ハーメルン・ノベルティック・ライダーズ   作:夢野飛羽真

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仮面ライダーマーベル 中編

『レジスタンスを逃がしたうえに、仮面ライダー4号の腕を失ったそうだな…』

 

「ハッ…!申し訳ございません……」

 

日本列島の嘗て東京と呼ばれていた場所で、白髪に白いスーツの老人が巨大なスクリーンに映る人物に向けて膝を突き、頭を下げている。

 

『死神博士…新たな仮面ライダーも出現したそうだな…』

 

「はい、今ある情報によれば仮面ライダーマーベルと云う名前だそうです。」

 

死神博士と呼ばれるその老人は恐る恐る颯馬が変身した仮面ライダーの名を述べる。

 

『仮面ライダーマーベル…厄介な存在だ。早めに消しておけ!いよいよレジスタンスを滅ぼす時が来たようだ。殲滅せよ、仮面ライダーごとな。』

 

「畏まりました!バダン首領様……」

 

画面の奥にいるバダン首領によるレジスタンス殲滅の命令

その令旨が出たということは日本を治めるバダンの傘下組織であるショッカーの全精力を注がなければいけない事態であるということだ。

 

「そういうことだ、仮面ライダー3号。幹部達を東京に集めよ!」

 

死神博士の言葉に応えるために緑色の戦士、仮面ライダー3号が前に出る。

その姿は以前颯馬と戦った4号の様にバッタを模している。

 

「畏まりました。それとご報告です。」

 

「どうした?」

 

「仮面ライダー4号の再改造が完了しました。」

 

3号の言葉と共にコツンコツンという足音が近付いてきて新たな4号の姿が死神博士の目に映る。

 

「良い腕だ…」

 

颯馬に爆破されて無くなったはずの右腕には光線銃型のアタッチメントであるブラスターアームが付けられている。

 

「死神博士、後は任せろ。アイツは俺が殺す…」

 

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「隼人、さっきの放送は見たか?」

 

「うん、そのことで会議をやるみたいだね…早く行かないと。」

 

横浜基地での作戦の後撤退した僕は父さんと共にレジスタンスの会議の場に向かっていた。

既にレジスタンスの主だった面々が集まっていて、颯馬も静かに座っていた。

 

「颯馬が仮面ライダーになったとは言えこんな事態になっては意味ないじゃないか!」

 

横浜基地での作戦の失敗によって、僕達レジスタンスには新たな危機が訪れていた。

 

『日本国の愚民よ。我々バダンはこれより反抗勢力の殲滅を開始することとした。命が惜しい者は我らのいる東京の地に降伏の意思を示しに来るがよい!』

 

死神博士と名乗る男による放送が日本全国を駆け巡った。

僕達レジスタンスにも彼らの放送による衝撃が走った。

折角颯馬が仮面ライダーに変身できるようになったのに、皆バダンを恐れている。

 

「私はもう無理だ!降伏する!」

 

既に比企さんを始めとした数人の人達は戦意を失い、降伏の道を考えている。

僕はそんなのは嫌だ。ここまで父さんや颯馬達と戦ってきたんだから最後まで戦い続ける……

 

「降伏すれば命は助かる!早く東京に行こう!」

 

「バダンに降伏すれば命は助かる……果たして本当なのだろうか……」

 

会議の場で既に逃げ腰な比企さんに対し、梶原さんが重い口を開いた。

 

「それはどういう意味だ?」

 

「バダンに与したところで無事に生きられるかどうか…元レジスタンスの者は実験に使われるか奴隷になるかが関の山。」

 

梶原さんの言うように僕達が降伏したところで無事に生かしてもらえる保証はない。

 

「バダンと戦い続けて死ぬ方が本望…!」

 

「ああ、こうなりゃ鎌倉を枕に討ち死にするだけだ!」

 

比企さんの様な降伏派の声と入れ替わるように、徹底抗戦派の畠山さんや和田さんの声が大きくなってくる。

 

「まあ待て、バダンの殲滅作戦に抵抗するのは俺も賛成だ。けどどう勝つつもりだ?放送をする程の本気度ということは敵は主力を集めて出してくる。ただこの地で守るだけでは勝てない。」

 

けど源田さんの言う通り、勝てるかどうか別問題だ。

 

「まず討ち死する想定で戦ってちゃダメだ、勝つことを考えろ。俺達には颯馬がいる。」

 

