どらごんれでぃいらばーず!!!~現代日本で竜娘にTSしたけど同じ超可愛い竜娘(問題児)と支え合ってハーレム生活を満喫します!~   作:囚人番号虚数番

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殺人鬼もたまには甘えたい?

苗床の抹殺、覚悟して踏み込んだ俺の覚悟を踏みにじるような無慈悲な現実。人に戻るという目的を改めて決めた俺を地獄の底に叩き落した蕾さんの無慈悲な言葉は少し堪えた。あの後も二人からの説明があった筈だが先日の心労からストレスが限界を迎えて放心状態で全く頭に入ってこなかった。結局俺だけ先に部屋から追い出されて話し合いは終わった。

 

月輪先生から復習にと退室時に渡されたテキストを机に雑に放り投げて俺は自分の部屋に帰りベッドに倒れる。ふて寝をして現実逃避を試みる。しかし自身に降りかかる昼間の日の光が日陰になるまで経っても眠りに落ちる事はなく、寧ろ胸のわだかまりはより悪化していた。

 

「……どうして、俺がアイツを殺さなくちゃいけないんだ」

 

そう呟いてみても答えてくれる者はいない。虚しさだけが募っていく。そもそも何故殺す必要があるのか?彼女は竜とは気づかないほどに人として生きた。俺も彼女に何度もお世話になった。周りの奴も彼女を頼って信頼されていた。なのに、何が悪くてアイツを殺さないといけないのかが納得できなかった。

 

俺は考える事を止めたくて、寝返りを打つ。すると、視界の端に雑に置いたせいで崩れた資料が目に入る。それを寝ながら拾い上げてページを捲ると、無性に怒りが沸いて紙を破る。ビリビリに破り捨ててもなお腹立たしく思い、紙屑を投げ飛ばす。

 

こんなことをしても意味はない。だがやり場のない怒りをぶつける先はどうでもよかった。紙屑がごみ箱から外れたのを見届けた後で俺はもう一度ふて寝する。

 

だがやはり目を閉じて眠ろうとするが一向に睡魔が訪れず苛立ちが募ってゆく。そして、暫く時間が経った後、部屋の扉をノックされる音が聞こえてきた。

 

「……今は、構わないでくれますか」

 

俺はぶっきらぼうに答える。すると相手は何も言わずに去って行ったようで静寂が訪れる。俺は今度こそ眠れるかと思った矢先に再び扉をノックされた。

 

「……誰です?」

 

不機嫌さを隠さずに尋ねると今度は返事が来た。

 

「レイト、入るよ」

 

ニエの声!?慌てて起き上がると同時に扉が開かれ、彼女が入ってくる。

 

「なっ……」

 

動揺している間にニエは部屋に入ってきた。彼女は数日前の戦闘での大怪我で療養中だった。包帯やギプスなどを付けていて痛々しい姿だった。急成長もある程度元に戻り体格は俺とほぼ同じくらいで髪色も赤く染まり白いメッシュの様になっている。

 

「ど、どういうことだ。お前、その怪我じゃまだ動ける状態じゃないだろ」

 

「そうね。まだ治った訳じゃ無いけど、どうしても話したかった」

 

彼女はベッドの上に座る俺の隣に座ってきた。彼女の甘い香りと血の生臭い臭いが混ざっていて鼻腔を刺激する。思わず顔を背けてしまう。

 

「そんな顔しないで。今は殺そうとなんて考えてないわ」

 

「いや、そういうことではなくてだな……」

 

言い淀んでいるとニエは突然俺の手を握ってくる。その手はとても温かくて柔らかくて滑らかで心地よい感触だったが、俺はそれに反応できないほどに混乱していた。

 

「ねぇ、私の事嫌いになったの?」

 

上目遣いに聞いてくる彼女に対して首を横に振る。

 

「いや、別に嫌いになったとかではないけど……ただ、なんというか……」

 

煮え切らない態度に業を煮やしたのか、彼女は掴んでいた手を離すとそのまま抱き着いてくる。俺は抵抗できずにされるがままになるしかなかった。

 

「怖かったでしょ、私。あなたをまた殺して」

 

耳元で囁かれる言葉は優しく慈愛に満ち、どこか悲しげだった。

 

「本当にごめんなさい。許して貰えないのは分かってる。だけど、謝らせて。ごめんなさい」

 

抱きしめられているため表情は見えないが声は震えていているように思えた。

 

「……分かったから。もういいから、離れてくれ」

 

そう言うと、ニエはゆっくりと離れた。

 

「ありがとう。でも、私が怖いなら無理しなくて良いから」

 

微笑みながらまた隣で横になって寄り添ってくる。抱き着いてはいないけれど先程よりも密着して来ていて距離感は左程変わらない。視線を合わせずらいから視線を体に移すと痛々しい怪我の治療の痕が見えた。特に腹は余程怪我が酷いのか体を曲げる動作がかなり緩慢だ。

 

「でも何で今回だけ謝ろうと思ったんだ。初めて会った時だって、その次もお前は何も言ってないじゃないか」

 

