TRPG風AIリプレイ・ロボット傭兵編『地獄の使者』   作:朝比奈たいら

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第三話『対機人戦用意』

 

セラマニア:謎のロボットに襲われ、放浪していた私は14メートル級MDのイプシロンを手に入れた。

傭兵のキド、アルマージ、ブラボッドと出会い、マスターという謎の存在に従うドランとの戦い。

ムーカ領主の問題に気づいた私は別の町でザイネとバズという傭兵と出会い、チームレッド・ライダーズに入団した。

盗賊団ハーフ・ヴェスタ、盗賊団と繋がり人身売買を行うアイアンメイデン。

ノプロイドをばら撒く謎の飛行戦艦とそれを追うミクス軍レヴィラナ少佐。

そしてかつてレッド・ライダーズに助けられたパイロット兼メカニックのセイルークを仲間にして

盗賊団ダッシャーのアジトを襲撃するが、

そこでハッカー技能のあるザイネは機人と思われる存在がムーカの町をノプロイドで襲撃するとの情報を得る。

ラキシュの町のギルドに帰還したセラマニア達は報酬を受け取り、ノプロイドの襲撃に備える事となったが……

 

……という事で第三セッションを始めていきましょう。

GM:それでは、前回でギルドへの報告を済ませた所ですね。

次の日、セラマニア達はまたギルドへ向かう事でしょう。

そこでセラマニアは依頼掲示板の前で立ち止まる。

何かいい仕事があれば良いがと、そんな感じで皆が依頼掲示板を見ています。

セラマニア:「まず狙われるのはムーカの町の方ですが、ラキシュのギルドはどう出るのでしょうね」

GM:「私達も出来るだけの事はしますし、戦いもします」

と、受付は答えます。

セラマニア:「ギルド員も戦闘に加わるんですか?」

受付:「はい、その通りです。

この町のギルドにも戦える者は居ますし、町を守る為なら傭兵だけに任せては置けません」

GM:ちなみにこの受付嬢の名前は『モーヴ・ハイケイン』です。

セラマニア:女性だった、そして名前が酷い。

今までの会話から普通に敏腕強キャラだと思うんですけど。

GM:まぁそうですね(笑)。ちなみに彼女は『サイボーグ』で、身体の7割を機械化しています。

見た目からして気づけますね。

セラマニア:機人嫌いのザイネさん的にはサイボーグはアリなんですか?

ザイネ:「……確かに機人は嫌いだけど、だからといって人間として生まれた者を嫌うつもりはない。

それにあの受付嬢はまだ幼い。

子供にまで当たるほどオレは落ちぶれてないよ」

セラマニア:「えっ、あの人おいくつでしょう?」

ザイネ:「あの受付嬢、確か20歳ぐらいだぞ。

見た目的にもっと上だと思ったのか?」

セラマニア:「私16歳なんですが、ザイネさんとバズさんはおいくつで……?」

ザイネ:「32歳だよ」

バズ:「俺は25歳だぜ」

セラマニア:「20歳を子供扱いする歳でもないでしょうに」

ザイネ:「それはそうなんだが……」

セイルーク:「…………」

セラマニア:「セイルークは私と同い年くらいですか?」

セイルーク:「ボ、ボクは15歳だよ」

セラマニア:「何か怪しいですが置いておきます。

……それで受付のモーヴさん、昨日の件はどうなったんです?」

モーヴ:「はい、先程ムーカと通信し、使いの者も何人か出しました。

あの町が狙われている事などを伝え、連携して対処していきましょうと。

そうしたら向こうからもすぐに折り返し連絡がありまして、明日にはこちらに向かうとの事でした」

セラマニア:「私達は何をすればいいですか? 私達は最近出没する謎のロボットに村を襲われたり、チームを潰されたりしてるんです。

この町が同じようになるのを見たくないのですが、現状戦力と予算だけでなく人手も足りてなくて」

モーヴ:「ギルドでも協力体制を敷いていますし、傭兵や冒険者達にも声を掛けています」

バズ:「しかし、飛行戦艦は明らかにあっち側の戦力だろ。

俺達だけであの数を相手にするのは厳しいんじゃねぇか?」

モーヴ:「その為のMDです、対空向けや大型火器装備のMDを持った傭兵をかき集めています。

今の所、敵の侵攻があったとして参戦してくれそうな傭兵の数は『30』名ほど。

まだ増えるかもしれません」

セイルーク:「それはMD乗りだけで、というわけですか?」

モーヴ:「いえ、生身の傭兵も含みます。

それから、あなた方レッド・ライダーズにも協力を要請します」

ザイネ:「了解だ、全員に伝えるぜ。

メンバーを集めておく、長距離通信機を借りられるか?」

と言ってザイネはギルドの奥に向かう。

セラマニア:「先にムーカの町の防衛に向かった方が良いでしょうか?」

とモーヴさんに尋ねる。

モーヴ:「はい、お願いできますか?」

セラマニアAI:「分かりました。

では準備をしてきますね」

セイルーク:「ボクはどうしようかな……。

レッド・ライダーズの人達と合流してようかな……」

セラマニア:「ライダーズがどの程度早くこっちに来るかですね。

早く集められなかったら私達だけでもムーカの町へ先行しましょう」

という事でレッド・ライダーズが早く来るか、多分GMがダイス振る事になるでしょう。

なので私が先に振ります、2D6=7です。

GM:うーん、その出目だとレッド・ライダーズは来ないなぁ。

集まるのに時間がかかるだろう。

セラマニア:じゃあムーカの町で現地集合という事で。

じゃあ買い物してから行きましょう。

前回この町で売っていた

・センサーL2 

・通信機L2

・ジェネレーター L2

・火器管制システム L2

を買ったらいくらになります?

GM:値段は一つにつき『8万ムイン』だ。

セイルーク:これ、古いのは取り外して置いておけますよね?

GM:そうですね、部品ごとにカスタマイズ出来ます。

セイルーク:「倉庫とか借りられます? 後レッド・ライダーズの拠点とか知らないんですけど」

ザイネ:「オレ達の拠点は町の外れにあるんだ。

そこにレッド・ライダーズのメンバーが集まってくるはずだが、仲間集めに行った奴らはまだだ」

セラマニア:「じゃあ拠点にMDの部品は置いといて下さい、新しいMDの組み立てに使えるかもしれません。

ダッシャーのMDや大型トラックも置いていきましょう」

で、32万ムインを使ってパーツを新型に取り換えて……対戦車ミサイルの弾薬が無かったので補充出来たらしておきましょう。

そういえば前回の補給修理分も払ってませんでしたね。

ざっくり2千ムインで良いです?

GM:ダメです、鹵獲したMDの修理費や弾薬費全般なども含めて12000ムインで。

ミサイルの補充はOKです。

セラマニア:了解しました、じゃあ残高は……

 

~残高~

72万2千-33万2千=

39万ムイン

 

セラマニア:ではラキシュのギルドから手紙とか紹介状を受け取ってからムーカの町へ向かいましょう、ムーカだけに!

GM:はい、何事もなく到着です。

セラマニア:スルーしないで下さい(真顔)。

ではムーカのギルドでラキシュのギルドで貰った紹介状とか見せます。

飛行戦艦と戦った事、ダッシャー盗賊団を壊滅させた事を話します。

ついでに以前村に毒を流そうとしたドランを倒した事も。

GM:ムーカの町のギルド受付はそれを聞いて

「それは本当ですか!?」

と驚きます。

レッド・ライダーズについてはモーヴさんから聞いているでしょう。

でもセラマニアが居るとは思ってなかったみたいですね。

セラマニア:「ドランのアレが初仕事だったので、あの時はお世話になりました」

ムーカギルド受付:「いえ、あの時は助かりました! えっと……先程連絡がありまして、あなた方レッド・ライダーズのメンバーは4日後に到着するそうです」

ザイネ:「おう、それなら良かったな!」

受付:「今の所襲撃の気配はまったくありませんし、派遣した他の傭兵が情報を集めて来ています。

それによると襲撃の日にちは恐らく一週間後だと思われます。

我々は今の所先手を取れているので、後は罠を張って迎え撃つ算段です」

GM:(ころころ)ちなみにクリティカル出しているのでギルドと傭兵は今の所最高の結果を出しています。

セラマニア:私は味方やNPCが有能だと滅茶苦茶助かるタイプなので、もうそのまま私達抜きで勝っても良いんですよ!

