どらごんれでぃいらばーず!!!~現代日本で竜娘にTSしたけど同じ超可愛い竜娘(問題児)と支え合ってハーレム生活を満喫します!~   作:囚人番号虚数番

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ファミレスで喜ぶ竜

現在位置 鳴葉市街

 

 

 

ニエに担がれ十数秒、彼女は俺を担いで森の木々の間を飛び街へ向かう。曲がりくねった道を走る車だと時間がかかる道のりを横切って一直線に彼女は走っていた。一方俺は今までにないスピード感への恐怖に怯え涙目で叫んでいた。情けないことこの上ないがジェットコースターより数段凄まじいスリルは俺には厳しかった。

 

 

 

「のおおおおちょ、早ええええええ!?」

 

「うるさい!ホントに舌噛むよ!」

 

 

 

だが更に数秒すれば少女の叫びの響く暗い森から街の明かりが見えてくる。卓越した身体能力により一瞬で街まで着いたらしい。森と人里の境界で一度木を降りる。彼女が担ぐ手の力を緩めると彼女の体から俺はずり落ち、そして地面に座って立てない。

 

 

 

「どうした?もう疲れたの?」

 

「純粋に怖かったぁ……」

 

「ふーん、一応男の癖に情けないわねぇ。ほら、立って」

 

 

 

ニエは俺に手を差し出し有難くその手を取って立ち上がる。大体行動が物騒でわがままな彼女が優しくしてくれるとは。殺人鬼でも興奮してなければ人間性はあるんだなと感心した。

 

 

 

「何だか姉みたいだな」

 

「背はレイトが高いのにね。ま、私の手下にならしてあげなくもないけど」

 

 

 

そんなすぐ死にそうな誘いは勿論遠慮する。スマホを取り出し現在の位置を確認すると神社の近くだった。草の陰から遠くを見ると確かに赤い鳥居が見える。施設をネットと見比べた結果ここは本殿の裏らしい。幸いここの地理は大まかに覚えているし歩きでも大体の場所には行ける。

 

さて、どうしようか。ニエはひいろからの逃走を望んでいる。だから家から脱走をしたまではいい。何故か俺を一緒に連れて来たのだ。彼女からしてみればひ弱で実力行使が得意な彼女には邪魔に違いない。訳を聞くと曰く「脱走するなら地理に詳しい人は連れて損は無い」らしい。ふざけんな、こっちは元に戻るのに必死だし犯罪者と一緒にいたくないんだ。だが逃げた所でまた捕まるか今度こそ殺されるかだ。今は素直に一緒にいてやろう。

 

 

 

「うんうん、殺されたくなければ素直に従いなさい。で、どこかにいい逃亡先はあるかしら」

 

「道順調べるからちょっと待ってろ」

 

俺は逃亡先を調べる振りをして蕾さんにメールを送る。緋刃が俺を連れて逃走しました。逆らえば殺されるので数日経って満足したら家に送り返そうと思います、これだけ書けば彼女経由でひいろも知ってくれるだろう。

 

 

 

「ねえまだ?まさかあの脳腐れに連絡なんてしてないわよね」

 

「大丈夫だ。そうだな……6時なら派手に動く前にちょっと飯でも食べるか。何か食べたい物ある?」

 

「肉」

 

「肉って。男みたいな選択の仕方だな」

 

「だってそもそも何が食べられるか知らないもの。そういえば今まで私が食べてたのって何なの?」

 

 

……失敗した。一人暮らしの癖が抜けないせいで炒め物かインスタントで適当に作っていたから知識が全くないままだ。つまり決定権を与えた所でそもそも選ぶ選択肢が存在しないのだ。ならばここは俺が入る場所を決めよう。財布の中には十数万円……十数万!?もう一度枚数を数えるとお札の間に一枚のメモを見つけた。曰くひいろからのお小遣いだそう。でもこれならさらに何処へでも行けそうだ。

 

