TOUGH DEVIL HAZARD   作:ポジョンボ

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うひゃひゃ


第40話

 

 

 

 「さぁ見せてもらうぞ、お前達の力を!」

 

 

モニター・ルームで不敵に嗤い画面の向こうに語り掛けるクラウザー、眼の前のモニターには二つの映像、鬼龍と対峙したコルミロス、レオンと対峙するアルマデューラ。

 

 

 〈大統領ノ娘ハ監視室デスワ〉

 

 〈コノママデハアノ二体ノ餌食ニ…〉

 

 「放っておけ…教団の小賢しいだけの作戦などもはや不要、あの小娘にもう価値は無い、それより…」

 

 「始まるぞ、C−51が再び仕掛ける」

 

鬼龍とコルミロスを映すモニターに動きがあった、コルミロスが地を縫うように、それでいて無駄のない精確かつ高速の動きで鬼龍へと迫る。

 

────────────────────────

 

 

 「ふん、犬らしく地を駆け回っているが良い」

 

 「馬鹿な犬ほど大袈裟に走るのが好きだってなあっ」

 

 

コルミロスの疾駆からの跳躍を混じえた噛み付きを回避する鬼龍、そして先程のコルミロスのように頑丈な部屋の支柱を蹴って空中へと高く飛び上がる。

 

 

 〈ギャウウウッ〉

 

 

しかし驚異的な運動神経でコルミロスが追従、鬼龍の辿った軌道を再現するかの様に、支柱を蹴り上げて同じく跳躍、一瞬で鬼龍のいる高度まで到達し、その牙による口撃を繰り出した。

 

 

 「やはり犬は犬だな」

 

 

 〈ギャウッ…〉

 

 

しかし鬼龍にそれは当たらない、その顎が届き切る前に鬼龍の横合いからのハイキックがコルミロスの側頭部に命中する、タイミングを完璧に見切って繰り出された動作に、コルミロスはまるで自分から頭を差し出すような形となる。

 

 

 「ガウッ、ガウッ」

 

 

鬼龍の軽やかな跳躍、それと対比の様に受け身が取れず、血を吐き出しながら激しくコンクリートの床に叩きつけられるコルミロス。

 

二度目の攻防を制したのは鬼龍だった。

 

 

 「駄犬は怯えて縮こまってるのがお似合いだ」

 

 

────────────────────────

 

 

モニター・ルームではクラウザーの押し殺した笑い声が聞こえ、驚愕に息を呑むメイド・シスターズ。

 

 

 「ククク、C−51め…まんまと誘われたな」

 

 

 〈ギ…?サ、誘ワレタ?〉

 

 

 「あえて跳躍して見せて回避の困難な空中にC−51を誘ったのだ、そこに狙い澄ましたカウンター」

 

 「無論、宛が外れて着地の隙を狙われては不利となるが頭に血が登ったC−51は簡単に引っかかった、最初に手傷を負わせたことによる僅かな油断もあったな」

 

 「相手の動きをコントロールする、戦闘時の理想とされる動きだが…化け物との連戦で実力を増したか」

 

 

 〈シ、シカシ…C−51ハマダ健在デスヨネ…?〉

 

 

 「当然だ、耐久力、生命力共に実験体にも引けを取らない、あの側頭部への蹴りもダメージこそあれ致命傷ではない」

 

 「さて、頑丈と言えばもう一体…ネオ・アルマデューラは…ほう、想像した通りの展開だな」

 

 

クラウザー達の視線は鬼龍の映るモニターからレオンのものへと切り替わる、そこでは黄金の甲冑が激しく暴れ回る。

 

 

────────────────────────

 

 

武器庫での戦闘もまた苛烈を極める、アルマデューラの振るう大剣がコンクリートの壁や床を切り刻んで裂傷を残す、それも削り取る様な後ではなく画用紙をカッターで切り裂いたような鋭利な傷跡。

 

 

 「やはり銃弾は効かないかっ」

 

 

その恐怖の連撃をなんとか凌ぐレオン、比較的鈍重な筈のアルマデューラの動きは眼を見張るほど速く、振るう剣筋はまるで本当の騎士の如く。

 

 

 (一撃でもマトモに受ければ真っ二つ…!)

