ハーメルン・ノベルティック・ライダーズ   作:夢野飛羽真

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第3章 ベリアル君臨

「貴様がこの襲撃の首謀者か!」

 

「おやおや、お元気そうで…オーウェンさん……」

 

突如アルティメイタムの基地が襲撃を受けた。

その基地の入り口付近で警備部隊と襲撃犯が対峙していた。

基地の白い壁は既に燃えたりして黒くなってしまっている。

 

「貴様は…何者だ!?」

 

「俺の事忘れちまったのかよ!?俺は楠木楓!別名、ベリアル…」

 

銃を構えるオーウェンの前でオレンジ髪の襲撃犯が名乗りを上げる。

 

「楠木っ…!?」

 

オーウェンはその名前に聞き覚えがあった。

 

「思い出したみたいな顔しやがって…けどもう遅い……お前らはもう俺に殺される運命だ。」

 

『トライダーキュラー!』

 

ベリアルは自身の腰に漆黒のケルベロスドライバーを付ける。

 

「こっちだって!」

 

『ケルベロスドライバー!』

 

『セキュリティIDカード!』

 

オーウェンもケルベロスドライバーを身に付けてセキュリティIDカードを挿入する。

 

『仮面ライダーエターナル!仮面ライダーゲンム!仮面ライダーエボル!』

 

「変身」

 

『ダークライズ!ダークライダーズ!』

 

フォールンは3枚のダークライダーのディスクを使って仮面ライダーベリアルに…

 

『仮面ライダーG3!仮面ライダードライブ!仮面ライダーアクセル!』

 

「変身!」

 

『ポリスライダーズ!ガードアップ!』

 

オーウェンは3枚の警察ライダーの力を使って仮面ライダーポリスにそれぞれ変身する。

そして2人が互いに向けて走り出して拳をぶつけ合った頃…基地内部にも既に敵の戦闘員達が侵攻していた。

 

「颯馬!颯馬!」

 

休憩室で待機していた隼人達3人も部屋から避難しつつも颯馬を探していた。

 

「君達!そこにいたのか!」

 

「あ、あなたは!?」

 

3人の前にアルティメイタムの幹部服を着た人間が現れる。

 

「私は斯波!足利指令に言われたあなた達の避難誘導をすることになった者だ。」

 

「ありがとうございます。」

 

「ああ、早速私に付いて来てくれ。」

 

畠山が礼を言うとすぐに斯波は彼らを連れて敵に侵攻されていない廊下を通って避難する。

 

「幹部さん見ーつけた。」

 

だが逃げる4人の行く手を阻むように半袖短パンで金髪の青年が彼らの前に立つ。

 

「何者だ!貴様!」

 

斯波が咄嗟にその青年に銃を向ける。

 

「僕はバグル、別名トリックスター」

 

バグルと名乗った少年の目が光り、オレンジ色の細胞の様なものに包まれると頭部にゲームのキャラの様な髪の意匠がある紫色の怪人態に姿が変わる。

 

「ベリアル様の為にもこの組織、ぶっ壊してあげるよ。」

 

その怪人は右手に持っているロングソードを斯波に向けて振るうが、斯波は間一髪でしゃがんでその横一閃を避ける。

 

「ハッ…!」

 

しゃがんだ状態の斯波は持っている銃をバグルの腹部に撃つ。

 

「皆さん下がって…」

 

『ケルベロスドライバー!』

 

3人に後ろに下がるように指示すると斯波はケルベロスドライバーを取り出して腰に巻く。

 

「あのベルトって…!?」

 

「何本あんだよ…」

 

「見せてあげよう…アルティメイタムの傑作を!」

 

『タウロスIDカード!』

 

斯波は自身のケルベロスドライバーに牛のアイコンが描かれたカードを挿入する。

 

『仮面ライダーゾルダ!仮面ライダー響鬼!仮面ライダーバッファ!』

 