スマホのマップで飲食店を探す。近場とは言えないが歩いて行ける場所にちょうどいい店を見つけた。今度は俺が道案内をする番だと思ってニエの手を引き神社の石段を下る。

 

 

 

 

 

ー--

 

 

 

 

 

現在位置 ファミリーレストラン

 

 

 

神社周りの観光地を離れコンビニでATMに小遣いを預けた後ファミリーレストランに入店した。安く、メニューもそこそこあって、何よりうまい。時間帯的に家族連れや学生が多くの席に座っている。店員に案内され俺達は窓際の席に座った。俺は早速メニューを取り適当に量を決める。

 

 

 

「(ドリンクバーと海鮮スパゲッティでいいか。ニエにもドリンクバーを付けるとして何食べるんだろう)」

 

 

 

メニューを下げてチラッとニエを見ると開いたまま静止している。メニューが決まったようでもないし何故だろう。と、思ったがそうか、初めてなんだし無茶な事させた。俺は彼女の隣に移動した。

 

 

 

「……(予想の数倍料理の種類が多い!?しかも知らない料理ばっかり)」

 

「ニエ、どれ頼むか決めたか?」

 

「っ!ええ、レイトこそどれを食べるのかしら?」

 

「……ニエと同じのを頼もうかな」

 

 

 

面白そうなので敢えて言ってみる。すると彼女は俺から目線を逸らした。ははーん、俺と同じ物にしようとしてたな。焦っているのが目に見えて分かる。虐めるのはここまでにして彼女からメニュー表を借り大まかに料理の説明をする。

 

「これはパスタ類」

 

「ぱすた?」

 

「分類的には麺類、カップラーメンで食べてたろ」

 

「あの細いのね。あ、次のページのピザは美味しそう」

 

「じゃあそれも頼むか。あとその次のページは肉類」

 

「早くそれを言いなさいよ」

 

 

 

彼女はメニューを捲る。数多の未知の料理に目を輝かせ様は何だか小さい子みたいだ。数分の質問と応答を繰り返して彼女はハンバーグに決めた。俺は彼女の隣を離れ席に戻り呼び出しボタンを押して店員を待つ。だが彼女が料理が決まったが後もメニューを読んでいる。最後のページ、デザートのページをじっと見ていた。

 

俺も再びメニューを出しデザートを確認する。いつもは興味がなく滅多に見ない。久々に見てみると季節の果物を使った鮮やかなパフェやパンケーキが載っていた。そういえば彼女に見せたアニメでこれと似たものを美味しそうに食べる場面があった気がする。ニエも俺に気が付いてメニューから目を離し彼女を見ると期待の目線をこっちに送っていた。

 

 

 

「デザートは一つまでだぞ」

 

「! そ、そう!別にいらないけどあなたがそういうなら遠慮なく」

 

 

 

 

店員が来て俺達は各々メニューを頼む。その間俺達はドリンクバーに飲み物を取りに席を立つ。ドリンクバーの機械に向かう道中、他のお客さんの頭と尻をチラチラに視線が痛かったが敢えて気にしないことにする。コップにコーラとオレンジジュースを注いでそそくさとと席に戻る。

 

……?

 

席へと戻る道中、視線が向くのは変わりない。だけど他とは違う視線を感じる。視線は店の入口、偶然誰一人待っていない待機席から向けられていた。そう、誰一人いないのだ。

 

 

 

「……!」ゾッ

 

 

 

もしかしたら今帰った誰かの気配をまだ感じているだけかもしれない。普通なら俺もそう思う。けれど今も確かに目が合っているのだ。姿は見えない、気配だけがそこにいて俺を見ている。ただ気配もまた俺に気が付いたのかすぐに気配は無くなった。

 

 

 

「レイト?」

 

「あ、いや……今竜は近くにいるか?」

 

「絶対ない。というかちゃんと安全確認したのよね」

 

 

 

