ジャガーノートになりまして……え?CoDじゃないの? 作:ulo-uno
さて、これはどういうことだ?
燃え盛る道を進みながらも決して表情には出さず俺は考える。
まぁ、と言っても相手から見える部分なんて目の周り位なもんだが。
しかし、そんなことを言っている場合でもないことだけは確かだ。
……パッケージ裏のストーリーとか読んでなかったことが悔やまれるなこれは。
二本しかない抗原の内の一本を回収だなんてこの先の展開が全く読めなくなってきたぞ。
もしかしたらこのまま敵になる可能性だってある。
それならば此処で削るのも……いやないな。
俺個人としては共闘ENDであってほしいというところだ。
それにゲームとしてここで殺せないかもしれないしセーブポイントもまだなのでもしも一からやり直ししようとするとかなりの時間がかかる。
しかし、ここらできな臭くなってきたことも事実。
此処はいっそのこと賭けに出てみるのもありなのかもしれない。
「全く如何したものか」
「ん?何か言ったか?」
「いや、何でもない。ちょっとした独り言だ。流石に暑いってな」
「ハッ確かにその格好で進しいはねぇわな。それにこの感染症の危険もあって碌に水分補給すらできないとなりゃこれまた一苦労だ」
「まぁ、それはライオンも、だな」
「ああ、お互い様だな」
何気ない談笑。
もし彼が敵になったらその時は……。
いかんいかん……感情移入のし過ぎだぞ俺。
まぁ、それだけこのゲームが面白い証拠でもあると言えばいいか。
「待て」
ふと目の前に居た彼が片腕を挙げて止まる。
「ジャガーノート、二時の方向だ。他の奴等とは形が違うやつが居る」
「……魔法使いみたいなやつか?」
「ああ、そうだ。今までに確認が取れていない新種だ」
破れ等の破損が大きく目立つ黄色い死体袋に身を包んだ感染者……いや、あれが本当に同じ人間だったのか俺は分からない。
あんな奇妙な格好だとそこらのオカルト集団の方がまだましなんじゃないか?
……まぁ、一概にどうとは言えないが。
「ヤベェなありゃ、どんどんゾンビどもを生み出してやがる……となるとアイツが此処の親玉って訳か」
「どうするライオン?仕留めるか?」
「いや、相手がどんな攻撃をしてくるのか分からない。あいつのことは俺達が撤収した後の空爆部隊に任せよう。ビーコンがなくとも複数機でクラスターの絨毯爆撃行えばこの病院ごと吹っ飛ばせる」
「絨毯爆撃?そんなものは聞いてないぞ、大丈夫なのか?」
「まぁ、まだだいぶ先の話だ。今上はどうするかよりも保身に走ってる奴の方が多い。まともに議論してる奴なんてほんの一握りなもんさ」
「辛辣だな」
「事実だしな」
何ともまぁ複雑である。
人や国を守るべき者たちがろくでもないと下にしわ寄せが来るとはこのことだ。
「まぁ、少なくとも“今は”戦うべき相手じゃないな」
まぁ、そうだわな。
少なくとも相手の攻撃手段が分からない以上迂闊に手を出すのは危ない。
それに今は抗体を取ってくればいいので少なくとも今はあの不気味な感染者と関わるのはなるべく避けたいところだ。
「ライオン迂回しよう。このままじゃアレに見つかるよりも先にゾンビに見つかっちまう」
「そうだなかなり遠回りになるが此処よりは安全なはずだ」
「……そうだな」
……いやな予感がする。
抗体の確保だとかあの妙な感染体だとか。
この先の展開が全く読めない。
これは一層気を引き締めたほうが良さそうだな。
そう思いながら迂回するために来た道を一旦引き返すのであった。
この先“キケン”な香りが漂っている。
この度は、この様な小説を読んで下さり誠にありがとうございます。
最近花粉症に喉をやられた筆者デス。
いやぁ、マジで最初はコロナじゃないかと焦ったぜ。
お陰様で抗原キットを使う羽目になっちまった。
まぁ、なんともなかったから良かったけど。
これからも花粉症対策は入念にしないといけないなこりゃ……。