東方前進録   作:クラッカーV

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化け物→人影→暴走

「はあぁぁぁぁぁ!!」

 

俺は金髪少女………フランドール・スカーレットだったか、に弾幕を放つ

 

「駄目ダヨソンナ弾幕ジャア。アハ、アハハハハ!!」

 

「くっ………」

 

難なく避けられた。体が小さい上に素早くて当たらない!

 

「どりゃああぁぁぁぁぁ!!」

 

下手な鉄砲数撃ちゃ当たる。それに習ってめちゃくちゃに弾幕を張ってみる。俺の弾幕に合わせてマーガトロイドも弾幕を放っている

 

「…………これじゃ駄目ね。和哉!」

 

「なんだ!」

 

てかなんでお前も俺のことを名前で呼んでんだ!!

 

「弾幕はただ放つだけじゃ当たらないわよ!狙っても当たらないのに適当に撃っても当たるわけないじゃない!いい?頭を使うの!弾幕はブレインよ!」

 

「禁忌【レーヴァテイン】!」

 

「うおっ!?」

 

マーガトロイドの話を聞いていたら炎の剣で切られそうになった。紙一重で避けたものだから熱くて仕方ない

 

「なに!?ブレインがなんだって!?」

 

「頭を使って弾幕を張りなさい!!」

 

「頭から弾幕を放つのか!?」

 

「んなわけないでしょうが!!」

 

必死にスカーレットの攻撃を避けながら話を理解しようとしていたら怒られてしまった

 

ん?頭から弾幕………そうか!

 

「フランドール・スカーレット!!」

 

「アハハハハ!ナニカナオ兄サン!」

 

「お前への借り、今返す!!」

 

俺はスカーレットが剣を振り下ろすのを見て紙一重で避ける。熱さを我慢しながらスカーレットの肩をがっしりとホールドする

 

「ナッ、ナニ!?」

 

「ちょ、何するつもり!?」

 

「頭、使ってやらあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

俺の霊力を有りっ丈頭に込める。俺の拘束から逃れようとスカーレットは暴れるが必死に抑え込む。炎の剣がマジで熱い

 

込めた霊力は形を変えていく。俺の頭には一本の角ができあがっていた

 

「な、何あれ……」

 

「くらえ!!」

 

ズガンッ!!とその場に音が鳴り響く

霊力でガードしている為か全然痛くない。むしろ向こうの頭が割れないか心配になってくる程だ

 

「イ、イッターイ!!」

 

「仕返しはしたぞ。マーガトロイド!!」

 

頭突きでよろめいてる今がチャンスだ!!

 

「もう、あんた滅茶苦茶!戦操【ドールズウォー】!!」

 

マーガトロイドがどこから出したのか沢山の人形をこちらへと向かわせる。それを見て俺はその場から飛び退いた

 

瞬間、人形達から小さいのや大きいの、レーザーなどの弾幕が放たれる。まさに戦場、と言った感じだ

見てると向こうの心配をしてしまう程の激しい弾幕の嵐

 

「おい、これ大丈夫なのか?スカーレットが跡形も無くなりそうなんだが」

 

「……………これで終わればそれで良いんだけどね」

 

「なに?」

 

どういうことだ?あんなに弾幕を浴びせられたらもう終わりだろう

 

「カードを取り出すには専用の札を体に貼らないと駄目なんだけど………その為にはある程度弱らせないと駄目なのよね」

 

「だから、あれで充分なんじゃないのか?むしろやり過ぎなくらいだろう」

 

「…………それならどれだけ良いことか」

 

「?」

 

ホントに何を言っているんだ?

 

「あなた、フランの種族を忘れていないかしら?」

 

「種族?…………!」

 

スカーレットの種族……それは吸血鬼

 

「わかったようね。吸血鬼には…………」

 

「再生能力が、ある……」

 

俺は未だ弾幕の嵐の中にいるスカーレットを見る

 

ドンッ!!

 

刹那、中から何かが飛び出した

 

「嘘だろ………」

 

「アッハハハハハハハハハ!!!」

 

中から出てきたのはスカーレットだった

 

宝石の様な物が付いた翼を大きく広げる。先程まで曇っていた空は晴れ、綺麗な月が出ていた

それをバックに空へ佇むスカーレットの姿に不覚にも見惚れてしまった

 

「イイヨ、イイヨ二人共!モット楽シマセテ?」

 

「来るわよ!」

 

「禁弾【スターボウブレイク】!!」

 

空から虹色の弾幕が降ってきた

 

「あれは当たったらヤバイ。マーガトロイド!」

 

俺は咄嗟にマーガトロイドの元へ走る

 

「三回目、行けるか………。気壁【マインドウォール】!」

 

「駄目よ、あれはそんなのじゃ防げないわ!避けるのよ!」

 

「なに!?」

 

マーガトロイドの言葉に驚く。そんなに威力の高い攻撃なのか!

