エスパータイプは“ヒト”にはいらねぇっ!   作:初心者マーク付き社会人

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お待たせしました。ついに決勝戦です。
そしてホントは12時に間に合わせたかったけど、ギリギリ執筆が間に合わなかったのでこの時間に投稿です。


アサギシティ特別杯 決勝戦

 

 熱狂と声援が遠くに聞こえる、選手専用口の奥にある小さなベンチ。そこに、二人のトレーナーが腰かけていた。

 

「ふふふっ。案の定盛り上がってるなぁ」

 

 悪戯が成功した悪ガキのような顔をした少年が、手元の画面を見ながらにやにや笑っている。盛り上がっているのは大会だけではない。遠く離れた電子の海に在る掲示板もまた、決勝に見合うだけの盛り上がりを見せていた。もっとも、その理由はこの少年にあるのだが。

 

「……別に、言ってもよかったのに。態々隠しておかなくてもよかったんじゃない?」

 

 そんな少年を窘めるのは、隣に座る小さな幼女。正規トレーナー資格を持てる10歳に満たない彼女だが、今大会で幾人もの優勝候補を撃破してきた確かな実力者だ。

 

 そしてこの二人は、この後ぶつかる決勝進出者(ファイナリスト)であった。

 

「最初からネタバレしたらつまらないじゃないですか、イッチさん。こういうのはドラマがあるから盛り上がるんですよ。ほら、見てください。おかげでスレは大盛り上がりです」

「……怒号が飛び交ってるのが、盛り上がってると言えるの?」

「もちろん」

「……そう」

 

 幼女は説得を諦めた。

 

「……ところで、どうして修行中はバトルは一回だけだったの? 再戦しようと思えば、いくらでもできたはず」

「あ、僕に言わせるんです? それ」

「……直接、言葉で聞いておきたい」

「そっかぁ」

 

 少年はベンチの外に足をプラプラと投げ出しながら、「う~ん」と言葉を選びながら語り出す。

 

「確かに僕も、次の日くらいに再戦しようとは思ってたんですよ。その時はちょうどイッチさんはバトル中だったので横で見てたんですけど……そのバトルを見て、再戦は辞めておこうと思いました」

「……どうして?」

「前の日と動きが別人だったからですよ、イッチさん」

 

 あの時の光景を、少年は思い出す。まだ戦術の「せ」の字を知ったくらいの実力だった幼女が、次の日にはそれを組み込んだ上で対策手段まで講じるようになったことを。バトルが淡泊な戦術の出し合いから、一気に一手先の読み合いを含めた複雑なものになっていたことを。まだまだ粗削りだった指示が、要所要所で必要な指示をするだけに磨かれ始めたことを。

 正直、ゾクゾクした。学習速度は速いと思っていたが、まさか一日でこうも“化ける”とは。

 

「たった一日で、イッチさんは見違えるように上達した。……だからこそ、すぐに再戦したら勿体ないじゃないですか」

 

 昨日とどう違ったバトルを繰り広げてくれるのか、そこに興味が湧かなかった訳ではない。日ごとに強くなっていくのを味わうのも確かに一興だ。だが、できればその変化は最大限に味わいたい。

 修行の集大成と、実践を通して磨かれた勝負勘。その二つが合わさった状態の彼女と戦えるのは、この大会しかなかった。

 

「だから我慢してたんですよ、イッチさん。強くなったイッチさんとこの大会でバトルしたかったから、僕は修行中は再戦しなかったんです。……まさか、決勝戦で戦えるとは思ってませんでしたが」

「……ボクも、そこは驚いた」

「あ、やっぱり?」

 

 クスクスと二人で笑い合う。そこには決勝戦の直前に似つかわしくない、穏やかな時間が流れていた。

 

「ふふふ。……それじゃ、そろそろ決勝戦が始まるので行きましょうか」

 

 よいしょ、と。少年はベンチから立ち上がり、そして幼女に向けてくるりと振り返る。穏やかさの奥に、爛々と燃える闘志を宿した瞳が、幼女を見据える。

 

