ハーメルン・ノベルティック・ライダーズ   作:夢野飛羽真

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見えないと森と外道

先日、異世界から来た存在である魔女。

その魔女の1人であるルカと契約する事で、俺は仮面ライダーレーキンへと変身する能力を得た。

そして、今日、俺は何をしているのかと言うと。

「美味しい!!」

そう、目の前で俺の作っている料理を食べているルカの飯を作っている所だった。

「お前、元の世界には帰らないのか」

そう、俺はルカに尋ねる。するとルカは首を傾げる。

「いやぁ、私って、向こうの世界では、ほら、天才なのよね」

「天才って、自画自賛か?」

そう、ルカの言葉に対して、俺は少し呆れながらも言う。

「それでね、私が契約した事を知られるとね、周りの国や連中が黙っていないのよ。

まぁ、ようするに、今、向こうに行くと」

「行くと」

「殺されちゃう」

そう、ルカは笑顔で言う。だが、それは冗談ではなく本当の話だろう。

「だからこそ、しばらく安全の為にも、私は君の家で居候しなくてはいけないの」

「だとしてもなぁ」

そう言いながら、俺は目の前でルカが食べた食事の量を見つめる。

大食いキャラなのか、それともただ単に食べる事が好きなだけなのか、ルカはよく食べる。

そんな彼女の為に作った朝食としては多すぎる量を用意してしまったのだ。

だが、それでもまだ食べ足りないらしく、彼女はテーブルの上に並べられた皿を見て、口を開いた。

「じゃあ、もうちょっと頂戴」

その言葉を聞き、俺はため息をつく。

どうやら、食費は俺持ちになりそうだ。

それから数時間後、空になった食器を洗い終えた後に、ソファーに座っているルカに話しかける。

「それで、これからの事なんだが」

そう言って、俺はポケットの中から取り出した一枚の紙を取り出す。

「私達を先日倒した契約獣。

あいつは外道魔女と呼ばれる幹部の1人と契約したと思われるの」

「外道魔女?」

「魔女の中でもとびきりやばい奴らの事よ。

その中で幹部は鳥、猿、蜘蛛の3人よ」

「幹部クラスをいきなり倒したのか、俺は」

「まぁ、これも私の力のおかげだけどね」

そう、ルカは胸を張って自慢げに言う。

だが、その事にレンは特に何も言わず、話を戻す。

「それで、その外道魔女と、これから何が関係するんだ?」

「外道魔女は私達の所でも特に厄介なお尋ね者なの。

だから、これから私達はその外道魔女を倒して、国の英雄になる」

「英雄になるって、それはまた」

「そりゃ、英雄になれば、国民からの支持がある。

支持がある者を相手に、他の魔女達は手を出す事はできないでしょ」

「だから、英雄になるか」

保身の為に、ヒーローになるとは、随分と情けない考えだと俺は思った。

しかし、それでも

「既に奴らはこっちで暴れるんだろ」

「そうだね、外道魔女は、余計に手段は選ばないからね」

ルカの言葉を聞きながら、俺は腰にあるベルトに触れる。

そして、そこに存在する剣に触れて、ルカの方を見る。

「なら、俺がお前を守る」

「へぇー、守ってくれるんだ」

「まぁ、仮面ライダーと名乗った以上はな」

そう言って、俺はルカの手を握る。

同時に、ルカの顔が歪む。

「ルカ?」

「どうやら、もう出てきたようだね」

そう言いながら、ルカは窓の外を見る。

その窓の先には、この街から少し離れた森が見えた。

「レン、急いで行くよ」

「それは、分かっているけど、あそこまでは」

「ふふっ、そこは錬金の魔女に任せなさい」

そう言いながら、俺達はそのまま向かったのは、俺の自転車だった。

「自転車?」

「この自転車をソザイタマにして、先日の蜘蛛のソザイタマを組み合わせて!」

そう言い、ルカはそのまま俺の腰にある二つのレンキンドライバーにソザイタマを投げる。

『レンキンカンリョー!クモバイク』

「クモバイクの完成だよ!」

それと共に出てきたのは、蜘蛛の要素が合わさったバイクだった。

先程までは何の変哲もないバイクが、摩訶不思議な事に変形したのだ。

しかも、タイヤの代わりにあるのは大きな目玉だ。

その目はギョロギョロと動き回り、そして、レンの姿を映す。

その姿はまるで蜘蛛そのものの姿になっていた。

「ルカさん、これ、元に戻りますよね」

「もぅ、フィギュアの時は戻ったでしょ。

ほら、さっさと乗って!」

そう、俺をクモバイクの上に促す。

かなり気持ち悪いが、仕方ない。

俺はそのままクモバイクに乗り込み、そのままルカも乗り込む。

「それじゃ、発進!」

そう、ルカの言葉と共に、クモバイクは走り出した。

そのスピードはかなり早いもので、すぐに森へと辿り着く。

「それにしても、契約獣はどこに?」

「結構近いけど」

その疑問はすぐにも出た。

背後から感じた殺気と共に、俺はすぐにクモバイクを動き出した。

蜘蛛の動きができる事もあってか、周りの木々を潜り抜けながら、迫ってきた殺気から避ける事ができた。

同時に見えたのは不気味な猿を思わせる契約獣だった。