レフト、センター、ライトのそれぞれのディスクスロットに3枚のヒーローディスクを挿入するとセンタースイッチを押す。

 

「変身!」

 

そして斯波が両端のレバーを引く。

 

『バッファローライダーズ!パワーアップ!』

 

すると斯波の身体は筋骨隆々な牛の鎧に包まれる。

紫と緑の混じったその重厚感のある走行や金色の角が牛らしさを表している。

 

『レフトパワー!ファースト!』

 

「受けてみろ!」

 

斯波が変身した仮面ライダーカウズがベルトのレフトレバーを引っ張ると肩の砲台が展開しキャノン砲がバグルに向けて放たれる。

 

「へ~そういう攻撃も出来ちゃうんだ…」

 

だがバグルは星型のエネルギーシールドを使って2つのエネルギー弾を防ぐ。

 

「貴様…その様なことができるのか!?」

 

「ああ、楽しもうね。」

 

剣を手にカウズに切りかかるバグルにタックルして食い止める。

 

「君達は先に逃げろ!」

 

「で、でも…!」

 

「早く!!」

 

「ごめんなさい…生きて戻ってくださいね…」

 

カウズがバグルを食い止めている間に隼人達3人は別の道から逃げていく。

 

「僕のベルトは…!?」

 

「あなたのことも検査してたんだったら、多分このフロアでベルトとかも解析してるかも!」

 

また、襲撃に対処するためにマーベルドライバーを探しに来た颯馬達はアルティメイタムの研究フロアに来ていた。

 

「あ!もしかしてこれですか!?」

 

「うん、これで合ってるよ。」

 

とある研究室に入った時に丁度そこにマーベルドライバーとヒーローディスクが置かれていたので颯馬はそれらをすぐに回収する。

 

「早速行こう!」

 

『マーベルドライバー!』

 

(上半身裸のままベルト巻いてる姿もカッコイイ~)

 

『ケルベロスドライバー!』

 

なお、検査の時の格好のままなので颯馬は上半身裸の状態であり、その姿に理桜は目を輝かせながらもケルベロスドライバーを腰に巻く。

 

『ドラゴンIDカード!』

 

理桜が自身のベルトにドラゴンIDカードを挿入すると、2人は各々のヒーローディスクも自身のベルトに挿入していく。

 

『スタークスーツ!』

 

『仮面ライダー龍騎!仮面ライダーウィザード!仮面ライダーセイバー!』

 

「「変身!」」

 

『アイアンアベンジャー!アッセンブル!』

 

『ドラゴニックライダーズ!バーンアップ!』

 

そして2人が同時に変身し、仮面ライダーマーベル・スタークスーツと仮面ライダーブレイクに姿を変える。

 

「変身してもカッコいいですね!とにかく他の人達を助けに行きますよ!」

 

「うん、急いだ方が良さそうだね…」

 

彼らが変身した時には既に、廊下中に敵の戦闘員である機械兵ガーディアンが点在している。

そんな彼らを各々の手段で2人は次々と撃破していきながら進んでいく。

ブレイクは剣を使った近接攻撃で切り倒していき、マーベルが掌のリパルサーレイで遠くの敵を撃ち倒していく。

 

「皆何処なの!?」

 

「あそこじゃないかな?」

 

2人が敵を進みながら進んでいくと基地の正面玄関に行きついた。

その場では警備兵と数名のライダーが戦っていたが…

 

「理桜!来るな!」

 

その場に飛び出そうとしたマーベルとブレイクをオーウェンが変身したポリスが大声を上げて制止する。

だがその判断は正しかった。

黒いエネルギー弾がポリスに向けて放たれて胸部で炸裂する。

 

「オーウェンさん!!」

 

ポリスの身体は大きく吹き飛ばされて壁に打ち付けられる。

 

「大した事ねえなァ…ここのライダー共は…」

 

