スペランカーな天才バッター   作:RUKA1235

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久しぶりの投稿になります。

この作品のリハビリ的な感じで、ちょっと短いです


実戦感覚

 カキーン

 

 まさかの市大三校の敗戦の翌日、涼太は早朝から室内練習場で打っていた。

 

 

「……金丸! 次で最後」

 

「はい!」

 

 カキーン! 

 

 同室の後輩である金丸にスローボールを投げてもらい、涼太は遅いボールで自分のタイミングを体に染み込ませていた。

 

「ごめんね金丸。いつも付き合ってもらって」

 

「いえいえ! いつも自分も打たしてもらっているので気にしないでください! 。それに俺の方が先に打たしてもらって、量も俺の方が多いので涼太さんに気を遣わしているんじゃないかって……」

 

「そんなの気にしないでいいのに。気は早いけどお前も新チームのメンバーなんだから」

 

 2人で喋りながらグラウンドに向かうと、グラウンドが盛り上がっていた、

 

 

 

 

「どうしたんですか?」

 

 グラウンドに入り、涼太が3年生に盛り上がっている理由を聞くと、薬師の4番の轟雷市とその監督である轟雷蔵が西東京で相手になる投手は成宮鳴しかいないと言ったのをたまたま1年3人組が聞いていたのだ。

 

 その言葉を聞いた沢村 降谷は朝から走り込んでいて、小湊から聞いた3年生(特に亮介 伊佐敷 結城)が感情を表に出していた。

 

「へぇー 対した自信だね。どう思うよ? 正捕手さんは」

 

「俺に言われてもな……」

 

 事情を聞いた涼太はニヤニヤしながら御幸に関わりに行った。

 

「哲 伊佐敷 増子 それに涼太。試合までの3日間シートバッティング方式で俺と勝負してくれないか?」

 

 今までベンチに座って俯いていた丹波が声をかけたのは青道打線の中心バッターだった。

 

「実戦感覚を今すぐ取り戻したいんだ」

 

 丹波の表情には市大が敗れて、幼なじみとの対決を叶わなかった悔しさは無く、気合いが入った表情だった。

 

「…………はははははっ俺達と勝負!? 良い度胸じゃねぇか! 俺ァ好きだぜそーゆうの。ただし手加減はできねぇけどな! 特にこの男!!」

 

 そう言って伊佐敷は結城を指さす。

 

「ああ、分かっている。真剣勝負で頼む」

 

「丹波さん俺も打っていいんですか?」

 

 指名された4人の中で1人だけ2年の涼太が気になり聞く。

 

「ああ。お前も本気で来てくれ」

 

 そう言って丹波はマウンドに向かう。

 

「おっしゃああ、練習まで1時間ある! 今すぐやるぞ!! 手ェ空いてる奴ぁ守備につけ!」

 

「「はい!!」」

 

(今まで市大戦を目標に調整してきただけに丹波さんのモチベーションが心配だったけど……これなら問題なさそうだな……あとはボールの状態だけか…… それに……)

 

「じゃあ俺最後打ちますねー」

 

 御幸の視線の先には準備をしている涼太の姿があった。

 

(薬師の主砲 轟雷市 あいつに1番似ている打者はこのチームだったら涼太だ。恐らく轟は来たボールに反応して打っている。涼太も基本的には天才的なセンスと反応で打ってくる打者。涼太には丹波さんだけじゃなくて他の3人にも投げさせてもいいかもな)

 

 

 マウンドに丹波が上がると、守備についた3年・2年が盛り上げ、倉持がランナー、御幸がキャッチャーに入った。

 

「ちょ・何が始まるんスか。おもしろそーなことなら混ぜてください!」

 

 騒ぎを見て、沢村と降谷がランニングを終えて戻ってきた。

 

「沢村ァ! マウンドに上がるっていうなら相手になるぜ! 2人まとめてぐしゃぐしゃのミンチにしてやるけどなぁ! 来いやぁ丹波! まずはノーアウトランナー1塁からだ」

 

 2人は伊佐敷の言葉に震え、伊佐敷が丹波に声をかけてシートバッティングは始まった。

 

 ランナーの倉持が大きなリードを取ったのを感じて、牽制を入れた。

 

「ヒャハ! 牽制は錆びついてないスね」

 

(けど俺……ノーリードでも走りますよ!)

 

 丹波の視線にも倉持が走ったのが入った。

 

「バカヤロオォ!!」

 

 伊佐敷はライト方向に強烈な打球を打ち返した。

 

「エ、エンドラン!」

 

「な、なんでそんな事サインもなくできるんスか!?」

 

「薬師はバントしねーからな!! 気ぃ抜いた球なんざガンガン持っていかれるぞ!」

 

 そして次に打席に入るのが、

 

「次はノーアウト1・3塁だな……」

 

 結城が放つオーラに丹波も笑みを浮かべ、より一層気合いが入った。

 

(こ、この人達マジで手加減知らねぇ……)

 

(次の相手は恐らく薬師。確かに情報量は少ない。カギになるのは丹波さんがどこまで戻って来れるか……そして打線がどれだけ援護をすることが出来るか。いくらウチの投手陣が絶好調でもあの打線は無失点で抑えることは難しい……本調子の真中さんに秋のリベンジをしたかったけど仕方ない。俺もそろそろ調子を上げていかないと……)

 

 涼太は軽くバットを振ろうとベンチの前に出ようとした瞬間、

 

 パカーン! 

 

「うわ3ラン〜!!」

 

「空気読め哲〜!!」

 

「……増子先輩」

 

「……分かってる」

 

 

 

 

 

 




涼太のシートバッテング内容

1打席目 レフト前ヒット

2打席目 ライト線を破る3ベースヒット

3打席目 センターオーバーのツーベース

4打席目 左中間の特大アーチ

御幸 「結局お前もかよ!」

涼太「打ってたらテンションが上がってきて・・・」

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