どらごんれでぃいらばーず!!!~現代日本で竜娘にTSしたけど同じ超可愛い竜娘(問題児)と支え合ってハーレム生活を満喫します!~   作:囚人番号虚数番

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5 持つべきものは協力者、だが客にしては棘がある

今日は緋刃と今日は事前に頼んでおいた友人が家に尋ねて来る日だ。緋人には絶対に殺人を避けろと何度も忠告しながら過ごし、約束の時刻が刻一刻と近づいている。

 

 

 

「ところで、今日来るあなたの友人はどんな人なの?」

 

「救いようのない変態」

 

「昨日のレイトより?」

 

「ああ、別ベクトルでやべえ」

 

「……脱皮でもするのかしら」

 

「極度の女好きで年上年下どちらも守備範囲、どちらかといえば俺らみたいなのが好みなロリコン野郎。その上を言動が胡散臭いし怪しい噂もある。けれど女性の扱いには長けてるし何だかんだで頼み事は聞いてくれるからな」

 

「なら昨日貞操捨てておいて心底よかったね。なんならその、クソッタレ殺してやりましょうか」

 

「……やっぱり死なない程度には暴力も許可する。抜刀は抑えてくれ」

 

 

 

そして暫く待っていると部屋にインターホンが響く。念の為冬場に買って全く使わなかったニット帽をかぶり玄関のドアを開けた。

 

 

 

「おお、本当に女の子だ」

 

扉の前には黒髪で清楚な服を着た俺の友人、黒姫ナツメが待機していた。竜の少女になって初めての人と対峙して体感したのは自身が今物理的に小さな存在であることだ。数日前まで対等に近い視線だったのが見上げる形となっている。そしてナツメは俺を見た途端ドアを勢いよく開け俺の帽子を外して体を持ち上げた。

 

 

 

「ほう、写真で見た通りちっちゃい可愛くなったね」スリスリ

 

「友人の変わり果てた姿を見て一言目がそれかよ。あと頬ずりはマジでやめろ、お前にやられるとかなり気持ち悪い」

 

「まあまあ、これから僕と君は協力関係になるんだしこれはその見返りとして大目に見ておくれよ。それに君になら好き勝手していいと約束したじゃないか。けれどもし、本気で君が嫌であればもう一人の彼女の方に頼むよ」スーハースーハー

 

「……勝手にしろ。だけど嗅ぐのはマジでやめてくれ。マジで風呂入ってねえから臭いんだよ」

 

「ほう、それは興奮する……いや君の忠告の通り止めておくね。随分と熱心だったようだし」

 

 

 

俺はナツメに抱かれたまま室内へ戻った。そんな光景を見た緋刃を見ても緋刃は俺には言及せず彼に挨拶する。

 

 

 

ー--

 

 

 

「竜の女の子かぁ。まるでファンタジーみたい。君とは仲良くしていたいね」

 

「私もよろしく頼むわ」

 

「君の話は彼から聞いてるよ。なんでも最近噂の殺人鬼らしいね。でも僕には関係ない話。可愛い女の子こそ至福、黎人君がどうにもならなかったらすぐに僕を頼っていいよ」

 

「随分と気前がいいじゃない」

 

「職業柄訳ありの子を飼うのは得意だからね」

 

 

 

緋刃とナツメの初対面は悪くはないといった感じだ。俺はその光景をナツメに抱かれながら見ているのだけが不満だ。まあそれは置いておいてナツメには今日俺達の服を探してもらうのに身体測定とどんな服がいいか考える為に資料を持ってきてもらった。

 

 

 

「で、君は竜なんだよね。しかも黎人君曰く子供のような姿だとも聞いている。もしよければ竜の姿を見せてくれないかい」

 

「いいよ」

 

 

 

……え!?いきなり緋人が竜になる流れになったから驚く。だけどそれはやってはいけない。ナツメはアレを始めてみるから気楽でいられるのだ。実際一度見た俺からすればあれは恐ろしく人など簡単に殺せる化け物なのだ。それが目の前に現れるのはトラウマそのものを見せられるのである。俺は全力で止めにかかる。が、ナツメの拘束が思ったより強く緋人を止めるのは叶わなかった。