「アンタ誰よ!ここに何の用!?」

 

「俺はベリアル、仮面ライダーベリアル!このアルティメイタムをぶっ潰しに来たぜ!!」

 

仮面ライダーベリアルが掌の上で幾つものエネルギー弾を作り出してマーベルらに向けて一気に放つ。

 

『ナノマシンアーマー!』

 

マーベルは咄嗟にナノマシンアーマーのサポートディスクをスロットに挿入して、自身のアーマーをナノマシン製のものに変化させる。

掌からナノマシン製の盾を作り出して襲い来るエネルギー弾を防ぐが…

 

「なんて威力だ…」

 

その防壁は攻撃を防いだのみで役目を終える。

穴だらけになった盾をマーベルは投げ捨て、足のブースターで加速しながらベリアルに向けて突進していく。

 

「この程度かァ…?」

 

だが、そのマーベルに向けてダウンから何発もの光弾が撃たれる。

ナノマシンで幾重にも盾を作って防ぐが、次々と防壁が削がれていく。

 

「ジェノサイドロボットシュート!」

 

さらにベリアルは右腕に機械の腕を纏わせると闇のオーラを纏わせた状態でマーベルに向けて解き放つ。

 

「危ない!」

 

その攻撃もマーベルはナノマシンで形成した盾を作り出して防ごうとするが、その機械の拳は盾を貫いてマーベルの身体にぶつかるとともに爆発する。

 

「颯馬さん!」

 

「大丈夫っ…!」

 

吹き飛ばされたマーベルの装甲は既にナノマシンで修復し切れずに肌が露出してしまっている。

 

『装甲の損傷率34%』

 

攻撃の衝撃で地面を転がるがすぐに体制を立て直して立ち上がろうとしたが…

 

「ジェノサイドドラゴニック!」

 

ドラゴン型のエネルギーを生成してその口から闇のエネルギーを秘めた炎がマーベル目掛けて放たれる。

 

『レフトパワー!ファースト!』

 

咄嗟に彼らの間にブレイクが割り込むとウィザードのオールドラゴンの力をその身に具現化させ、胸に装備した竜の頭から火を噴いてぶつけ合う。

 

「ありがとう!助かったよ!」

 

「ええ、今のうちにアイツに攻撃を!」

 

「任せて!」

 

2つの炎がぶつかり合って拮抗する間にマーベルはベルのディスクをベルトに挿入する。

 

『ザ・スペース・キャプテン!』

 

キャプテンマーベルの力を秘めたヴァースディスクをベルトに入れて

 

『ストロングアベンジャー!アッセンブル!』

 

仮面ライダーマーベル・ザ・スペース・キャプテンに姿を変えると宇宙由来のエネルギーを纏ってベリアルに向けて突進する。

 

「喰らえ!」

 

低空飛行の状態でマーベルがベリアルに激突すると、2人の纏うエネルギーがぶつかり合う。

少し身体を後退させたベリアルに向けてマーベルはフォトンブラストを連続で撃つ。

 

『ファイナルアタック!ザ・スペース・キャプテン!』

 

何度かの攻撃で手応えを感じ、ベルト両脇のスイッチを同時に押して必殺技を発動する。

 

「フォトンストライク!」

 

宇宙由来のバイナリーパワーをその身に纏わせるとベリアルに向けて突き進み、その身がぶつかり合うと同時に高火力のフォトンブラストを解き放つ。

 

「やった!」

 

「いや…まだだ…」

 

その爆発により砂埃が舞い、ブレイクは勝利を確信したがマーベルはまだ油断せず臨戦体制のままだ。

 

「まだ油断しねえのは褒めてやる!だがなあ、攻撃がぬるい!」

 

ベリアルが右手を振るうと真空刃が放たれ、一瞬でマーベルの胸部装甲を切り裂く。

 

「しまった…」

 