「イッチさん。例えイッチさんが目標に優勝を掲げていようとも、僕は負けるつもりはありませんよ」

「……当然。手加減なんていらない。その上で、勝ってみせる」

「ふふ……っ。やっぱりイッチさんはそうでなくちゃ……! なら、全力できてください。そして僕を倒して、修行の成果を証明してみせてください」

「ん、上等……!」

 

 お互いに闘志を燃やしながら、それぞれの控室へと移動する。幼女も一言だけタブレットに入力し、スイッチを切って移動する。

 

 激突は、すぐそこまで迫っていた。

 

 

◆◇◆◇

 

 

 熱狂でアリーナが震えている。大会始まって以来の大盛り上がりに、熱狂はピークに達しようとしている。それは実況席もまた同じ。そして興奮の渦の中、ついに待ちわびた時間がやってくる。

 

『皆様、大変長らくお待たせいたしました! それではこれより第45回 アサギシティ特別杯 決勝戦を行います! 実況は私“芹沢”と、ポケチューブ実況者の“安心院 矢場氏”さん、解説は“ひらなまこ”さんでお送りします』

『会場滅茶苦茶盛り上がってる! やばっ、テンション上がるぅ↑ あ、ポケチューブで実況者やってる安心院(あじむ) 矢場氏(やばし)で~す。決勝戦もよろしく!』

『よろしくお願いします。あ、ちょっと眠気が酷いのでカフェイン摂取しますね(カシュッ)』

『えぇ、よろしくお願いいたします。……ところで、ひらなまこさん? 私の記憶が間違ってなければそのエナジードリンクは今日5本目では? しかもそれ、一日3本が摂取制限の商品だったような……?』

『気にしたら負けですよ、セリザワさん』

『あはは! こっちもヤバっ』

『えぇ~ん゛ん゛!実況席はこんな状況ですが、早速選手に入場して頂きましょう。……先ずはこの選手! 今大会初参加にして、手持ち3匹の内2匹だけで決勝まで勝ち進んだ実力者! 最後の一匹はこの決勝で見れるのか! ――ジンガ選手!!』

 

 コールに合わせて、少年がフィールドに足を踏み入れる。途端に観客の声援がアリーナにこだまし、少年に熱気が突き刺さる。けれど少年はどこ吹く風で、熱気を受けても堂々と手を振り返している。

 

『対するはこの選手! 同じく今大会初参加にして、なんと手持ち一匹だけで決勝まで勝ち進んだダークホース! 絶対の信頼を置くダンバルで優勝を掴み取れるか!――アイン選手!!』

 

 幼女の入場に合わせ、会場のボルテージは更に上がる。正規トレーナー資格すら持たず、けれど手持ち一匹だけで勝ち抜いた彼女を弱者と侮る者はいない。この偉大な記録を打ち立てる挑戦者として、彼女に期待する観客は多い。

 

『この大会始まって以来の大盛り上がりです。公式HPでのネット視聴者も3万人を超えています。やはり、華がある選手のぶつかり合いというのは見物なのでしょう』

『一匹だけでガンメタ張ったポケモン倒してるのヤバすぎ。それにちょーイカしたファッションしてるもん。そりゃアインちゃん応援するしかないっしょ!』

『けれど、まだ一回も出していないジンガ選手の最後の一匹も気になります。どうなるかわからない、このワクワク感はたまりませんね(んぐ、んぐ)』

『さぁ、会場の熱気は最高潮! 絶対に見逃せない戦いが今、始まります!!』

 

 

◆◇◆◇

 

 

 熱狂渦巻くアリーナの中、一番熱気を受けているであろうバトルフィールドは、その予想に反してとても静かだった。互いを見据え、精神を整え、ただ勝負の瞬間を静かに待つ両者の姿はかつてジョウトに存在していた武士を彷彿させる。その静かな闘気に当てられた審判は、この大歓声が酷く遠くにあるように感じていた。

 

『……それではこれより! アイン選手対ジンガ選手の決勝戦を開始します! 使用ポケモンは互いに一体のみ! ……それでは、両者ポケモンをフィールドへ!!』

 

「行って、ダンバル」

「楽しみましょう、カポエラー!」

 

 アインか繰り出したのは、ダンバル

 ジンガが繰り出したのは、カポエラー

 