私達には敗残兵狩りとスクラップとお金を下さい。

GM:それは出来ない相談だ。

ギルドは頑張っているが、正規軍は内戦中なのでこちらに兵を割けない。

加えてラキシュの町の戦力はいくらか回されるが、同時攻撃や敵の予定変更も視野に入れている為全員は動かせない。

この町を防衛する為にも、レッド・ライダーズの力が必要だという事でした。

セラマニア:おぉ、嫌いじゃないですよそういう主人公が頼りにされる展開。

でも私は仲間や装備を失いたくないのと、あくまで勇者とかエースパイロットより一般傭兵として戦いたいです。

というわけで他の傭兵の皆さんに頑張ってもらいましょう、その場に居る傭兵さん達に一杯奢ります。

GM:はい、セラマニアは傭兵達と仲良さげに飲んでいます。

その場に居た傭兵は10人。

傭兵の中でもベテランぞろいで、セラマニアの知らない機体に乗ってる人も居ます。

そして、セラマニアの事は知っていました。

傭兵A:「俺はジィル、よろしくな嬢ちゃん」

傭兵B:「俺はサモン、あんたはドランの件を解決した奴だろう? 初仕事で殺さず鹵獲たぁ大したもんだ」

傭兵C:「あっしの名はオーク・スライムスキーでやんす、お見知りおきを」

セラマニア:「あ、 どうもどうも」

いや一人変な人居るんですけど。

GM:(無視して)レッド・ライダーズについて知っている人は半々です。

セラマニア:一人変な人居るんですけど!