……心当たりがあるとしたら蕾さんが連絡を受けて動いたか。金持ちの情報網は凄まじい、創作界隈ではよくある話だ。一応姿は見えないし食事中に突撃してこないだけ空気は読めるらしい。席に戻りニエが俺から奪ったコーラに悪戦苦闘していると料理が運ばれてきた。

 

 

 

「わー!凄い……匂いから今までと全然違う」

 

「(ゴメン、料理得意じゃないから俺の雑な飯だしてゴメン)」

 

 

 

この点で言えばひいろの家に引っ越してよかったと思う。俺より遥かにうまい物を毎日食べられるのだ。まあそれは置いておいて今は食事だ。いつも道理のお値段よりもお徳のおいしさ。安い割には量が結構多い。

 

その傍ら俺は彼女が肉を丸々一個口に入れようとするのを止めナイフを渡す。だが小さいなまくらの刃物が不満なのかナイフを自作しようとするのを食い止め俺が代わりに肉を切った。

 

 

 

「あれ、意外と柔らかいお肉なのね。てっきりもっと弾力があるんじゃないかって思ってた」

 

 

 

彼女はハンバーグを一口サイズに切り口に運ぶ。そして咀嚼した後、目を見開き驚いた様子を見せた後一気に食べ始めた。どうやら気に入ってくれたようだ。

 

 

 

「おいしい!こんな食べ物初めて!何これ、今まで食べた中で一番おいしい!」

 

 

 

彼女の表情が一瞬で笑顔になる。何だか見ているこっちが幸せになってきた。俺が微笑んでいるのに気づいたのか彼女は恥ずかしくなったのか顔を赤らめて黙々と食べ始める。そしてまた店員が来てピザが運ばれてきた。うん、美味しい。トマトソースの酸味とバジルの香りが鼻を通り抜ける。彼女も気に入ったのか先ほどとは打って変わって上品な手つきでゆっくりと味わうように食べている。しかし余りのおいしさに震えてるのは見えて分かるぞ。

 

こうして俺はニエの反応を見ながらコーラ片手にスパゲッティを食べる。だが俺はある重要な事を忘れていた。現在俺が頼んだ料理はLサイズに加えてニエとシェアするピザ。加えてドリンクバーで無限に供給される炭酸飲料。いつもの男子大学生の体基準で考えれば単品なら二つ目も入る。だが今はその影もない小さな体。つまり

 

 

 

「レイト、苦しそうね」

 

「やべえ、もう食べられない」

 

 

 

ニエがハンバーグを食べ終えたのと対照的に俺はスパゲッティは8割で手が止まりピザは1/4だけしか食べていない。なのにもう腹は十分に満たされ、それどころか苦しくなってきた。原因は体の変化を考慮せず大学基準で料理を頼んだせいだ。俺は仕方なくフォークを置いた。

 

 

 

「食べられないなら私が食べようか?」

 

「え、食えんの?」

 

「え、うん」

 

 

 

彼女は平然とピザを平らげていく。本当に大丈夫か心配になったが彼女を信じてみる。するとピザはあっという間に無くなった。ハンバーグを一皿とドリンクを数杯を食べた上で衰えないペースに驚く。俺より小柄なのによくそんな量がお腹に入るものだ。このままの勢いで残りのスパゲッティも食べてくれる、そう思った。しかし彼女は手を止めてフォークを俺に握らせてきた。

 

 

 

「え?ニエ、これどうすれば」

 

「あー、お腹は平気だけど手が疲れちゃったわー誰か私の代わりに食べさせてくれないかしらー」

 

 

 

わざとらしく棒読み口調でそう言うと俺の手を掴んで動かしてくる。俺が残した物の処理の代わりに食べさせろというわけか。一体どこでこんなことを学んだのだろう。普通は恋人同士で……既に数段既に飛ばしているのには目を瞑って、まあ余程親しくなければ他人に食べさせるだなんてさせない。しかしプライドの高いニエだからただ支配欲を満たしたいだけかもしれない。俺は手を放してもらい彼女の口にスパゲッティを運んだ。