その刃の速度に追いつけなかった颯馬は、攻撃をまともに受けてしまいそのダメージから地面に膝を突く。

 

「ハアアアアアアア!!」

 

だがその間にブレイクが背中から生える翼で宙え飛び上がってから、その身を回転させつつ降下してベリアルに向けて突撃する。

 

「当たる前から分かるぜ…その程度の攻撃じゃ効かねえってな。」

 

だが彼女に向けて闇を纏った右足で前蹴りを放つと、ブレイクの身も突き飛ばされてしまう。

 

「俺を踏み台にして作ったライダーシステムの割にもどいつもこいつも弱いな…」

 

「皆のことを馬鹿にするな!」

 

『ミステリアスアベンジャー!アッセンブル!』

 

今度はエターナルズの力を身に宿した仮面ライダーマーベル・エターナルズに姿を変えて颯馬は再び立ち上がる。

 

『マスター…この形態であれば敵、ベリアルを倒せる確率は50%です。』

 

「五分五分か…」

 

『ええ、ですが敵を倒せる確率は1番高いでしょう。』

 

「だったらやるしかない!」

 

マーベルが左手首に装備したバングルに触れる。

 

『マッカリ!GO!』

 

マッカリの力を身に宿すとマーベルは高速でベリアルに向けて駆けていき、右から左から次々とベリアルに向けて拳や蹴りを放っていく。

 

「確かに速い。けどそんな攻撃じゃ効かないぜ。」

 

「そう言うと思った…」

 

『ファストス!GO!』

 

一瞬のうちにエターナルガントレットに触れて、ファストスの力を身に宿すと彼の道具を作り出す能力で即座に拘束具を作り出し…

 

「けどこれはどうかな?」

 

拘束具が展開すると生成された輪がベリアルの両手首と両足首に巻き付き、そこから伸びる鎖が地面に突き刺さる。

楔が地面に刺さることで体の4箇所を固定されてしまいベリアルは身動きが取れない。

 

「ほう…俺を捕まえただけでどうなる?」

 

「こうなるよ!」

 

『イカリス!GO!』

 

イカリスの力を見に宿して目からベリアルの首元に向けてビームを放つ。

 

「このまま焼き切る!」

 

ベリアルの首に熱が集中するが敵はそれを苦にしている様には見えない。

 

「そんなんじゃ俺は殺れねえぜ!」

 

ベリアルが闇のオーラを全身から放つと拘束具が破壊され、ビームが跳ね返される。

 

「しまった!」

 

『スプライト!GO!』

 

咄嗟にスプライトの能力を発動し幻影を作り出す。

自らの分身を大量に作りだしてベリアルの周囲を取り囲む。

 

「ジェノサイドスラッシュ!」

 

だがベリアルは自身の周囲360°に向けて一気に円状の真空刃を放つ。

全ての幻影、そしてマーベル本体がその刃によって一気に切り裂かれる。

 

「しまった…!」

 

腹部装甲を切られて火花を散らしマーベルは地面に倒れ伏す。

 

「大丈夫ですか?」

 

「結構ヤバいかも…」

 

その場に吹き飛ばされたブレイクが戻ってきてマーベルの身体を抱き起こす。

 

「だったら同時にいきましょう!」

 

「そうだね…」

 

『アスガーディアンズ!』

 

『ニダヴェリアハンマー!』 

 

『センターパワー!ファースト!』

 

『ゴッドアベンジャー!アッセンブル!』

 

お互いがディスクの力を使い、マーベルは雷神ソーの力を身に纏い神々しき鎧と手には巨大ハンマーのストームブレイカーを装備し、ブレイクは仮面ライダーセイバーの使う火炎剣烈火を手に持つ。

 

「俺も武器なら持ってるぜ…」

 

ベリアルがトライダーキュラーに挿入された仮面ライダーエボルのディスクに触れると、ドリルクラッシャーがベルトから取り出され、ベリアルも武器を手に2人に襲い掛かる。

 