GM:セラマニアが突っ込みを入れている間にレッド・ライダーズを知っている傭兵達はこんな話をしています。

レッド・ライダーズは元々は傭兵ではなく、とある惑星の軍人だった。

だがある日突然惑星に敵が現れて侵略された。

レッド・ライダーズの初期の部隊長はその時に戦死している。

もちろんザイネはその話は知っています。

レッド・ライダーズの隊長機、イプシロンチーフ。

その量産型がイプシロンなのだと。

セラマニア:「えっ…… 全然知らなかったそんなの…… じゃあザイネさんはそれを知ってて私に声をかけたんですか」

ザイネ:「ああ、そうだよ。

別にイプシロン型は珍しいものじゃないし、お前の機体は緑色だったが…… まぁ縁を感じてな。

オレもイプシロン型に乗っていたんだよ。

でも初期の頃ったって百年は前の話だし、オレはレッド・ライダーズの末裔としてパイロットになったが…… もう乗れねえんだ」

セラマニア:「何故です?」

ザイネ:「情けねぇ話だが、トラウマがあってな。

オレは昔、機人の捕虜になった事があるんだ。

その時に助けに来たパイロット…… オレの妻だった。

あいつがオレのせいで死んじまってから、MDには乗れなくなってな。

今じゃ多少はマシになったが、MDを上手く動かす事が出来なくて…… この前の謎のロボットとの戦いでもすぐ撃破された。

レッド・ライダーズはほとんど壊滅して、オレは負けっぱなしなのにリーダーをやらなきゃいけねぇ。

まともに戦えるレッド・ライダーズの末裔はオレだけになっちまった……」

セラマニア:「もう生まれや血筋からは解放されたいと思ってますか? 自分の部隊を捨てたいと」

ザイネ:「…… 正直言うとな。

オレはレッド・ライダーズなんて、とっくのとうに終わっていたと思っていた。

だが、まだ残っていた。

なら、せめてオレだけでも続けなきゃならねぇと思う」

セラマニア:「なら、やっぱりこの方針は続行ですよ、私はいずれ自分の部隊を立てます。

短い付き合いですが、ザイネさんはレッド・ライダーズを立て直す生き方の方が合ってると思いますよ。

縛られるのは良くないですけど、自分の望みを叶える為に努力するのは間違っていません。

それに、数名でもあなたと一緒に仲間探しをする隊員も居るわけですから

むろん今は私も含まれます」

ザイネ:「そう言ってくれると助かるぜ。

かつてのようなレッド・ライダーズに戻れる日が来るといいんだがな」

セラマニア:「戻るんじゃなくて、受け継いで前に進んでいくんですよ」

ザイネ:「…… そうだな。

お前やセイルークみたいな若い奴が来てくれりゃあ、またレッド・ライダーズが蘇るかもしれん」

セイルーク:「ふふん、ボクに任せてください!」

セラマニア:「いやに老けた考えをすると思ったら、そういった境遇が原因だったんですね」

ザイネ:「まぁな。

オレは妻を殺した敵の機人に復讐する為だけに生きてきた。

だがオレは、謎のロボットから今の仲間を守る事も出来なかった。

どっちも後悔してるし、今でも寝ようとするとすぐ光景が蘇ってきやがる。

あの桜色の機体と、漆黒の機体……」

セラマニア:「謎のロボットが機人の機体だとしたら、一機ではなくかなりの数が投入されていると見た方が良いですね。

私の村を襲ったのは青と黄色の狙撃タイプらしき機体ですし、

後は…… キドさんから聞いたのは緑の3~4メートル級の機体だったらしいですね」

GM:セラマニアが『キド』の名前を出すと、皆反応します。

セイルーク:「キドって、あのキド?」

セラマニア:「どのキドか分かりませんが、チーム・ブラックドッグのキドさんですよ」

GM:その名を聞くと、皆は顔を見合わせています。

ジィル:「おい、まさかレッド・ライダーズにキドの野郎の知り合いがいるのか!?」

サモン:「何だって!? あいつ生きてたのか!」

スライムスキー:「生きていたならどうして連絡が無いんでやんす!」

セラマニア:「えっ、キドさんって有名な人なんですか?」

ザイネ:「有名どころじゃない! ブラックドッグの中でも屈指の実力者だ。

あのキドの部隊に何度も助けられた」

セイルーク:「そういえば、キドはレッド・ライダーズとも仲良かったよね」

ジィル:「そうなのか?」

ザイネ:「ああ。キドとレッド・ライダーズのリーダーはお互い尊敬し合ってたからな。

まぁ模擬戦では7:3でうちのリーダーが負けてたが」

セラマニア:「私が謎のロボットに村を滅ぼされて、廃墟で放置されてたイプシロンを拾った時、

「ここもやられちまったのか」って言って徒歩で現れたのがキドさんです。

パイロットだとは言ってましたが、エースだとは思いませんでした」

ザイネ:「キドの野郎はどこ行ったんだ? あの後ずっと見かけてないぞ?」

セラマニア:「どこへ行くかは聞いてません。

その後チーム・ジャーマックのアルマージさんに謎のロボットに間違われて、

リベルタン隊のブラボッドさんにこの町の事を聞いてやってきて、その日の内にドランの依頼を請けたんです」

ジィル:「あのキドが、ねぇ……。

レッド・ライダーズの連中とは連絡取ってねえのか?」

ザイネ:「オレ達だって襲撃を受けてからの事は色々把握出来てねぇんだ。

チーム・ブラックドッグは、あの日以来消息不明になってるからな」

ジィル:「…… そういや謎ロボット騒ぎの前、キドの奴は妙な事を言っていたぜ。

この惑星に来た時に、何かがおかしいってよ」

ザイネ:「確かにそんな事も言ってたような気がするな。

あの時はキドの野郎がまた変なこと言い出したと思ったけど、まさか本当に…… いや、でも……」

セラマニア:「何か私の村が滅んだだけかと思ったら、惑星規模で暗躍する何かと戦う事になりそうですね。

まぁそれはそれとして、アルマージさんとブラボッドさんはあの日に謎のロボット捜索に向かったんですが、帰ってきてないんですか?」

サモン:「アルマージはあの日から行方不明だ。

ブラボッドの野郎に関してもどうなったかも分からん。

そうか、あいつら珍しく組んで出かけたのか」

セラマニア:「ブラボッドさんが広域通信で呼びかけてましたけど、彼らの仲間は集まってませんでしたからね……」

GM:ではここで、君達が話していると、ギルドの扉が開いて声がかかる。

アルマージ: 「よう、久しぶりだな」

ジィル:「あ、アルマージじゃねえか!」

スライムスキー:「おひさ~でやんす」

ジィル:「お前今までどこにいたんだよ!?」

セラマニア:「今、あなたが死んだんじゃないのーって話するところだったんですよ」

アルマージ:「そいつは悪かったな、多少問題はあったが生きて帰ったぞ。

実は、この前の事件のせいで、ちょっとしたトラブルがあってな…… だが、その件については後回しにしよう。

まずはこの依頼を請けてくれないか?」

GM:そう言ってアルマージが出した小さなメモには『ある場所の調査』という事が書いてあります。

ジィル:「なんだこりゃ? 調査の依頼か?」

アルマージ:「ああ、そうだ。報酬も悪くないはずだぞ」

セラマニアAI:「どんな内容ですか?」

アルマージ:「ここから南に1時間ほど歩いた場所にある洞窟を調査して欲しい。

ブラボッドがそこで機人のMDを撃破した」

ザイネ:「機人だと!?」

アルマージ:「ああ、パイロットを直接確認した。

そいつは死んじまったが、機体のデータは取って俺が持ち帰った。

問題は…… ブラボッドが機人と交戦した後、そのままどこかへ行っちまって、それから帰って来ていない事だ」

ジィル:「ブラボッドの野郎が消息不明になったって本当かよ……」

アルマージ:「残念ながら事実だ。

アイツは正義ぶったクソ野郎だが、それでも腕だけは確かだからな。

死んではいねぇと思うがどこに行ったかは分からん」

セラマニア:「その機人のMDはそれで全部なのですか?」

アルマージ:「いや、もう一機居る、他のMDもな。

ブラボッドが倒したのは蜘蛛型の多脚MDで、25メートル級のタイプだ。

機人が使う量産タイプだから、今までに出没した謎のロボットほどじゃない。

だがブラボッドが別行動中なんでお前らの手を借りたい。

機人は謎のロボットに関わってると俺は推測してる」

セラマニア:「奇遇ですね、私達もです。

その前にアルマージにもムーカの町とラキシュの町の襲撃について知ってもらわないと……」

と言って受付と共に説明します。

アルマージ:「なるほど、それは大変だったな。

それなら話は早い。 俺も手を貸そう」

セラマニア:「でもアルマージさん、ナイフ一本で私のイプシロンに立ち向かってましたけど、あれ何だったんです?」

アルマージ:「ああ、アレか。

実はなんかこう…… 気が付いたら体が勝手に動いててな」

セラマニア:「えぇ…… 大丈夫なんですか、というかアルマージさんってパイロットか生身系かどっちです?」

アルマージ:「俺は元々パイロットだ、あの時は乗機を失っててな。

でも大丈夫だ、機人のMDから使える奴をかっぱらってきた。

あのポンコツどもめ、機人といってもヒューマンエラーや見張りの不備は起きるもんだな!」

セラマニア:「機人のMDって、人間にも操作出来るんですか」

アルマージ:「あいつらの機体は操縦系統が多少違うが、基本操作は人間のと変わらん」

セラマニア:「なら諸々のデータは後で話し合うとして…… 私はこの依頼受けようと思うんですが、バズさんとセイルークは?」

バズ:「俺ぁ別に構わんぜ」

セイルーク:「謎のロボットや、機人やノプロイドが関わっているんですよね? もちろん行きます!」

ザイネ:「…………」

セイルーク:「ザイネさんは聞くまでもないと思いますが」

ザイネ:「機人どもは許せん…… というだけじゃなく、謎のロボットの正体を掴むには行かなきゃならないな」

セラマニア:「では一週間後の襲撃までは時間があります、調査の方を先に済ませましょう。

レッド・ライダーズが来るのを待つという手もありますが、機人を逃がすわけには行きませんからね。

準備して行きましょう」

 

セラマニア:という事で作戦会議と買い物タイムです。

まずアルマージさんから敵のMDについて聞きます。

GM:はい、アルマージとブラボッドについてはダイスでクリティカル出てるので、

撃破した上に情報を持ち帰る事が出来ました。

機人の多脚大型MDについては25メートル級で、機人の支配地域では一般的に量産されているタイプです。

要塞型というほどでもないですがMDとしては大型機なので強いです。

装備は

・脚部機銃

・脚部ミサイルポッド×2

・頭部レーザー砲×1

・肩部ガトリングガン×2

・背部大口径ビームキャノン×3(使用時のみ)

こんな感じですね。

セラマニア:「肩部背部という事は上半身は人型なんですか」

GM:そうですね、後パーツ構成についても判明してます。

パーツはL3系で固められており、ジェネレーターのみがL4です。

ビームキャノンは既存のものですが、エネルギーが多い分一度に多く撃てます。

弱点は『胴体』と『脚』ですね」

バズ:胴体と脚?

GM:はい、胴回りは装甲が薄いんでそこを狙えばいいんです。

逆に言えば、それ以外は装甲は厚いのですが、脚の武装を狙う戦い方が有効です。

ちなみにブラボッドは武装を斬り落とした上で胴体を突いて勝ちました」

セラマニア:初めて会った時に見せた機動性とか跳躍力で勝ったんでしょうね

GM:えぇ、その通りです。

イプシロンの機動性では、普通に戦ったら負けると推測出来ます。

セラマニア:でも大型ですから、8メートルのスピアディアと槍では装甲は貫けそうにありません。

アルマージさんが鹵獲した機体というのは?

GM:アルマージが鹵獲し、現在乗機としている機体は『ジェッタ・S・バ』という名前で、イプシロンより一回り大きい16メートル級です。

装備は

・右腕ガトリングガン

・左腕大型シールド

・両肩部小型ミサイルポッド

・胸部拡散粒子砲×1

・腰部対艦ブレード

こんな感じですね。

セラマニア:多脚がゲ○ズゲーかと思ったら、この機体もサ○ビーとヤク○ドーガとスターク○ェガン交ぜたような武装してますね。

普通に強力ですが、機動性運動性とか装甲はどんなもんでしょう。

GM:ジェッタ・S・バの性能は、機動性と運動性がイプシロンと同じくらいで、装甲に関してはかなり厚くなっています。

特徴としては背部の大型ブースターがあります。

ただ、これは戦闘用ではなく、移動向けのブースターですね。

戦闘時には切り離して戦うのが基本で、移動時にはイプシロンの倍の速度が出せます。

セラマニア:移動が時速80キロですか。

戦闘時にも開幕直線加速で体当たりぐらいは出来そうですね。

敵の多脚型と取り巻きの速度は?

GM:多脚型の速度はイプシロンと同程度です。

足は細く、前と後ろに2本ずつ、中央に1本の脚があります。

装甲は固く、1、2本くらい破壊されても速度に支障は無いでしょう。

取り巻きは10メートル級で、やはり同じくらいの速度です。

取り巻きの機人の機体は名前は『ノッキ・N・ダ』といい、武装は

・両腕部マシンガン×2

・両足部ミサイルポッド

・背中のコンテナ こんな感じです。

背中のコンテナは中型で、主に武器弾薬が入っています。

現在の機人正規軍ではなく、機人達における傭兵パイロットが使用する機体の一種です。

多脚型は軍でも使われていますが、傭兵が普通に買う事もあります。

多脚型の名前は『ソービ・T・ロ・グン』です。

セラマニア:了解しました、では対策を練りましょう。

洞窟という事ですが、25メートル級が自由に動ける地形という事ですね。

他に特筆すべき点を教えて下さい。

GM:アルマージによると、洞窟の通路は10メートル台のMDが2、3機並んで通れるくらい。

25メートル級の多脚型が動ける部分は限られているという事です。

多脚型がどうやって洞窟内部に入ったのかは不明。

戦闘になるとしたら、MDが飛んだり跳ねたり出来る大きな広場で戦う事になるでしょう。

障害物に関しては特に無し。

セラマニア:分かりました、敵の数は?

GM:(ころころ)多脚型のソービ・タイプ1機の他は2機のノッキ・タイプだけです。

セラマニア:「正面からの撃ち合いはしたくないのですが、何か策はありませんか?」

と皆に聞く。

アルマージ:「そうだな…… まず俺が単機で突撃する」

セラマニア:「そういうのはいいので真面目に作戦立てて下さい」

アルマージ:「む、そうか…… なら、敵が洞窟内部に居る以上、突入するのは前提だな。

外に誘い出したり、時間をかけて裏口を突き止めるという点は使えないだろう。

少なくとも俺とブラボッドは見つけられなかった」

ザイネ:「なら、どうすればいいんだ?」

バズ:「あの多脚型の攻撃を引き付ける役目が必要って訳か…… 歩兵で工作は出来ないか?」

アルマージ:「言い忘れてたが、敵の機人歩兵は居ない。

だから歩兵でも奇襲ぐらいは出来るかもしれんが、乗っ取りやパイロットの暗殺は無理だろう。

恐らく奴らはコックピットから降りない」

セラマニア:「機人は食事とか排泄とかどうしてるんでしょう、ザイネさん」

ザイネ:「あいつらは食事も排泄もするが、コックピット内にトイレがある。

人間を模して造られた以上ストレスを感じる事もあるだろうが、相手の気分に期待する事は出来ないな」

セラマニア:「じゃあ奇襲をするとしたら…… バズさんがレールライフルと対戦車ミサイルを不意打ちでぶち込むくらいですか。

バズさん当たり前のように歩兵で行こうとしてますけど、相手は10メートル級のMDですよ?」

バズ:「仕方ねぇだろ、それ以外に思いつかねーんだから。

相手の歩兵が居ないんじゃあパワードスーツでやる事はねぇ、対MD戦で重火器ぶち当てるしかないだろうよ」

アルマージ:「その意見には賛成だが、部分的には反対だな。

あんたはパワードスーツ乗りらしいが、多脚型が狙って来た場合何をどうやっても避けられん」

バズ:「そりゃまぁ、確かに……」

セイルーク:「ボクに考えがあるんだけど、いいかな?」

バズ:「何が出来る?」

セイルーク:「ええと、まずね、多脚型はさっき言ったように、洞窟の中にいるよね?