 

べきべきと骨が変形する音が響く。肌が裂け、骨が肉を貫いてピンク色の肌を包むように鱗と甲殻に変化する。顔があり得ないように歪み人の骨格が爬虫類に変化する。そして数多に流れ出した血が不明な原理で彼女だった化け物に吸収され目の前にはあの化物が、竜の形をしたあの化物が……

 

 

 

「うっわ……これは納得だよ。深夜にこんなの見たら夢にも思いたくなるよね。っておーい黎人君、あ、これ怖じ気でどうかしてる」

 

「あ、ああ、あああ!」

 

「ぎしゅぅぅぅぅぅ?(なんかすっごい怯えてるわね)」

 

「おーい緋刃ちゃん?聞こえてるなら元に戻ってー多分黎人君にビビっちゃってそれどころじゃないよーおーい」

 

「きしゃあぁぁぁぁぁぁ!(何で!これ結構疲れるのよ!)」

 

「ここペット禁止とか黎人君言ってたから人型以外住んじゃ駄目なの。だから彼の為にも早く戻ってあげて」

 

「しゅぅぅ……(なら仕方ないか……)」

 

 

 

竜になった緋人は竜ながらも仕方なさそうなのが分かるような態度で一瞬で人に戻った。後に知ったがこの過程で床が全く血に汚れてないのだけは褒めるに値する。彼女が戻っても俺はまだ冷静から程遠い状態で顔が酷く青ざめている。彼らは情けない俺に今だ困惑している様子だ。

 

 

 

「おーい起きて、もう怖いのはいないから安心していいよ。ほーらいないいない」

 

 

 

ナツメはふざけて気が気でない俺の目を覆い隠した。だが以外にもこれが効き、自身の置かれた状態を理解しすぐにナツメの手を振り払い同時に彼から離れた。

 

 

 

「っは!俺を赤ちゃん扱いするな!」

 

「よかったよかった、黎人君も正気に戻った。それで黎人君、一つ気になったんだけどいいかい?」

 

「何だ。角と尻尾ならお前には触らせないぞ」

 

「そっちもそうだけど彼女の『名前』はどうする?緋刃なんて呼ばずに女の子らしい可愛い呼び名があった方が人には紛れやすいと思うんだ」

 

 

 

そういえば彼女の名前は出会った時の呼び名のままだ。可愛い見た目をしていても殺人鬼には違いない。だから一定の距離を保つのにそのままの呼び名を意識していたのだ。

 

だが近日の彼女を見ると意外と人間的であり殺人癖もどうにかなりそうだ。ならばこれからは人前に出すのもいいと考えていた。ならば人間社会に溶け込むにも相応しい呼び名が必要なのは明白である。

 

 

 

「うーん、仮称『ニエ』なんてどうだ」

 

「『贄竜』だけに『ニエ』、そのまんまだけど君らしい名づけだ。僕はいいと思うよ」

 

「私も語感いいしそれで」

 

 

 

自分で言って何だか結構重要そうなことが一瞬で決まった。本人も同意しているし我ながらいい名前だからこれでいい。

 

 

 

「じゃあニエちゃん、早速だけど黎人君からの依頼をしていくよ。じゃあ早速3サイズを「せい!」うごぉ!?」

 

 

 

言い切る前にナツメの腹に拳を一発入れる。隙あらば誰彼構わずセクハラするのはコイツの昔からの悪癖だ。そしてそういう時は周りの誰かが無理やりにでも止める。だが何も知らない緋刃改めニエは突然の凶行に驚いている。

 

 

 

「先に俺からにしろ。測り方さえ教えてくれればニエは俺がするからな」

 

「ちょ、レイトあんた何してんの!?」

 

「ニエは心配しなくていい。今から俺らの衣服について相談コレと話してくる。ほらナツメ、倒れてないで行くぞ」

 

「うう、お腹が、お腹がぁ……でも普段より数段よわよわなパンチも可愛いよ」

 

 

 

やっぱ二発目入れてやろうかな。俺達はニエを置いて一旦部屋から出る。

 

ー--

 

「うへへ……あれだけ筋肉質だった体もすっかり細くなっちゃったねえ」

 

