無職転生 小噺集   作:USHIかく (錦)

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Pixivより転載です。

ルディが剣の鋭さについて懊悩する話です。
無職転生原作ネタバレ注意。

勢いだけで書いたバカな話なので、解像度や展開に無理があるかもしれません。
少々のキャラ崩壊、微エロ等注意。
いろいろごめんなさい。


マイリトルソード・ストーリー

 この世界には人間がいる。人間には二種類ある。

 

 俺か俺以外かだ。

 ――なんてぁ言わん。俺よりすごい奴が周りにめちゃくちゃいるからな。

 ……というかやってみようかなそれ。妹達にも嫁達にも引かれそうだが。

 

 それはさておき。

 もちろん性別だ。つまるところ、男と女ということだ。

 男と女は似ているようで全く違うのだ。

 考え方や心が違う。声なども違う。

 しかし、それよりも当たり前に異なるものがあるであろう。

 

 そのとおり、身体的な違いだ。

 体格から機能や部品まで色違いなのだ。

 

 女性の体という物は曲線がうねり、とても柔肌がもちもちしていて、人生の幸福が凝縮されているかのような肌触りと美しさ、すなわち神々しさが衣服の下に眠っている。

 

 前半に童貞が出ていたが、俺は決して童貞ではないぞ。

 

 そして女性の胴体には柔らかいマシュマロがついている。温水が流れ行く肌を追うと、その素晴らしい谷の頂上に咲くは桜の蕾である。綿菓子が大きい者もいれば小さい者もいる。どちらにも貴賎はなく、どちらも素晴らしい者である。

 だがしかし、構造も見た目も違えど、我々男にも匹敵する物は一応上半身に存在するのだ。

 

 そしてだ、後ろを覗き下の方へ目線を送り比べてみると、桃を目撃するであろう。真っ白な背中から桃に流れる水が非常にエロスを感じさせる。

 だがしかし驚くことなかれ、俺の岩山とこれはなんとどちらも同じ者なのである。

 

 ではしかし、一番違う物であり、一番特徴的な物は何か。横から重ね合わせたら著しく差異が発生するのはなにか。

 それは、このふくよかな白桃を180°回転させるとわかる。

 俺にはあって、目の前にはない。

 その通り。

 

 漢の剣である。

 俺には息子が二人いるが、ムスコが一人いるのだ。

 名前を聞くってのは、野暮ってもんだろうよ。

 

 俺にはリトルソードがあり、目の前にはそれがない。

 目の前にあるのは、曼珠沙華であり桃源郷だ。あらゆる男をも惹きつける翼なのだ。

 待て、今のは前言撤回だ。引き寄せるのも目を集めるのも却下だ。

 目の前のムスメは俺だけのもんってんだからな。

 

 まあ良い。問題はこちらのマイソード。

 こいつは果たして、世界が必要としている基準に満ちているのだろうか。身近な人ではどうだろうか。日常的に愛用している人たちは本当はどう思っているのだろうか。

 そもそもマイリトルソードを愛用してもらえているのだろうか。他のエクスカリバーに奪われてはしまわないだろうか。

 ……それはないとは言え、内心不満があるのではなかろうか。

 

 そう思うと、目の前の愛しき華畑を凝視せざるを得ない。

 それだけでない。上に行き、彼女のしなやかな体と薄っすら膨れるマシュマロ、そしてその上にある可憐な顔を眺める。あら今日も可愛い。

 尖った耳とセミロングの白い髪に、綺麗な赤い瞳。おっと、なぜ顔も赤くしているんだい。

 

「……あのねぇルディ。いつまでボクの体を回してるつもりなのさ……。エリス達が待ってるんだから」

 

 目の前の我が妻が問いかけてきた。

 おっと、哲学の世界に囚われて忘れていた。

 今は元祖天使こと愛妻シルフィとの入浴タイムだった。

 

 一緒に仲良く話しながら身を温めた後、浴槽から出て身体を洗っている間、そんな事を考えてしまっていたのだった。勝手に身体をまさぐりながら。

 

「お風呂でえっちな事をするのは禁止なんだからね。……今でもそんな見られるとドキドキしちゃうし」

 

 うーん、今日も愛おしい。

 

