スペランカーな天才バッター   作:RUKA1235

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モチベーションが上がらず、役1ヶ月半ぶりの投稿です。

これからはできるだけ早く投稿したいと思います


初戦

「これより、全国高校野球選手権大会 東西東京大会を開催いたします」

 

 明治神宮野球場では、全国高校野球選手権大会 東京都大会の開会式を開催していた。

 

 東西250校が一同に集まっていた。

 

 これから3週間足らずで、選ばれる代表校は2校。

 

 

 これから、名門復活に向けての青道高校の夏が始まる。

 

 

 

 

 青道高校の初戦の相手は米門西校となった。

 

 米門西高のデータを試合を見に行ったメンバーが発表していた。

 

 エースはサウスポーの菊永

 

 球速はよくて130km後半で、変化球はカーブとスライダーでコントロールはそこまで良くない

 

 打線はバントを多用していて、守備も硬い。

 

 ワンチャンスをしっかりモノにして、硬い守備で守りきってきたチームだ。

 

 データの発表が終えると、片岡が話を始めた。

 

「向こうは先に一勝をあげ、勢いに乗っているはずだ。油断だけは絶対にできん。どんな相手だろうと全力で挑め。そうすれば自ずと勝利はついてくる!!」

 

「「はい!!」」

 

 片岡はチーム全体に言葉をかけ、選手達はそれに声を上げて答えた。

 

 そのまま片岡は、

 

「それから初戦の先発だが……」

 

 初戦の先発を発表しようとした。

 

 それを聞いた川上を顔を固くさせ、沢村は聞き耳をたて、降谷はいつも通りで聞いていた。

 

「1年降谷 お前で行く」

 

 片岡がそう言うと、選手達が降谷の方を向いた。

 

「初戦の大切さは十分にわかっている。だが今年の夏を勝ち上がるためには継投せざるおえない」

 

 そう言い、先発に指名されなくて、顔を下ろしていた川上に試合中いつでも行けるように指示を伝え、お前の力が必要と告げた。

 

 片岡はリリーフ経験が豊富な川上を後ろに持っていくことで、自分の役割を認識させ、スタミナに不安がある降谷を安心してマウンドに立たせようとしていた。

 

 

 

 そのすぐ後、片岡に何も言われなかった沢村が、

 

「自分もいつでも行けるように肩を作っておけばいいんスね!」

 

 そう声を上げたが、

 

「まぁ……そうだな」

 

 そう小声で言われていた。

 

 

 

 

 翌日

 

 青道高校対米門西高は府中中央球場で始まろうとしていた。

 

 青道高校のスタメンは

 

 1番 ショート倉持

 

 2番 セカンド 小湊亮

 

 3番 センター伊佐敷

 

 4番 ファースト 結城

 

 5番 サード 増子

 

 6番 キャッチャー 御幸

 

 7番 レフト 鹿野

 

 8番 ライト 白州

 

 9番 ピッチャー 降谷

 

 涼太は7番レフトでスタメンとなった。

 

「今日は出れるだな」

 

 ベンチに座っていた涼太に白州が話しかけてきた。

 

「けどその代わりに準々決勝まではは出さんって言われたよ」

 

「そうか。まぁ監督もお前の腰を心配してくれてるってことだろ」

 

 少し拗ね気味の涼太を見て、苦笑いしながらフォローをする白州だった。

 

「まぁそれも今日勝たないと意味は無いからな」

 

 そう言って涼太が、グラウンドを見た。

 

 マウンドに立っていたのは左のエースでは無く、右ピッチャーでしかもアンダースローだった。

 

 クリスが言うには、1年時には投手として公式戦出場の記録はあるが、それ以降は出場記録は無い

 

 なのでこの夏のためにアンダースローを習得してきたかもれしれないと言う。

 

 そのアンダースローに対してリードオフマンの倉持が打席に向かった。

 

 倉持はリードオフマンの役割である、出塁することと、データの無いピッチャーをいきなり打ちに行ってもと考え見送ると、

 

(遅っ……)

 

 思わずそう思ってしまうほどのスピードだった。

 

 そのまま2球目も見送り、カウントは0ー2になってしまった。

 

 そして3球目は低めのゾーンギリギリと判断して、振りに行ったが、低めに沈んでいった。

 