 

 (ナイフで逸らした筈が手が麻痺していくかの様なこの衝撃、それにあの甲冑は普通じゃない)

 

 

大剣の軌道を見切り逸らす、アルマデューラの大剣とレオンのナイフが交差して一際甲高い音と火花が散った、そして有り余った勢いを制御出来ずアルマデューラが体制を崩す。

 

 

 「喰らえっ」

 

 

その隙に叩き込まれるレオン全霊の回し蹴り、回転を通して全体重を右足に乗せた一撃がアルマデューラの強固な鎧を打つ、鎧内部の空洞が重苦しい音を反響させ、かなりの重量を誇るアルマデューラが大きく蹌踉めいて後退した。

 

 

 「銃弾が効かないならコイツをくれてやる!」

 

 

レオンもただの体術だけで仕留めるつもりはない、すぐさま手榴弾を投擲、爆発に巻き込まれないために距離を離したかったのだ。

 

そして間髪入れず爆発、大気を震わせて衝撃波と黒色の煙が辺りを包み込む、立ち昇る煙の中にアルマデューラの影が見えていた。

 

 

 (どうだ…?これで倒せるとは思わない…)

 

 (だがそれなりのダメージだろう、鎧が何処かでも破損すればそこから寄生体を狙い撃てる)

 

 

煙が完全に晴れて露わとなったアルマデューラのその損害は、レオンの冷静な分析とそぐわぬものだった。

 

 

 「クソッ、化け物め」

 

 

光をあらん限りに反射して煌めく黄金の甲冑は、全くの無傷のままアルマデューラの肉体の役目を務め続けていた、フェイスガードの奥に広がる闇の中から無いはずの眼光が妖しく光った様にレオンには見えた。

 

 

 〈……………〉

 

 

消耗も焦りも無いアルマデューラが無言のまま、再度攻撃を再開するために大剣を振り上げた。

 

 

────────────────────────

 

 

モニター・ルーム─

 

 

 〈オオッ、ネオ・アルマデューラハ侵入者ノ攻撃ヲ受ケテモ全クノ無傷デスワッ〉

 

 「物が違うのだ、物が…ただの古臭い甲冑とネオ・アルマデューラ専用に改良を施された合金仕様のスペシャル・アーマーでは基本耐久力の格が違う」

 

 「並のアルマデューラなら手榴弾どころかあの蹴りで寄生体を露出させていただろうがな」

 

 「コレガ四魔獣ノ力ナノカアッ」

 

 「刺激的でファンタスティックだろう、使われている寄生体も特別製、素体となった生物も遺伝子操作を施された改良型、そして他の実験体と殺し合わせ戦闘能力を向上させている」

 

 「さらに気せずして最適のマッチングだ、方や変則的で縦横無尽の戦闘を見せるC−51、方や銃弾を無効化するネオ・アルマデューラ」

 

 「鬼龍とレオン、互いにとって不利な相手だ、銃ならば素早い動きにも対応でき、内部破壊の浸透系打撃ならば特別甲冑とも戦えただろう」

 

 「まぁ…とは言ってもそれはあくまでも相性、現に…」

 

 「此方の方は決着が近い様だな」

 

 

クラウザーが鬼龍の映るモニターを指差し言う、その顔はこれから何方が勝利を収めるのか知っているという様に冷たい嘲りが浮かんでいる。

 

 

 〈ケ、決着デスカ…?〉

 

 「あぁ、C−51の動きが読まれ始めた、見ていろ」

 

 

────────────────────────

 

 

 「はっはーっ、どうした駄犬よ!」

 

 

 〈ガウウッッ〉

 

 

辺りの食器棚や椅子や机を破壊しながら食堂内の飛び交い攻防を繰り広げる鬼龍とコルミロス、だがその力の天秤は鬼龍の方へと傾いていた。

 

 

 「早くも底が知れた様だな」

 

 

コルミロスの足を狙った噛み付き、時にフェイントも混じえたそれも意識を切り替える一瞬にタイミングを合わせられ痛烈な蹴りで迎撃される。

 

 

 〈ギャウウウッ〉

 

 

脊椎から伸びる強化された寄生体の鉤爪を高速で伸縮させて切り裂くも残像を残す高度な回避で躱される、押し倒そうと飛び掛かるも思考が読まれているかの様に当たらない。

 

 

 「低姿勢かつ高速の変則的な攻撃、触手のリーチも合わさればそれなりには強い…それなりにはな」

 

 「だが所詮は獣、狩りのやり方が一度防がれ手こずればすぐにボロを出す、気付いているか?」

 

 「己の動きが段々と単調になっている事に」

 

 

鬼龍の言葉はコルミロスには通じてない、ただ怒りと殺意に満ちた唸り声で返されるだけ。

 

これが強化されたコルミロスの弱点でもあった、獰猛な狂気はその身に宿る破壊力を増大させる、本能のみで構成された思考速度は肉体の発揮する全力のスピードにもついて行ける。

 

だが素体が獣、しかもより獰猛な個体が使われたこのコルミロスは一度火が付けば獲物を識別不能となるまで破壊しなければ鎮火しない、それはもはや暴走と言える。

 

 

 「過剰過ぎる殺気が何処をどの様に狙っているのか全て教えてくれる、お前達化け物の致命的な弱点がそのままでは自慢のスペックも無意味だな」

 

 「だが畜生とて俺とやり合えるその肉体と殺意に敬意を込めて…灘神影流の技で粉砕してやろう」

 