源田さんの言葉と共に皆が颯馬の方を見る。

 

「うん、仮面ライダーマーベルの力さえあればまだ逆転できるよ。」

 

ベルトを見つめて語る颯馬の目はどこか自信ありげだった。

 

「しかしながら、全国で宣戦布告の放送はバダンが日本中から兵を集めるためにやったとすれば…」

 

「ざっと敵兵が百万人は来るだろうね。」

 

父さんと僕の推測では全国から集まったバダンの兵はどこかに集結して一気に鎌倉等にあるレジスタンスの基地を襲う可能性がある。

 

僕達がこもる鎌倉にそんな多くの敵が来たら溜まったものではない。

 

「だったら、集まる前に敵のトップを落とせばいい。」

 

颯馬が立ち上がって口を開く。

 

「トップを落とすってどうやって…!?」

 

「バダンの大都市東京、ここに奇襲をかける。」

 

「東京に!?」

 

「うん、降伏したい者は東京に来いとも言っていたし、ここに何らかの拠点がある……少なくとも放送に出ていた死神博士って人はここにいるんじゃないかな。」

 

颯馬の考えは的を得ているかもしれない。

東京にはバダンの巨大基地があるうえに放送の電波の大本が東京なら放送に映っていた死神博士がそこにいる可能性は高い。その死神博士をもし討ち取れたら一気に日本列島内のバダンを不利な状況に追い込めるかもしれない。

 

「けど、どうやって敵を……」

 

「僕が東京に乗り込むよ。そこで敵を倒す。」

 

「無茶だ!そんなの!」

 

「流石に仮面ライダーの力が有れどそれは厳しいかと……」

 

和田さんと畠山さんの言う通り、颯馬の言ってることは無茶だ。

 

「無茶なのは分かってる!けど…ここでやらないと、バダンに攻められて終わる。ここで守るよりも数が集まり切っていない間に叩き潰したほうが合理的な筈。」

 

「確かに、相手の体制が整う前に叩くのも良い作戦だ。」

 

源田さんは颯馬の意見に賛成のようだ。

 

「これからすぐに動けるものを集めて乗り込もう!」

 

「いいや、僕一人で行く。」

 

「一人で!?」

 

そう言うと颯馬は足早に部屋を出ていく。

 

「颯馬、責任感じてるのかな……」

 

「横浜での一件か…確かにあれ以来少し様子がおかしい気もする。」

 

梶原さんの話す通り、あの日から颯馬は一人で考え事をしていることが多い。

 

「横浜での任務失敗は元はと言えば私達が負傷して足を引っ張ってしまったのが原因…何も颯馬が責任感を感じる必要は無い筈……」

 

畠山さんの推測通りかもしれない。

アイツは仮面ライダーになったけど、状況は寧ろ悪化している。

僕達が横浜基地に乗り込んだことはバダンによる本格的な侵攻の引き金を引く事態になってしまった。

それに本来の目的である冷凍睡眠中と推察されている仮面ライダーの救出にも失敗した。

颯馬はそのことに責任を感じてしまっているのかも知れない。

本当は、僕達が足手まといだったから、撤退するしか無かったんだ。本当は僕達の責任なのに……

 

「けどアイツは、きっと俺達に責任感じて欲しくないんですよ…アイツ…優しいから……」

 

颯馬はきっと心のどこかで僕らを庇ってくれてるんだ……

 

「だから、僕達は僕達のできることをしよう。颯馬を助けてバダンを倒しましょう!」

 

「おう!」

 

「そうだな。」

 

「私達にできること…しっかり果たしましょう!」

 

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「隼人…ごめんね…」

 

僕一人で行って死んでほしくないっていう隼人達の気持ちはよく分かる。

けどこのままじっとしてて皆殺しになるのも嫌だし皆が戦いに巻き込まれて死ぬのも嫌だ。

僕が生きて帰れるかは分からない…

 

「父さん…母さん……」

 

けど、バダンは絶対に倒す。

今はもういない父さんと母さんの為にも……

レジスタンスの皆の為にも……!