避けようと試みるが時すでに遅い。スカーレットのスペカが俺の壁へと当たる

 

…………そして、いとも容易く壊されてしまった

 

「くそがっ!」

 

俺達は虹色の弾幕の雨に呑み込まれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっ………紅符【不夜城レッド】!」

 

レミリアは赤い霧状のオーラを纏う

 

「気を付けて、今のお嬢様に弾幕は効かないわ!更にスピードも速くなってる!」

 

咲夜の戦闘への乱入。それによってこちらの戦況は大きく傾いていた

 

「咲夜ぁぁぁぁ!!邪魔を、するな!」

 

レミリアは咲夜へ向かって槍を突き出す。咲夜はそれを避け、レミリアの腕を掴んだ

 

「お嬢様、今正気へと戻して差し上げます!」

 

「私は正気よ!」

 

「この札を使えば、元に!」

 

咲夜は懐から札を取り出した

 

「私達も押さえつけるぞ!」

 

「わかりました!」

 

「私は力技は………」

 

他の三人もレミリアを押さえにかかる

 

ガッチリとレミリアをホールドした

 

「貼れ、咲夜!」

 

「やめろ、やめろぉぉぉぉぉぉ!!」

 

「お嬢様、もう大丈夫ですよ」

 

咲夜はゆっくりと札を貼った

 

「あ………」

 

貼られたレミリアの体から力が抜ける。そして、首の後ろ部分から一枚のカードが現れた

 

カードを引っ手繰るように咲夜はカードを取った

 

「これが、お嬢様を………!」

 

「待ちなさい咲夜」

 

「パチュリー様……」

 

今にも破り捨てようとしたところをパチュリーが止めた

 

「そのカードをよく見て。今まで違うわ」

 

「?………これは、数字?」

 

四人はカードを覗き込む。そこには数字の1が書かれていた

 

「これはサンプルとして持って帰りましょう。紫に調べt『それは困るなぁ』っ!」

 

「誰だ!!」

 

『誰だ?その質問に答えられないなぁ。それよりも、それを調べられちゃあ少しマズイんだよね。取り敢えず、証拠隠滅っと♪』

 

パチン、と指を鳴らす音が聞こえた

 

すると、カードが黒く染まり始める

 

「な、なにこれ!?」

 

「咲夜さん、手を離してください!」

 

ゴウッ!

 

真っ黒に染まったカードは闇を放出し始めた

 

「くっ……離れろ!」

 

カードを放り投げ四人はレミリアを連れ飛び退く

放出された闇は段々と大きくなり、形を作り始めた

 

まず最初に闇は大きな翼を中心から出し、羽ばたかせる

 

「な、なんだ…………あれ」

 

そして次に、翼を残したまま闇は収束して行く

 

収束した闇は中心からひび割れ、中からは巨大な蝙蝠の様な化け物が現れた

 

『GUOOOOOOOOoooooOOOO!!!』

 

「蝙蝠………?」

 

「っ!攻撃、来るぞっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐっ………が……」

 

弾幕の雨が止まった

 

「あんた、なんで………なんで庇ったの?」

 

「あ?……あー…………」

 

和哉はあの無数の弾幕の雨からアリスを押し倒す様にして庇っていた

 

「はぁ……はぁ……なんで……庇ったか、と言われると…… はぁ…まず、俺はお前に謝らなければならない」

 

「え?」

 

「俺が、お前の前、で……スペカで防ごうと、しなければ……お前は、この攻撃、を……避けれただろう」

 

声も途切れ途切れになっている。和哉の全身はボロボロになり、今にも崩れてしまいそうだ

 

「お前、が避けなかったのは……はぁ……俺の、為だろ?なら、はぁ……俺も……お前、の為に…体を、張ったまで……だ………すまない………」

 

ドサリ、とアリスの横側に和哉は倒れ込む。しかし、すぐさま手を着いて、よろけながらも立ち上がった

 

息を整え、真っ直ぐフランを見据える

 

「マーガトロイド、何時までも寝てるんじゃあないぞ。次が来る前に、あいつを倒すぜ」

 

「っ!」

 

和哉の背中を見て、アリスは息を呑んだ

 

黒かったジャージは背中を中心に破れ肌が見えている。その肌も傷だらけだった

 