「この雷撃を受けてみろ!」

 

ブレイクが振り下ろした剣をベリアルがドリルクラッシャーで受け止め、その間にマーベルはストームブレイカーからベリアルに向けて雷が放たれる。

 

「痺れるねェ…けど足りないな!」

 

「そんなッ…!?」

 

ベリアルの闇のオーラをドリルクラッシャーが纏うと、その刃は高速で回転し火炎剣烈火を弾き返す。

 

「俺の闇は…深いぜェ…!」

 

ベリアルが身に纏う闇のエネルギーを放つとブレイクの身体が吹き飛ばされて宙を舞い、雷撃も弾かれてしまう。

 

「まずはテメエからだ!」

 

「私ッ…!」

 

「ヤメロ!!」

 

闇を纏うドリルクラッシャーをブレイクに向けて投擲すると、その一撃がブレイクが着地しようとした地面に刺さって爆発する。

 

「理桜さん!!」

 

爆破を受けてしまったブレイクの変身は解除されて、理桜はその生身を晒したまま地面を転がる。

 

「このまま殺してやるぜ!」

 

「させない!」

 

理桜を殺そうと駆けるベリアルの前にストームブレイカーを構えたマーベルが立ち塞がる。

 

「お前には誰も殺させない!」

 

ストームブレイカーを前に突き出してベリアルに向けて雷を放つが…

 

「無駄だぜ…そんなんじゃ俺には敵わねえ…!」

 

「けど僕はッ…!諦めない!!」

 

マーベルの目が青く光ると共に空には暗雲が立ち込める。

その雲の中ではすでにいくつもの稲妻が作り出されており、その雲の中心に電気エネルギーが収束する。

 

「これが僕のッ…!雷鳴だ!!」

 

雷雲の中心部からベリアルに向けて雷が落ちていく。

その稲妻は凄まじく、威力は今のマーベルが出せる最大火力だ。

 

「まだそんな力があったのかッ…!」

 

「ハンマーは1つだけじゃないからねッ…!」

 

マーベルの手に握られたもう1本のハンマー、ムジョルニア

そのハンマーに雷を纏わせてストームブレイカーに向けて振り下ろせば、2つの雷のエネルギーがぶつかり合って強大なスパークが発生する。

 

「どうだッ…!」

 

雷の衝撃によってベリアルの身体はその場から大きく吹き飛ばされる。

 

「なるほどなあ…ここまでやって漸く掠り傷1つってとこか…」

 

だがベリアルの装甲には漸く掠り傷が1つ付いた程度だ。

 

「クッ…!」

 

「ま、当然だな。お前はあれだろ?戦争中に仮面ライダーになったってタチだろ?」

 

「なんで…そんなことをッ…!?」

 

マーベルに歩み寄っていくベリアルは颯馬自身が仮面ライダーになった経緯を言い当てた。

 

「俺もテメエと一緒だ…俺の住む世界も戦争中だった。そんな時、どこかからそこのケルベロスドライバーの試作機を渡された…」

 

「試作機ッ…!」

 

"ケルベロスドライバーがマーベルドライバーの後継機である"

颯馬は施設内で説明されたその一言を思い出した。

 

「教えてやるよ…俺もテメエもそこのライダー共の試作兵器として利用されてたんだよ!」

 

ベリアルの指差す方向には地面に倒れる理桜やオーウェンの姿があった。

 

「アルティメイタムの奴らは丁度戦争中の人間を選んで変身させて、データ集めに利用してたのさ…」

 

「そんなことないッ…!!」

 

「そうだ、夢も見たぜェ…仮面ライダーの物語の夢も!でそいつらが夢に出てきて俺に言ったんだ…"お前は世界に選ばれた"ってな…」

 

「嘘だ!」

 