 

『マーベルドライバー!』

 

決意を胸に抱いて、腰にマーベルドライバーを巻き、ヴァースディスクを挿入する。

 

『ザ・スペース・キャプテン!』

 

「変身!」

 

そして、ベルトの両脇にある2つのスイッチを同時に押す。

 

『ストロングアベンジャー!アッセンブル!』

 

赤と青を基調とした星の意匠を入れたスーツを纏い、体中に宇宙のエネルギーを纏う。

 

『颯馬様、目的地はどこでしょうか?』

 

「このフォームでも出てくるんだね。東京まで行くよ。案内頼んだよ。」

 

『お任せください。』

 

サポートAIのジャービスはアイアンマンのフォーム以外でも僕をサポートしてくれるみたいだ。

キャプテンマーベルの様にエネルギーを身体に纏って空へ飛び立つと、ジャービスの案内で東京に向かう。

 

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「さて、幹部達が次々に集まっておる。総攻めはいよいよか。」

 

池袋、渋谷、新宿、品川、上野に囲まれ、バダンに支配される前までは東京都内を環状運行していた鉄道、山手線のエリア内には既にバダン、及びショッカーの戦闘員や怪人がすでに集まっていた。

空中には既に戦闘員達を乗せた飛行船と怪人達が潜む宙に浮かぶ黒いピラミッドが飛んでいる。

 

「死神博士よ。攻め込む算段は整っているようだな。」

 

ショッカーの本拠地であるショッカータワーの屋上で死神博士がその様子を眺め、そこにバダンのクモロイドが話しかける。

 

「ええ、降伏する者など待つ必要は無い。兵が集まり次第まずは鎌倉、以前攻め入った忌々しきレジスタンスから攻め滅ぼす。」

 

「良い作戦だ。後は全国から来る同志を待つ……」

 

「死神博士!」

 

下を見下ろして会話を交わす2人の下に慌てた様子のショッカー戦闘員が入ってくる。

 

「何事だ!?」

 

「謎の飛行体がこちらに向かって来ております!既に品川を超えて上空に!」

 

「何だと!」

 

死神博士とクモロイドが上空を見ると光を纏う人間が空を飛び、上空に浮かぶショッカーの飛行船に突っ込むと。

 

「馬鹿なッ…!?」

 

飛行船は一瞬で爆ぜてその破片が地に落ちていき、瓦礫の雨が地上の戦闘員達を襲う。

 

「アレがもしや…」

 

その爆炎の中から現れたのはライトスピードエンジンの力を身に宿したヒーロー、キャプテン・マーベルに類似した姿をした仮面ライダーマーベル・ザ・スペース・キャプテンだ。

キャプテンマーベルは身体に宇宙由来の超絶的な力であるバイナリーパワーを身に纏い戦う女性ヒーローで宇宙を股にかける最強の戦士だ。そんな彼女の様に次々と飛行船に突撃して落としていく。

 

「大きいピラミッドだね。」

 

『中に多数の熱源反応があります。戦闘員や怪人が多数いるようです。』

 

「了解。」

 

バダンの戦闘員であるコンバットロイドが多数乗っている黒いピラミッドにマーベルの手から放たれるフォトンブラストが次々と撃ちこまれ、壁がボロボロになってくると。

 

「ハアッ!!」

 

バイナリーパワーを全身に纏ったマーベルが壁にできた穴に向けて突撃し、内部をフォトンブラストで次々と蹂躙。

遂に体制を維持できなくなったピラミッドは傾き、地面に向けて墜ちていく。

 

「落ちてくるぞ!全員退避!」

 

宙に浮くことが出来なくなり、地面に吸い寄せられるようにピラミッドが墜落し、地上の怪人達はその場から一斉に退避する。

 

『スパイダーアベンジャー!アッセンブル!』

 

地面に落ちたピラミッドから上がる土埃の中から一筋の蜘蛛の糸が飛び出し、付近のビルに付着すると

 

「はあっ!」

 

そこを起点に振り子のように身体をスイングする仮面ライダーマーベル・スパイダーバースの蹴りが地上にいる怪人であるザンジオーに突き刺さる。

 

「な、なんだ貴様は!?」

 

「僕は仮面ライダーマーベル、正義の戦士だ。」

 

化学オタクな高校生、ピーターパーカーがある日特殊な蜘蛛に噛まれてからクモ由来の能力を手に入れた。

彼はクモの力を使って困ってる人達を救うヒーロー、スパイダーマンとなった。

そのスパイダーマンの力を扱う仮面ライダーマーベルは、手首からクモ糸を発射して敵に絡めていく。

 