 

 

 

「はむっつ。うん、空気が読める手下で助かった」

 

「(小鳥かよ)」

 

「……むぅ、変な事考えたでしょ」

 

 

 

彼女は満足そうに笑みを浮かべる。何だか餌付けしてるような気分だ。実際俺も厄介なペット扱いしているし間違ってはいないのだが。その後もデザートが来るまで俺は彼女に食べさせ続けた。丁度スパゲッティが終わると同時に彼女のデザートのパフェが運ばれる。イチゴの載った赤く高くそびえるパフェは見てるだけでも胃が重たい。頼んだ本人はそんな甘味の暴力を前にして更に目を輝かせ、スプーンに乗せたアイスを口に運ぶと満面の笑顔を見せた。さて、料理は食べたし俺の手も疲れた。デザートはニエ本人に食べてもらう。彼女は

 

 

 

「じゃあ次はレイトも食べる番、口開けて」

 

「何言ってんだこいつ(お腹いっぱいだから遠慮する)」

 

 

 

ニエはスプーンでクリームを掬い俺の口元に差し出す。いや待て、確かに腹は落ち着いてきたけど今それを口に突っ込まれたら流石に不味い。俺は首を横に振って拒否するが、それでも彼女は無理矢理口に突っ込んでくる。口の中に甘さが広がっていく。生クリームのくどい甘さは満腹の腹に重くのしかかる。

 

 

 

あ、これは不味い。

 

 

 

「ちょ、待っ、マジで止めろ!」

 

「ふん、邪な事考えない事ね」

 

 

 

彼女はクリームの乗ったスプーンを俺に差し向けるのを止め、俺に握らせてきた。はあ、また腕を酷使するのか。これ以上食べさせられても大惨事になるし今だけは彼女の奴隷に徹しよう。

 

 

 

「さっさと食べ切ってくれよ」

 

「(なんかこんなシチュエーション知ってる気がするけど……関節キスだっけ。大体ヒロインは恥ずかしがってたけどコイツといると楽しいしま、いっか)」

 

 

 

因みに俺達の周りの客と店員は入店からずっと「やけに仲のいい姉妹がイチャついてるなー」とうっとおしさとほのぼのが半々で混じった目で見て来たのを知らない。全てを食べ終えて俺達が店を出た後ドリンクバーのコーヒーの前に行列が出来ていたらしい。

 

 

 

ー--

 

 

 

会計を済ませて外に出ると辺りは既に真っ暗になっていた。現在時刻は午後7時、この後はどこかに泊まるだけだ。夜を明かすだけなら適当なビジネスホテルか覚悟してラブホで宿泊が一番だ。しかし現在はよりにもよって俺はともかくニエは中学生くらい、これでは最悪補導されるだろう。それに加えネットカフェもここから徒歩だとかなり距離がある。

 

 

 

「ゔう、食べ過ぎて気持ち悪い」

 

「ちょっとしっかりして!」

 

「誰のせいだと思ってるんだ……」

 

 

 

それでも過剰な満腹感による気持ち悪さを抱えふらふらと夜道を歩く。幸いな事に行く当てがあるのだ。神社前の通りからかなり近い場所にあった筈。街灯に照らされ、記憶を頼りに明るい住宅街の中に向かう。そして見慣れた苗字の表札を確認してから一軒家のインターホンを押した。

 

 

 

ピンポーン

 

 

 

「はーい……って黎人君!?」

 

「急に済まねえナツメ、ニエに拉致られた」

 

「ナツメ、コイツの事また好きにしていいから一晩泊めて頂戴」




ファミレスではCOC◯'Sの包み焼きハンバーグとエスカルゴが好き。
追記 倉庫が燃え尽きて研究施設も壊滅して主力が軒並み病死したうちのコロニーはもう駄目です
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