スペランカーな天才バッター   作:RUKA1235

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また間隔が空いてしまいました・・・

今回は3ヶ月・・・

申し訳ありませんでした・・・

それにいつの間にかUAも30000越え、お気に入りももうすぐで200!

本当にありがとうございます!!




勝者と敗者

 試合は4回。

 

 バントの構えなどで揺さぶられも先頭打者を気力で三振を奪うも、限界になって四球を出してしまった降谷に変わってチームメイトから驚かれながらマウンドには沢村が向かった。

 

 降谷は中々マウンドからは降りなかったが、沢村の説得によりマウンドを降りた。

 

 そして降谷の気持ちを受け取った沢村は、タイミングが取りにくい変則フォームで明川の打者をことごとく詰まらせ、無失点に抑えてベンチに戻って行った。

 

 その裏、

 

 先頭打者は3番の伊佐敷。

 

(1年の小僧が気持ちを見せやがったんだ…… 3年の俺達がこのまま黙って見てるワケにはいかねーだろ!!)

 

 その強い気持ちで打席に入る伊佐敷を見た楊は、

 

(2巡目のクリーンナップ。ここからはより厳しく攻めさせてもらう)

 

 初球はインコースの高め、顔の近くのボール球だった。

 

 それには伊佐敷も驚いたが、

 

「な、め、てんじゃねぇぞオラァ!」

 

 そう叫びながらぶったぎった打球はレフト線長打コースに飛んだ。

 

 次の打者は4番の結城

 

 キャッチャーには歩かせてもと考えていたが、楊は、

 

(どんなに優れた打者であろうと10割打てる打者はいない。コントロールミスさえしなければ……)

 

 そう思い投げたボールはアウトコースの低め、

 

 ドン! 

 

 そのボールを逆らわずに打った強烈な打球は、一塁横のファールとなった。

 

 楊は改めて打席の結城を見た。

 

 すると、1打席目の残像が頭の中に蘇ってきていた。

 

「ボールファ!」

 

 結城のスイングに呑まれた楊はこの試合初めての四球となった。

 

 

 チャンスで迎えた、5番の増子は送りバントで1死2・3塁になりチャンスに強い御幸が打席に入った。

 

 御幸は結城の打席で見せた動揺を見て、叩くのはここしか無いと感じていた。

 

 楊は内野陣にサインを出すと、内野は前進守備をしてきた。

 

 1点も譲る気は無いシフトをしてきた明川を見て御幸は、

 

(ヤロウ……狂い始めた精密機械を強引に修正するつもりか……4番を歩かせようが後ろを抑えれば問題ない……まるでそう言わんばかりだな。おろしれぇ!!)

 

 右投手の視線に入る楊の気を少しでも逸らそうとして、伊佐敷がスタートの構えを見せるが、楊は開き直ってホームに投げ込んだ。

 

 初球はストライクゾーンギリギリをかすめるカーブ。

 

 2球目はインハイにストレートをファール。

 

 3球目は高めの釣り玉に手を出してしまい、ファール

 

 ここまで四隅に散らして投げてくる投手は御幸も見た事も無く、受けて見たいと思っていた。

 

(次が4球目。俺がもしこの投手をリードするなら……)

 

(遊び球はいらない)

 

((勝負はアウトローへ変化球!))

 

 カキーン! 

 

 御幸の予想通りに来たボールを打った打球は、左中間に飛んで行った。

 

 結果2点タイムリーとなり、同点となった。

 

 

 

 

 

 その後、白州のスクイズを楊がクラブトスでホームでアウトにしてその回は同点で終わった。

 

 青道は沢村がテンポ良く投げ込んでいき、変則フォームにタイミングが合わずに抑えていき、

 

 明川の楊はピンチを向かえながらも抑えていき、6回終了時2対2で進んで行った。

 

「小湊。鹿野を呼んでこい」

 

 片岡に声をかけられて涼太に声をかけに行こうとすると、

 

「それと、お前も代打の準備をしておけよ」

 

 

 

 

「青道高校 選手の交代をお知らせします。8番坂井君に変わりまして、小湊春市君」

 

 坂井に変わって打席に入った小湊はベースに覆い被さるように立った。

 

 それを見た楊はセットポジションに入り、ネクストバッターズサークルを見ると、

 

(ここで出てくるか……)

 

 そこには涼太が準備をしていた。

 

(このチームで4番と並んで警戒しないといけない打者がここで来るのか……。なおさらこの打者を抑えなければ!)