 再び相まみえた因縁の相手。けれどダンバルに驚きはなく、やはりという思いがあるだけだった。そしてそれはアインとて同じ。一度は敵わず敗北した相手。修行を経て強くなった自分に再び立ち塞がるのはこのカポエラーだと、半ば確信に近い予感があった。

 

『それでは……試合開始ッ!!』

 

「ねこだまし!」

 

 先制したのはカポエラー。相手の機先を制する先制技のねこだまし。試合開始と同時に目の前で手拍子を打たれ、ダンバルの動きに隙ができる――訳はなく。

 

「ずつき」

「ッ!?」

 

 至近距離から急加速したダンバルの攻撃を避けられず、カポエラーはダメージを貰ってしまう。“いかく”が通じない“クリアボディ”の攻撃が、カポエラーに突き刺さった

 

「“せいしんりょく”でもないのに、怯まないんですか」

 

 当てが外れたと、ジンガは驚きを露にする。だが結局のところ、ダンバルができるのは行く(GO)退く(BACK)の二択だけだ。驚く程度ならダメージを無視して突っ込める。アインはただ、行けと指示を出しただけである。

 

「カポエラー、こうそくスピン!」

 

 一度距離が空いたところを、もう一度カポエラーが詰める。頭の棘を軸にして、回転しながら変則的な動きで接近する。避ければ済む話だが、問題は回転したまま近付かれるので予備動作が見えないこと。左右どちらに振れるのか、どのタイミングで加速してくるのか、予備動作がなければわからないのが厄介な点だ。

 

「フェイントを交えてずつき」

 

 受けに回れば厄介なら、攻めに転じる。アインの指示を受けてダンバルが緩急を交えて接近する。互いにフェイントを交えて接敵のタイミングをズラしながらの接近。けれど、対戦経験では相手は一枚上手。

 

「インファイト!」

 

 接敵の直前で動きの変更。回転を活かして綺麗に着地し、ダンバルの動きに合わせて横合いからインファイトを叩き込む。後ろに引いて力を逃がすも、手痛い一撃が入った。

 

「……後退。視線を切らずに距離を取って」

「力を逃がされてる。そのまま詰めてインファイト!」

 

 そのまま滑るように距離を取るダンバルに、すかさずカポエラーが食いついた。間を置いて冷静になる時間を削ぐ作戦だ。作戦失敗直後次の手を考える時間が僅かでも欲しいはず。それが経験の浅いトレーナーなら尚のこと。ジンガはきっちりアインの勝ち筋を潰すために、彼女に冷静になる時間を与えないつもりだ。

 ダンバルは間を潰しに来たのを察して回避に徹する。が、手加減されていた前回の動きがまだ記憶に残っているのか、回避のタイミングが合わず何度か攻撃を貰ってしまう。

 

「今日の僕らは本気ですよ、イッチさん。その動きじゃ捉えられますよ」

 

 手加減無用。そう言ったのはアインの方だ。だからジンガも本気を出した。本気で楽しまなければ、折角今日まで我慢した意味がない。

 

「……知ってる。だからその差を知りたかった」

 

 けれどアインが知りたかったのは、変化した間合いの方。本気を出した今回と手加減した前回との違いの把握が彼女の最優先事項だった。だから、致命傷でなければ数発は許容範囲内だった。そして、徐々にダンバルの被弾回数が減っていく。間合いの把握が完了した証拠だ。

 

「……ダンバル!」

 

 避けて避けて避けて……避け続けたダンバルが一気に攻勢に出る。変則的な動きだろうと攻撃動作に溜めはある。その隙を突き、ずつきで一気に押し切るつもりだった。

 

――だが。

 

「躱してインファイト!」

 

 ダンバルの攻撃が当たる直前に、カポエラーの上体がぐにゃりと反れた。カポエラーは頭の棘を使った逆立ち状態でも戦えるポケモン。当然体の扱い方は熟知しており、インファイトを継続したまま上体を反らすことぐらいは朝飯前だ。

 そして完全な不意打ちの体勢のまま、ダンバルにカポエラーのインファイトが突き刺さる。鋭い蹴りと殴打を体に受け、ダンバルがアインの下まで吹き飛ばされた。

 