『アイアンスーツ!』

 

マーベルドライバーにスパイダーディスクに加えてアイアンスーツディスクが挿入されると赤いスケート選手の様なスパイダーバースのスーツが薄い金属製の物に変化し、背中からは蜘蛛の脚の様なアームが4本生えてその姿はアイアンスパイダーを思わせるものとなる。

 

「かかれー!」

 

ザンジオーの指示で数名の怪人と戦闘員が襲いかかってくるが、マーベルの両手首から放たれる蜘蛛の糸が彼らの身体に絡みつくと…

 

「瞬殺コマンド!」

 

上手く動きが取れず混乱する怪人達を背中のアームで刺し貫く。

 

「いくよ、必殺!」

 

『ファイナルアタック!アイアン・スパイダー!』

 

ベルトの両脇のボタンを押すとスパイダーバースディスクとアイアンスーツディスクの力が最大限引き出されて

 

「ウェブラッシュ!」

 

手首から書く方向に向けて大量の蜘蛛糸が放たれると

 

「なんだこの糸は!」

 

「電気ショックウェブだよ。」

 

全ての糸に一気に電流が流れ、怪人や戦闘員達に一気に流れ込む。

 

「バ、馬鹿な!?」

 

その電流に耐えれず怪人達は次々と爆発四散していく。

 

『まだ敵が向かってきています。』

 

「派手に落としたからね。そりゃいっぱい来るよ。」

 

スパイダーバースとアイアンスーツの2枚のディスクをドライバーから引き抜くとまた新たなディスクを挿入する。

 

『トリッキーエージェント!』

 

今度は弓矢の名手であり最強のスナイパーであるホークアイと最強の女スパイ、ブラック・ウィドウのデータを秘めたエージェントディスクを挿入し

 

『エージェントアベンジャー!アッセンブル!』

 

弓矢と黒色のスーツを装備した仮面ライダーマーベル・トリッキーエージェントに姿を変える。

 

「1回撃ってみたかったんだ…」

 

弓を構えて遠くから向かってくる敵に背中の矢筒から取り出した矢を射る。

その矢は颯馬の脳内で思い描くような軌道で敵の先頭に居た怪人に突き刺さると。

 

「なんだ!?」

 

矢が突き刺さった怪人は、矢に仕込まれた爆弾が起爆することで、爆発四散

 

「こういう矢もあるんだね。」

 

アベンジャーズのメンバーの1人であるホークアイ最大の武器はその射撃能力と様々な効果を持つトリックアローだ。

分裂して何本も同時に放たれる矢もあれば閃光弾のように光る矢、棘を一気に放つものもあれば刺さった相手を凍らせる矢もある。

そして衝撃波を放つ矢が地面に放たれると近づいてきた戦闘員達が一気に吹き飛ぶ。

 

「あれ戦車!?」

 

だがやって来るのは怪人だけではない。バダンの持つ戦車等の兵器も押し寄せてくる。

 

『インクレディブルパワー!』

 

ここでマーベルドライバーのディスクをインクレディブルパワーと入れ替える。

 

『スマッシュアベンジャー!アッセンブル!』

 

今度は怒りで変身し筋骨隆々で圧倒的なパワーを誇るヒーロー、ハルクを彷彿とさせる緑色のマッシブなボディが特徴的な仮面ライダーマーベル・インクレディブルパワーに姿を変えると。

 

「暴れるよ!」

 

戦車に向けて一気に飛び上がると上から拳で殴りつけ、まずは1台を破壊。

そのまま敵兵が乗ったままの壊れた戦車を他の戦車に向けて投げつけると中の弾薬が誘爆しその爆発で多くのバダンとショッカーの戦闘員達が爆炎の中に消えていく。

 

「はあああぁぁぁぁぁ!!」

 

だがマーベルの今のボディは爆発程度に耐えれる耐久力を持ち合わせており、爆炎を突っ切って更なる敵に向けて走っていく。

 

「数は多いけどッ……」

 

群がる敵の数は優に数百を超えているが圧倒的なパワーで投げ飛ばしたり振り回して別の敵にぶつけて攻撃

 

「凄いパワーだ!」

 

圧倒的なパワーで次々と敵を凪倒していく。

 

「次、いくよ!」

 

『ワカンダフォーエバー!』

 

アフリカにあるワカンダという小国の王であるブラックパンサーと、彼を始めとするワカンダの戦士達の力を秘めたワカンダディスクを挿入

 