 

 そう思い投げたボールはインコースの低めだが、小湊は足を開いて難なくレフトに打ち返した。

 

 

 一塁ベース上で赤面しながらガッツポーズをしている小湊は、打ったボールについて考えていた。

 

(今のボール、あの投手からしたら少し甘めのコースに入ってきた。やっぱり鹿野先輩を気にしたんだ )

 

 

(ネクストが気になって少し甘くなってしまった……ここからはさらに気をつけていかなければ……)

 

 そう考えホームを見ると、打席には沢村が入っていた。

 

(! なるほど……そう言うことか……)

 

 

「上手いこと行ったな」

 

「あんまり納得はしてないんだけどね!」

 

 ベンチの中に戻ってきた涼太に御幸が声を掛けた。

 

「けど楊もお前を意識して少しボールが内に入ったんだ。それだけでもお前の仕事だよ」

 

 そう言われたが涼太は拗ねたまま、ベンチ裏に入って行った。

 

「相変わらずだな」

 

 それを見ていた白州が御幸に声を掛けた。

 

「あいつのワガママはいつになったら治るんだろうな」

 

 

 一方、試合は沢村が絶妙の送りバントをして、1死ランナー2塁になった。

 

 

 次の打者は1番の倉持。

 

 

 倉持は片岡に打席に入る前に呼ばれて声をかけられていた。

 

 

(いいか……この終盤相手の守備にも相当プレッシャーがかかっているはずだ。フライだけは絶対に打つな。右方向にゴロを叩きつけろ!)

 

 カキーン! 

 

 倉持は指示通りにアウトコースのボールを強引に右方向に叩きつけた。

 

 その打球はファーストが処理しようとすると、倉持の足に動揺して、捕球ミスをしてしまった。

 

 これで1死ランナー3塁・1塁となった。

 

 2番打者の亮介が入ると、初球はいきなり倉持がスタート。

 

 それを見た捕手が2塁に送球しようとしたが、

 

「投げるな!」

 

 楊が声を出して送球を止めさせた。

 

 この間に倉持は2塁に滑り込み、これによって1死ランナー2・3塁となった。

 

(これでいい! 1塁でチョロチョロされるよりこっちの方が勝負に集中できる)

 

 この状況になって、明川は伝令によって間をとった。

 

 その伝令で明川の選手達に楊は、

 

「俺はバックを信じて投げるぞ……」

 

 そう呟く。

 

「しゅ……舜」

 

 明川の選手達はそれを聞いて少し驚いた。

 

「ここで打たれてゲームを決められるか……それとも凌ぎきってチャンスを待つか……このギリギリの緊張感こそが野球の醍醐味だと思わないか!?」

 

 楊の言葉を聞いた明川の選手達は笑みを浮かべながら守備位置に戻って行った。

 

 そして揚が投球モーションに入ると、3塁ランナーがスタート、そしてバッターの亮介はバントの構えをした。

 

(スクイズ!?)

 

 それに投げる寸前に気付いた揚はなんとかアウトコースの高めにボールを外した。

 

(外され……)

 

 外されたことに対して青道ベンチは驚き、

 

(捕ってくれ関口!)

 

 楊はキャッチャーの関口が捕球する事を祈る。

 

(兄貴!)

 

 そして3塁ランナーの春市は兄の亮介がバットに当てることを祈った。

 

 

 カン! 

 

 ウエストされたボールを亮介が飛びながらなんとかバットに当て、ピッチャー前に転がした。

 

(あ、当てるこれを……)

 

 ピッチャー前のゴロを揚が捕球した瞬間に、3塁ランナーの春市がホームイン。

 

(やられた……くそっ……)

 

 悔しさを心に抱きながら揚がファーストに送球した。

 

「! バックホーム! ランナー3塁回ってんぞ!!」

 

 2塁ランナーの倉持が送球の間に3塁を蹴り、ホームに向かって走っていたのだ。

 

(マジかよ…… スクイズで2点もやれるか!)

 

 ファーストがベースから離れ、少し前で捕球。

 

 その勢いのままホームに送球。

 

 しかし倉持の足がキャッチャーのタッチを躱して、ホームイン。

 

 この走塁にスタンドは湧く。

 

 その隙に亮介はセカンドに進んでいた。

 

 これで4対2。

 

 青道がこの試合、初めてリードを奪うことになった。

 

 この結果に青道ベンチ、スタンドは盛り上がっていた。

 

 春市は沢村と降谷に、倉持は御幸と白州に迎えられていた。

 

(どんな球にも対応してくる打撃技術に打撃と一体化した攻撃的走塁。これが日本の野球レベル)

 

 揚は心の中でそう考えていて、顔には笑みがあった。

 

 なぜなら、

 

「バカヤロォ。まだまだ終わらしやしねーぞ!」

 

 この後には青道の誇るクリーンナップが続くからである。

 

 

 

 

 

 

 9回表

 

 マウンドには川上が上がっていた。

 

 五番の揚には二塁打を打たれたが、それ以外を完璧に抑えて、最後の打者もアウトコースのストライクからボールになるスライダーで空振り三振。

 

 これにより青道高校は準々決勝進出となった。

 

 

「8対2で青道。礼!!」

 

「「したぁあ!!」」

 

 

 礼が終わり、両チームベンチに戻ろうとしていた。

 

「お前との勝負楽しかったぜ。揚!」

 

 御幸が揚に声をかけていた。

 

「また来年な……」

 

(来年か……)

 

「フン…… 首を洗って待ってるんだな」

 

 そう言い残してベンチに戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 




主人公全然出てこないし・・・
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