※ドレたそ出ません
しんしんと雪が降り積もる。大きくてふわふわな冷たい雪が、私の体に。いくら厚手のローブやブーツを履いてても
ぼーっと空を眺め船長がカジノから退出するのを待つ。
私の父は海賊だ。踊り子の母にガチ恋して子供を作らせたそれなりにクズな父。でも優しい所もあるし憎み切れない。現に私が外にいるのは"カジノの中は頭ヤバい奴しかいないから入るな"と言われたゆえ。アンタもあたおかだろと内心突っ込んだよ。こんな極寒の外に放置するなよって突っ込んだよ。まぁ、二十年も一緒にいたら情も沸いてしまうか
得意のルーン占いで暇を潰してた頃ドンと豪奢な扉が乱暴に開く。開けた本人は船長で、酒を呑んで真っ赤な筈の顔は青白く今まで見た事のない様子だった
「ラム!中に入れ、おれは今までお前を育ててやっただろ?」
船長の好きなラム酒からとった"ラム"は私の名前。ペットみたいで可愛いから気に入ってる。
それより急にどうしたのだろうか、父がこんな恩着せがましい事を言うのは初めてだ。
ルーンストーンを取り上げ腕を千切る勢いで中へ引きずる。もしかして大負けしたのかな。それで私を捨てるのかな。
予想は的中し船長は目立つのも構わずローブを破りテーブルの向かいにいる男達に私を差し出した。
「踊り子に孕ませた娘だ!頭も良いし魔術が使える!」
「顔は悪くはないが……そんな女で手を打つ事は出来ねぇな」
「くそっ………そうだ、こいつは海賊だがまだ汚れてねぇ!誰にも体を荒らさせちゃいねぇんだ!」
おいこらテメェ何言ってやがる
「それは大変貴重な女だな」
そこ重要なのかよ
じゃあ私はこの見ず知らずの男に汚されるのか。そう思うとふつふつと苛立ちが主張し遅めの反抗期が目立ち始める
『船長、嫌だ』
「おれだってこんな可愛い娘を手放したくねぇさ!けどこれしか無い、分かってくれ、分かるよなァ!?今までおれの言いなりだったもんなァ!」
テーブルに捩じ伏せられ、向かいの男が髪を引っ張り顔を覗き込む。嫌だ、私は父以外の命令を聞き続ける愛玩動物には成りたくない。
否、もう父だったとしても一生ペットのラムとして生きていくのは嫌だ。
テーブルの上にあるカードを床に落とし抵抗するが意味は無い。そりゃそうだ。
手を後ろに組み素線切れしてるロープで縛られる、その時
「その女を賭けて勝負しないか」
明らかに場違いな声がかけられる。
声の主は最近目立ってる"魔術師"バジル・ホーキンスだった。金髪ロン毛が何の用だろうか。というか今私を賭けて勝負しないかって言ったよね。こいつもあたおかじゃん
「テメェこいつが欲しいのかよ」
「運気が上がるからな」
は?
聞き間違いと思ったがバジル・ホーキンスはタロットカードを悪魔の実と思われる能力で空中に広げる。魔術師じゃなくて占い師だっけ
「良いぜぇ"魔術師"さんよ……テメェが負けたら全財産!うちに寄越せ!」
「ゲームの内容はそちらが決めて良い」
煽りがいのない奴だと言い男達は一つのコインを取り出す。私の人生はコイントスで決まるらしい。
というか絶対細工されてる硬貨で賭けをするなんて馬鹿じゃないのか。
女神の横顔を表、葉のリースを裏として_キィンと高く弾かれた
「表」
軌道の頂点まで上がったと同時に賭けの立場を言って男の手に再び戻る。被せた片手をゆっくりとずらし、私は低い位置にいたので見えてしまった。男の手にはリースの面を向いているコインを。
結局こうなるしかなかったのかと諦めた刹那
「はっ」
「表だな」
あろうことか魔術師は男の手を切り落としてコインを転がし奇跡的に女神の横顔を向かせた。男の腕から吹き出る血が私の顔にかかる。
こいつは今何をした?人間の腕を切り落としたのか?こんな賭け事で?
