真・ 恋姫†無双~覇王の意志を継ぎし者~   作:ラクニン

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すこしは意見など意識したつもりですが、どうでしょうか?


劉備軍の精鋭

ーー義勇軍、拠点ーー

 

side:関羽

 

風が吹き抜ける荒れ地の中で、私の得物である青龍堰月刀を北郷殿に向け、ただ、じっと構えていた

 

(これが最近、噂されている北郷殿か……対峙しただけで感じる凄まじい覇気。やり合えるのは正直、嬉しく思う)

 

「ふふ……」

 

「どうした?」

 

私は無意識に笑みがこぼれて、突然の笑い声に北郷殿は不思議に思ったに違いない

 

「いえ、ただ、貴方みたいな強者と闘えるのは武人として素直に嬉しいと思っているだけです」

 

「……そうか。だったらこれ以上口で語るよりもさっさと始めるか?」

 

北郷殿はその言葉を皮切りに、その大きな模擬刀を私の頭上めがけ、まったく重量を感じさせない速さで振ってきた

……だが、その程度の攻撃は私に通用するはずもなく、すぐに青龍刀を構え、そのまま襲いかかる模擬刀の側面に武器の柄で弾き飛ばし、流れるように反撃を開始した

 

「まぁ流石にこれくらいじゃ引かないか、関羽は……」

 

しかし、そこには余裕で体を回転させ私の模擬刀が北郷殿の体を通り過ぎた瞬間、地面を蹴り、私に腕を狙って先ほどよりも更に速く斬りつけてきた

 

「甘いっ!!」

 

それに負けじと私は斬りかかる剣の速さに合わせ、青龍刀で受け流し、今度は切り上げるように振り上げようとしたが、また弾かれる

その後はお互いの力量がほぼ同じなためだろうか、幾度なく、決め手が決まらず武器の弾き合いが暫く続いていく……

 

「はっ!」

 

「はぁぁ!!」

 

しだいに大きくなる掛け声とともに私と北郷殿の模擬刀と幾度となくぶつかり合ったが、男と女の体の違いのせいか、私の体力が先に無くなりかけたらしく、ギィンという音と共に後ろに飛ばされてしまった

 

「ハァハァ……く……」

 

(想像以上に強い……まだまだ私は未熟者ということか)

 

「どうした、関羽。もう体力切れか?」

 

「ふ……そういう北郷殿も肩で息して……疲れているのではないですか?」

 

私がそう指摘すると北郷殿は「バレてたか?」と聞き、私が頷いて応えるとまた武器を構え、距離が開いたまま最初のようにじっと静観した状態に戻った

 

(?……どうしてさっまでのように攻めて……!!なる程、そう言うことですか)

 

「分かりました北郷殿。我が全身全霊を込め、関雲長……いざ参る!!」

 

北郷殿の強い眼差しでその意思を汲み取った私は気合いの声と共にお互いに地を蹴って飛び出し、持てる力の限り武器を振り下ろした

 

 

 

 

 

 

 

side:一刀

 

「あ……きゃっ!?」

 

「おっと」

 

俺達がほぼ同時に降った得物は激しくぶつかり、流石に長時間の本気の勝負のせいなのか、二人して握力の限界がきていたらしく、武器だけがすっ飛んでいき、そして……

 

「あ!?す、すみません!///」

 

「いや、別に気にしてないから、そんなに謝らなくても」

 

突進の勢いを止めれなかった関羽は俺の胸に飛び込んできて、俺は反射的に抱き締めてしまった。当然、関羽は見た目通り男に免疫が無かったようで、勢いよく俺の腕から離れてしまっていた

 

「ああ、なるほどウブなんだな関羽は……」

 

「~///……何分、武だけを極めるために生きてきたもので」

 

顔を真っ赤にしたまま、小さくボソボソと返答してくれた

 

「ははっ、それよりも関羽。さっきは結構いい仕合だったよ」

 

「い、いえ、此方こそ、良い経験をさせて頂きました……あの、北郷殿?」

 

「何だ?」

 

「私の真名を受け取って頂けませんか?」

 

二人の間には火照ってた体には心地よい乾いた風がその瞬間だけ強く吹いた気がした……

 

「……今はまだ同盟を組んでるが、いずれ敵になる可能性もある。そんな俺なんかに大事な真名を教えていいのか?」

 

「ええ、確かにそうかも知れません……ですが貴方のことをさっきの仕合で真名を預ける人物に値すると私の心がもう決めているので」

 

そう言い、自分の手の片方を胸に当て、真っ直ぐで決して揺るがない、目で俺を視る

 

(……史実の曹操が関羽を欲しがった気持ち、今なら分かる気がするな……ただこれちょっとだけ告白っぽくないかな?)

 

「そうか……だったら、俺のことは一刀と呼んでくれ、それが俺の真名みたいなものだ」

 

「はい一刀殿、私のことは愛紗とお呼び下さい……って真名みたいもの?」

 

「ああ、俺はワケありでね」

 

お互いの真名を預けた俺達はしばらく、野営地から少し離れた荒野で話していたが……唐突にそれは終わりを告げた

 

「かぁずぅぅとぉぉぉ!!!」

 

ヒドい砂埃を巻き上げながら、七星餓狼を振りかざし、もうスピードでこちらに春蘭が襲いかかってきた……まさに猪突猛進と言う言葉がピッタリだと思った

 

(ってか、あの振りはヤバい!!)