「ねえ、シルフィ。俺とのえっちって満足してる?」

 

「どうしたのいきなり。えっと、ボクはいつも幸せだし満足させてもらってるよ?」

 

「そっか。よし、最後に水流して出ようか」

 

「きゃっ冷たい! コラ!」

 

 なんやかんやあってお風呂を出た。妻と入る風呂というのは至極幸福なものだ。

 今日はシルフィの番という事もあり、若干夕方の盛り上げがハッスルしてしまったようだが。

 

 ……入れ替わりのエリスがなぜか少し睨んできたのは見なかったことにしておこう。

 

 さて、だ。しっぽりタイムと行く前に任務がある。

 我がマイリトルソードの強さを探しに行こうと思う。

 

 聖級くらいはあるといいが、実際は中級くらいなのかもしれない。

 剣術はあまり上手くないが、なんと真剣の扱いにも影響をもたらすのか。

 ああ神よ、闘気をください。

 ロキシーは魔術師だったな。

 

 この答えはどこにあるか分からない。

 ベガリットよりも荒く、大森林よりも深いどこかに眠っている。

 

 そう。

 妻たちだ。それ以外に何がある。

 しかし、どう聞くべきか――。

 

 世紀の問題に頭を悩ませながら、自室へ向かったのだった。

 

 

 ***

 

 

 夕も深まり夜の帳が掛かる時。

 

 アイシャたちのお陰で変わらず美味しい夕食を食べた。

 子供たちと少し遊んだが、あまり構ってくれなくてお父ちゃんは寂しい。

 ちびっ子たちはおねむだろう。

 俺も今さっきクリスを抱っこでねんねさせてきたところだ。可愛すぎるマイドーター。

 

 さて、一人の時間ときたら、作業をする時間だ。進めておきたい個人の仕事がいくつかある。

 しかし、今はそんなのはどうでもいい。

 今は、コトよりモノだからだ。

 いや、コトのためのモノか。

 

 思い出したくないが、一番の比較対象として前世の惨めな姿を思い出してみる。

 この腕輪がある限りはあの情けない容姿を二度と見なくて済みそうだが、当時はどうだっただろうか。

 ――言うまでもない。隠すつもりもない。

 

 マイソードはとても矮小なモノであった。運動不足の引きこもりのデブなら、平均以下の日本人サイズだっただろう。

「包茎」と虐められていた通りだ。

 どれだけ惨めな見た目でも、いきなり寝取られ作品に出てきそうな最強肉体の汚いおっさんになどなれない。

 この世界に来るまで通算47年間、DのTを貫き続けてきたからな。

 

 ちなみに俺が小汚い男だったからと言って俺の性癖は正常だからな。

 一途……三途な純愛を心がけている。

 まだ川は渡らん。

 

 その時と比べてみよう。

 無論、今の方が全然デカい。

 あっちだと今の姿はヨーロッパ系かと思うが、この世界でもそういうモノの傾向は引き継いでいるのかもしれない。多分。

 ヨーロッパ人の下半身なんて見た事ないが。

 

 それでも、この世界には日本もヨーロッパもない。

 どこのどんな人たちがどのような剣を掲げ、そこにどのような水準があるのかは誰にもわからないのだ。

 

 ……分かったぞ。

 もしかしたらこれは未研究の領域なのかもしれない。

 この世界の人類が成し遂げることの出来なかった知への新たな扉だ。

 確信した。学会を立ち上げて、研究目的に世界の人々に国勢調査ならぬ世勢調査を行うのだ。

 

 そうすると協力を願うならナナホシ以外にはいるまい。

 ――ガチでドン引きされそう。

 却下。

 

 あとは、日本人魂といえば風呂であり温泉だが、そこでは意識せずとも他人のブツが目に入ってきてしまう場所であり、それが当たり前であった。

 

 だが、この世界では銭湯などに入る事もそう多くない。

 大森林の方に用事がある際に温泉に寄り道することはあるが、家のお風呂以外では少し珍しい風習だろう。

 

 うーん。

 比べられる人物として思い浮かべることができるのは片手に入る程度かなぁ。

 