唖然と口を開き固まってると腕を拘束するロープを切られる。私は状況についていけず切り落とされた手とコインをただ眺めた
「来い」
彼の仲間と思われる辮髪の男に体を起こされついて行く。私はこれで魔術師の部下になったのか。あっさり過ぎて実感がない。
カジノの外は先程より強く風が吹雪き寒さに拍車がかかっていた。ローブがないのでなおさら凍え死にそうだ
「待ちやがれバジル・ホーキンス!テメェよくもそんなガキの為にッ」
「おい!うちの娘を返せ!」
船長が魔術師に掴みかかろうとするも彼の仲間に阻止される。
本当は差し出す気はなかっただの娘はおれから離れるのを望んでいないだの、意味不明な安い言葉をつらつら述べた。
みじめだなこの人
「賭けはおれの勝ちだ。嫌だとしてもおれの仲間になってもらう」
"仲間"
魔術師の指先から触手のように藁が伸び船長の首を締め付ける。私はこの人の仲間になるんだ。仲間か。ならばもう、
『今までお疲れ船長』
父の護身ナイフを抜き取り首にぶすりと刺す。切断しようと思ったけど骨が固くて無理だったので刺しただけだ。
これでケジメはついた
『ラムです。あなたのラッキーパーソンとして好きに使って下さい』
「……貴様はこれより仲間だ。おれの為に生きろ」
カルト集団っぽい見た目の船長なので話が通じにくいと思ったが根は真面目な様子。私は彼の船に乗り込み、改めて海賊となった
温かい食事を頂き入浴もさせられ少し広い寝床に案内される。一応女性用の寝室らしいがまだ一人もいないなので個室状態。同性の仲間は元いた船でもいなかった為これからが楽しみだ。
ぼんやりしてると時計はすっかり日付が変わる手前まで進んでいたので急いで新しい船長の部屋に向かう
『遅くなってしまい申し訳ありません』
「?構わんがどうした」
『私はあなたの望むままに付き従い忠誠を誓います。不満があれば言って下さい、経験が無いゆえ上手く出来ないかもしれませんが……』
シャツのボタンを外し鎖骨から下をあらわにしてると
「待て、何を勘違いしている。おれはそういう事を求めて率いれた訳じゃないぞ」
『……え?』
「今日は人助けをすると運気が上がる。そして出会いも良好のカードが出たから賭けを申し出たまで」
『え、じゃあ、普通に戦力として私を?』
「そうだ」
あ、恥ずか死ぬ
膝から崩れ落ち真っ赤な顔を魔術師に見られぬよう隠す。だって賭けに割り込んだタイミング的にそういう目的だと思うじゃん、女性船員が一人もいないからそういう目的だと思うじゃん。
私は何て勘違いをしてしまったのだろうか。いや、この人が海賊らしくなさ過ぎるんだ。海賊は汚い欲に溺れるクズの集団なのに純粋に戦力を求めるなんてあり得ない
「……おれは仲間に手を出さない。おれの仲間はおれが守る」
コツコツと足音が近付き影がさす。見上げれば魔術師は私の前に立ち見下ろしていた
「この先
『あの魔海に……!?いくらなんでも無茶じゃ、』
「きっと全ては守り切れないだろう」
平然とした様子だが雰囲気は違う、きっと感情が表に出ないタイプの人間だ。私は彼に釘付けられ目を離せなかった
「だからおれは常に最善の状態で在らねばならない、その為ならおれはいくらでも尽くす。貴様はただおれに着いてこい。」
その瞬間、私は天啓を受けたメシアのような感覚に陥った。宗教の開祖になれる自信もあった。稲妻に穿たれたような衝撃が頭に巡りただ一つの事しか考えられなくなる
この人は最善の選択しかせず冒険しない運命の操り人形だ
運命に抗うような愚行は犯さない人形
カードの結果に従い受け入れる、海賊らしくない海賊
私はこの人を信じたい。この人の行く道に着いて行きたい。この人の導いた未来の景色を見たい
そして死ぬまで全ての功績を脳に焼き付け、この人の死を見届けたい
『~~~!』