で、広場に陣取ってる。

だったら多分、広場に出る為の通路があると思うんだ。

その通路にワイヤートラップを仕掛けよう」

セラマニア:「多脚型は通路を通れませんが、10メートル級を誘い出すという事ですか?」

セイルーク:「うん、それもあるし、もし敵が洞窟から出て来なかったら、洞窟を塞ぐ事も出来る」

ザイネ:「いや待て、 機人がストレスでエラー起こすまで待つ事は出来ない。

罠は良いと思うが、広場での決戦は避けられないだろう。

オレはMD乗りじゃねぇから、何を…… そうだな、対MD装備みたいなのを買いたいが、トラックにミサイル付けてもすぐやられちまう」

セラマニア:「確定部分だけハッキリしましょう。

セイルークの案は採用して、敵機をおびき出して通路で仕留める。

バズさんは敵がトラップにかかった時にパワードスーツで対戦車ミサイルを撃ち込んでもらいます。

かからなかったら正面突破しかなくなりますが、対多脚型の戦術についてどうするかです。

相手の火力を防ぐか避けるにはどうしたらいいか」

アルマージ:「そうだな、ブラボッドの奴は全部避けて戦ってたから参考にならねぇ。

運動性の低い俺達の機体で出来る事といえば、敵の砲撃をある程度受けつつ接近して、射撃兵装を潰すしかないな」

ザイネ:「この作戦だと誰かが囮になって敵に突っ込む必要がある。

なら盾かブースターのどっちかを買うべきじゃないか?」

セラマニア:「そうですね、アルマージさんのジェッタに付いてる大型スラスターは戦闘用ではない。

火力も盾もありますし、だったら私も盾を持った方が良いはずですが……」

GM、対ビーム&物理シールドは手に入ります?

GM:はい、では、ザイネが「これなんかどうだ?」と言ってカタログを出します。

ザイネ:「こいつは、シールド・ディフレクターって言うんだが、装甲に取り付けると、ある程度のエネルギー兵器は無効化できる」

セイルーク:「へぇ、すごいなぁ、どのくらいの防御力なの?」

ザイネ:「実弾には効果ないが、多脚型のビームキャノンでも防げるはずだぜ。

後、対MD用の武器もあってよ」

セイルーク:「対MD用? それはどんなの?」

ザイネ:「ああ、こいつはレールランチャーでさ。

これはMDの手を離れてもオートで射撃が出来る優れ物だ。

そのまま対大型MDにも使えるし、さっき言ったワイヤートラップと組み合わせて使える」

セラマニア:「ではそれと盾を買って、罠張って10メートル級潰してから対多脚型に正面から当たりましょう、いくらです?」

GM「ディフレクターとレールランチャーが共に弾薬込みで『5万ムイン』、シールドは『3万ムイン』です。

セラマニア:買いましょう、レールランチャーはアルマージさんが一時的に使って下さい。

 

~残高~

39万-13万ムイン=

26万ムイン

 

セラマニア:じゃあそろそろ現場に向かいます。

1時間ぐらい行った先の洞窟でしたね。

GM:道中何事もなく、セラマニア達は荒野を走り続けて1時間ほどで洞窟に到着しました。

アルマージが道案内をしてくれます。

洞窟に入ると、ワイヤーケーブルと小型無人機らしきものが設置されている。

セラマニア:無人機についてアルマージさんとザイネさんに聞きます。

GM:二人とも知らないそうです。

セラマニア:偵察機とか、データリンクしてたら厄介ですね。

こちらのワイヤートラップが使えなくなります。

でも偵察機だったら既に私達は探知されていると思うので……作戦は既に台無しですね、破壊しましょう!

ハンドガンとレーザーで叩き潰して進みます。

GM:セラマニアが無人機とケーブルを薙ぎ払うと、奥の方から爆発音が聞こえてきます。

何かが連鎖していたのでしょう。

ザイネ:「もう正面突破するだけだな」

セラマニア:「いえ、おびき出せるのなら引いたと見せかけてレールランチャーで倒しましょう」

そのまま洞窟内部の通路を進みます。

GM:では進んでいくと、広場に出る前にアルマージが止まります。

アルマージ:「どうやら敵が待ち伏せしているようだな」

ザイネ:「あー、俺に任せてくれねぇか? ここは俺がやる」

セラマニア:「何をする気です?」

ザイネ:「こういう時の為に用意した秘密兵器があるんだよ」

ザイネはがトラックから取り出したのは、大きな箱の様なものだった。

「バズ、こいつそこら辺の無人機や岩に取り付けてくれ」

バズ:「これは何だ?」

ザイネ:「対MD地雷だ、レッド・ライダーズの拠点から持ってきた。

当てになるかどうかは分からん!」

バズ:「相手は待ち伏せして動かないぜ?」

ザイネ:「いいから設置を急げ」

セラマニア:「もしかして、トラックで引き付けようとか思ってませんよね?」

ザイネ:「それも考えたよ、敵の機人に仇や謎のロボットの話をすれば追ってくるかも知れないって。

でもそんなリスクを冒すのは止めだ、オレは生きてリーダーやらなきゃならねぇからな」

セラマニア:「じゃあどうするんです」

ザイネ:「ぶん投げるんだよ!」

GM:ザイネは無人機に地雷を貼り付け、手元のスイッチを示します。

セラマニア:「なるほど、手動起爆も可能ですか」

ではイプシロンで地雷付きの無人機を掴み、広間の入口で待ち構えているであろう敵に投擲します。

GM:投擲された地雷は放物線を描きながら飛んでいき、敵がいると思われる場所に落ちます。

そしてザイネがスイッチを入れると爆音と共に地面が大きく揺れる。

セラマニア:「ザイネさん後は任せて下さい! アルマージさんは地雷を持って移動用スラスターで駆け抜けて、敵の後方に回ったら投擲。

投げ終わったら相手が旋回している間に再度こっちに取って返してからスラスターパージです、それぐらいは可能でしょう!」

アルマージ:「分かった、それで行こう」

セイルーク:「ボクはスピアディアでかく乱するよ!」

 

GM:では全員で広場に突入。

敵は地雷の投擲によって対応が遅れ、10メートル級のノッキ・タイプは一機が中破していました。

アルマージが中央突破で多脚型とすれ違い、後ろに回る。

セイルークのスピアディアも中破した一機を槍で突き倒しつつ側面に回った。

あなたの前には無事な方のノッキ・タイプが両腕部マシンガンを構えようとしている。

セラマニア:「遅いっ!」

相手より大きいのはこちらです、多分こっちの方が重い。

なので撃たれる前に押し倒します、多脚型も味方ごとは撃てないと思いたいです!

GM:では押し倒し、ノッキ・タイプは抵抗します。

セラマニア:ブレードをコックピットに突き刺します、多分この小ささでは対エネルギー装甲は無いと思います、こっちは正解でしょう。

GM:そうですね、コックピットを貫きました。

ノッキ・タイプの動きは止まります。

セラマニア:「アルマージさんは!?」

GM:アルマージは多脚型ソービ・タイプの後ろに抜け、地雷を投擲しつつレールランチャーを撃ちながら再度反転しすれ違おうとしています。

多脚型は回避行動を取り、地雷とレールランチャーの大部分をかわす。

頭部レーザー砲と後脚部の機銃でアルマージを迎撃しアルマージ機は被弾した。

損傷は軽微で、再びすれ違ったアルマージ機はセラマニアの近くに着地し背部ブースターをパージする。

そして入口までトラックで来ていたザイネがスイッチを入れると、ソービ・タイプの後方側は大きな爆発を起こした。

ザイネ:「やっただろう!」

セラマニア:「いや、まだやってません!」

GM:そう、ソービ・タイプは後ろ脚に何発か地雷とレールランチャーを食らった。

だが運悪く武装を破壊するには至らず、その巨体は燦然と立ちはだかる。

アルマージ:「……やるしかないのか?」

セラマニア:「ですね、アルマージさんは私の後ろから射撃を」

盾を構えつつシールド・ディフレクターをいつでも作動させられるようにしつつ、まずは脚部のミサイルと機銃と叩きます。

全砲門で敵の武装を狙う。

GM:ではあなた達は相対し、互いに射撃兵装を撃ち合う。

セイルーク:「ボクも撃ち合いに参加するよ!