 ……ずっとブツの話ばかりしてると男色が潜んでるんじゃないかって気がしてきた。

 だが安心していい。俺の心と剣が向いているのは一方向だけだ。

 いや、一方向ではない。三方向だ。

 

 ――もしかして、こんなことは気にしなくてもいいのではないだろうか。

 自信を持っていいのではないだろうか。

 パワフルでギガンティックでマグニフィセントなマグナム砲でもない事はなんとなくわかる。

 でも短小って事はない。普通くらいはある。エクスカリバーくらいは傲慢ではないだろう。多分。

 

 こっちにきて最初に目の当たりにしたのはパウロだろう。

 父様の父様はとても父様でビックリしたのは覚えている。

 でも、今父様のムスコと息子のムスコに大きな違いがあるかと言われると、そうでもないのではないか。

 惜敗する程度だと信じたい。

 パウロの血、すなわちグレイラットの血を引いてるだけあって、女を満足させるられるように身体に栄養が行き届いているのかもしれないな。

 

 それ以外だと誰だろう。思い浮かばないな……。

 

 タルハンドさんとかか。

 ……ミリシオン旅行記を思い出してみると、何故か背中に怖気が走ったのでやめておこう。

 

 魔族とかを含め始めると体の構造が違うので、人族だけで考えると周りでナイトソードが逞しそうなのはルークとかだな。

 なんとなく。プレイボーイだったみたいだし。

 

 ――なんでこんな事を考えているんだろう……。

 やめだやめ。

 

 シルフィとの深い夜までまだいくらか時間がある。

 

 考え過ぎは良くないが、悩みを溜めるのも良くない。って先生が言ってた。

 と言う事で、まずはロキシーに話を聞きに行ってみることにした。

 

 

 ***

 

 

 部屋を出てどのように聞けばいいかを考えながら静かに廊下を歩く。

 自室に行ってみるといなかったので、リビングに行ってみるとロキシーは読書タイム中だった。

 火の前のソファでリラックスしていたのか、少しだらしない格好でうとうとしていたが。

 愛おしい。

 

「ロキシー、ちょっといいですか?」

 

「あっ、ルディ。ごめんなさい、眠りそうでした。どうしたんですか」

 

 ハッと目を覚ましてこちらを見てくる。

 瞳には疲労が見え隠れしている。邪魔してしまったようで申し訳ないな。

 

「ごめんなさい、邪魔しちゃって。折行ってちょっと相談があって」

 

「相談ですか……。ちょっと待って下さいね」

 

 そういうと、ロキシーは手元の本を閉じ、背筋を正してこちらを見てくる。

 眠気が宿っていた目がしっかりと開いた。

 

「はい、それで、そんな不安そうな顔をしてまでしたい相談とはなんでしょう」

 

「あ、そんな顔してましたか。えーっと、ですねぇ……」

 

 切り出せん。切り出せんぞ。

 いきなり冷静になってきた。俺は疲れている先生になんと愚問を。

 でも大丈夫だ。妻なのだから。

 

「また何かで悩んでるんですか? もしかして、またヒトガミのことで何かあったり……」

 

「いやいやいやいや! そんな大したことじゃないですよ。まあ、ちょっとした悩みでして」

 

 妻だから問題ナシ。男ならはっきり聞こう。

 

「そのですね、俺のマグナムなエクスカリバーがロキシーにとって十分なのかわからなくて」

 

「……はい?」

 

「……まあつまりですね。その、夜の方の、ムスコの大きさが足りないのかとか、先生を満足出来ているかどうかっていうですね……」

 

 そう言うと、ロキシーは非常に困惑した表情でこちらを見てきた。

 

 当たり前だな。

 

「そんなことで何を悩んでるんですか。そもそも私はルディ以外の人としたことなんてないし見たこともないんですから」

 

 そうじゃん。

 ロキシーの初めては俺だし、俺が夫。

 つまり、今までで俺だけだ。そしてこれからも俺だけだ。

 

 いや、よく考えてみよう。

 そもそも、3人とも初体験が俺だ。そして俺だけが夫だ。

 そして、3人の天使を生涯独り占めするのは俺。

 燃えてきた。罪作りな男ってもんだ。幸せものだな。

 

 つまり、みんなにとって俺しか相手はいないのだ。

 比較も何もできようがないだろう。

 