初めてこんなにも高揚した。私はきっとこの人の_船長の元で生きる為に生まれたんだ。自然と体は片膝を床につけ胸に手を当てていた
『このラム、あなたに忠誠を尽くし心血を注ぎ、運命の許す限り共に在りましょう』
前置きは長くなったが今の私はホーキンス船長の立派なクルーだ。
実力も強さも全てカード一枚で決まる、この人は強いのに弱くなってしまう、デメリットしかなかろうとカードを引き続ける。そんな船長の仲間。
『っだぁぁぁぁ負けた!これで三日連続!』
「っしゃぁぁぁ勝った!これで三日連続船長の御髪を梳かせれる!」
偉大なる航路に入り仲間も増えた頃、古参メンバーは毎朝"船長の御髪を誰が梳かすか"勝負をしている。勝負はすぐに決まる簡単なものだ。今日も勝ったのは辮髪の男で最古参のクルー。羨ましい、呪おう
『ルーン占いじゃ"ヤラ"の石が出てたのに……!』
私は元々得意だったルーン魔術を扱ってる。精度は船長に及ばないがそこそこ高い。魔術としても扱えるがそれの実力はまだまだなので修行中だ
そんなこんなで時に辛く死にかけるが船長のおかげで生きている。
記録指針が破損した際は船長が棒を倒しその方向に舵をきって海を渡ったり、敵船に乗ってた海賊を使って儀式をしたり、身代わりと財宝を集める為にせこせこ働いたり。冷静に先を示し続ける船長は今も昔も変わらない
「慌てるな、今日おれは死なない」
でも海軍大将黄猿を前にして居座り続けるのは少し違うと思います。頼むから逃げて下さい
しかし私達の願いは叶わず船長は黄猿に吹き飛ばされレーザーを打ち込まれた。死なないと分かっていてもヒヤヒヤする。せめて私達はルーン魔術で守護を意味する"エオロー"のまじないをかけておこう。船長には変な作用を起こしたくないのでかけない、というかかける必要がない
「流石だ……想像の遥か上をいく」
『ふへへ……船長の身代わりになれた海賊羨ましいなぁ、急にダメージを負ってびっくりしてるだろうなぁ』
藁人形をどさりと落とし立ち上がる船長。薄い金の髪が乱れ土埃でお召し物は汚れてしまっている。後で船長の御髪を誰が梳くか勝負しなければ。いや、私は入浴の為の水張り担当を優先しよう。
制約はあるが無敵に近い能力者といえど大将相手には苦戦しそうだ。他にも億越えで同じ"最悪の世代"の海賊や七武海が乱入し状況はどんどんカオスになっていく
「おいラム!出航の準備をするぞ!」
『何で』
「たとえ億越えが三人いても七武海と海軍大将相手に生きてられるわけねぇ!」
は?
「島を出るんだ!船に乗り込めー!」
『勝手に指示出すな船長は死なない』
「今の状況でどう勝つんだよ!」
『あの人はいつだって私達を含め占う、あの人に死相が見えてないんだから死なnキャー!"降魔の相"だー!』
「おいバカ前に出るな!」
首根っこを掴まれ建物の影に隠れるが抵抗する。ここで降魔の相を引いてしまったのは不運だな。手当ての準備だけさせておこう。久々にあの人の生き血を眺める事が出来るなんて幸せだな、手当ても知識を持ってる私がするだろうし役得だ。
誰にでも流れてる赤い血は船長のものとなると全く別物に感じる。彼の色白い肌を彩る鉄臭い血汐もグロテスクな傷口も神聖なものだ。普段は見えないナカを晒しまた隠す。その作業に焦がれてしまった私はとち狂っていると誰かに言われた。しかし他人に私を理解させる術はないし必要もない。
私の全ては船長なのだから
腹に穴が空いた船長を手当てするのは苦労したが私達は魚人島を無事通過し新世界へ旅立つ事が出来た。めちゃくちゃな天候や地形で何度も死にかけたが着実に私達は進んでいる。
父を殺してから船長にずっとついて来て私は沢山知る事が出来た。私が船長を知るほど心酔してしまう。きっと全人類この人を前にしたらへりくだるしかない、ある意味ドラッグのような存在……いや、ドラッグはないな。例えるとしたら信仰する神のようなお方なんだ