ふと気になった疑問を彼女にぶつける。今までの死亡では彼女がここまで反省して謝るようなことはなかったのに。彼女はしばらく答えずらそうに沈黙し、やがてぽつりと呟いた。

 

「それは、その……私にも分からないわ。ただ、すごく不安なの」

 

普段と違いしおらし気に俯く彼女を見ていると、つい頭を撫でてしまった。それを見て彼女は驚いたような表情をした。

 

「なっ、何をするの!?」

 

「お前らしくないな。いつもみたいに勝手に押しかけてきて好き勝手やってくれないと俺も調子が狂う」

 

そう言うと彼女は少し不満げな顔でこちらを見つめてきた。

 

「しょうがないじゃない!私も何でこんなに黎人が心配なのか分からないのよ!」

 

「少なくとも今みたいな弱々しさはないと思うぞ」

 

「ふん!馬鹿にして!」

 

頬を膨らませそっぽを向いてしまった。でもどうやら元気を取り戻したようだ。やっぱりニエにはこうやって騒いでいる方が似合っている。

 

「それで、今日は何の用なんだ?まさかそれだけって訳じゃ無いだろう?」

 

「もちろん。ちゃんとした理由があるわ。しかも割と朗報よ」

 

彼女は得意げな笑みを浮かべる。

 

「でーも!今スグには教えられないわね」

 

俺の反応を楽しむかのように悪戯っぽい笑顔を見せる。

おそらく何かしらの条件を提示して俺に協力を求めようとしている。ニエは俺の手を取り頭に俺の手を載せた。そして俺の手を自分の頭の上で動かした。

 

「……もう少し、私を撫でなさい。もし少しでも手をと止めたら教えてあげないから」

 

なるほど、そういうことか。俺は彼女の要望通りに優しく、丁寧になで始めた。するとニエは気持ち良さそうな顔をした。

 

「ねぇ、もっと強くしても大丈夫だから」

 

言われた通りに力を入れるとニエは目を細めて嬉しそうだ。まるで猫のような反応をする。

 

「んぅ~、きもちいぃ……」

 

 

普段はあまり感情を見せないが、今は心底幸せそうに見える。そんな姿を見るとこちらも悪い気がしない。しばらくなで続けているとニエはまだ満足しないのか俺の手を頬擦りする。

 

「ねえ、まだ駄目なのぉ?」

 

甘えるように上目遣いで見てくる。勿論断れるはずもなく要求に応えるとニエは蕩けたような声を出した。

 

「あぁっ、いい、気持ちいいね」

 

なでなでというよりマッサージに近い動きだが、それでもニエにとっては心地よいらしい。

 

「あっ、そこは駄目、あんまりされると、癖になりそうなの……」

 

「変になってもいいんじゃないか」

 

なでなでを続けながら冗談半分で言う。しかしニエはそれを聞いても特に嫌がったりせず、素直に受け入れていた。指先で軽く角と耳に触れてみると、ぴくんと体が跳ねる。

 

「ひゃうんっ、そこは、敏感なところだから……!」

 

「へえ、ここ弱いんだな」今度は両手を使って左右の耳に同時に触れる。

 

「ふわああ……!」

 

ニエの顔が真っ赤に染まり呂律も回っていない。普段の姿からは想像できない乱れっぷりだ。

 

「ほら、もう止めちゃうか?」

 

「う、うぅっ、うう~!」

 

意地になっているのか俺の問いかけに対して首を横に振っている。どうやら止める気は無いみたいだ。それならこっちにも考えがある。俺はニエを抱き寄せて膝の上に座らせた。

 

「きゃ!?ちょ、ちょっと何するのよ!」

 

抗議の声を上げるニエを無視して頭をまたなで始める。先程よりも少し強めに。するとニエは体を震わせている。どうやらかなり感じやすいようだ。

そのまま続けるとニエの呼吸が激しくなり体の震えも大きくなっていく。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

 

息づかいは荒く顔も紅潮している。その様子はとても色っぽく、思わずドキッとする。

 

「お、おい?だいじょうぶか?」

 

流石に心配になって声を掛ける。するとニエは潤んだ瞳でこちらを見つめてきた。

 

「早く、お願い」

 

切なそうな声で懇願してくる。俺はニエの願いに応えようと再び手を動かし始めた。すると彼女はビクンッと大きく痙攣して背中を大きく反らす。

もうそろそろ十分だろう。そう思い手を止めようとするとニエは俺の手首を掴み、俺の指を口に含んだ。

 

「えへ、黎人のゆびおいしぃ」

 

ちゅぱっ、じゅぷっ、ぺちゃっ、れろっ

 

「ちょ、おまそれは……!?」

 

慌てて手を引っ込めようとしたが、その前に彼女は俺の人差し指と中指をまとめて口に含み、舐め回し始めたのだ。舌が生き物のように這い回り唾液まみれになったところで今度は口の中で吸い付くようにしてしゃぶってきた。

 

「ふむうっ、んく、ちゅうっ」

 

「ニエ……?」

 

何とか引き剥がそうとするも、意外にも力が強すぎて全く離れる気配がない。それどころか逆に腕を掴まれてしまい、さらに奥までくわえ込まれてしまった。くすぐったさと愉悦が入り混じった感覚に思わず身震いしそうになる。

