは歓喜。
そのまま伊村だけでなく魔理沙の始末も指示した。
「うん、お姉様……でも、やるのはもう魔理沙だけで良いみたい」
だがフランは呼びかけに対し、何かを理解したように落ち着きを装い返答する。
彼女の視線の先、そこで起きていたのは……
「くっ……!」
(ダ、ダメだ、視界がボヤける……。意識がだんだん遠のいていく………)
全身を震わせ今にも意識を失いかけている伊村の姿だ。
彼の容態は最早風前の灯、死の淵を彷徨っていた。
「お、おい……綾太? おい! ま、まさか………」
これを目の当たりにした魔理沙の顔が青ざめる。
「ぐぉ……ぅあ………」
(すみません……魔理沙……さん……)
朦朧とする意識を保とうと試みるも、意志に反して自身の身体は沈静化。
間も無く彼は目を閉ざし1ミリも動かなくなってしまう。
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「な……!? 嘘だろ……と、とんでもねぇ出血量だ!」
倒れて微動だにしなくなった伊村。
魔理沙は動揺しながらレミリア達に背を向け彼のもとへ駆け、両腕で抱え込む。
「あらあら。確かに私達が出る幕も無かったようね? なんて呆気ない……。しかもその傷じゃ………」
「彼………、このまま放っておいても死ぬんじゃない?」
レミリアが非情な現実を魔理沙に突きつける。
もう起き上がれないだろう伊村を見下ろし、ニタリと口角を上げその様を嘲笑う。
「あ、あ……ああぁ、嘘、だろ………そんな……!!」
肩を震わせ、絶望に染めた表情をして彼を強く抱き起こす。
「起きろ! 起きてくれよ綾太! こんなとこで死ぬなぁ!!」
未だ目の前に広がる光景が信じられないようで、魔理沙は激しく伊村の上半身を揺らし閉ざされた意識を呼び戻そうと躍起になる。
「フフフフ! アッハッハッハッハッハッハッ!!! 良かったね! 苦しまずに死ねて!」
しかしどれだけやっても返事は来ない。
その二人を見てフランが狂気的とも言える笑い声と共に魔理沙を煽った。
「こ、………こ……の………」
「何? 言いたいことがあるならハッキリと言いなさい。魔理沙」
呟くように声を漏らし、キッ!と魔理沙はフラン達に鋭い眼差しを向ける。
だが咲夜はそれに全く動じず、彼女を冷たい目で見下ろし流暢な言明を促す。
「このクソ共がぁ!! テメェらは絶対………絶対に許さねぇぞ……! 全員私がぶちのめしてやる!!」
咲夜から扇動され彼女が発した言葉……憤怒に満ちた顔を浮かべ、伊村を追い詰め傷付けた三人に激昂し憎悪と敵意を剥き出しにしたのだった。