スペランカーな天才バッター   作:RUKA1235

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実力差

「今日何するかなー」

 

「紅白戦見るのも面白そうだけどな」

 

 この日、1年生対上級生の控えメンバーが紅白戦をする事になった

 

主力メンバーはオフで涼太は御幸と共にグラウンドに来ていた

 

「じゃあ俺は紅白戦見とくわ。どうせ大したこと出来ないし」

 

「涼太がそうするんだったら俺もそうするわ」

 

 涼太は御幸と共に、一塁側のベンチの裏に向かった。

 

 

 すると1年の倉持と増子と同室で、噂の沢村がいた。

 

 その沢村に御幸が声を掛けて、沢村が先輩に対してとは思えない対応をしているのを、涼太が笑っていると、

 

「確かあんたは……」

 

 涼太の事に気が付いた沢村が声をかけてきた。

 

「2年の鹿野涼太だ。君には色々期待してるんだよ」

 

「そうですか! やはりあなたは見る目がある!」

 

(涼太の期待は笑うって事だけどな…)

 

褒めた途端に担ぎ始めた沢村を見て笑っている涼太の言葉の裏を知っている御幸は苦笑いだった

 

 

 

 御幸が沢村のアップに付き合う事になった為、涼太もその場で試合を見ることにした。

 

 

「丹波さん、気合い入ってんなー」

 

 3年生チームの先発である丹波は1年生相手に、大人気ないほどに本気で初回から三者連続三振を奪っていた。

 

「まぁあの人は実力は充分だからな」

 

 それを見ていた涼太達は丹波の事を話していた。

 

「大人気ないと思うだろ?」

 

 御幸が少し驚いている沢村に声をかけた。

 

「確かに入部したての新入生にとって3年生の投げる球なんて未知の速さだし、打球の速さだってハンパねぇだろうよ…… けど3年生にとっては自分の力をアピールできる絶好のチャンスだ」

 

 話している最中にも、1年のピッチャーの投球を3年生が完璧に捉えて、長打にしていた。

 

「相手が1年生だろーと手加減なんて出来るわけ無いんだよ」

 

 3年生がヘッドスライディングをしてセーフになっているのを見て、沢村の表紙が少しが硬くなった。

 

「こういう先輩達を力でねじ伏せる覚悟がねーと…… いつまでたってもエースには」

 

 御幸が話している最中にも、沢村はボールを投げてきた。

 

 

「やっぱだめだ…… 野球は観る側じゃなくて、プレーしないと……」

 

 急に話し始めた沢村を涼太と御幸が見ると、沢村の表情は笑顔だった。

 

 

「へへっ……俺やっぱこの学校来てよかったよ。あんなすごい人たちとバチバチの真剣勝負が出来るんだからな……」

 

 そして沢村はすごくイキイキとした笑顔で叫ぶ

 

 

「早くあのマウンドに上がりてぇ!」

 

 

 

 

 

 

 

 1回の裏が終えると、スコアは12対0だった。

 

「12点で終わったか。もっと広がると思ったけど」

 

 涼太は試合を見ながら、そんな感想を抱いていた。

 

「まぁ一応ウチに来る奴らだからある程度の実力はあるんだろう」

 

 涼太の隣で御幸が涼太に話した。

 

「ある程度の実力って言っても、やっぱり高校生活での2年はでかいね。1年生の顔なんて死んでるからな。もっと開くんじゃね?」

 

 涼太の目線の先には実力差があまりにもあるため、それにやる気を削がれている1年生の姿だ。

 

 

 

 それに対して、沢村が励ましていたが、相手にもされていなかった。

 

 

「ちょっと飲み物買ってくる」

 

 そう言って涼太は、見る価値が無いと判断して少し離れた。

 

 

 

 

「御幸ーお前のも買ってきたぞー」

 

「お! サンキュ!」

 

 10分程してグラウンドに戻ると、上級生が攻撃をしていた。

 

「それでどんな感じ?」

 

「ボロボロだな。沢村も出たけどいきなりバンザイしてたし」

 

「マジで? うわー 見たかったなー」

 

 

 すると片岡が1年生のピッチャーを交代させた。

 

「誰? あの背がでかいの」

 

 涼太は見覚えの無いピッチャーを見て、御幸に聞いた。

 

「昨日食堂でちょっと問題を起こした奴だ。確か名前は……」

 

 

「降谷暁」

 

 

 ガシッ!

 

 

 涼太が次に見た貢献は、降谷が投げ出たボールが浮き上がり、主審をしていて、マスクをしていた片岡の顔に直撃した所だった。

 

 

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