『ロイヤルアベンジャー!アッセンブル!』

 

黒豹を模したヴィブラニウム製のアーマーを身に纏う仮面ライダーマーベル・ワカンダフォーエバー。

ヴィブラニウムは宇宙から落ちてきた隕石に含めれる最強の金属であり、ワカンダの国はヴィブラニウムの採掘と技術開発を得意としている。このヴィブラニウムはどんな衝撃も跳ね返す最も硬い金属だ。

向かってくるショッカー戦闘員とゲルショッカー戦闘員の集団をヴィブラニウム性の爪で次々と切り裂いていく。

 

「おっと…」

 

だが戦闘員に続いてやってきた怪人達の攻撃が次々とマーベルの身に襲いかかる。

 

「けどこのスーツは……」

 

ブラックパンサーのスーツには打撃などで受けてきたダメージを衝撃波として開放する能力があり、数太刀浴びせられる度にダメージを反発させて戦闘員と怪人を次々と吹き飛ばして地面に叩きつけていく。

 

「いい能力。」

 

さらにブラックパンサーが治める国であるワカンダの精鋭兵であるドーラミラージュが使うヴィブラニウムの槍を振るい、敵を次々と薙ぎ倒していく。

 

『アントキャスト!』

 

『ワスプキャスト!』

 

『ピムアベンジャー!アッセンブル!』

 

続いてピム粒子という粒子を使って体のサイズを自由自在に変えられる2人のヒーロー、アントマンとワスプのディスクをドライバーに挿入し、仮面ライダーマーベル・アントキャストに変身するとすぐに身体を蟻ほどの大きさに縮小し、サポートディスクの効果で背中に生成された羽で飛び

 

「どこだ!?」

 

「消えたぞ!」

 

小さくなったマーベルの姿を見失い困惑する戦闘員達の間を飛び回り。

 

「うわっ!?」

 

「どこだッ!」

 

身体の大きさが人間大の時と威力の変わらないパンチとワスプディスクの効果で手に装備されたレーザー銃で次々と怪人達に攻撃を仕掛けていく。

敵はこちらに攻撃を当てられない、それに対してマーベルの攻撃は次々と敵を襲い、怪人と戦闘員を1人、また1人と撃破していくが……

 

『颯馬様、上空に敵が……』

 

だがそうしている間に敵が次々と集まってきている。

 

「空の敵、さっき落としたのにもう集まってる!」

 

飛行船やバダンの黒いピラミッドを落としてもバダンの勢力はかなり膨大であり、戦闘機が次々と集まっている。

 

「見つけたぞ!仮面ライダーマーベル!」

 

その戦闘機の集団には愛機であるスカイサイクロンを操る仮面ライダー4号がおり、地上で人間サイズに戻っているマーベルに向けて機関砲による攻撃を浴びせている。

 

『戦闘機には戦闘機です。』

 

「彼らの力か。いいね」

 

ジャービスのアドバスでまた新たなディスクを使用する。

 

『ギャラクシーリミックス!』

 

『ジェット・オブ・ミラノ!』

 

メインスロットにガーディアンズ・オブ・ギャラクシーディスクを、サブスロットにジェット・オブ・ミラノディスクを挿入

 

『スペースアベンジャー!アッセンブル!』

 

宇宙を守るならず者ヒーローのチーム、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの力を模した仮面ライダーマーベル・ギャラクシーリミックスのサポートディスクであるジェット・オブ・ミラノには特殊な効果がある。

それはガーディアンズのメンバーが搭乗する宇宙の戦闘機、ミラノ号を召喚して操縦できるというものだ。

 

「スゴい!本物のミラノ号だ!」

 

嘗て颯馬が夢の中で見た宇宙船ミラノ号が空中に出現し、その中に乗り込むとマーベル自身が操縦桿を握りしめ

 

「いっけー!!」

 

ミラノ号を飛ばし、戦闘機の集団に一気にレーザー弾を放っていく。

 

「あの仮面ライダー、飛行機まで持っていたのか!」

 

ショッカーの戦闘機をミラノ号で次々と落とすマーベルに対して4号もスカイサイクロンとその他数台の戦闘機で共に飛行し、銃弾を次々と放っていくが。

 

「手強そうなのが来たッ……」

 