颯馬は初めて仮面ライダーマーベルに変身した時のことを思い出しつつあった…

初めは夢の中でアベンジャーズのメンバー達の物語を見ていた。

そして戦いの中でアベンジャーズの1人であるトニー・スタークから"世界に選ばれた"と言われてマーベルドライバーを託されたのだった。

 

「そんなッ…」

 

ベリアルとマーベルはベルトを手に入れた経緯が全く同じであった。

 

「ああ、どんな技術使ったかは知らねえけど全部アルティメイタムの仕込みだ!」

 

「嘘だ!嘘だ!!」

 

『インクレディブルパワー!』

 

颯馬はベリアルに向けて駆けながらハルクの力を秘めたディスクを挿入する。 

 

『スマッシュアベンジャー!アッセンブル!』

 

仮面ライダーマーベル・インクレディブルパワーに姿を変えると筋骨隆々な腕を振るいながらベリアルに向けて突進していく。

 

「その程度か?」

 

マーベルが振り下ろした腕をベリアルは片手で受け止める。

 

「迷いが見えるな?なんだ?利用されてた恨みか?それとも…」

 

ハルクの力を纏っているマーベル・インクレディブルパワーはマーベルが持つどの形態よりも重量があるが、その身体をベリアルは片腕のみで持ち上げる。

 

「自分の価値か!?」

 

地面に投げ捨てられ、叩き付けられてしまうマーベルの肉体…

 

「自分の価値…?」

 

「ああ、お前は俺だ…ガキの時からずっと戦って生きてきたんだろ?戦地でずっと戦って…仮面ライダーになって…そして分かったんだ。俺らみたいなもんは戦って殺し合うしか能がない。殺し合うしか価値がねえんだよ!!」

 

颯馬とベリアルは共通点が多かった。

仮面ライダーになるまでのことも、仮面ライダーになった経緯も…

ベリアルの一言一言が颯馬の核心を突き、深く突き刺さって心を乱していく。

 

バダンとの戦いを終えてから心の中にあったモヤモヤの正体がベリアルの言葉であった。

 

『アメリカンソルジャー!』

 

颯馬はただただ無言でベルトに挿入されたディスクを入れ替えることしかできなかった。  

 

『キャプテンアベンジャー!アッセンブル!』

 

キャプテン・アメリカの力を身に宿した仮面ライダーマーベル・キャプテンアベンジャーに姿を変えて颯馬は立ち上がる。

 

「じゃ、仲良く殺し合うとしようぜ…お互いに、戦うことでしか生きてる実感が得られないモン同士よォ!」

 

「違う!」

 

「違う?いいや、何も違わねえな。所詮俺もお前も殺し合うことしか能がない兵器じゃねえか。」

 

「ッ…!」

 

自分の中では認めたくない事実。

ただそれに否定の一言を言う事が唯一の抵抗だった。

円盤状の盾を手にベリアルに向けて走っていく。

 

「サイクロン、ヒート、メタル、ルナ、トリガー」

 

それに対してベリアルは5本のガイアメモリの力を宿した5つのエネルギー弾を生成し、マーベルに向けて全てを撃つ。

 

「ああッ…!」

 

「颯馬さん!」

 

5つのエネルギー弾はヴィブラニウムの盾ですら防ぎ切ることが出来ず、マーベルの身体を巻き込んで大爆発を起こした。

 

「立てよ!まだまだ足ンねえよ!!」

 

今度はベリアルの方からマーベルに向けて走り、前蹴りを放つ。

それをマーベルは盾で防ぐが…

 

「オラァ!」

 

マーベルの腹部目掛けて放たれたベリアルの左回し蹴りを咄嗟に防ぐことが出来なかった。

 

「ダメだ…このままじゃ…」

 

その様子を見ている理桜には既に颯馬が限界を迎えてしまっていることが目に見えていた。

 

「颯馬さん!逃げて!」

 

「あああァァァァァァ!」

 

実力差は明確だった。

だが既にヤケクソ気味の颯馬はベリアルに突っ込んでいく。

 