「夜の方は私は満足していますしいつも気持ちよく……ゴニョゴニョ」

 

 頬を朱に染めながら、ロキシーはそんなことを言っていた。

 なんとなく抱きしめてみた。

 

「まったくもう。だいたい、そんなこと気にしなくていいんですよ。他の人がどうだって、私たちはルディに幸せにしてもらってるんですから。……十分大きいと思いますしね……ゴニョゴニョ」

 

「ありがとうロキシー。参考になります」

 

 照れているその顔の額に軽く口付けし、ゆっくりと部屋に戻った。

 

 答えは出た。ロキシーならすぐに答えてくれると思った。やはり相談なら先生だ。

 

 でも、ここで部屋に戻ってこの未解決問題を忘れることが正しいのか。

 未解決でなくなったとしても、学会がそれで満足するのか。

 ムスコが眠るパウロ学会は男らしくないと叱ってくるのでないか。

 知的好奇心の検証ををオルステッドコーポレーション発行ネイチャーに掲載しなくてもいいのか。

 それに迷ってしまった。

 

 このまま悩みを抱えたままだと苦悩の病を患ってしまうかもしれない。

 ということで、セカンドオピニオンを貰いに行くことにした。一度は病を患った原因の人のもとへ。

 今は絞り尽くされた骸骨になってしまう無骨な悩みの種の張本人へ。骨だけに。

 

 

 ***

 

 

「ふぅ~、あっついわね」

 

 そう言いながらクッションに体を預けるのは赤毛の美女。

 近くに放り投げられたタオルから見るに風呂から上がったばかりなのか、その赤い髪は未だ濡れそぼっており、ショーパンとTシャツ姿で暑そうに服をパタパタしている。

 

 狂剣王とは思えないほど脱力していて、よく見たら犬のぬいぐるみに頭を乗っけていた。

 確か俺があげたやつだ。

 

 ドアの前からでもそのムチムチの太ももに始まった肌色の多い格好に色気を覚えないわけがない。

 その上、エリスの身体はまだ濡れているのか白いシャツは服に張り付いており、浮き出るボディからパタパタするたびに鍛えられた腹と豊満な下乳がチラ見している。

 したがって、双丘の頂上には魔剣が二本と直立しているのが千里眼からも観測できるのは無理もないだろう。

 

 要するに、俺の嫁がエロすぎる。

 目に毒すぎて俺も今にも直立してしまいそうだ。

 

 話が逸れた。

 見入ってしまっていた。いつものことか。

 

 何をどう聞こう。

 強気で攻撃的なエリスだが、二人きりになると実は純情で可愛らしい女の子なのだ。

 そんな彼女に聞くのが馬鹿らしくなってくるが、それでも追求するべきなのだろうか。

 ……するべきだ。

 

「エリス、ちょっといい?」

 

「どうしたの、ルーデウス」

 

 俺が扉の前から様子を伺っていることに気付いていたのか、エリスは身を少し起こしながらいつも通りのように語りかけてくる。

 積み上がる申し訳無さ。

 

「エリス、儚き夢にまで見ていたのだが、挟ませてほしい」

 

「何言ってるのよバカ!」

 

 まずい殴られる! 何言ってんの俺!

 

「冗談ですごめんなさい! ちょっと相談があって来ました」

 

 この前やったしな。二次で。

 

「なんなのよ、もう。助けにはなれるか分からないけど、言ってみなさい」

 

 このときのエリスは、まるで母の表情をしていた。子供たちの話しを聞いてくれる頼れるママだ。

 ママにしたのは俺だ。

 ……なんで今日の俺はピンクなことしか浮かばないんや。

 

「エリスってさ、魔剣を使ってるじゃん。でも、俺との夜のときも魔剣を扱うじゃん。でも俺の剣をいつも使ってくれてるエリスに聞くと、この剣が魔剣に値するのかってのが気になってさ。鞘が満足してるのかとか、もっと強い剣を使いたがらないかって思って。」

 

「……」

 

 しばらく何を言ったのかを理解するように考えて。

 数秒後、顔が真っ赤になった。

 

「わ、私はルーデウスとしかしたことないし、十分おっきいと思うわよ」

 

 赤らめた顔としおらしくて可愛らしい態度で、身体をもじもじさせながらそう答えた。

 

「それにそんなこと気にしなくても、私はルーデウスが好きよ。だから、ま、満足してるわ」

 

「つまり……?」

 

「い、いつも気持ち良いってことよ!」

 

 声が大きい! 子どもたちに聞こえるよ!