「こいつはさっき言っていた」

「猿の契約獣だね。

結構厄介そうだ」

その言葉を聞きながら、俺は懐から取り出した二つのソザイタマをそのままレンキンドライバーに入れる。

「変身」

『レーキン! 土で出来た頼れる奴! ゴーレム! コネクト!』

その音声と共に、俺は仮面ライダーへと変身する。

同時に、襲い掛かる猿の契約獣からの爪による一撃を、受け止める。

「ぐっ」

土で覆われた腕により、ダメージはそれ程なかった。

しかし、猿の契約獣はそのまま後ろに下がると共に、森の中へと隠れた。

「レン」

「あぁ、分かっている」

俺は同時にクモバイクに乗り、走り出す。

周りの木々に隠れている状態の猿の契約獣は、ヒットアンドウェイ戦法で、攻めてくる。

それに対して、俺はすぐに反応できるようにしているが、中々に攻めきれない状況が続く。

「うーん、やっぱり戦い慣れてるなぁ」

ルカの言葉通り、確かにこの猿の契約獣はかなり強い。

俺達の攻撃に対して、的確に回避し、攻撃を当てに来る。

そして、こちらの隙を見つけては攻撃を仕掛けて来るのだ。

「どうすれば」

「ふふっ、だったら、組み合わせを変えてみるか」

「どういう意味なんだ?」

「こういう事」

そう言い、ルカが取り出したのは、また違った二つのソザイタマだった。

それをそのままレンキンドライバーに入れる。

『スモーク!ウィンド!マゼラレール!』

その音声と共に、猿の契約獣の一撃は、空を切る。

「キィ!?」

それに驚きを隠せない間にも、俺の身体はそのまま宙を舞う。

『レーキン!擦り抜け不気味な奴!ゴースト!』

その音声と共に、俺は、まさにゴーストを思わせる姿になっていた。

「確かに、これだったら、攻撃は通らないけど!」

それと共に、俺は猿の契約獣に向けて、殴る。

だが、その拳は通り抜けてしまう。

「これじゃ、攻撃もできないっ」

俺自身が煙になっているので、まるで攻撃ができない。

これでは、戦う事はできない。

「大丈夫だよ、その姿だったら、ひゃぁ!」

そう言っている間にも猿の契約獣はそのままルカに襲い掛かる。

このままでは、危険なのは、間違いない。

だけど、どうすれば。

「だとしても、この姿でどうすれば」

そう思っていると、俺は自分の身体をよく見る。

同時にとある事に気づく。

「もしかしたら」

その言葉と共に、俺はそのまま猿の契約獣に向かって行く。

猿の契約獣はこちらの存在が分かっているようだが、脅威ではないと感じた様子で、無視した。

だが

「風が操れるならば、こうする事もできるだろ!」

そう言い、俺はそのまま猿の契約獣の前に通る。

同時に俺の身体が運んだ砂で、猿の契約獣は目が潰れる。

「風は物を浮かす事ができる。

そして、煙は姿を隠す事ができる。

つまり!」

同時に俺は猿の契約獣の周りを囲む。

それに対して、猿の契約獣は混乱している様子だった。

そんな猿の契約獣に向けて、俺は風で運んできた石や木の枝で攻撃を仕掛ける。

普通ならば、それ程のダメージはないだろ。

だが、突風で勢い良く激突する物のダメージは僅かだが、確かに猿の契約獣に与える。

そして、その数が数え切れない程ならば。

「ウギィ!」

すぐに逃げだそうとしたが、煙によって、視界を塞がれ、どこから攻撃が来るか分からない状況。

猿の契約獣は恐怖を感じながらも必死に逃げようとする。

しかし、風の能力により、動きを止める事ができず、ただ無駄な足掻きをするだけだった。

やがて、動けなくなった猿の契約獣に向ける。

「これで、決めるぜ!!」

『『レーキンフルオープン! ゴーストストライク!』

大量の石の弾丸と木の実などが襲い掛かる。

それが何度も続き、猿の契約獣は地面に倒れ込む。

そして、変身を解くと同時に猿の契約獣に近づき、ソザイタマを近づく。

同時にソザイタマに猿の契約獣の力は吸い込まれていく。

「これで、残りは一体か」

「そうだね。

けどね」

「んっ」

同時にルカは少し悩んでいる様子が見られる。

「どうしたんだ?」

「少しね。

外道魔女以外にも、厄介な奴が来るのか、どうか。

少し心配になってね」

「厄介な奴?」

「とりあえず、今は、帰ろうか」

そう、ルカは空元気を見せる。

だが、そんな彼女の様子を見て、不安になる。




コネクト・ゴースト
『風』+『煙』
レーキンの二つ目のフォーム。
身体は煙のようになっており、風の力で空中を飛ぶ事が可能になっている。何よりもほとんどの物理攻撃を無効である。ただし、こちらからの攻撃は不可能になっている。
しかし、風の力を使い、周りの物を浮かせて、相手に攻撃する事ができる。さらには煙で視界を隠す事も可能となっている。
戦うには、かなりトリッキーな動きが必要である。

クモバイク
『蜘蛛』+『自転車』
蜘蛛のように、様々な場所を変幻自在に移動できる以外にも、糸を吐き出す事で宙の移動も可能になっている。
ただし、見た目はかなり不気味な為、使い所が限られている
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