ミラノ号で右に旋回しながら攻撃を避け、加速

 

「スピードが速い!」

 

この地球上にある様な戦闘機を優に超えるスピードでミラノ号はスカイサイクロンの後部に回り込み。

 

「食らえ!」

 

一気にレーザー砲を撃つ。

 

「退避だ!」

 

爆散したスカイサイクロンからムササビの被膜の様にマントを広げて4号は退避

 

「あれは……」

 

その4号の姿をマーベルは見逃さなかった。

追撃を加えようと砲門を4号に向けるが。

 

『まだ敵が来ています。』

 

「だったらこれ使ってみようかな…」

 

『敵を一網打尽にするのなら丁度良いと思います。』

 

颯馬はホルダーから取り出した新たなディスクをベルトに挿入する。

 

『エイジオブマインド!』

 

宇宙にはインフィニティストーンと呼ばれる6つの特殊な石がある。

その石の内の1つであるマインドストーンは相手を洗脳する能力だけでなく強力なエネルギーを秘めている。

ヴィブラニウム製のボディを持ち、頭部にマインドストーンを埋め込んだシンセゾイドのビジョン

マインドストーンを使った実験によってそれぞれ特殊な能力を得たワンダ、ピエトロのマキシモフ兄妹

彼ら3人の力を記録したマインドストーンディスクをベルトに挿入

 

『アビリティアベンジャー!アッセンブル!』

 

赤と銀を基調としたアーマーを身に纏う仮面ライダーマーベル・エイジオブマインド

ミラノ号の姿が消え、戦闘機前にその姿を現すが、その時パイロットたちはマーベルの姿を見たかと思えば、次の瞬間彼らの視界には地面と上から押し付けられるように地に落ちていく戦闘機の姿がうつる。

マーベルはワンダ・マキシモフの能力である赤いオーラを纏ったテレキネシスを使って自身の周囲を飛ぶ戦闘機を一気に地面に叩き付けていった。

 

(すごいスピードだ…)

 

空から降りて、地面に着地したマーベルは今度はピエトロ・マキシモフの様なハイスピードで敵に向かっていき、目にも止まらぬ速さで駆ける。

 

(周りが止まって見える…)

 

颯馬からすれば自分の身体の速度とそれに合わせて思考も早く回っている影響で、その間敵が止まってるように映る。

そうなれば、頭部に付いているマインドストーンからビームを放つ際により正確に敵を狙いやすい。

走りながら敵に向けてビームを放っていき次々と仕留めていく。

 

「けどこれで攻めるのも早い!」

 

そして集まった敵をテレキネシスで浮かせた瓦礫で一気に押し潰す。

 

「さて、魔法繫がりだ。」

 

『ソーサラーマジック!』

 

次々と湧いてくる敵に対処するために元は医者で今は魔術師をしているヒーロー、ドクターストレンジと彼の仲間である魔法使い達の力を秘めたソーサラースプリームディスクをマーベルドライバーに挿入。

 

『マジックアベンジャー!アッセンブル!』

 

魔法使いのローブとマントを模した装甲を纏う仮面ライダーマーベル・ソーサラーマジックが掌の上で魔方陣を作り出して、そこから生成した稲妻を一気に敵に放つ。

 

「まるで波みたいだ…」

 

津波のように押し寄せてくる戦闘員達を魔方陣を纏った手から放つ波動で次々と宙に吹き飛ばしていく。

 

「また来たッ…!」

 

援軍として現れた戦車には切れる円盤状の魔法陣を放って次々と車両の装甲を切り裂いていく。

 

「ええい!戦闘員では役に立たん!このバダンの幹部怪人であるクモロイド様が相手してやろう!」

 

ショッカーとゲルショッカーの戦闘員や怪人及びバダンのコンバットロイド達が次々とやられていく様を見て痺れを切らしたクモロイドがマーベルの前に名乗り上げる。

 

『どうやらあの怪人は1人で挑んでくるようです。』

 

「だったら僕はこれでいくよ。」

 

『アメリカンソルジャー!』

 

マーベルドライバーに戦時中に生まれ、超人血清によって肉体を強化されたキャプテン・アメリカの力を秘めたソルジャーディスクを挿入。

 

『キャプテンアベンジャー!アッセンブル!』

 

颯馬がベルト両脇のスイッチを押すとキャプテンアメリカを模した青色と星のマークのスーツを纏う戦士、仮面ライダーマーベル・キャプテンアベンジャーに姿を変えると。

 

