東方前進録   作:クラッカーV

3 / 21
挨拶→瞬間移動→起床

「なんっじゃこりゃあ……」

 

ハローエブリワン。今脳内で皆さんに挨拶しながら現実逃避してる和哉です

 

いやぁ、色んな人が集まってくれましたね。こちらさん、あら美人。こちらさんも、こちらさんも、お一つ跳ばしてこちらさんも美人さんですねぇ

 

…………俺は何をしてるんだ。クールにいけクールに。人が多いからと言って逃げるんじゃあない

 

それにそこは跳ばしちゃ駄目だろ。女でも男でも失礼だからね?てかなんで俺は一人でやって一人でツッコんでるんだよ

 

「あ、あなたは…………」

 

緑色の娘が何かを言おうとしたが口を閉じた。確かこの娘はうちのクラスに転校してきた非行少女じゃないか。まあなんとなく非行少女(仮)にしておこう。あれだよ、ガールフレンド(仮)みたいな?いつ(仮)が取れるんだろうね、その日を俺は待ちわびてます

 

「おい、何してるんだ?ほら、自己紹介」

 

「………あ、ああ」

 

改めて前を見てみると沢山の視線が俺を貫いて蜂の巣にしている。マジで辞めてなにこれ恐い

 

「ど、どうも、水無月 和哉です。こんばんは?」

 

俺がそう自己紹介すると場はシーン………と静まった

 

…………え、恐い恐い恐い。だ、誰かなんか喋ってくんないの?

 

俺は霧雨に目線をやる。あ、あいつ逸らしやがった

博麗は…………どうせ無駄だろうな

 

パチン………

 

気まずい静寂の中、何かを閉じる音が響いた

 

そして奥から一人、見たことのある紫色が現れる

 

「こんばんは。私は八雲 紫と申しますわ」

 

……………こ、この人は確か

 

「り、理事長?」

 

「?………あら、そういうこと」

 

理事長は一瞬疑問符を浮かべたが納得したかのように言った

 

なんで理事長がここに………いや、非行少女(仮)がいる時点で気付いておくべきだったのか?親戚だとか何とか言ってたな。まあ一緒に住んでるかどうかは別か

 

…………つーか、こんなに親戚居るのかよ。ザッと見て20人近くいるんだが?

 

そもそも考えてみたらこんな若い理事長居るのか?まあ年齢は関係無いか

 

「え、と。この人、私と同じクラスです」

 

「………って言うことは私も同じね」

 

非行少女(仮)が手を挙げてそう告げると外国人っぽい名前の人も前に出てくる

 

名前覚えて無いんだよなぁ…………覚える気が無かったからしょうがなかったんだろうが

 

「なんだ、友達だったのか」

 

「友達?そう思うなら霧雨、一度辞書で友達の意味を調べてこい。きっと素敵なことが知れるぞ」

 

何故友達になるのかわからない。まず友達の定義と言うものを教えてもらいたい

 

まあみっちーやその他の数人、中学の頃の奴らとは友達って感じだがな

 

「この人とは席が隣なんです」

 

そうだな。あの担任が面倒臭い席替えのしかたするからな

 

「私は初対面よ。まあそっちは知ってるかもしれないけど?」

 

そうだな。名前は全く覚えてないけどな

 

「もういいだろう、早く当初の目的へと返らないか?」

 

少しばかり面倒になってきたから早目に切り出す。これ以上ここに居たら視線で蜂の巣が大穴が空いてドーナツになりそうだ

 

「あら、何か目的があってここに来たのかしら?」

 

理事長は閉じた扇子を再度開いて口元に当てる

 

…………胡散臭いな

 

「俺が気絶した理由を思い出さなければ目的が現れることはなかったんですけどね」

 

「そう………それで、何か聞きたいことでも?」

 

この大勢の居る中、食堂では俺と理事長の声だけが響く

 

「…………俺が気絶する前、いきなり視界が反転したんですよ。それで地面に叩きつけられて気絶してしまって」

 

俺は気絶した時のことを思い出す

 

公園に寄り、レイヤー少女を見て、その後に俺に何かが起こった

 

気絶する前に見たのは紅白、黒白。黒と白は霧雨、巫女服は紅と白だから博麗だろうと言う結論にさっき至った。二人にも確認は取ったから間違いない

 

「その場には、霧雨と博麗がいました。二人はあんたの親戚、であってるんですよね?」

 

「ええ、そうね。……………それで?」

 

「何が起こったのか。それを教えてもらいたい」

 

……………言った、言い切った。よく噛まずに言えたな俺、偉いぞ俺。普段なら緊張して噛むはずなのに

 

「ええ、よろしいですわよ?」

 

いよっし、まずは第一関門突破かな

 

「それじゃあ適当な所に腰を掛けて」

 

そう言って理事長は奥へ戻り椅子を引いて座る

 

すると他の人達もワラワラと自分の席に座り始めた

 

「…………どこに座ろう」

 

俺もお言葉に甘えていざ座ろうと思ったのだが…………この食堂広いし机長いし、椅子も多過ぎる

 

細長い長方形で、理事長が一人縦の部分に座り他の人達は横にズラっと並んでる

 

「何してんだ?和哉。早く座れよ」

 

一番端の霧雨が自分の隣の椅子を引いて俺に言った

 

うーむ…………

 

「それじゃあ、ここに」

 

そして俺は、理事長に向かい合うように座った。そして机に肘を置き手を重ねる

 

気分は使徒と戦う主人公の父親だ

 

「………………あんた、アホなの?」

 

「いや、理事長と話すんだから向かいに座った方がいいかと」

 

それになんかその方が雰囲気出るし

 

「でもそこだと話しづらくありませんか?」

 

赤毛のロングさんが身を乗り出して言った。初めて見る人だ、なんか座高高いし………この人も外国人なのか?