 

「ふん!!!」

 

ドゴォォォォォ……

 

「……ゴホッゴホッ……春蘭、いきなり何すんだ?」

 

俺はとっさの判断で春蘭の剣を回避することができたが、それによってひどい砂埃が発生しせき込んでしまった

 

「ぅぅ……ぅぅ……」

 

だが肝心の春蘭はとてもご立腹のようで俺は事情も分からず、焦りしかでてこない

そしてそれは関……もとい愛紗も同じだった

 

「しゅ、春蘭?……えっとどうしたんだ、俺は怒らないからなんでこういうことをしたのか理由を話してくれないか?」

 

「さっき桂花から、関羽と仕合していると聞いて、遠くから様子を見てたが……一刀、お前はさっきあいつを抱いておったじゃないかっ!!」

 

(や、やばい……今すぐ抱き締めたい。ここまで春蘭が嫉妬するのは珍しいからな)

 

だが、愛紗がいるので頭を撫でるだけで自重する

 

「分かったよ春蘭、この戦が終わったらお前のしたいことをさせてやるよ?」

 

「本当か……ならさっさと終わらせるぞ!」

 

「ああ、そうだな」

 

「一刀殿、大丈夫ですか?……おい、夏候惇、お前は自らの主になぜ剣を向けた?」

 

春蘭の頭を撫で続けて和んでいた所に真面目な愛紗が春蘭の行動の理解できなかったようで、聞いてきたがソレが不味かった

 

「関羽。なぜ貴様ごときが一刀の名を呼んでいる!?」

 

「一刀殿本人に許されたからに決まっておろう?お主はそんな事も分からないのか?」

 

(非常にヤバい、もう一触即発の雰囲気だ。今日の風は心地良かったり寒くなったりと不思議だなぁ~ とか、現実逃避をし始めてる場合じゃ……遅かったか……)

 

「ハァァァァーー!!!」

 

「でりゃぁぁぁぁ!!!」

 

多分、本質は似た者同士の二人がやり始めたこの場所は危険しかないと判断し、自分の得物を振り回す二人をほっとき、そっと桂花達の軍師が会議している野営地に戻っていくこととした

 

 

 

 

 

 

ーー野営地ーー

 

そうして向かった三人の軍師がいる天幕に入ってみると見事に頭を抱えていた

どうやらこっちはこっちも別の意味で荒れてるようだ

 

(まぁ武器をもって暴れられるよりははるかにマシだけど)

 

「どうしたんだ桂花。策はまだ出来てないのか?」

 

「か、一刀様!?……いえ、大体の方針は決まったのですが……」

 

(なんか妙に歯切れが悪ないな?いつもの桂花は自信満々に物申すのに)

 

桂花以外の他の二人も同様のようで諸褐亮と鳳統が簡易的に作った机の上でなにやら地図を広げてその上に駒を置いて、ああだの、こうだの言ってる

 

「二人共もどうしたんだ。何か問題でも起きたか?」

 

「一応、策は前々から決まったのですが……少々問題が起きまして、取り敢えず、お伝えします」

 

「ああ、分かった」

 

諸褐亮は先ほどの地図を広げ直し、駒を使って説明をし始めた

 

「今回はここから少し離れた両脇が山に挟まれているこの場所が賊の本拠地になります。しかし、賊の本拠地は古い砦を使用しており、簡易ながら防衛機能も働いていて私達だけでは正直、攻略は無理がありました……」

 

「あわわ……そこで、その周辺に斥候を出しました。そうしたらふもとの方の開けた場所に村があり、斥候の話しでは現在そこの村には私たちとはまた別の義勇軍が頓駐しているそうで、協力要請をしたところ承諾を受けましたので、なんとかなりそうと思った所に北郷さん達が来てくれたおかげで楽になりました……ふぅ~」

 

「諸葛亮達の大まかな策の内容は、まず大陸に名が通ってる北郷さんが兵を引き連れ、賊共の砦に一当てして、この村へと引き返します。そうしたら十中八九賊共は怒りに身を任せて北郷さんを追うでしょう。そこで本隊の私たちが手薄となった砦襲撃し、後は挟み撃ちをすれば恐らく時間は掛からないでしょうが……」

 

そこで桂花が言葉を詰まらせ……一つの駒を諸褐亮が取り、それを先程の村の場所に置いてそれを静かに倒した

 

「どういう意味だ?」

 

「はい、この策はこの村の義勇軍と連携を取らないと駄目なんです。だから定期的に連絡兵を出していたのですが、その……今日の朝までには戻ってくるはずの連絡兵が戻ってこないのでもしかしたら何か不祥事があったのかもしれませんが……」

 

「そう言うことなら、俺が行こう」

 

「いけません、一刀様!!」

 

諸葛亮の懸念を聞いたあと、そのまま天幕を出て行こうとすると、桂花が俺の腕をつかみ阻止した

 

(やっぱり、引き留めようとするか……まぁ桂花が心配してくれるのは嬉しいが、今回は聞けないな)

 

「桂花、放してくれないか?別に死にに行く訳じゃないし、俺が行こうとする理由は軍師である桂花には解るだろう?」

 

桂花は俯いたままで無言を貫き、諸褐亮と鳳統はどうしたらいいか分からずあたふたしている

 

「分かった。その間は無理に戦わない。これでどうだ?」

 

「ぅぅ…………………分かりました」

 

かなりしぶしぶと言った感じだが、納得してくれたようだ。俺は自分の天幕に戻り、何時もの戦闘装束に着替え、親衛隊を引き連れ、連絡がつかなくなった村へと急ぎ馬を走らせた

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