 

 美しい髪よりも朱色に染まった頬をして、エリスはその気持ちを披瀝した。

 知ってたことだから披瀝ではなかれど、毎度愛の告白をされると嬉しくなっちゃう。

 あらやだ、あたしまで真っ赤になっちゃうわ。

 

 不意に愛おしさを感じたので、ゆっくりと近づいて行き、エリスの前で静止した。

 

 すると、そのエリスからは一瞬襲いかかりたそうな意気を息がかかりそうな距離から感じた。その息も少しだけ荒くなっている。

 だが、まだその時間ではないことや、その上でエリスの番ではないから怒られることを分かっていたのかなんとか堪えて座り尽くしていた。

 

 興奮のスイッチが入りそうな劣情の眼を視界に捉えた時、これ以上刺激するのは良くないなと思い、同じくおでこにそっとキスをし、微笑んだ。

 

 顔を赤くして、そっぽを向いたエリスから聞こえてきた小さな「もう」に癒やされながら、俺はエリスの部屋を後にした。

 

 ロキシーとすれ違いながら、自室へ戻って情報を整理することとした。

 

 

 ***

 

 

 研究結果をまとめよう。

 

 科学的な論証や根拠は何も得られなかった。当然の至福の結果から、データのサンプルは一通りのみ。

 

 それは、「関係ない」「十分大きい」「気持ちいい」と言った供述だ。

 

 これから何が得られるか。

 気にしなくても良いということだ。

 少なくとも、不満を抱くほどのサイズではなく、むしろ二人とも満足してくれていた。

 

 俺にもプレイボーイのパウロに負けない程度のパウロが備わっているはずだ。

 

 それに、そもそもパウロのパウロで大事なのは長パウロだけではない。太パウロや、硬パウロなども重要な要素なのだ。

 

 どれをとっても、前世と比べたら自信を持てる内容が備わっていると思う。

 平均程度はあるはずだし、俺も嫁たちも満足であれば誰も不幸になっていない。

 これにて終了だ。

 

 長かった。ブツも議論も。

 これで一安心だ。

 

 でも、一応本当に気になってきたので、秘密部隊を組み、酒場やギルドを中心に情報を集めて、性について比較的奔放なこの世界で性に関するデータを大まかにまとめよう。

 秘密裏の極秘調査に使うのであれば社長の金になるが、妥当か。

 バレなければいい。多額な費用というわけでもないし、大事な問題なのだ。

 

 そんなこんなと考えていると、子どもたちの声も聞こえなくなり、足音も聞こえなくなった。

 みんなもう寝静まる時間なので、そろそろお風呂でのイチャイチャを再開しに行かなければ。悩むのもやめて、シルフィとしっぽりしてからぐっすり寝よう。

 リラックスすれば落ち着くだろう。

 

 でも、せっかくそういうことをするなら最後にシルフィにも聞いておこう。

 俺はいつからこんな悩みを引きずるようになったんだか。

 いちゃいちゃばっかりしてたからか、俺のお腹がもうバーニングしそうだぜ。

 

 

 ***

 

 

「シルフィは俺のダークブレードの刃渡りに不安はないかね? よりシニスターなソードを儀式で求めていたりは……」

 

 可愛らしいネグリジェを身につけて、シルフィはにこやかに俺に向かって笑いかけている。

 薄暗い寝室のベッドで肩を寄せ合いながら、俺がいきなりそう問いかけた。

 それに対し、

 

「ダーク? シニスター? ……あ、やっぱりそういうこと? そもそもルディのしか見たことないけど、いつもすごく気持ちよくてすっごく幸せだから、満足してるよ。お風呂と言いどうしたの?」

 

 天使のように微笑みながらそう返した。

 やっぱりって何だ。

 甘い二人きりの声もとても可憐だ。シルフィは可愛いなぁ。

 

 我慢できなくなってきた。二人の時間に行こうでないか。

 