「……っ、ダンバル!」

 

 アインの声がフィールドに木霊する。今大会初めての大ダメージ。磁力による浮遊すら解除され、ダンバルの体力も残り僅か。芯を捉えた本気のインファイトは、思っていた以上のダメージをダンバルに負わせていた。

 

 遠くの実況が耳を打ち、観客の心の声が脳に響く。

 

――絶体絶命か

――あぁ、終わりか

――楽しいバトルだった

 

――やっぱり一匹だけとか無謀過ぎるんだよ

 

 ギリッ、と。アインは拳を握り締める。単騎縛りという舐めプにも似た蛮行をして貰うために死に物狂いで修行させたダンバル。けれどこの無茶な指示を否と言わず、ここまで従ってくれたダンバル。

 その努力の集大成を活かしきることができない自分の実力不足に歯嚙みする。自分の所為で勝たなくちゃいけない試合で勝てなくなるのが、これほど悔しいものだとは。

 

 けれど、けれど。

 

「……ダンバル。勝負はまだ、終わってない」

 

 諦めるにはまだ早い。試合終了の合図は鳴っていない。こちらの攻撃力が劣っていようと、ずつき単発で攻撃手段に乏しかろうと、相手の体力を削り切って膝をつかせたらこちらの勝ちだ。

 極小の勝ち筋だろうと、手があるなら掴み取ってみせる。

 

「……ボクが必ず勝たせてあげる。だから、立って」

 

 アインは覚悟を決め、ひとつ深呼吸をする。今のままで勝てないなら、無茶をして背伸びしよう。この後のことは、この後で考えればいい。

 無秩序に蠢く無数の声の中から、ただ一人の声を探り当てることができれば、まだ勝機はある。脳の負荷で意識が飛びかけようと、血管が切れて血が垂れてこようと、勝てば次に繋げられる。また迷惑は掛けるけれども、少なくとも目標は達成できるだろう。

 

 そう思った、瞬間。

 

「っ! ダンバ、ル……?」

 

 その思考を遮るように、眩い光がダンバルから発せられる。

 体は一回り大きくなり、寸胴型だった胴は厚みのある円盤状に。そして両側から以前の胴に似た太い腕が伸び、足代わりだった鋭爪が指のように生え揃う。モノアイだった目は一対の目となり、その瞳には理性的な色が宿る。

 

 その現象を――進化という。

 

「ふ、ふふふ……っ! この土壇場も土壇場で進化しますか。やっぱり貴方は“持って”ますね、イッチさん!!」

 

 ダンバル――否、進化したメタングは、両腕を広げて天に咆える。対するカポエラーはその変わり様を目にし、一層気合を入れる。

 

 バトルは終盤。勝利(決着)は目の前!

 互いに最後の力を振り絞り、いざ尋常に――勝負!!

 

「メタング」

「カポエラー」

 

「「バレットパンチ(インファイト)!!」」

 

 互いの攻撃がぶつかり合う。太い腕で殴りつけるメタング。けれどその攻撃は力任せではなく、経験からくる業在りの攻撃。磁力での挙動制御により、確実に当てる攻撃だ。対するカポエラーは、持ち前の踊るような挙動で果敢に攻める。回転しながらいなし、躱し、隙をついて攻撃。けれどダメージの通りはよくない。進化したメタングの防御力が上がったためだ。

 

 攻撃力は互角。ならば勝負を制するのは、技術だ。

 

「回転して回避!」

 

 メタングのバレットパンチに合わせ、カポエラーは腕に足を掛けて回転しながら回避。そのまま間合いの内に入り、インファイトを繰り出す。ダメージ量が減ったなら、数で稼げばいいだけのこと。

 

「ずつき」

 

 そのカポエラーに向かって、メタングは急加速してずつきをお見舞いする。時速100kmで空を飛ぶメタングの一撃は、ダンバルの時とは比較にならない。鈍い音と共に、攻撃が深々とカポエラーに突き刺さる。

 

「逃がさない。上に突き上げて」

 