二年が経つと三つの海賊団で同盟を組み更なる名声を上げる事になる。しかしルーンはこの同盟に警告を与えた。恐らく船長のタロットにもリスクがあると出ただろう。この海賊同盟が良い方向に出るか悪い方向に出るか、私達は結果を大人しく受け入れるしかない
「くそったれ……急げジョーカー!最期の戦闘準備を整えろ!こんな退屈な世界壊れてもいい!世界最高の戦争を始めようぜ!」
例え四皇の配下に下ろうとも、海に出る事が出来なくなっても
同盟を結んだスクラッチメン・アプーのせいで四皇カイドウにアジトを破壊され部下にされた。けどキッド海賊団は最後まで抗ったから私達は裏切り者扱い。
他人なんてどうでも良いけどあの時は少しモヤモヤした。一緒に酒を飲んで戦って騒いだ仲なのに裏切られて、裏切らなくちゃいけなくて。船長の判断に異を唱えるわけじゃない。あの時はあれが最善だったから
カイドウの部下になって一番最初の仕事はキッド海賊団の連中を船に積む事。無謀にも戦ってボロボロになった彼等をなるべく傷付けないよう運ぶ。そして気休め程度に"癒し"のルーンストーンを持たせ私達は彼等との縁を絶った
ワノ国に来れば私達は船長と離ればなれになる。謀反を防ぐ為だ。ある者は武器工場へ、ある者は採掘場へ。
船長は、バジル・ホーキンスはこうなる運命だったのか。私のルーンは何も刻まれていない"ウィルド"を示す。意味は未知だ
___クソ、迷うな私。あの人を信じ続けろ。あの人は折れない。泥を被ってでも進む人だ。
私は船長を信じて過酷な労働に耐えた。元いた百獣海賊団の薄汚い野郎共に体を荒らされても、貶されても、否定されても。
そして船長は最速で幹部の"真打ち"に昇りつめる。会えなかった地獄の日々は長く感じたが一瞬で吹き飛んだ。船長と再び歩む事が出来る、寄り添い支える事が出来る。
再開した時船長は傷付いた私達を見て真っ先に謝罪を申した。守る事が出来なかった上に屈してしまった事を
『あの時の勝率も逃走成功率も全て私達を含めた確率です。あなただけが生き延びるとしたら十分に可能でした』
「そうです、おれ達は船長さえ生きてくだされば良いんですから!」
「……それは無理な話だ」
行為の際「邪魔だ」と言って乱雑に切られた髪を見て頭を撫でてくれた船長。この人に気を使わせてしまった事を恥じたがすぐ思考が止まる。
私、船長に頭を撫でられた。今朝湯浴みしてよかった、水ぶっかけられただけだが。どうしよう頭一生洗えないというか船長の手という物的質量が感じられるし優しく且つ強めに往復されて船長の感情が垣間見えて船長と距離が近くて船長の匂いも船長の存在も全て一気に叩き込まれて………
「しっかりしろラム!気を失うな!」
供給過多で倒れかけたがギリギリ耐える。こんな所で迷惑をかけるわけにはいかない。これからは数人を連れて行動する事が許可されたようで古参の私達を選んでくれた
"鎖国国家"ワノ国。ルーンは未だに未知の"ウィルド"や現状維持を示すがきっといつか新たな未来が訪れる。私はもう二度と船長を失う羽目にならないようラッキーパーソンとしてこの人に尽くそう。二度と敗者の言葉を背負わぬよう守ろう。
そう誓いカイドウの命令を聞き続けたある日
ついに転機が訪れる
「どうしたラム」
『いえ、……何も』
ルーンストーンは"ユル"を示した。死と再生を意味する"ユル"を
さぁ、どう解釈する私。"ユル"は基本終わりを示す文字。死を受け入れるのか、それとも一度終わってから再生として利用するのか。今日という日は大きな選択を迫られるらしい
その日はずっと緊張を張り巡らし船長と任務をこなした。今回は一揆を企てる侍の鎮圧及び捕獲。ワノ国の侍は恐ろしいと聞いたが私でも倒せる相手で拍子抜けだ。何故政府は侍に怯えるのか
『この区域で暴れる者は全て倒しました』
「分かった。回収作業に取り掛かれ」