セラマニア:「セイルークの機体でも、敵の機銃を叩けば懐に潜り込めるかもしれません

GM:盾を構えつつ攻撃するセラマニア。

多脚型はその後ろに居る、突貫してきたアルマージの機体を脅威と思ったのか。

はたまた機人の機体を奪取した事に対する怒りか、彼のジェッタ・タイプを狙う。

機銃はセイルークのスピアディアを牽制しており、肩部ガトリングがアルマージの機体へ向く。

セラマニア:私が前に出てシールドで防ぎます、防ぎたい。

GM:セラマニアがガトリングの掃射を盾で受け取める。

(ころころ)大型機から繰り出されるその威力はシールドでも防ぎきれず、装甲は削れるというより吹き飛ばされる。

セラマニア:「まずい、実弾が防げない。

目標を変更してあのガトリングを狙います、大きい分当たりやすいはずです」

GM:セラマニアの攻撃はガトリングガンに命中。

いくらかの損傷を与えた。

そしてアルマージによるレールランチャーが片方のガトリングを吹き飛ばす。

多脚型ソービ・タイプは大きくよろめくが、転倒せず持ちこたえる。

次にセイルークのスピアディアが、マシンガンで左脚の機銃を破壊した。

アルマージ:「相手の左を攻めろ!」

セラマニア:「私は残ったガトリングを潰します!」

GM:三人が撃ち合う最中、パワードスーツのバズはトラックに随伴したまま状況をうかがっていた。

バズ:「おー、やっぱ強ぇな。

……けどまぁ、俺もやってみるか」

GM:彼はレールライフルを構えると、撃つ。

その銃弾は多脚型ソービ・タイプの脚に命中するが、傷一つなく相手も気づきすらしない。

バズ:「胴体を狙っても多分ダメだな、やるとしてもミサイルか」

ザイネ:「おい、下手に撃てば狙われるぞ。

対MD地雷はあと一つ残しておいたが、トラックじゃ近づけねぇ」

バズ:「だからって、このまま引き下がるわけにもいかねえ。

何とか武装か胴体にピンポイントで当てられれば……」

GM:お互い決定打の無い中、多脚型ソービ・タイプは背部の大口径ビームキャノン3門を展開し……ふと気づいたようにザイネのトラックに顔を向ける。

それに次いで、ビームキャノンもトラックへ照準が定められる。

ザイネ:「見つかったか!」

セラマニア:「防ぎます!」

シールド・ディフレクターを作動してトラックの前に立ちはだかる。

GM:ソービ・タイプはビームキャノン全門をザイネのトラックに向けて放つ。

咄嗟の判断か、何か理由があっての事かはセラマニア達には知る由もない。

だが間に割って入ったセラマニアがディフレクターを作動させ、大口径ビームを受け止める。

それは見事にビームキャノンの全てを防ぎきり、損傷する事もパワーダウンする事も無くビームを止めた。

セラマニア:「滅茶苦茶優秀ですよこのディフレクター!」

GM:ソービ・タイプはその光景に驚いたのか、慌ててセラマニアの機体に対し何かをしようとする。

しかし火器管制に手間取り、明らかに狼狽した動きをして何も出来ずに居た。

バズ:「よし! 今のうちにあいつの武器を破壊しちまえ!」

GM:バズはツヴァイハンダー対戦車ミサイルを取り出し、放つ。

ミサイルはソービ・タイプのうろたえた不規則な動きによって回避されるも、続いてセラマニア達が攻撃する。

セラマニア:「ビームが防げる、パワーダウンも無いとなれば……ガトリングとミサイルランチャーを潰せば確実に勝てますよ!」

全砲門でガトリングを狙います。

GM:セラマニアの攻撃は外れ、装甲の厚い部分を削るに過ぎない。

次いでアルマージも攻撃するが、これも武装には命中しない。

セイルーク:「援護するよ!」

GM:そう言って、セイルークはマシンガンを撃ちまくる。

ダメージは出ないが、多脚型はビームキャノンの狙いをセイルークに狙いを変える。

混乱しているのか、先ほどまでの正確な射撃と違い、雑になった攻撃をセイルークは避けていく。

セラマニア:「この状況であれば……セイルークを狙っている間に接近し、頭部へ向かってディフレクターを作動させつつ跳躍して飛び乗ります!」

GM:セラマニアのイプシロンは、背部エンジンを噴射させてジャンプし、そのまま頭部へと飛び乗った。

ビームキャノンはセイルークを狙っており、頭部レーザーの迎撃もない。

だが飛び乗られた事でソービ・タイプの顔はセラマニアの方へ向いた。

セラマニア:「機人も人ですね!」

と言いつつ頭部をブレードで叩き割ります。

GM:では頭部を叩き斬られて、レーザー砲は破壊される。

メイン・カメラも使えなくなっただろう。

ソービ・タイプは上半身を暴れさせ、セラマニアのイプシロンは脚の上に振り落とされる。

セラマニア:「まだです!」

メインエンジンを全力で噴かし、相手の胴体を突き刺します。

GM:その瞬間、ソービ・タイプはまるで糸の切れた操り人形のように動かなくなる。

そして……爆発した。

セラマニア:あっ、まずい、私が巻き込まれる。

GM:ソービ・タイプの機体は、爆発と同時にバラバラになる。

そして爆発の衝撃で、セラマニアのイプシロンも吹き飛ばされた。

セラマニア:多分咄嗟に立て直すとかをやるにはレベルが足りないので、パイロット自身の頭を守って倒れるしかないですね。

GM:はい、それでいいですよ。

吹き飛んだイプシロンは地面に叩きつけられたが、セラマニアは自分の頭を守って何とか無事だ。

バズが駆け寄ってきて声をかける。

バズ:「大丈夫か!?」

セラマニア:「死ぬかと思いましたが……何とか皆生き残れて良かったですね、死ぬかと思いましたが!」

GM:セイルークも心配した様子でやってくる。

セイルーク:「セラマニアさん、ごめんなさい、ボクが上手くやってれば……」

バズ:「セイルーク、お前のせいじゃないさ。

それにこいつは俺達の中じゃ一番強いんだぜ?」

セイルーク:「でも、あんな凄く大きな相手なのに、全然役に立たなかったし……」

セラマニア:「いや、セイルークが脚の武装を引き付けてくれなければもっと早く実弾でやられてましたよ」

バズ:「まあ、とにかく町に帰ろうぜ」

GM:そう言ってバズはトラックに乗るが、アルマージは何か考えているようだね。

アルマージ:「……いや、悪いが一緒に調査を続けてくれ。

機人はこれで全部のはずだ、もし残りが居ても俺がどうにかする」

セラマニア:「ちょっと待って下さい、ダメージチェックします」

……というわけでダメージコントロールシステムを作動させます。

レベル1パーツですが無いよりはましなはずです。

GM:セラマニアは機体のダメコン機能を使い、損傷を抑えようとする。

イプシロンの損傷具合は胴体が少々傷がついた程度で済んだが、背部のメインエンジンがダメージを受けている。

ダメコン機能から、跳躍などをして噴かせば壊れるだろうと推測出来る。

セラマニア:ではそれを伝えて、ザイネのトラックの直掩につきましょう。

最後尾を後方警戒しながら、アルマージに先導してもらい歩行していきます。

GM:了解です。

バズとセイルークはアルマージの後に続く。

そしてしばらく通路を進むと、そこには人間サイズとMDサイズの扉があった。

MDサイズの扉はソービ・タイプが通れるほど大きくはない。

セラマニア:「分解して中に運んだんでしょうか、どちらにせよ何故この場所に?」

アルマージ:「……お前らの情報が確かなら、この辺りに陣を張ってムーカの町を襲撃するつもりだったんかもしれないな。

それか後詰めか監視か、どちらにせよ入ってみれば分かるさ」

セラマニア:「ではバズさん、人間用の方の扉を頼みます」

バズ:「ああ、分かった。

扉を開けるぞ!」

GM:バズは扉に手をかけて開けようとする。

だが、開かない。

バズ:「鍵が掛かっているのか? アルマージ、どうする?」

アルマージ:「仕方ない、蹴破るか」

GM:そう言ってアルマージはMDの足で人間用の扉を蹴り飛ばす。

ドアは吹っ飛んだ。

バズ:「よし!行くぜ!」

GM:そう言ってバズは勢いよく部屋に飛び込むが、そこは倉庫のような場所だ。

バズ:「なんだここは?」

セラマニア:「MDの方の扉を開ける前に、そちらで何か情報は掴めませんか?」

バズ:「いや、特に何も無いようだぜ、単なる機械部品の山だ」

セラマニア:「ザイネさんもちょっと見てもらえます? ハッカー的な視点で見ると何か重要なものがあるかもしれません」

ザイネ:「分かった、バズ、見せてみろ」

GM:ザイネが部屋に入って調べ始めると、ある事に気づく。

ザイネ:「これは……、どうやらこの部屋の物は全部、ノプロイドや機人のパーツのようだな」

セラマニア:「疑問に思ったんですけど、機人もノプロイドと敵対してるんですよね?

謎の飛行戦艦がノプロイドを投下した件について、単純に機人がノプロイドを作っていると考えるのは早計じゃないでしょうか。

コントロールは出来ないけど敵陣に投下してるだけ、とか」

ザイネ:「確かにその可能性もあるな。

しかしそうなると……うーむ……」

セイルーク:「……ボクは、やっぱり機人だと思うよ。

だってその船は攻撃してきたんでしょ?