「もういいわ、あんたは下がってなさい。そんな傷じゃあ、立ってるのも辛いはずよ」

 

「辛くない。痛くない。動けなくない。立ってるのもやっとじゃない」

 

「なに言ってんのよ!いいから下がって「うるせえ!」っ!」

 

アリスの言葉を遮る。その声にアリスは肩を揺らした

 

「…………共同戦線だろ。二人で、最後まで戦わなければ意味が無い」

 

「話ハ終ワリカナ〜。モウイイ?」

 

「……来るぞ。絶対二倒す……」

 

「えっ?」

 

呟くと和哉は走り出した

 

「なんであんなに動けるの!?」

 

「マダマダ遊ベルネ、オ兄サン!」

 

「いイや!遊びハ終わりにシよう!!」

 

和哉は飛び上がりフランの目の前へと踊り出る

 

「真ッ二ツニナッチャエ!!禁忌【レーヴァテイン】!」

 

フランが炎剣を和哉へと振り下ろした

 

「なルわけ無イだろうが!!」

 

和哉は炎剣を右手で受け止めた

 

右手が焼き焦げる音が聞こえるが、それを無視して炎剣を力任せに振り払った

 

「エッ!?」

 

「嘘っ!?」

 

「捕まえタぞ!キャッチアンドリリースだ!!」

 

フランの首根っこを掴み、真下へとぶん投げた

 

「キャァァァァァァ!?」

 

「ドラァァァァァァァ!!」

 

和哉は地面へと叩きつけられたフランへ追撃のラッシュをくらわせる

 

「ド、ラァ!!」

 

最後の一撃を撃ち終わった時、フランの姿はそこには無かった

 

『ふぅ、危ない危ない。この子の力はまだ必要なんだよね』

 

「…………誰だ」

 

桜の木の上からボイスチェンジャーで変えた様な声が降ってくる。和哉とアリスが上を見上げると、そこには黒い人間の形をしたものが居た。その手にはフランがいる、気絶しているようだ

 

「誰だお前ハ」

 

「何者?」

 

『おいおい、そんなに睨むなよお二人さん。お嬢さんの方は美人な顔が台無しだぜ?』

 

肩を竦めて戯けるように言う黒い人影

 

「御託はいいからフランを返しなさい」

 

『それは無理な相談だぁ。この子はまだまだ俺の暇潰しに使える』

 

「いいから返セ。俺はあル人とその子を助ケルって約束してるんだ」

 

『無茶すんなよぉ。お前、力に呑み込まれつつあるじゃねえか』

 

「………やっぱり」

 

人影の言葉にアリスは和哉を見る

 

和哉の目は酷く充血していた。そして先程から和哉から発せられる雰囲気は先程までとは異なっている

 

「?何を言っテ………がはっ!」

 

和哉の口から血が吐き出れた

 

「なん……だ、これ」

 

『あーあー、言わんこっちゃないよまったく。自分の能力を理解してないのに無茶苦茶に使い回すからだ。まあ?無意識なんだろうけど?』

 

「どういうこと?答えなさい」

 

『あ〜ん?いや、説明とかマジめんでぇし………お?』

 

「答えないと、どうなるかはわかるわよね?」

 

黒い人影の周りに人形達が浮遊する。それぞれが体のサイズに合った槍を携え、今にも黒い人影を貫かんとしている

 

『いや、別に答えてやってもいいけどよぉ。そいつの能力のことは妖怪の賢者さんの方が知ってるんじゃねえのぉ?』

 

「なんですって?紫が?」

 

『そうそう。…………それよりも、早く連れ帰った方がいいんじゃねえの?見てみろよ、そいつ』

 

「?」

 

人影に言われてアリスは和哉の方を向く

 

「ぐ、あ………が、ぐ…」

 

振り向いた先には苦しそうにもがく和哉。胸を押さえて倒れ込む

 

「和哉!」

 

『能力を使いこなせてない証さ。力を抑えきれず中で暴走してらぁ…………俺はもう帰るかね。んじゃ、バイなら』

 

「待ちなさい!!」

 

一斉に人形達を人影へと攻撃させた。しかし、攻撃が届く前に人影はフランを連れて消え去る

 

「く、そ………約束を、守れ……なか、…がぁぁぁ!」

 

「和哉!!………早く連れて帰らないと!」

 

アリスはスキマを開く。そして和哉を人形達と共に背負い、夢幻荘へと急いだ

 




カードから"化け物"が現れる
『GUOOOOOoooooOOOOO!!!』

黒い"人影"の出現
『証拠隠滅っと♪』

和哉の力の"暴走"
和哉「がぁぁぁ!」
アリス「和哉!」
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