「死ねェ!」

 

クモロイドがマシンガンで撃ってきた無数の弾丸を左腕に持つヴィブラニウムの盾だけで防ぐ。

 

「これでも受けてみろ!」

 

さらに牙の付いたクモの糸を口から放ってくるが、盾で防ぎつつ

 

『ホワイトソルジャー!』

 

ウィンターソルジャーのデータを秘めたホワイトソルジャーディスクをサブスロットに挿入して、自身の右腕を機械の腕に変化させると盾に付着した、クモロイドの口と繋がっている蜘蛛の糸を右手で掴み。

 

「掴んじゃえば…こっちのもの!」

 

一気に引き寄せて、マーベルの方に引っ張られてきたクモロイドの顔面部を盾で殴り飛ばす。

 

「小癪な!」

 

さらに蜘蛛の糸を数本口から放ってくるが、マーベルは強化された身体能力でそれらを回避。

 

『ファルコンソルジャー!』

 

ホワイトソルジャーディスクを抜いて代わりにファルコンソルジャーディスクを挿入。

ファルコンの力を秘めたディスクを使うことで背中から鋼鉄の羽を生やして空へ飛び上がる。

 

「狙いはOK」

 

腰から取り出した二丁のマシンピストルで次々とクモロイドに向けて弾丸を放っていく。

 

「逃がすかァ…!」

 

空へは逃がさないとまた蜘蛛の糸を発射するが、

 

「レッドウィング!」

 

マーベルの背中から現れた3体の小型ドローンが糸を切り裂いていく。

 

「いくよ!必殺!」

 

『ファイナルアタック!アメリカンソルジャー!』

 

空中でマーベルドライバー両脇のスイッチを押して必殺技を発動。

エネルギーを纏ったレッドウィング3機が次々とクモロイドに突撃していき、ダメージを与えていくと

 

「フライングシールドスロー!」

 

エネルギーを纏ったシールドを回転させながらクモロイドに向けて投げ飛ばす。

 

「バッ…!馬鹿なァ…!!」

 

鋭い切れ味のシールドはクモロイドにぶつかった瞬間彼を切り裂き、上半身と下半身を両断する。

そのダメージによって、クモロイドはあっという間に息絶える。

 

「これで全員じゃないよね…」

 

クモロイドを倒した時には既にかなりの数の戦闘員達を葬っており、援軍こそ向かってはいるが到着はもう少し後だ。今彼の周りには戦いの残骸しか残っていない。

 

『今のところ周囲の戦闘員はある程度蹴散らせたようです。』

 

「けど気は抜けないね…援軍が来るならアイアンマンかガーディアンズで上から撃退…」

 

「ブラスターアーム!」

 

丁度周囲に敵がいないのを確認できたので先に空から援軍を叩き潰そうと画策していたマーベルを突然レーザー光線が襲う。

 

「危ない!」

 

それを先ほどクモロイドに投げた盾を拾って防ぐマーベル。

 

「お前は…」

 

「また会ったな、仮面ライダーマーベル!」

 

その彼の前にレーザーを放った人物が姿を現す。

それは横浜の戦いで失った右腕をブラスターアームに付け替えた仮面ライダー4号だった。

 

「トウッ!ライダーパンチ!」

 

「もう一人!?」

 

さらに瓦礫の上を飛び越えて急襲してきた仮面ライダー3号のライダーパンチをまたしても盾で防ぐ。

 

「そこまでだ!仮面ライダー!」

 

さらにその場に地獄大使と死神博士も姿を見せ、4人でマーベルを取り囲む。

 

「お前らは……」

 

「私はバダンの偉大なる傘下組織!ショッカーの大幹部!地獄大使!」

 

「私は偉大なる頭脳を持つ死神博士!そしてその正体は……イカデビル!」

 

死神博士がイカデビルに、地獄大使がガラガランダにそれぞれ姿を変え、2体のショッカーライダーと怪人に加えて追加でやってきた戦闘員と怪人に包囲されたマーベルは正に四面楚歌の状況だ。

 

「この数…いけるかな……」

 

それでもファイティングポーズを崩さないマーベルの耳にバイクのエンジン音が聞こえてくる。

 

「何者だ!?」

 

「「トウッ!」」

 