飛行戦艦に乗ってるのは機人だと思うけど」

セラマニア:「状況証拠ですからね……その部品、研究用に整備されたものか、スクラップか判別出来ます?」

ザイネ:「そういえば、スクラップだなこれ。

倒したノプロイドの破片を集めてるだけみたいだが……何で機人のパーツもあるんだ?」

セラマニア:「単なるゴミ捨て場では? アルマージさん、何か知ってます?」

アルマージ:「いや……俺にも分からんな。

ただ言える事は、この辺りに陣を張っていた連中は見た限りあいつらだけらしいが……

ブラボッドの奴が何を考えて行ったかだな。

もしかしたらこういうものを見て何か思いついたのかもしれねえ」

セラマニア:「ザイネさん、カメラとか情報端末とか持ってます? 持ってたら写真撮って証拠にして下さい」

ザイネ:「そうだな。

よし、ちょっと待ってくれ」

セラマニア:「アルマージさんとセイルークはMD用の扉開けて下さい、私はトラックの護衛に回るので」

GM:アルマージがMDの扉を開けた途端、轟音と共に大量の小型ノプロイドが飛び出してくる。

だが様子が少しおかしい。

ノプロイドらはセイルークの方を見ると、まるで何かに取り憑かれたかのように襲い掛かってくる。

セイルーク:「ちょっ!? 何だよこいつら!」

ザイネ:「何か変だぞ、気をつけろ」

バズ:「おい、お前ら、大丈夫か」

GM:ノプロイドはセイルークの機体に群がり始める。

セイルーク:「うわぁ! こっちくんな!!」

ザイネ:「セイルーク!!……くそッ!!」

GM:ノプロイド達の動きが急に止まる。

そして、まるで糸が切れた人形のように次々と倒れていく。

ザイネ:「一体、どうしたんだ?」

セラマニア:「何故セイルークの機体のみが……」

セイルーク:「ボク、何もしてないよ」

セラマニア:「その機体か何かに、機人関連の何かが使われてませんか?」

GM:そうセラマニアが言うと、通信機越しにセイルークがハッと息を吞む声が聞こえる。

セイルークは何か迷うような口調で言葉を濁した。

セイルーク:「ええと……ボク……その……」

セラマニア:「重要な事です、話せるなら話してください。

話せなくても、何かあるならどのレベルで関係性がありそうか教えて下さい」

セイルーク:「その……ずっと黙ってたんだけど……」

GM:そう言ってセイルークはコックピットを開く。

そしてローブとフードを脱ぎ、その姿を晒した。

その顔は以前見せた通り火傷の痕があったが、セイルークは傷跡に手をかけるとマスクを脱ぐように表面をはがした。

傷跡は偽物であり、フードの中から現れたのは長い金髪にポニーテール、青い瞳の少女であった。

更に、頭には白い猫耳が生えている。

セラマニア:「予想はしてましたが……猫耳!」

ザイネ:「ノプロイドに襲われた猫耳の娘……あの時の子か!」

バズ:「まさかとは思ったが」

アルマージ:「何だ、こいつ最初から女じゃなかったのか?」

セラマニア:「セイルークはそういえばザイネさん達のレッド・ライダーズに助けられたんですよね。

知ってる子だったんですか?」

ザイネ:「ああ、助けた後に前のリーダーに懐いてた子だ。

そうか、大きくなったな……」

セイルーク:「ボクの本名、セイルークじゃなくてセイルーンって言うんだ。

ザイネが覚えてるかどうかは分からないけど」

ザイネ:「そうか……セイルー……ン?……ああっ!思い出したぞ、セイルーン王女!!」

GM:ザイネの言葉に全員が驚く。

バズ:「おいおいマジでか」

セイルーク:「うん、そうだよ。

ボク、惑星セイレムの王女だったんだ。

今はただの放浪者だけどね」

ザイネ:「そう言えば助けた時そんな事言ってたな……オレは信じてなかったけど」

セラマニア:「何か凄い事になってきましたが、正体が機人に関連するのですか?」

セイルーク:「そうじゃなくてボクの左腕がさ、こんな感じなんだ」

GM:そう言って彼女は左腕の袖をまくって見せる。

中の腕は機械で出来ていた。

セイルーク:「機人の技術とパーツを使った義手なんだ、ボク」

セラマニア:「なるほど、あのノプロイドは機人のパーツを狙うんでしょうか」

セイルーク:「分からないけど、そもそもボクは機人の一種なんだ」

セラマニア:「えっ、猫耳種族ではないのですか」

セイルーク:「ボクは人工的に作られたアンドロイドで、身体の作りはほとんど人間だけど作りものなんだ。

セイレムの民は皆そう……でも、王族とか一部の者以外はセイレム人当人ですら知らない」

セラマニア:「……そうですか、深入りしすぎて申し訳ありません、必要だったのです」

セイルーク:「ううん、いいんだよ」

GM:皆はそれぞれ

セイルークの正体について驚いている。

バズ:「アンドロイドなのか……」

アルマージ:「ほう、面白いな、そういう事もあるのか」

ザイネ:「アンドロイドだと……そうだったのか……」

セラマニア:「ザイネさん、大丈夫ですか?」

機人嫌いでショックを受けたりとかしてませんかね。

ザイネ:「大丈夫だ、確かにオレにとって機人は仇で、明確な敵だ。

だが敵対してない機人を敵視するのは筋違いだろうしな……オレにとっての敵は人間を襲う機人だ。

例え機械仕掛けの神を信仰していたとしても、罪の無い者を殺すつもりはない」

セイルーク:「ありがとう、ボクは機人とノプロイドが大っきらいだけど、多分ザイネと同じだと思う」

セラマニア:「でもそうすると、機人の前線基地らしき場所から機人狩りのノプロイドが出たという事になりますが。

アルマージさん、本当にブラボッドさんと確認した敵機のパイロットは機人だったのでしょうか。

戻ってパイロットを確認した方が良いんじゃないですか? セイルークが槍で倒したパイロットが原形留めてるかもしれません。

私がやったのはブレードで焼き切ってしまいましたが」

アルマージ:「そうだな、そうしようか」

GM:アルマージが戻ろうとした時、セラマニアは後ろの方から歩いてくる人影を見つける。

それはノプロイドのような機械モンスターではない。

人間の形状をした、まさに機械人間といった風体の存在。

機人である。

セラマニア:「パイロット、脱出していましたか。

動くな、動くと直撃させる」

と言ってレーザーを威嚇射撃する。

GM:機人は

両手を上げて降参のポーズをする。

機人:「野蛮なヒューマノイドめ……」

セラマニア:「別に私は人間が絶対的な正義だとは思っていません。

ですが民間人ごと町をノプロイドで破壊しようとする時点で、あなた方に正当性などありません。

仮にあなたがそういう思いをしたとしても、たった今私の仲間は機人の民間人まで恨むのは筋違いだという話をしていました」

機人:「ふん、貴様らの言う通りだ。

我々はもうこの惑星に用は無い。

だが、我々にも事情があるのだ。

我々の仲間も、同じ事を考えているだろう」

セラマニアAI:「その事情というのは?」

機人:「お前達に話す義理はない」

セラマニア:「少し聞きたい事があるのですが、機人の脳は機械なのですか?

もしそうなら首飛ばして頭だけ持ちかえって解析しましょう、拷問の手間が省けます」

とザイネさんに聞きます。

ザイネ:「オレは機人は嫌いだ。

しかしセラマニア、そういうやり方は……」

機人:「貴様……何という……!」

セラマニア:「別に高圧的と取られても結構。

何をどう言い訳してもあなたの罪は明らかです。

単に人間を見下して殺すのは論外として、もし人間があなた達に非人道的行為をした事があったとしても、

攻撃対象を軍人から民間人に移した時点でアウトです。

仮に軍や傭兵を止めなかった民間人が同罪だとしても、だったら人類の悪しき行いを公表して私達を味方につけるべきだったのです。

でもあなたは人類全体の罪だと思い、私の故郷を焼き、私を敵に回したからこういう事になったんですよ。

人間だろうが機人だろうが、自分達が正しいというのを押し付けて反対派を全部敵認定して叩くだけで……

戦う事ばかりで、対立相手に味方を作る事を怠った主義者が死んでいくのは当たり前じゃないですか!」

機人:「黙れ! そんな事は分かっている! 人より優秀な我らが、分からぬはずがないッ!」

セラマニア:「そこに居る人間も! 義手の機人も! 恨みを罪の無い者にまで向けないから私は仲間をやってるんです!