 

「スライダー? それともカーブ?」

 

 ベンチに戻ってきた倉持に涼太が聞くも、

 

「遅すぎて分からなかった」

 

 そう答えられた。

 

「ワンバンのボールもきちんと対処出来てたから、急造バッテリーでも無いっぽいしな」

 

 2番バッターの亮介は引き付けすぎて、サードライナーとなり、3番の伊佐敷は芯で捉えて、ライト方向に強烈の当たりを放った。

 

 しかし右打ちが得意である伊佐敷を研究していたため、ライトは深めに守っていたため、ライトフライとなった。

 

「先制点欲しかったなー」

 

「まぁこれはしょうがないな」

 

 ベンチの前で白州と涼太は苦々しい顔をして話していた。

 

「けどまぁ……」

 

 だが、涼太はすぐに顔色を変えてマウンドを見た。

 

「うちの怪物なら大丈夫でしょ」

 

 

 

 ズドォーン!!! 

 

 

 降谷が投げた1球目はすざましい威力でバッターボックスに迫っていき、高めに浮いたものの、バッターは思わず振ってしまった。

 

 その威力に観客は湧き、米門西高は恐怖を抱いた。

 

 そのままその回は三者連続三振となり、米門西高に行きかけた流れが、青道に戻ってきた。

 

 

 2回の表

 

 4番の結城が打席に入ると、ショートがセカンドベース近くまで移動している、極端な右シフトをしてきていた。

 

 それに対して、少し話していた選手達に片岡が、

 

「お前ら 結城の打席をよく見ていろ」

 

 そう言った。

 

 1球目を反応もせずに見送り、2球目

 

(やばっ 少し中に入った……)

 

 ドン!!

 

 強烈な打球がライナーでセカンドの横を抜けて行き、ツーベースヒットとなった。

 

「大きな当たりは必要ない。強い当たりで相手の守備を打ち砕け!」

 

 

 

 5番の増子は右に流すと、一・二塁間を抜けて行き、ノーアウト一・三塁となった。

 

 そして次のバッターはチャンスに強い御幸

 

 その御幸がインコース低めのボール球を打ち、ライト線に飛んだ打球でサードランナーはホームに帰り、さらにノーアウト二塁・三塁となった。

 

 

 そして次のバッターは……

 

 

「7番 レフト 鹿野君」

 

 そうアナウンスされると球場が大きく沸いた。

 

「鹿野ー!」

 

「打てよー!」

 

「涼太君ー!!」

 

 

 

「……凄い」

 

 ベンチにいた降谷はこの歓声を聞いて驚いていた。

 

「凄いだろ。この歓声は」

 

 降谷に倉持が話しかけた。

 

「あいつは去年の夏から試合に出てて、えげつないバッティングをしてたからな。あいつが試合に出ると毎回こんなんだよ」

 

 倉持はそう言いながら、グラウンドを見た。

 

 

(決めていいですよね?)

 

 涼太は片岡にアイコンタクトをすると、片岡は頷いた。

 

 

 

(こいつはこのチームで特に警戒しないとダメなバッターだ。気合い入れろよ! お前ら)

 

 米門西高の監督はそう思い見ていた。

 

 涼太は初球から全く手を出さず、カウントは1ー2と追い込まれていた。

 

 そしてピッチャーが投げたボールはアウトコース低めの絶妙なコースだった。

 

(よし! この球なら打ち取ることができる!)

 

 キャッチャーがそう思うほどの完璧なコースだった。

 

 

 カキーン!! 

 

 その球を涼太はレフト方向に打ち返した。

 

(レフトフライだ!!)

 

 観客もそう思った打球はだんだんと伸びて行き、

 

 ドン!! 

 

 スタンドに吸い込まれて行った。

 

「ちょっと遅かったかな?」

 

 驚いている米門西高のナインを横目にダイヤモンドを回りながら、涼太はそう呟いた。

 

 

 

 

 その後青道は得点を重ねていき、3回まで降谷が投げた。

 

 そして4回に沢村が登板して、ランナーこそ出したものの、バント処理でファーストランナーをアウトにして、無失点に抑えた。

 

 最終回には川上が危なげなく抑えた。

 

 その結果、青道高校は初戦を5回コールドで勝利した。

 

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