すると瓦礫を飛び越えて現れた2台のバイクとそれに跨る2人のライダーが戦闘員達を蹴散らして彼らの包囲の中に入っていく。

 

「貴様らは…!」

 

地獄大使はその2人の姿に驚愕する。

 

「久しぶりだな…地獄大使ッ…!」

 

「死神博士も元気そうじゃないか!」

 

バイクに跨る2人の戦士、その姿は伝説の戦士、仮面ライダー1号と仮面ライダー2号であった…

 

To be continued…




この世界はバダン及びその傘下組織として復活した昭和の悪の組織が支配しております。
3号と4号はその組織達に属する仮面ライダーという設定になっております。


付録
今回登場したフォーム一覧

ザ・スペース・キャプテン
ヴァースディスクで変身する。
キャプテンアメリカマーベルのデータが秘められている。手から放つフォトンブラストで相手を攻撃する。
身体から出る超絶的なパワーであるバイナリーパワーを身にまとい、空を飛んだり突撃して敵の攻撃することが出来る。

スパイダーバース
スパイダーディスクで変身する。
スパイダーマンのデータが秘められている。見た目はほぼスパイダーマンで、身軽だが防御力は弱い。
手首から出す多種多様な蜘蛛の糸を駆使して戦う。
専用のサポートディスク
アイアンスーツディスク
アイアンスパイダーのスーツを着用し、彼のように背中から数本の足を生やして戦う。

トリッキーエージェント
エージェントディスクで変身する。
ブラック・ウィドウ、ホークアイのデータが秘められている。
電気が流れる棒に変形する弓と様々な特殊な矢を操って戦う。

インクレディブル・パワー
ハルクディスクで変身する。
緑色でマッシブな装甲が特徴的
ハルクのデータが秘められている。
全フォームの中でも最強のパワーと破壊力を持つ。
必殺技はエネルギーを込めた拳で殴り飛ばすライダーハルクスマッシュ

ワカンダフォーエバー
ワカンダディスクで変身する。
ブラックパンサーとワカンダの兵士達のデータが秘められている。
ブラックパンサーのヴィブラニウム製のスーツを着ていて、爪を使っての戦闘が得意。受けたダメージをヴィブラニウムによって跳ね返すこともできる。

アントキャスト
ピムディスクで変身する。
見た目はアントマンのスーツ風だが、アリの意匠がある装甲を付けている。
アントマンのデータが秘められており、身体を1.5cmにまで縮小させれる。
縮小してもパンチの威力は弾丸並に強力
さらにサポート用のアリを召喚、使役できる。
専用のサポートディスク
ワスプキャスト
ワスプのデータが秘められている。
ワスプの様に羽とレーザー銃を装備する。

ギャラクシーリミックス
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーディスクで変身する。
スターロード、ガモーラ、ドラックス、ロケット、グルート、ヨンドゥ、マンティス、ネビュラのデータが秘められている。ガーディアンズメンバーが使用する武器を装備するしたり、腕から木を生やして攻撃する。さらにマンティスのようにテレパスもできる。
専用のサポートディスク
ジェット・オブ・ミラノ
ミラノ号を召喚し、操縦する。

エイジ・オブ・マインド
マインドストーンディスクで変身する。
ワンダ、ビジョン、クイックシルバーのデータが秘められている。
ワンダの持つテレキネシスと心理操作、クイックシルバーの高速移動、ビジョンの額に埋め込まれたマインドストーンからのビームが使える。

ソーサラーマジック
ソーサラースプリームディスクで変身する。魔法使いのローブやマント風のデザイン
ドクターストレンジら魔法使いのデータが秘められており、様々な魔法を使用する。

アメリカンソルジャー
ソルジャーディスクで変身する。
スーツのデザインはアメリカの星条旗がモチーフで青色がメインカラー
キャプテンアメリカのデータが秘められており、ヴィブラニウム製の盾を装備している。また、身体能力が格段に上昇する。
必殺技はエネルギーを溜めたシールドを投げつけるハイパーシールドスロー
専用のサポートディスク
ホワイトソルジャーディスク
ウィンターソルジャー(バッキー)のデータが秘められている。
右腕が機械の腕に変化する。
ファルコンソルジャーディスク
ファルコンのデータが秘められている。
機械の羽での飛行と小型ドローンのレッドファルコンを使用することができる。
+サブマシンガンを装備
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