もしこの人達が、自ら進んで何もしてない人を同罪扱いして焼き払うような奴らだったら、私もそれ相応の扱い方をしますよ。

私だって殺しが仕事です。

善人を気取るわけではありません、ノプロイドを村に放つ事が正しいと思っているあなたほどには!」

機人:「……」

セラマニア半AI:「あなた達がここに来た理由をまだ聞いていません。

教えてくれれば、私はこれ以上何も言いません。

ただし話さない場合は、あなたの頭をねじ切って、それを持ち帰り、解析し、修理して、あなたのような主義者にぶつけてやります。

人道をはき違えた戦争したけりゃ、過激派同士で永遠に殺し合うがいいです」

機人:「……我々はある任務でここへ来た。

そして任務を達成した後、仲間と共に帰還しようとした。

だが、仲間の1人が突然、暴走したのだ。

我々が止めようとした時には既に遅く、多くが仲間に殺された」

GM:機人は機械の見ためからは想像出来ないほど感情的になり、悲しみと怒りに震えていた。

機人:「暴走した1人を殺した後、また同じような症状を起こして暴走するものが現れた。

仲間達は疑心暗鬼になり、まだ正常な者が少し不審な行動を取っただけで処刑していった。

我々は、仲間に殺されて、仲間に殺される前に、仲間を殺した」

セラマニア:「…………原因は、判ったのですか」

機人:「解らない。ただ、その男が持っていた特殊な装置が原因だとは思うが……」

セラマニアAI:「それは、どんな?」

機人:「詳しくは知らないが、おそらく我々のメインシステムに干渉する類の物だ」

セラマニア:「……機人の脳を狂わせる装置……そんな種族の存亡に関わる事態を人間に話してくれた事、心より感謝します。

私はこの件を、信用出来る者が見つかるまで一切公言しないと誓います」

機人:「貴様の言う事、全て肯定するつもりはない。

だが私を殺す前に、最後の願いを聞いてくれ。

私の願いは……機人でも人間でもいい。

死にゆく私を慰めてくれる誰かが欲しい。

暴走の問題は、私がどうにかするには重すぎる。

疲れたんだ……せめて誰かに看取られて、今までの人生を褒められながら死んでいきたい……」

セラマニア:「そうですか…………あなたのお名前は?」

機人:「私は、『Y2TM-レキト』と言う。

意味はY2が形式番号、TMが苗字、レキトが名だ」

セラマニア:コックピットから降りて、ザイネに耳打ちします。

「テーザー銃は、機人に聞きますか?」

ザイネ:「そうだな、効果は薄いだろうが、一応効くだろう」

セラマニア:「死なないんですね?」

ザイネ:「ああ、機人はそれぐらいの電気じゃ死なない」

セラマニア:ではレキトに近づき、彼を抱きしめる。

「レキト、今までよく頑張りましたね。

 他の者が……機人も人間も、誰が何と言おうと、私は今のあなたの行為を認めます。

 きっと今までも、やりたくて出来なかった事、何かをやろうとしても達成出来なかった事があったでしょう。

 でもあなたの人生には、ちゃんと意味がありましたよ」

レキト:「ありがとう、ありがとう……。

君の言葉は、天使のようにとても暖かい。

もうすぐ僕は死ぬというのに……」

セラマニア:「そうですね、でも良いんです。

これがあなたにとっての答えなのですから」

と言ってテーザーをレキトに撃ち込みます、気絶しますか?

GM:セラマニアがテーザー銃をレキトに放ち、それは命中する。

レキトは一瞬痙攣し、そのまま動かなくなる。

機能停止してはいない、人間でいう一時的な気絶状態であろう。

セラマニア:気絶しなかったら「甘ったれんな!」って引っぱたいてごまかすつもりでしたが、出来ればそれはやりたくなかった。

私にはこの人の気持ちが分かりますから。

でも残念ながら私は天使じゃなくてヴァルハラに誘う役目の方が合ってますからね!

食料や修理工具に加え、手紙を置いておきましょう。

『死ぬまで戦え! この手紙をレキトが見た時私達がどうなってるか知りませんが、私はちゃんと救われましたよ! ~地獄の使者セラマニアより~』

おーけー、コレデヨイ。

ザイネ:「セラマニア、お前は優しいな」

セラマニアAI:「いえ、そんな事はないですよ」

ザイネ:「いや、そんな事あるさ」

セラマニア:「この人ほどじゃ……いや、別にレキトさんは優しい人でも良い人でも無かったですね。

でも最後の最後でちゃんとやる事やれたので、一回出来たならもう一回出来ますよ、ちゃんと死ぬまで生きて?」

セイルーク:「うん……そうだよね……」

アルマージ:「手紙置いてるとこ悪いが、こいつは町へ連れて行かないのか?」

セラマニア:「セイルークみたいに見た目人間ならともかく、明確な敵性国である機人を町に入れてもノプロイドと同じ扱いを受ける可能性があります。

だったら同族の元へ帰るなり、一人で放浪した方がマシです。

もちろん町に来て私を頼ってきたら、人間を敵に回してもこの人を助けますよ。

私はちゃんとやる事やってる人の味方です。

……私が今の所何も出来てないですからね! 私に代わってやるべき事をやってくれる仲間は大事にしますよ!」

バズ:「正直それはどうかと思うが……まぁ俺も出来る限り協力するぜ」

ザイネ:「何も出来てないって事はないぞ、それはオレの台詞だ」

セラマニア:「じゃあ5人の力が合わさって足し算を掛け算にするしかありませんね」

アルマージ:「俺も入ってるのか、その掛け算が1×1の繰り返しじゃなきゃいいがな」

セラマニア:「上手い事言いますね、ナイフでMDに突っ込む変態のくせに」

アルマージ:「うるさいわっ! 好きであんなことしたわけじゃない!」

GM:では、セラマニア達がMD用扉の奥の方を確認すると……そこには大きな空洞があり、そこに大量の機人が並んでいます。

ざっと見て50体ぐらいでしょうか? 全てが機能停止しており、ノプロイドによって食い荒らされたと分かります。

他には何もありません。

セラマニア:「裏口があったわけじゃなく、ノプロイドを閉じ込めておく場所……もしくは暴走した機人の処刑場でしょうか。

レキトさんに色々聞きたいところですが、彼も全部は話してくれないと思いますし、

本当に頭ねじ切って解析するのは出来ればしたくないですね。

村の襲撃を考えるとそうも言ってられないので、皆さんがやるというのなら止めませんけど。

ザイネ:「しかし、この光景を見ると、レキトを完全には信用出来ないな。

奴はノプロイドを操っていた可能性が高い。

そして、この機人達はおそらく、レキト達が何かしらの実験の為に集めたものだろう」

アルマージ:「その暴走に関わる装置の詳細が分からん事には、今ここで答えは出せん。

レキトを殺すか捕虜にするか……か。

俺はレキトを殺したいと思っているわけではないが、村が滅ぶ可能性があるとなればな……」

セラマニア:「バズさんとセイルークはどう思います?」

バズ:「そうだな、あの男は怪しく見えるが……。

だが、だからといって殺すのが正しいとは思わない。

それに、レキトは悪い人間ではない気がするんだ。

何というかな……、悪人特有のオーラがないんだよ」

セイルーク:「確かに、村を襲ったりするのは許せないです。

でもこの人、「この惑星に用はない」「任務でここに来て、達成した」って言ってました。

もしかしたら機人達がここに居る理由は、単純に帰れなくなってるのかもしれないです。

このレキトさん達だって、ただ何かに利用されていただけかもしれません。

助けてあげないと!」

セラマニア:「では書置きに追記しておきましょう。

『我々は村が襲撃される事を既に突き止めている、機人が何かに困っているというのなら停戦し、協力する。

 もしその気があるなら、セラマニアの名を出して交渉しましょう。

 私は一介の傭兵に過ぎませんが、戦わずに済むというのなら協力は惜しみません』」

……と、書いておきます。

後は辺りに何か情報はありませんか?

GM:はい、では奥のほうには何もありませんでしたが、探索の結果データチップを手に入れました。

ザイネの携帯端末で解析すると、日誌のようなものが書かれていました。

そこには機人の一人が書いた、例の『機人の脳を暴走させる装置』についての事が書かれています。

内容はそれほど多くありませんが、重要なデータでしょう。

後は何も見つかりません。

セラマニア:コピーは取れます?