「……人より肉がついてた分ちょっと悔しい」

 

「言えたじゃないか」

 

 

 

で、こいつと二人っきりで身体測定ついでにされるがままにされている。いやらしい手つきで胸やら尻やらを触られる。この上ない程不愉快だが計測自体はてきぱきと進んでいるから文句は言えない。ついでに世間話ついでに相談事をしよう。

 

 

 

「最近自炊してる?」

 

「あー、忙しくてあんまり。昨日はほぼインスタント」

 

「インスタントばっかりじゃ駄目だよ。お肉は控えて野菜も食べないとね。ああでもその体じゃ買い物に行くにも表立って外に出れないよね」

 

「しかもバイトもまた探さないと収入が無い。何かいい仕事ないか?」

 

「僕の実家とかどう?観光地の神社だから巫女さんは募集してるよ」

 

「角と尻尾はどう隠すんだよ」

 

「これ角なの?触覚かと思ってた。となると駅前のコスプレ喫「却下に決まってんだろ」あの店潰れてた。紹介しておいてゴメンネ」

 

「はぁ……そんな都合よく仕事なんて見つからないよな。とりあえずメールで言った通りの退職の代理は頼んだ」

 

「はーい」

 

 

 

身長や諸々の計測が終わり部屋に戻る。後でこれを参考にナツメが服を買いに行ってくれるそうだ。俺が済んで測り方も教わった。それで次はニエの番か。部屋に戻るとニエはナツメの持って来た女性向けのファッション雑誌を読んでいた。が、彼女の姿には違和感がある。

 

 

 

「ふむふむ、機動性を重視するとこの形の服なのね。中々勉強になる」

 

「……あれ、ニエの雰囲気変わったな」

 

「あの雑誌で特集されてた服だよ。配色が違うけど間違いないよ。ほら」

 

 

 

ナツメが見せた今年度の雑誌のページには高身長の女性モデルがカジュアルな服を着こなしている。そして目の前の緋刃の姿は確かに同じ服装だ。色は全体的に濃淡の違う赤色になっていて、更に言えば服の雰囲気と彼女自身の身体とが一致していない。

 

 

 

「おまえニエ、お前その服どうしたんだ」

 

「便利そうだから着替えてみたの。実際動きやすいし露出も低いから血が飛び散っても汚れなくてよさそう」

 

「違う、そうじゃない。そんな服どっから持ってきた」

 

「鉄臭いのは当たり前じゃない。これ私から作ってるの。剣と同じよ」

 

 

 

あの剣って体から出来てるの!?彼女はじゃあ見ててと言ってから服が体に溶けていく。そして沈んだ箇所からは元の彼女の服装が湧き出ていつもの姿に戻る。何だろう、女の子向けのアニメの変身シーンってこうなってるんだな、現実味の無い光景にふざけたことを考えた。

 

「うーん残念だなーこれじゃあ僕の苦労も無駄になっちゃうなー」

 

「しっかりお礼はするから落ち込むな。それにまだお前好みの女なら一人いるだろう」

 

「そうだった。じゃあ一応参考として君の値は協力者に送信しておくよ」

 

 

 

……というかオーダーメイドとかする訳ないんだし態々3サイズ測る必要はなかったのでは。俺は訝しんだ。気が付いて彼に視線を送ると勝ち誇った顔をしていた。野郎、やりやがったな。

 

ナツメはもう仕方ない。今は服装の問題について一先ず解決したのを喜ぼう。俺の服だけナツメらに頼もう。幸い貯金があるから服一式は買える。予算を彼に伝えると微妙な顔をしていた。お前に金を渡すとろくでもない物を買ってくるからこうするしかない。駅前のコンビニに入れるくらい緩い服なら予算的にナツメも分かってくれるだろう。

 

 

 

「君も小さい男だな。そんなに嫌ならネットで買えばいいじゃないか」

 

「ネットで買った結果今まで累計金額万単位を溶かしたから怖いんだよ」

 

「ふーん、意外な弱点だね。君らしくない意外な側面だね」

 

「うるせえ」

 

