タツキ@秋桜様
ありがとうございました!
本編どうぞ!
7/11この日は土曜日で学校は休みだった。
しかし、休みだというのに気分が全くと言っていいほど晴れない。外は晴天なのに私の心には雲がかかっていた。
その理由は分かっている。これは陽頼と花音の問題なのに自分のことのようにモヤモヤして喉に引っ掛かる。自分の部屋のベッドに腰かけてどうにかこのモヤモヤを晴らそうとしたけど、どうにもならない。スマホを開いて花音にメッセージを送ろうとしても送信ボタンを押そうとした時に手が止まる。
私は何を迷っているのだろう。花音と陽頼を信じて待つことが今の私の最善策なのに。花音ならきっと大丈夫だと信じることができるのに。動きたくてしょうがない。
モヤモヤしていると花音からメッセージが一件来た。
恐る恐るアプリを開くとそこには5行程のメッセージが書き連ねてあった。
「突然連絡ごめんね。
今日の午後に羽沢珈琲店に
来てほしいんだ。
昨日のことを話したくて
いいかな?」
私で花音の力になれるならと…私は迷いなく承諾のメッセージを打ち、送った。
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カランコロンと店のドアが開き、花音が私の対面に座った。花音は笑顔を取り繕ってはいるもののその目に光はない。その目には青色の影がかかっていた。
重たい口で花音が切り出した。
「来てくれてありがと……。えへへ。」
「そんなことないわ。話…聞かせてほしいから。」
「うん……分かったよ。」
「花音のペースでいいわ。ゆっくり…話してみて。」
「あのね…私、陽頼君にフラれちゃったみたい。」
「……そう。」
「別に陽頼君を恨んでいる訳じゃないから…。だから、陽頼君を責めることはしてほしくないの。いいかな…?」
「ええ。分かったわ。」
もう、陽頼を責める気は、さらさら無かった。あの涙を見せられれば、誰でも責める気なんて起こらない。
「陽頼君に断られたことは悔しいよ。」
「花音……」
「悔しいよ……っ……!」
やっぱり…花音は悔しい気持ちを爆発させたかったらしい。でもそれには一人じゃ心細すぎる。私にはその役が務まるのか。今目の前で泣いている花音をどうすることもできない私にそんな役が務まるのか。
「私…どうしたらいいかっ…分からない…っ!」
「そう……辛かったわね……。」
しばらく花音は泣いていた。結局私には泣いている花音の傍にいてあげることしかできなかった。不甲斐なさとやるせなさを感じる。
「なんで…なんでっ……!」
「花音……悔しいわね…。」
簡単な言葉しか見つからない。
すると花音は意外な言葉を口にした。
「でもね……」
「ん?どうかしたのかしら?」
「陽頼君も……泣いてた……」
「陽頼が……?」
「だから私……もう一度陽頼君と会って話をするの…!今日はそれを伝えたくて……。陽頼君のあんな悲しそうな顔…見たくないの!」
意外だった。私は花音を見くびっていたらしい。確かに花音は一度陽頼に断られた。私はそれで恋が終わるかと思っていた。でもそうじゃなかった。むしろ花音の心に火がついたかのように見える。
親友が決心したっていうなら、もう私がとる行動なんて一つしかない。
「分かったわ。あなたがそう思うなら私は応援するわ。」
「…っ!」
「必ず心を奪ってやりなさい!」
「うん!」
涙で溢れていた花音の目に光が灯った。
そうね。私は陽頼が幸せになれればそれでいい。花音に奪われたなら文句はない。
さようなら。 私の初恋の人。
読了、ありがとうございました!
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