GM:何らかのプロテクトがかかっているらしく、ザイネでもそれは無効化出来ません。

データチップそのものを持っていく必要があります。

セラマニア:取っていったら証拠が残ってしまいますが……スクラップの中から機人の頭だけ取り出して、後は破壊しましょう。

ノプロイドと戦って一緒に燃えたという事にすれば、例えバレても時間は稼げるはずです。

レキトさんの立場もあるでしょうしね。

ただ、対機人らしきノプロイドは数体ほどバックパックに入れて持っていきましょう、解析したい。

GM:了解、それじゃあデータチップとノプロイド数体を確保しつつ、証拠隠滅作業を行う。

主に作業をするのはパワードスーツを着たバズだが、彼は疑問を口にする。

バズ:「さっきのレキトの話だと、村を襲うノプロイドはこの対機人用じゃなく暴走装置が関わった何かになるのか?」

セラマニア:「分かりません……全くの推測ですが、謎の飛行戦艦とロボットについてはその暴走装置が関わっているんじゃないでしょうか。

機人が任務を終えているのなら、謎のロボットを使って破壊活動をする理由がありません。

まぁあのデータチップに書いてあるかもしれませんが」

バズ:「ザイネ、読み終わったんだろ?」

ザイネ:「ああ、オレの端末に書き写しもしたが、隠しファイルがあるかもしれない。

やっぱりチップごと持っていった方がいいだろう。

内容は…………後で話す」

GM:そして証拠隠滅作業が終わり、データチップとノプロイドを確保して町に帰還します。

セラマニア:あっ、ちょっと待って下さい。

撃破したソービ・タイプとノッキ・タイプの中で無事な部品はありますか?

GM:ソービ・タイプの中で無事な物はありません。

武装については、ビームキャノンとガトリングガンが二門ずつ損傷した状態であります。

スクラップとして売る事は出来るでしょうが、修理は不可能でしょう。

セラマニア:謎の飛行戦艦を敵の武器で撃ち落とすっていうのをやりたかったんですがね。

ノッキ・タイプは?

GM:はい、そちらも損傷が激しく、まともに動かせる機体は一つもありません。

こちらもスクラップです。

セラマニアが倒した方はコックピットを貫かれただけでしたが、レキトが全て破壊処理をした様子で使えるパーツはありません。

セラマニア:なら仕方ない、何も持って帰らず彼に返しましょう。

 

GM:では町に帰還して、あなた達はギルドへ報告する事でしょう。

その前に道中で、ザイネが見つけた『機人の脳を暴走させる装置』について説明します。

ザイネ:「書かれている事によるとだな、機人達は元々任務でこの惑星ミクスに来た。

任務内容は『人間の惑星、ミクスに逃げ込んだとある人物とその一味の殲滅』だったようだ」

GM:ザイネが得た情報によると、その一味とは機人の脳を暴走させる装置を開発した機人の科学者達。

ザイネ:「大部分が軍人で構成されてたが、レキト達の部隊は傭兵も交じってたようだな。

ちなみにこの日誌を書いたのは機人の軍曹で、レキトは軍人の中尉だと書いてある。

相手が装置を開発した科学者だという事は部隊長すら知らなくて、暴走事件が起こった後に判明したらしい。

どうやらその装置の開発には機人の脳が必要だったらしく、殺して奪った脳を使って暴走装置を作り……というのを繰り返していたらしい。

機人の暴走はその装置を破壊するまで続く。

装置の大きさは掌サイズで、ポケットに入る程度だ。

遠隔式で、一度起動したら電波が届かなくても暴走は続く。

だが装置自体を破壊すれば暴走は治まる、何故そうなるのかは書いてないな。

セラマニア:「謎のロボットや飛行戦艦については書かれていませんか?」

ザイネ:「ああ、書いていないな。

だが、暴走したままの機人が居る事が書いてあるから、もしかしたらそれかもしれない。

ちなみにあの対機人っぽいノプロイドについては書いてある。

その暴走装置をノプロイドに使った結果、不規則な動きを繰り返すようになっちまったらしい。

別に全部が対機人になるってわけじゃないそうだが、あの閉じ込められてたノプロイドはそうなったらしいな。

ちなみにあの中で死んでた機人も暴走して、破壊処理するしかなかった奴らしい。

身内で殺し合った後、暴走した機人とノプロイドは扉についてたダストシュートっぽいやつからあそこに放り込んだ事が書いてある」

セラマニア:「レキトさんと話してなかったら裏付けが取れませんでしたが、話は事実っぽいですね」

ザイネ:「で、レキトやこの軍曹が町の襲撃に関わっているのも事実だ。

あの洞窟は新しい前線基地というより、前々からそこで活動していたらしい。

町から1時間なのに人間共は気づかなかったんだと。

あいつらの任務はダッシャーとノプロイドの監視だ。

町を襲う理由は……なんでも、人間の正規軍がミクスを拠点にして他の機人族惑星への侵攻作戦を行う為だそうだ。

軍曹もレキトも詳しい事は知らないが、そういう計画があるらしい。

こいつらは孤立しているが、少しでも正規軍の目を引き付けようとしたんだと。

謎の飛行戦艦やロボットの詳細については書いてないが、最近人間の村が次々潰されているのを見て

『この辺りにもそのうち奴らが来るだろう』と判断して、戦力を集めようとしていたらしい。

……ここが分かんねぇな。

町への襲撃に関わってダッシャーについても書いてあるのに、あの飛行戦艦と謎のロボットについては書いてない。

セラマニア:「そこら辺は情報が元々足りないですし、軍曹一人の日誌で判断するべき事でもないですね。

……さて、どうしましょう。

私は機人の暴走装置について話さないと約束しました、例え命を懸けてもです。

もし皆さんがこのデータチップをギルドに渡すというのなら、私は今すぐレキトさんの所へ戻って彼と共に生きます。

私は失敗も押し付けもしますが、人として約束は守りたいのです」

ザイネ:「まぁ、オレ達もこんな情報は手に余る。

これをギルドや軍に報告したからって、オレ達がどうなるわけでもない、むしろ厄ネタだ。

そりゃあ、こういう装置を軍が使ったら人類が圧勝するだろうが……人間をコントロールする洗脳システムに化けられても困る」

バズ:「俺達とレキトで揉み消した方が良いんじゃねぇの?」

アルマージ:「あいつが自殺せず、帰還して上に報告する可能性はある。

機人の上層部は科学者を始末したが、暴走装置自体の研究と改良はするんじゃないか?

そしたら人間だけをコントロールする機械を機人のみが持つ、それはマズイ」

セイルーク:「そうだね。

でもその装置を作った科学者はもう居ないんだし、実際にそういう事態になるまではそのデータチップは隠しておくべきじゃないかな」

ザイネ:「そうだな。

とりあえず、このデータチップはオレが個人的に解析を続ける。

まだ何か分かるかもしれないからな。

ギルドへは……ちょっと待て、これそもそもギルド通した依頼だったか?

アルマージからの直接依頼だった気がするが」

アルマージ:「……そういえば、メモは渡したがギルドへ依頼を出してないし報酬の話もしてなかったな……」

セラマニア:「よし、揉み消しましょう。

調査の結果、謎のMDと戦いはしたが機人関連は見ていません。

ブラボッドも行方不明のままです、何の成果も得られませんでした、何も問題はないですね!」

アルマージ:「いや、あるだろ……。

まあいいか、じゃあそういう事で頼む。

報酬は……そうだな、修理費と弾薬費は俺が払うよ」

セラマニア:「私の盾吹き飛んだんですけど」

アルマージ:「分かった、それを新しいの買ってやる」

セラマニア:「わーい」

GM:ではそんなこんなで皆さんは町に帰還しました。

ギルドへはその辺りを報告し、アルマージとは連絡先を交換しました。

そしてあなた達は一週間後の襲撃に備える事になるでしょう。

果たして謎の飛行戦艦と機人達との関係は……

 

~残高~

30万ムイン

 

~所持品~

セラマニア:

『イプシロン』(14メートル級MD)

『チェルヴィスター75拳銃』(7.5ミリ弾、装弾数10発)

アサルトライフル(グレネード付き)

テーザー銃

フラグ、EMPグレネード

 

イプシロン装備:

ハンドガン

ブレード

腰部レーザー

左腕部機関砲

シールド・ディフレクター

物理盾

ダメージコントロールシステムL1

リペアキット L1

パワーパック L1

センサーL2 

通信機L2

ジェネレーター L2

火器管制システム L2

 

 

ザイネ:

『15ミリマシンガン』

アサルトライフル

テーザー銃

フラグ、EMPグレネード

 

バズ:

『7ミリレールライフル』

『アイレッティKSS2ハンドガン』(7.5ミリ弾装弾数12発)

テーザー銃

フラグ、EMPグレネード

 

セイルーク:

『RT‐6Pスピアディア』(8メートル級MD)

ナイフ

小型サブマシンガン

フラグ、EMPグレネード

 

スピアディア装備:

マシンガン

ビームダガー

各種L1装備

 

 

その他:ダッシャーの14メートル級MD(拠点)

ダッシャーの大型トラック(拠点)

ツヴァイハンダー対戦車ミサイル

歩兵用バズーカ

 

GM:……そんなわけで第三セッション終了です、お疲れ様でした。

次回は第四セッション、その名も…… →ここをクリック

セラマニア:おい閲覧数稼ぎ止めて下さい、ウチそういうのやってないんで。

GM:うむ、了解した。

では第四セッションを始めるぞ。

 

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