「でも金銭感覚はしっかりしてる。この予算なら君の希望も叶いそうだ。頑張ってみる。あと念の為漂白剤と中性洗剤もおまけしておく」

 

「ああ、いい服を駄目にしないよう気を付けるよ」

 

 

 

彼女はしばらく緋刃との会話をしたのちお昼ごろには帰っていった。暫くすると連絡が来て早速服を買い込んだ服らしい報告が来る。夕方には届けてくれるらしい。彼にしてはマトモな服だから逆に悪い予感がするな。それと今回のお礼としてバイトの方はいい仕事があるらしく推薦をしてくれた。労働条件を確認すると……

 

 

 

「(接客とは書かれているけど内容があいまいで給料が不自然に高い……絶対エロいのか裏の仕事だろ!?)」

 

 

 

この求人は無かったことにできないだろうか。どうにか断る文面を考えていると続けて連絡が来る。

 

 

 

「今僕とは別に色々頼んでた人がそっちに行ったから色々しておいてーきっと仲良くしてるから。PS.今その人家の前の曲がり角だよー」

 

 

 

仕事はっや!?いや早いことにはいいんだけどやる気ありすぎだろ!しかももう家の近くだと!不味いな、ナツメの野郎は別に気にしなくてよかったが赤の他人とはさすがにまだ抵抗がある。その様子を知ってかはたまたまた別の事でか緋刃が警戒した様子をしていた。

 

 

 

「……レイト、今誰か来てる?」

 

「ナツメの知り合いが家の近くにいるらしい」

 

「…………その人、絶対に家に入れないで。多分、いやな予感がするの」

 

 

 

本当に警戒か、今の彼女の様子は警戒にしては能動的だ。普段の彼女なら隠れるくらいなら殺していると思う。

 

 

 

「怯えてるのか?」

 

 

 

ピンポーン

 

 

 

インターホンが鳴る。それと同時に空気が一変した。ニエが鋭い目でそれに応答するなと訴える。だが、人としてのマナーで一応は出なければ。俺が動こうとした瞬間ニエが剣を出し消えるような声で音を立てるな、と殺気を持って睨みつける。

 

 

 

「な、なあ、あの先には何がいるんだ」

 

「私目当ての追手。あいつは手段を択ばない。居場所がばれたらあなたもろとも…………」

 

 

 

「あのー、黎人さん、ご在宅でしょうか。お体がよろしくないとナツメさんから聞きましたよ」ガチャ

 

 

 

あ、やべえナツメが帰ってから鍵開けっ放しだった。普段は帰ってすぐに閉めているのに来客のせいで忘れていた。ニエはまさか家主のミスで侵入されるとは考えもしていなかったのでさっきまでの鋭い目つきから一転、青ざめ絶望的な表情になる。

 

 

 

「あれ、鍵が開いて……平気ですか!」

 

 

 

客人もまた体がおかしい、開けっ放しの玄関から想起される光景に危機感を覚え急いで部屋に突入してきた。そこに現れたのはひいろ、俺の友人だ。

 

 

 

「ナツメ呼んだのってがお前「あああああああああああああああああ!!」

 

 

 

抜刀、瞬間両刃の剣が壁と俺を巻き込んで回転する。自身の上半身と下半身が二分され白い液体ががが舞い散る。だが彼女は止まらず壁を切り裂きながらひいろへと距離を詰め……

 

 

 

「え、まs」

 

 

 

切り裂き、血と共に肉片へと変えた。

 

 

 

 

 

 

ー--

 

 

 

 

「…………っはぁはぁ…………また死んだのか、俺」

 

 

 

窓を見ると夕方、時計と日付から眠っていたのは2時間だ。体を見ると傷もなく、体どころか切られた壁すらも元通りだった。

 

 

 

「夢、な訳ないよな」

 

 

 

だがまさか二回目なんて起こりうるのだろうか。状況を把握していると後ろから物音がした。

 

 

 

「おはようございます、黎人さん」

 

「ひいろ?いつの間に……」

 

 

 

彼女は天菜ひいろ、西洋顔で金髪の文句なしの美人であり女友達で大学内でも有名人だ。知り合えた経緯はナツメ関連の人脈で偶々講義が被った時に知り合った。資産家の跡継ぎの生まれで万能、誰にでも優しい絵に描いたような完璧超人で出逢った時はまさかここまで親しくなるとは思わなかった。というか初めて知った時は何故金持ちがこの大学に……?純粋に疑問に思った。