百獣海賊団から寄越した部下に指示を出し作業が終わるのを待つ。ようやく一息つけたので炎のような毛をもつ狛鹿に寄り掛かった。ルーン占いの精度が落ちてきているのか。今一度鍛え直さなければと考えている_その時
「ワノ国を………侍をッ舐めるなァァアァァァアア!!!」
百獣海賊団の武器を奪い倒した筈の侍が銃を乱射した。
油断してしまった。銃口は船長に向いていたのだ。しかも海楼石の銃弾を装填した銃を
侍達が武器を奪った時点で体が動く。船長に流れ弾も当たらぬよう狛鹿を率いて
「!」
どんどんと何発もの銃弾を浴び、更に刀を握った死にかけの侍が私の体を切りつけた。狛鹿を薙ぎ倒し船長は生き残った全ての侍を"覚醒"した能力で完全に殺す。
私の体は崩れ落ちる前に船長に支えられた
『せんちょ、……ご無事でッげホっ』
「………何故、俺に言わなかった。ルーンは示していたのだろう」
周りは騒々しいが船長の声しか聞こえない。あぁ、船長の顔が近いし船長の腕に抱えられてるなんて。気絶でもしそうだ
『おこがましくも……船長を、おまもりしたいと……ぐっ………でしゃばったおかげでッこんな目に……申し訳、ありません………』
金糸のカーテンに閉じ込められ目一杯船長の瞳を脳に焼き付ける。そろそろ死にそうだと本能で分かるがまだ死ねない。血の付いていない綺麗な手で船長に触れようとしたがやめた。そんなの烏滸がましいから。死に際だからといって無礼を働く愚者じゃないから
『あなたの……あなたの全てを、……行き着くさきを、死を、…………この目に、ぉさめたかった……ハッ、ただそれだけが、悔ぃです………ッ』
吐き出しそうになる血をこらえ言葉を紡ぐ。
きっとこれは罰だ。僅かにも船長を疑ってしまった罰。信じると決めたのに迷ってしまった罰。
私はこれを甘んじて受け入れよう。
「正位置の"運命の輪"。おれのカードはそう示した」
『わたしは"ユル"を………どちらも、お、きな、……ッ…』
「転換点がある意味を持っているな……他に言い遺す事は」
もう何もない。首を振り返事すると剣を私の胸に突き付ける。船長の身代わりになって死んでみたかったけどまさか殺して下さるなんて。どこまでもお優しい方だ
「……最期まで未熟な船長だった。すまない」
そんな事ありません。あの寒い冬の夜、あなたが助けてくれたからこうやって生きてこれました
「お前との旅路は一生忘れない」
ありがとうございます。あなたと海を渡り世界を見れた事、とても光栄に思います
「海賊というのに海で死ねないのはもどかしいだろう」
あなたに看取って頂けるのならどこでも構いません。あなたのいる場所が世界の中心なのです
「おれは道を違えない。お前がいなくなっても仲間と進み続ける」
とても安心します。あいつ等の事をよろしくお願いします
「……今までご苦労だった。ゆっくり休むと良い」
お慕いしておりました。船長。
震える手で一つのルーン文字を刻みズクりと胸に剣が刺さる
不思議と痛みはなくただ幸福に包まれた。重い幸せが体が巡り自然と涙が溢れ落ちる。最期の言葉が声に出ていたのか分からない。
どうかこの先、再び船長が海に生きる海賊となれますように。悔いのない死を迎えられますように。運命の操り人形が、光ある道を進められますように。
力尽きた手は地面に落ちる。最期に遺したルーン文字。
それは心の底から自らの主を想う呪いだった
一週間でここまで書き上げた作者を誰か褒めて下さい(乱雑な文章を許せという意)
最期のルーン文字はこの話を見てたらなんとなく分かると思います。主人公は他者から見れば救われないけど自分からしたら最高に幸せで救われる感じの話にしたかったしホー様信者として書く事ができて良かったです。もっと変態な信者にしたかった
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