 吹き飛ばされたカポエラーの後を追い、メタングが接近。立ち上がりをバレットパンチで掬い上げ、上空に突き飛ばす。

 空中で無防備になるカポエラー。どれだけ変則的な動きができようと、地上と空中では勝手が違う。

 

「メタング、行って」

「カポエラー、迎え撃って!」

 

 ロケットのように下から猛然と迫るメタング。それをカポエラーは姿勢を維持したままそれを迎え撃つ。接敵までは一瞬。すぐさま拳を交える距離になる。

 メタングのバレットパンチ。カポエラーはインファイトで迎え撃つ……フリをする。

 

 するり。

 

 そう聞こえてきそうな滑らかな動きで、カポエラーの体がズレた。そうしてメタングの拳の芯を外れ、回転でいなし、攻撃直後の無防備なところに遠心力を込めて“カウンター”を叩き込む。

 この場面はお互い知っている。他でもないこの技で勝負が決まったのだから。ならばもう一度地に伏せさせるだけ。あの時以上の威力を叩き込んでやると、カポエラーは利き足を引き絞り――。

 

 その横っ面を、もう一方の拳で殴りつけられる。

 

 確かに同じ場面、同じ状況。けれど前と違うのは、メタングには腕が二本あるということ。ずつき一辺倒だった以前と違い、二の手があること。一手躱されたなら、もう一方を叩き込むだけだ。対策を講じていない訳はない。同じ轍を踏むなと、メタングは師匠に骨の髄まで叩き込まれている。けれどそれ以上に、あの日の負けた悔しさがあった。

 

 もう二度と、負けてやるものか。

 その苦い想いを拳に込めて、一気に振り抜いた拳は確かにカポエラーの芯を捉え、その勢いのまま地面に叩きつけた。

 

 煙が舞い上がる。フィールドの中央を丸々覆ってしまうほどの土煙だ。その中にいるカポエラーがどうなったのかはわからない。続行か、戦闘不能か。その結末を見届けるために、観客の声援はピタリと止んだ。息をのむ音すら聞こえる静寂の中、煙の中から現れたのは……目を回しているカポエラーだった。

 

『カポエラー戦闘不能!! よって勝者、アイン選手!!』

 

ワアアアアアアアアアア!!!

 

『試合終了ォォォ!!! 決勝に相応しい激闘を制したのはアイン選手!! 手持ち一匹だけというハンデをものともせず、遂に優勝まで手にしてしまいました!!』

『途中でメタングへ進化とかヤバっ!ドラマチック過ぎ!!これはもうトレンド入りっしょ』

『いいですねぇ。力と力のぶつかりあいでない、技と技の応酬。良いバトルを見させてもらいました』

『これは名試合です。記録ではない、記憶に残る名試合です!! この試合に見事勝利したアイン選手に、皆さまもう一度盛大な拍手を送りましょう!!!』

 

 激闘を称えるように、会場から惜しみない拍手が送られる。ついに終わってしまったという思いが二人の胸中に渦巻くが、それ以上に楽しいバトルができたという爽やかな思いがあった。

 二人と二匹は中央に移動し、互いに握手をする。こうして第45回 アサギシティ特別杯優勝者にアインの名が刻まれることとなり、後世に語られる名試合を残して幕引きとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1000:名無しのカポエラー使い

ねぇ、ちょっと待ってよイッチ!!!

なんで僕の小っ恥ずかしい台詞を音声入力でスレに垂れ流してるの!?

これ帰ったら兄貴たちに絶対弄られるやつじゃん!!

ねぇイッチ聞いてる!イッチってばあああああ!!?

 

1001:名無しのポケモントレーナー

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勝負の決め方は元々決めてました。これをキッチリやり返してこそ、リベンジであり修行の成果の証明です。スレはもちろん、この決め方に前回の敗北を重ねてエモさ爆発。しばらく雄たけびだけで埋まりました。

そしてこの話を書く上で注意したのが、終始手のひらに乗せて試合展開を持っていくレベルにせず、あえて一手二手くらい先を見通した戦術の応酬に留めることです。まだママソルには敵わないのでね。仕方ないです。

あ、この後カポエラーニキことジンガ少年はスレ民にも兄弟にも弄り倒されました。
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