「もう戦える状態じゃネェな…だったらここで、BADENDだ!」

 

『ダークフィニッシュ!』

 

ベリアルがベルト両側面のレバーを同時に引くと闇のエネルギーが彼の右足にまとわりつく。

 

「終わりだ!」

 

マーベルが盾を持つ右腕を大きく振ってベリアルに殴りかかろうとして腹部のガードが甘くなった所を刺すように右足を突き出す。

その一撃はマーベルドライバーに直撃し、ベルトが火花を上げながら衝撃でマーベルの身体が吹き飛ばされて宙を舞う。

 

「そんなっ…」

 

空中でマーベルの肉体は爆破し、生身の颯馬と破損したマーベルドライバーが地面を転がる。

 

「このままここを落とす。いくぜ、ドープ!」

 

「おう!」

 

ドープと呼ばれる白い傭兵風の怪人がベリアルと共にアルティメイタムの施設に向けて歩き始める。

 

「ここから先は行かせない!」

 

「お前も此処で死ぬか?」

 

ベリアルが腕を振り上げたその瞬間だった。

 

「理桜!避難命令だ!」

 

基地の正面玄関を突破して1台のジープが彼らの前に割り込んでくる。

 

「足利指令!」

 

ジープを運転していたのはアルティメイタムの司令官である足利で後ろには負傷しつつもアサルトライフルをベリアルに撃って援護するオーウェンも乗っている。

 

「早く乗れ!」

 

「はい!」

 

理桜がジープに乗り込むのに対してベリアルが攻撃を加えようとするが…

 

「これでも食らえ!」

 

スタングレネードを投げつけてその閃光でベリアルらの目を眩ませる。

 

「颯馬さんも!」

 

「…」

 

一方の颯馬は地面に倒れうなだれている。

 

「颯馬!早く逃げて!」

 

するとその場にもう1台ジープが走って来る。

そこには隼人達3人が乗っていて颯馬の方に向かってくる。

 

「早く乗って!」

 

「仕方ありませんね…」

 

運転手の和田以外の2人が動かない颯馬の下に駆け寄って彼の身体と壊れてしまったマーベルドライバーをジープに乗せる。

 

「逃げるぞ!」

 

ベリアルらの目が眩んでいる間に2台のジープが走り去ってこの場から離れていく。

 

「まあ良いぜ…まずはここを抑えればな…」

 

彼らに逃げられても、既にアルティメイタムの基地にはベリアルの部下である怪人達が侵攻していた。

既に基地内のアルティメイタムメンバーは避難しているか戦闘不能になっているかのどちらかだ。

ベリアルらは基地の中に入っていき、指令室に向けて歩みを進めていくのであった…

 

To be continued…

 




解説
斯波
アルティメイタムの幹部で足利の右腕
仮面ライダーカウズの変身者でもある。

ベリアル(CV小野大輔)
本名:楠木楓
アルティメイタムのことを恨む謎の青年
トライダーキュラーを使って仮面ライダーベリアルに変身する。

バグル
ゲームキャラを模した怪人に変身する少年
怪人態はバグスターの要素が多い。

ドープ
白い傭兵風の怪人
その姿からはドーパントを思い起こさせる。

仮面ライダーポリス
オーウェンが変身する仮面ライダー
セキュリティIDカードと警察系ライダーのディスクで変身する。

仮面ライダーカウズ
斯波が変身する仮面ライダー
タウロスIDカードと牛系ライダーのディスクで変身する。
ちなみに響鬼の牛要素はリマジ版の牛鬼

仮面ライダーベリアル
ベリアルが変身する仮面ライダー
漆黒のケルベロスドライバーことトライダーキュラーとエターナル、ゲンム、エボルの3人のライダーのディスクで変身する。
3人のライダーのディスクから送り出される闇のエネルギーを操り戦う。
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