 

 

 

「お昼頃にナツメさんから体体調が変だと教えてもらって急いでここに尋ねたんです。お仕事も辞めなければならないくらいの重病とかナツメさんは仰っていました。それで家に来ても返事が無くて倒れてるんじゃないか心配で勝手に入ってきちゃいました。ごめんなさい」

 

「そりゃお互い様だ。俺がこんな体になってなきゃ…………」

 

 

 

そこまで会話を進めて思い出す。いつもの癖で特に気にせず会話していたが彼女からしてみれば風邪だと聞いて看病に来たのに家主が人外となっていたのだ。自分を改めて客観視して血の気が引いた。

 

 

 

「そうですね、可愛らしい体なっちゃいましたね。何だか娘みたいです」

 

 

 

焦る俺とは対照的にひいろは余裕そうな態度だった。人でなくなった俺の事を恐れずいつもの様子と変わりない。いちおう体が変化しているからか細部をじっくりと見られているけれど警戒などはないらしい。まあ突然友人が子供になったらそりゃいろいろ調べたくはなるよな。

 

そういえばニエはどこ行った。俺の姿は今のひいろの反応なら問題ない。しかし本物の竜のニエは目を離したら何をするかさっぱり分からない。

 

 

 

「な、なあ。お前が来たとき俺の他に誰かいなかったか?」

 

「うーん?ナツメさんなら帰っていましたよ。お友達もいませんし人は誰も来ていません」

 

「……そうか」

 

 

 

誰もいないということはニエは去ったのか。短い間の関わりだったが……いやあんな野郎はどうでもいい。もう2回も殺されたんだ。人に戻るとかの前に死のリスクが付きまとうなんて御免だからな。ならこれからは自分の体の心配だけしよう。

 

 

 

「そうだ、私はナツメさんからあなたへのバイトの斡旋を頼まれていたんです。早速ですがこれにお名前を書いてもらえませんか?」

 

「バイトってこれか?」

 

 

 

ナツメから送られてきた例の怪しい求人をひいろに見せる。

 

 

 

「うーん、ナツメさんらしい書き方というかなんというか……安心して下さい。お家でもできる簡単なお仕事ですから」

 

「内容とか一覧で見せてくれ」

 

 

 

ひいろは彼女が持ってきた荷物からファイルの求人の書類を渡した。俺はその内容をじっくりと眺める。だが、仕事の内容以前に内容が余りにも理解できず思わず書類を手から落とした。

 

 

 

「あ、落としちゃいましたよ」

 

「……あ、うん。ごめん。ちょっと業務内容と給与に目が眩んで」

 

「え、満足していただけませんか?」

 

「『贊竜【緋刃】と天菜ひいろこと屍竜【苗床】の子供として家族生活をする』なんて、こんな馬鹿げた仕事あるか?それにこの会社ってお前の親の所……」

 

 

 

その時風呂場から急ぎ足で誰かが来た。扉を勢いよく蹴り開け現れたのは足が赤く汚れ鬼の形相をしたニエだった。よく見ると両手が無くなっている。

 

 

 

「フーッ……フーッ……」

 

「ニエ、お前まだいたのか!」

 

 

 

ひいろを睨んでいる。その目は彼女への殺意が強烈に伝わってくる。しかし剣を持つ両手は無く口をパクパクさせ呻いている。原因葉知りたくないが喋れないみたいだ。

 

 

 

「ああ、あなたを放ってごめんなさい。あなたもお可愛い姿ですよ」

 

「……っ!……っ!」

 

「(ニエが怯えてたのってひいろなのか。そういえばコイツ誰かから逃げてきたらしいから、まさか!)」

 

「さて、もういいでしょう。黎人さんには状況が飲み込めていないようですし私について改めてお話します。私は贊龍【緋刃】さんの妻『屍龍【苗床】』と申します。これから家族として末永くよろしくお願いします」




書き溜めが尽きたので暫く貯蓄してきます。
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