 

「ニエ、ちょっとそれ以上は……」

 

「やら、まだたりない」

 

曰く完全に駄々っ子モードに入ってしまったようだ。こうなったら何を言っても聞かないことはこれまでの経験でよく知っている。止めさせたとしても実力行使されるだろうし放置する。仕方なくされるがままにしていると、彼女はついに俺の指を根元近くまで飲み込んでしまい、喉の奥に当たる感触があった。

 

「ぐ、げほっ!ごほ!」

 

どうやら苦しかったらしく咳き込み始める。流石に見ていられなくなり、すぐに口から指を引き抜いた。

 

「けほっ、こほっ」

 

「満足したか?」

 

「…………ええ、もういいわ。ありがと」

 

ようやく落ち着いてくれたようで、先程までの様子が嘘だったかのようにいつもの彼女に戻っていた。

 

「まったく何考えてるんだよお前は……」

 

そう言いつつ俺は彼女の頭を軽く小突いてやる。すると彼女は少しだけ頬を膨らませて抗議してきた。

 

「むぅ……下僕の癖に。でも満足したし約束通り教えてあげるわ」

 

ニエはベッドから降りて椅子に座り直す。そしてそのまま脚を組むとスカートが捲れて下着が見えそうになったが、本人は気にしていないようだったので黙っておくことにした。俺もいつになく真剣な彼女に釣られて姿勢を改め、ニエの話を聞く体勢に入る。

 

「ここ2日、私の大怪我を治すのに結構派手に手術してたの。メイドが体をいじったり苗床が肉を擦り込んだり色んな人が出入りしてた。それで偶然私はある事に気が付いた。何だと思う?」

 

ニエの質問に対して俺は首を傾げる。そんな俺の様子を見た彼女は呆れた様子を見せた。

 

「実はお医者さん?だっけ。人間の体の専門家みたいなのは一人もいなかった。半分くらい意識が無かったから目覚めてからになるけどね」

 

「そうなのか」

 

「ええ、人間の医者がどういうのか知らないけど少なくとも話で聞いたような白いのは見てはない。あなたにこの意味が分かるかしら?」

 

「意味……あ!もしかして……」

 

彼女の言葉を聞いてハッとする。この家の地下には蕾さんの作成した用途不明のアンドロイドが保管されていた。ニエの話から察するに恐らくあれらが医療行為を行ったのではないだろうか。恐らく彼女の技術であればアンドロイドの高度な外科医療は可能だろう。

 

「そう、メイドは恐らく人間じゃないの」

 

「(……道理で態々連絡はメールと指定する訳だ。メイドを地下のサーバー管理してるなら直接会わない方が効率的だよな。メールの返信が早いのにも納得だ)」

 

「それで私は考えた!」

 

ニエは大きく息を吸い込むと、それを吐き出しながら言った。その表情はとても晴れやかなもので、まるで自分の考えが正しいと確信している。ニエは自信満々と言わんばかりに大きく胸を張りながら、こう続けたのであった。

 

「ずばり、メイドの正体とは苗床の子供よ!」

 

「…… はい?」

 

あまりに予想外の答え過ぎて思わず素が出てしまった。だがそれも仕方ないだろう。何故ならば目の前の少女は、さも当たり前のように想定と別のベクトルとんでもない事を言ってのけたのだ。俺の反応を見てニエは不機嫌そうな顔をする。

 

「ちょっと、反応薄いわよ。もっと驚くところでしょうが」

 

「いやだってなぁ、実s……」「うるさい!とにかくメイドは人間じゃなくて子供なの。きっと凄く重要な事に違いないんだから!」

 

ニエは俺の言葉を遮ると、また駄々をこねだした。だが危うく機密を彼女に漏らしかけたから間一髪で止められた。危ないところだった……。ニエをなだめる為にどうしてそう思うのか優しく聞き出す。するとまた彼女は得意げに語り始めた。

 

「いい?個体差の大きい竜の生態を熟知して、それに合わせて治療を施すなんて普通の人間には出来ない芸当なの。それにあの子達、私を治す時なんか特に丁寧で傷跡一つ残さないように慎重にやってたわ」

 

「あー、俺も前に気になって一人に聞いてみたら人って言ってたぞ」

 

「……ええ!うそぉ!?」

 

俺は蕾さんとの約束の為にも彼女に嘘をついた。本当は彼女の知らないまた別の秘密があるのだが今は置いておこう。

 

ニエは自分の予想が外れた事にショックを受けていた。そんなはず無いと小さく燻りながら涙目になっている。やがて諦めがついたようで肩を落としてため息をつく。そして再び椅子に座った。

 

「でも……そうなると普通に竜に詳しい人間がいたのかしらね」

 

「どうなんだろうな」

 

ニエは少し考える仕草を見せるが、すぐに首を振って否定を示した。

 

「いいや、詳しいどころではないわね」

 

「というと?」

 

ニエは再び口を開くと、今度は確信に満ちた声で話し始めた。

 

「あいつら、昔の私を知ってた」




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