 綺麗な白い髪に指を通し、軽く頭を撫でる。

 腰に手を当てか細いしなやかな身体を再度引き寄せ、そのまま腕を肩にゆっくり回した。

 そして、ゆっくりと長い耳に甘噛みした。

 

「んっ……」

 

 そのまま頬に鼻を触れさせゆっくりと唇を乗せると、そのまま手で顔をこちらに向けた。

 欲情の表情を浮かべている美しい、整った顔。

 

 目の前でつむる目と共に俺も目を閉じ、唇と唇が柔らかくぶつかった。

 何度味わっても包み込まれるような小さく柔らかな感触に、感情が昂ってくる。

 

 額をくっつけて唇を息のかかる距離で離し、至近距離から瞳を見つめ合う。

 綺麗な赤い瞳に何度心を奪われたか。

 

「シルフィ……」

 

「ルディ……ダメっ」

 

 また柔らかい唇と衝突する。

 今度は、その乾いた口の表面を赤い小さな赤い舌が濡らした。

 二つに絡み合う舌が、小さくみだらな音を部屋に響かせる。

 

 シルフィの腕は俺に抱きつき背中をさすっていて、俺の腕もシルフィの腰に回している。

 

 また唇が湿った音と共に離れた。

 

 もう出来上がっている。待つ必要はない。

 そうして押し倒そうとした時。

 

「えっと、ちょっと待って、ルディ」

 

 えっ? 今日ダメなの? それとも俺なんかした?

 でもこれ以上はR18タグがつきそうだからちょうどいいと涙ながら。

 

「実はね、もう話は聞いてたんだ。――二人とも、入っていいよ」

 

 そう言うと、寝室にロキシーとエリスが入ってきた。

 二人とも色っぽい肌着のような寝間着姿で、心なしか少し興奮した表情をしている。

 

「ルディが大きさや行為のことでなぜか不安になっているので、みんなで自信を取り戻せるようにと提案したんですよ」

 

「そんなことをずっと気にしてるって、まったくルディったら」

 

「みんな満足してるって言ったじゃない。それで聞きに来てそういう気にさせていくとか、卑怯だわ」

 

 三人が次々とそう告げ、俺の近くに来た。

 そして、ゆっくりと一緒に抱擁してきた。

 柔らかい嫁たちの体が密着し、腕が左右と前から絡まってくる。

 

「それで、話し合って今晩はみんなでしようと言うことになってですね……っ」

 

 三人がベッドに腰を掛け、俺の太ももをさすってきた。滾らざるを得ない。

 

 状況を整理しよう。

 ロキシーに相談した時に、思った以上に新酷な悩みだと思ってしまったのか、シルフィとロキシーにも話をしに行き、結果シルフィが譲り四人ですることになったということか。

 

「ねえ、もういいかしら、ルーデウス……」

 

 そして、三人とも床に膝をつき、半ズボン姿の俺の半開きの脚の前に座った。

 とても近いです。ゴクリ。

 

 みなその瞳には性なる欲を浮かべているように見える。

 どうやらこの相談を持ちかけていちゃついて来たことで、エリスとロキシーをその気にさせてしまったらしい。

 もしかしたら嫁を三人貰っても相変わらず鈍感系主人公をやってるのかもしれないな。

 

「ボクもさっきのでドキドキしっぱなしだよ。大好きだよ、ルディ……っ」

 

 また太ももから内股がたくさんの手で撫でられる。

 明日はお休みだし問題ない。3倍の幸福タイムを堪能しようでないか。

 

「ルディ。誰かから見て平均点でも、私たちからしたら満点ですから。それが好きなんですから、気にしないでください。ね……っ」

 

 三者三様の吐息がムスコに当たってくる。

 

 自信を取り戻した俺は最強だ。

 俺のエクスカリバーがアーサーしちまう準備は万端だぜ。

 

 こんな愛おしい嫁を相手に何を心配していたのだろうか。

 三人とも満足しているなら、それ以上は求めなくてもいい。

 求めすぎず、自分の持ってるもので満足しようでないか。

 今夜はいつも以上に火を噴きそうだぜ。

 

 ――夜は始まったばかりだ。

 

〈了〉




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