 

「はぁ………仕方ありませんね」

 

その向かいの銀髪さんに溜息を吐かれた。何故溜息を吐かれなければいけないんだ

 

「………………んぉ!?」

 

次の瞬間。肘の下の机が無くなった

 

「へ!?」

 

何故か目の前にいるのは霧雨。そのまま重力に逆らわず下に落ちてそのまま倒れた

…………と言っても、椅子から落ちて膝を打ったくらいだ。上半身の方は何ともない

 

そう、何ともないのだ。何故何ともないのか?それはだな

 

「………あ、わり」

 

霧雨の膝がクッションになってくれたからだ。そうだな、簡単に言えば俺が四つん這いで霧雨の膝に頭を乗せてる図が出来上がっていたのだ

 

俺は立ち上がって膝を叩く

 

「しかし、なんだ?なんでいきなり机が………それに目の前に霧雨がいたし」

 

銀髪さんの溜息に心の中で文句言ってたら机が消えたんだ。何を言ってるかわからないだろうが俺も何が起こったのかわかっていない

 

ビックリしすぎて逆に冷静になってしまっているこの状況に更にビックリだ

 

「お、お前……」

 

「……………はっ!もしかして瞬間移動か!?いや、まさか三次元でそんなこと起こるはず……いやでも、俺が気絶した理由がもしそういったモノが関係しているのならばあり得るのか………?ktkr」

 

マジかマジかマジかマジか!俺瞬間移動しちゃった!?ついに、ついに俺に異能の力目覚めちゃった!?やったよこれマジかよ!三次元でまさかこんなことが起こるなんて…………今まで諦めずに生きてて良かったぁ!!

 

やべ、泣きそうだ。涙ぐんで来た、グスン

 

「そうかそうか、涙ぐむ程私の膝は良かったか?それなら良かった」

 

不意に霧雨に肩を掴まれた。え?霧雨の膝?

 

「いや、それはどうでもいい。何より瞬間移動したってことが大事だろ。水無月 和哉、人生17年頑張って生きてて良かったぁ〜。グスン」

 

「く・た・ば・れ」

 

……………え?

 

俺は思わず霧雨の方を振り向く

 

「はぁ………魔理沙。手加減しなさいよ」

 

不意に誰かが言った

 

え?どういうこと?

 

「それはわからないぜ」

 

霧雨は懐から札を取り出して右腕に貼る

 

次の瞬間、霧雨の体が光を纏う。いきなりだったので思わず目を瞑ってしまった

 

「恋符【マスタースパーク】!!」

 

何かわけのわからん技名みたいなのが聞こえた

 

そして目を開けるとそこには……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♪〜〜♪♪♪〜♪♪〜

 

「……………ん」

 

携帯のアラーム音が聞こえる

 

♪〜〜♪♪♪「うるさいな」

 

アラーム音を止める。時刻はAM6:00

 

もう朝なのか……………

 

「ん?朝?………朝!?」

 

え!?朝!?どゆこと!?

 

俺さっきまで理事長の家の食堂に居たよな!?それで瞬間移動して霧雨がなんか技名っぽいの叫んで目を開け…………たかどうかは知らないけど

 

とにかく超絶不思議体験したんじゃなかったっけ!?

 

「俺の家だ…………」

 

俺は部屋を見渡してみる

 

何ら変わらない部屋だ。生活必需品はだいたいあり、小さい本棚に漫画本やラノベ、ついでに一年の頃使いいらなくなった教科書が敷き詰められている。机の上にはノートパソコンが開いた状態で置いてあり、キーボードの上にヘッドホンが乗っている

 

「も、もしかして……………夢?」

 

俺が気絶したのも、霧雨と博麗に助けてもらったのも、ツッコミどころの多い奴らに会ったのも、瞬間移動したのも、全部全部夢だって言うことか?

 

「そ、そんな…………」

 

確かに言われてみれば断面的なことしか覚えてないし、何より今ここで起床したわけだし

 

「はぁ………」

 

もう溜息しか出ない。そう言えば友達が見た夢を覚えてるのはストレスが溜まってるからだ、って言ってたことがある。断面的に覚えてるのはそれの所為かもしれない

 

「………………しょうがない。どうせ三次元だもんな」

 

そうだ、どうせ三次元なんだ。そんなこと起こるはずがない

 

何を期待してたんだ俺は、馬鹿馬鹿しい。今までそうやって何度も裏切られたろう

 

「さて、弁当の用意でもしようかな」

 

三次元だからと割り切って俺は、今日の昼飯を作る為に重い腰を上げた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何とか成功したようね」

 

暗闇の空間の中一人の女性、八雲 紫が嗤う

 

暗闇の中に所々大きな目があるその空間は不気味さを漂わせる

 

「まあ、またすぐに来ることになるかもしれないわね。その時はきちんと説明してあげるから、ごめんなさいね。水無月 和哉君?」

 

そう言って彼女は扇子を閉じた

 

 

 




取り敢えず皆に"挨拶"

咲夜の能力で"瞬間移動"と勘違い。ktkr!!

魔理沙のマスパくらって気絶、自分の部屋で"起床"して夢と勘違い。orz
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。