まぁ今に始まったことじゃないですが
それとこれからは話数ごとに主観キャラを変えていこうと思います
今回はもちろん桂花です
「はぁ~結局、なんだったのかしら」
秋蘭と話してから数日がたった現在、一刀様自身のこともそうだけど秋蘭が言った私自身がそばにいてやればいいという言葉の意味をうまく理解できずに政務が手付かずになっていた
正直、くやしい。なんだか秋蘭には聞くたびにうまくはぐらかされていることが
「ぅぅ~久々に詰んだわ……はぁ~」
「元気ないな桂花?」
「見ればわかるでしょ」
「ははっまぁそりゃそうか」
「ええ……って一刀様!?」
「おお、一刀だぞ」
「え、あ、そ、そのす、すみません無礼な口を聞いてしまって」
自分の不甲斐なさにぼぉっとしてた私は最低限の会話を成立するために適当に返事を返してたのだけど、まさか一刀様だったなんて
慌てふためいてる私を尻目に一刀様は怒った様子もなく
「いや、別に気にしてないし、むしろ、最初にあった頃の桂花みたいでなんか新鮮だったしな」
「あぅ~」
とニッコリと微笑まれてしまい私は顔真っ赤にして硬直してしまっていた
「そ、それでどうして私なんかのところに来たんですか?」
「ああ、最近お前にしては仕事の進み具合も落ちてきてるなって思ったからさ」
「申し訳ありません……」
「別に責めてるわけじゃないんだけどさ」
仕事の話を持ち出されて、うなだれしまう私とそんな自分に対し一刀様に気を使わせている
それに本来の私ならもうとっく終わっているはずの仕事がはかどっていないの確かだったし、自らの主君である一刀様に心配してもらって、これじゃどっちが支えているんだかわからない
「もしかして桂花が何か悩み事でもあるんじゃないかと思ってさ。それできたんだけど」
「悩みですか?」
「ああ、なんかあるのか」
「……一刀様のせいです」
「えっ俺のせい?」
「前にも聞きましたけど、一刀様は時折とても傷ついた表情でどこかに出て行かれるじゃないですか」
「でも気にしないでいいといったと思うけど」
「ですから秋蘭なら理由を知ってると思って聞きました」
「秋蘭から……」
「結局、私だけはそばにいてやれって言われてはぐらかされましたけど」
「そっか、秋蘭がそう言ったのか」
秋蘭との返答を聞いた一刀様はいつもの傷ついた表情に一瞬だけなってたけど、すぐに隠してしまった
「はい、私は一刀様になら全てを捧げていいと思ってます。それゆえに心配なんです」
「桂花、どうしてお前はそこまで俺なんかのことを」
「貴方だけだったからなんです。この私のことを一個人として見てくれたのから、だから私は私を信じてくださった一刀様のためになりたいんです」
「……ありがとな桂花」
そういって一刀様は私の頭を撫でてくれた
なんだかあの時みたいな感じがする
自分の頭にかかる心地よいぬくもりがあの日のことを思い出させてくれた
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最初は本心から嫌だった。まさか自分の価値を見出してくれそうな人物が実は下衆しかいない男だったなんて
脳裏にイヤな思い出が蘇る。私を便利な物としか見ずに成功したときは何も言わず、少しでも気に食わないことがあったら暴行を受ける日々のことを
『それに突然、襲いかかってきたし。やっぱり男なんて最低のゴミ屑やろうね……』
しかしどうしよう。男が主君の軍に長居はしたくないし、新たな主を見つけるしても旅費も情報も足りてないし
『しばらく我慢するしかなさそうね』
その時の私はある程度、身の回りのことが整ったらすぐにでもこんな国飛び出してやるとしか思っていなかった
『まぁ、でも暴言ばっかり吐いたしあとは適当にやればいいかしらね』
しかし、次の日に私に言われた言葉は謝罪でも追放でもなく、私を軍師として試すために遠征について来いと言う微塵も考えつかなかったことを聞かされ、実感がわかないままなし崩しに参加することになってしまった
『なんでこんなことになったのかしら』
『さっきからため息ばかり履いてどうしたんだ荀彧?』
『うっさい、話しかけるな!』
『相変わらずキツイなお前は、これだけ話してるんだから少しぐらい心を開いてくれてもいいだろ?』
『フン、男なんかに開く心は持ち合わせてないわ』
『もうちょっと丸くなれば可愛いのに』
『!!やっぱりアンタ、私をそういう目で見ていたのねこの変態!』
『いや、違うって何度も……』
『これ以上近寄らないで!!』
と遠征中ずっと一刀様はこの軍に入ったばかりでまだ知り合いも気兼ねなく話せる者をいない一人だった私を気にかけてくださっていたのに暴言を吐いて自ら離れていってしまっていた
これが数日間ずっとこんな会話を繰り返していたが、目的地につく前日の時に一刀様を他の男と違うきっかけとなる事が起きた
『はぁ~今日もあいつが鬱陶しかったわね』
その日はいつものように一刀様を暴言罵倒であしらい用意されているいた天幕で一人休んでいたが
『入るぞ荀彧?』
『え、ちょ、ダメに決まってるでしょ!?』
『まぁもう入ってきてるけどな』
『な、なによ。ついに私を犯しにきたの?』
『さぁ、何しに来たと思う?』
『ひっ……』
突然のことでその時の私は情けない声を出したばかりか、いつもの温和な感じではなく違う雰囲気をまとった一刀様に恐怖してしまい、その場にへたりこんでしまった
すっと近づいてくる手に本当にこれから犯されるかと思ったけど
『え!?』
『ごめんな。まさかそんなに怯えるなんて思わなかった』
私に伸びてきた一刀様の手は押し倒したり服を引き裂いたりする暴漢の手ではなく気がついたら頭を優しくなでられていた
『え、え?』
『ずっと進展しなかったからさ一緒に飯食べようと来たんだけど』
『………』
必死に誤解しないように弁明しながらも一刀様はその間頭を撫でてくれて
私は先ほどの先入観の恐怖でうまく状況が理解できずにいた
『あの~荀彧?』
『……はっ!な、なに頭を撫でてんのよ!!』
『と、あぶね!いきなり殴りかかるなよ』
『うっさいしね消えろこっから出て行けもう近寄るなぁっ!!』
と頭にかかる手に気づいたときにはいつも以上に言葉で罵倒しに手もつかって半ば強引に天幕の外に追いやった
『はぁ~また失敗か』
『うぅ~』
情けない声で一刀様が去っていったあと、少し落ち着きを取り戻した私はさっきの撫でられたことを思い出し
『なんで名残惜しいって思ってんのよ』
その頭にかかる心地よい余韻に少しだけ浸ってしまった自分が居た
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「………」
「どうした桂花?」
「あ、いえ、なんでもありません」
私としたことがつい思い出に入り浸ってしまってたようで一刀様に心配をかけてしまっていた
「それならいいんだけどな」
「あの一刀様、迷惑じゃなければもう一度頭を……な、撫でてくてくださいますか?」
「ああ、いいぞ」
そういって今度は少しわしゃわしゃと力強く撫でられて、それだけもう私は気分が満たされてしまった
「ありがとうございます一刀様」
「それくらい別に言ってくれればいつでもしてやるよ。だからさ、これからもよろしくな」
「はい」