東方貧弱男   作:K.R.

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長かった……この長編が始まってからもう3年……
遂に今回で終幕となります。結構長いですが、どうが最後までお付き合いください。


48.「相互不干渉条約」

 

「綾太を、引き渡せ……だと?」

 

信じられないといった様子で口にする慧音。

彼女がこんな"反応"となった理由など、語るまでもない。

 

「………………」

「テメェ……!」

「ふふふ、何か気に障ったかしら?」

 

レミリアから発せられた言葉、その内容とは"伊村の身柄の引渡し"。

無論彼女と咲夜以外の面々は、こうした要求に応じる気は微塵も無い。

特に彼と親しい間柄の妹紅は、拒否云々以前にそれを聞いた途端、みるみるうちに激しい憤怒の感情に支配されていく。

 

「もう黙ってられねえ、言っとくが……止めても無駄だからな永琳ッ!」

「覚悟しろよ吸血鬼! "時効・月のいはかさの呪い"!!」

「!! おやめなさい妹紅!!」

「馬鹿ね……。"難題・龍の頸の………」

 

「……大変な事になってるわね、永琳!」

「「!!!」」

 

「な………"霊夢"か!?」

「何? そんなに意外だった? 私がここへ来ることが」

 

「チッ……! 誰が来たかと思えば、いつぞやの巫女か……」

「あらあら、あんな奴なんて気にせずさっさとやれば良かったのに」

「んだと? 消し炭にしてやろうかコラァ」

 

「はいはいそこまで! お互いこんなとこで戦ってどうするのよ」

「あァ? お前には関係ねーだろうが霊夢! これは私とコイツらの問題d」

「お話し中だけどこんにちは♪」

「ぬお!? まさかこの"裂け目"……!?」

 

「なかなかの修羅場になってると聞いて、ちょっと見物しに来たわ」

「急に霊夢が現れたから疑問に思ってたけど……、まさかアナタまで来るとはねぇ」

「"八雲紫"……」

 

「ふふっ、確かに私のスキマを利用して霊夢を連れてきたけど、勘違いしないでくださる? "綾太はあくまで私の暇つぶしとしてこの幻想郷に連れて来ただけ」

「別に彼がこのあとどうなろうが知った事では無いわ。生かされようが殺されようが、拷問されようが関係無い。自分で選んだ人生なんだから、むしろ必要以上の干渉は避けるべきよ」

 

「!! なら遠慮なく……"伊村綾太"の身柄はこの私が頂くわ!」

「……させると思うかボケが!! フンッ!」

「あのスキマ妖怪が認めたんだ、諦めなさい!」

 

「……ねえ、私の事も忘れてない?」

「!! はああっ!!」

「そう甘くは無い、か……!」

「お嬢様に手出しさせない! 霊夢、今日が貴女の命日よ!!」

 

「まったく! 誰も彼も、ここが"永遠亭"だと言うのを忘れて戦い始めて……!」

「師匠ーーー! お待たせしましたぁーーー!!」

「あら? もしかして……」

 

「ありました、ありましたー! 私の大事な"薬箱"! これが無いとまともに手術ができないとこでしたよ!」

「よりにもよってそんな大事なものを忘れていたのね鈴仙……」

 

「って、ええぇぇぇーっ!? 姫と霊夢に妹紅に………ア、アイツらまさか、"紅魔館"の!? な、なな……何がどうなってるんですか!?」

「驚くのは分かるけど、今は説明してる暇は無いわ。あなたは早く奥にいる患者達をここから避難させときなさい」

「避難……ですか……」

 

「ええ。念の為ね。手術室に綾太とアリス、魔理沙の三人いるから別の部屋までの搬送、お願いするわ」

「り、了解しました! なんだか気になるけど……患者の安全最優先! 早く運んでしまおう!」

 

 

 

 

 

 

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