 

鬼龍が動く、両の手を開き体の正中線に沿って構える、右腕は胸部、左腕は丹田の箇所、そして片膝が僅かに曲がり上げられていた。

 

 

 〈ガルウウ…!〉

 

 

それが危険な兆候だとコルミロスにも解っていた、迎撃される恐れのある前方からの突撃ではなく、背後へと素早く回り込み攻撃するのが最善だと判断したその時、コルミロスは気付く。

 

 

 〈……!〉

 

 

鬼龍の背後は壁であった、左右には破壊され散乱したテーブルや棚の残骸、一見すればそれは追い詰めた様に見えるが、この場合はコルミロスの背後へと回り込む動作の妨げとなった。

 

それはつまり戦闘を繰り広げながらも、鬼龍が自分に有利な展開、状況を作り出していたという事、自分を仕留める為の仕込みにまんまとコルミロスは利用されていた。

 

 

 〈ガアアアアッッ!〉

 

 

その事に気が付いた瞬間、コルミロスの稚拙ながらも確かに存在した生前のプライドとも言うべき感情が激しく沸騰して燃え広がった、我を忘れて全速力で突撃を決行する、もはや己が今何をしているのかも頭になかった。

 

 

 〈ガウウッッ〉

 

 

間合いに入るや否や、背から伸びる触手を横薙ぎに全力で振るう、そしてその後すぐさま飛び掛かる為にすべての足に力を込める、初撃が回避されようとも二段構えの攻撃となる。

 

思考の元に下された行動では無い、滾る殺戮本能が偶然にも成した敵の不意を付く一手。

 

 

そして鬼龍の技がそれを正面から打ち砕いた。

 

 

 「灘神影流 “夜叉燕”」

 

 

 〈ギャウ……〉

 

 

コルミロスが血を撒き散らせて宙を回転して舞う、その首は折れ曲がり、顔面は見るも無惨に変形している、やがて派手な音を立てて向こう側の壁まで叩きつけられた。

 

一秒にも満たぬ間のうちに迫る二連撃を打ち破ったのは、それよりも速い二連撃だった。

 

 

鬼龍の体勢から僅かに上げた片足による前蹴り、それが振るわれたコルミロスの触手を蹴り弾く、その後飛び掛かるコルミロス、そして同じくその後、夜叉燕の真価は発揮される。

 

“夜叉燕”とは地獄の2段蹴り、速度を乗せたコルミロスの顔面は自らの速度も相まりその二撃目で破壊された。

 

 

 〈ガア…ア、アア……〉

 

 

コルミロスが立ち上がる、頚椎が骨折し顔面は頭蓋骨ごと崩壊、血を滴らせる頭部が上下反対になって皮一枚で繋がるように辛うじて体と接続している。

 

それでも生きていた、尚消えることのない憎悪のような殺意を持ってふらつく足で鬼龍を殺害せんと動き出す。

 

 

 「ほう、まだ動くか」

 

 「嘘か真か知らないが大型の肉食獣は首を切断されても数秒は戦い続けるという科学者もいる」

 

 「生物兵器など全て下劣なクソに変わりは無いが…その生命力と執念だけは評価してやろう」

 

 

 〈ガアアアアッ〉

 

 

コルミロスが崩壊した肉体で駆ける、もはや噛み付きは不可能、押し倒す力も無く、唯一攻撃が可能な触手の動きも比べようもなく鈍かった。

 

 

 「お前を作ったクズ共と同じ所へ行くが良い」

 

 

振るわれた触手を容易く鬼龍が回避する、側面に回り込み、千切れかかったその首に龍腿による超破壊的蹴撃を見舞う、蹴り上げた足が断頭斧の如くコルミロスの首を完全に切断した。

 

 

 〈……ゥ〉

 

 

宙を数度回転し血液でその軌道を彩りながらコルミロスの首が舞う、やがて床へと落ちる頃には司令塔を失った肉体も崩れ落ちて停止していた。

 

 

 「さらばだ狂犬、少しは楽しめたぞ」

 

 

二つの超暴力が交差してぶつかり合い、獰猛な狂犬を悪魔を超えた悪魔が打ち砕いた、黒いコートを翻し、もう用は無いと敗者の亡骸を背に立ち去った。

 

 

────────────────────────

 

 

少し遡り、武器庫─

 

 

 「ぬうっ、なんとか隙さえ作れれば…!」

 

 

アルマデューラの振るう大剣を何とか躱し、逸らし、しかしその圧倒的な防御性能と防弾加工のシャッターすら紙切れの様に切り裂く大剣の連撃がレオンを苦戦させていた。

 

 

 (あのアーマーには爆発すら通じなかった)

 

 (もう一度ハンド・キャノンを使うか?いや、それならば何方にせよ隙を作る必要がある…)

 

 

アルマデューラの攻撃は止まらない、剣を両手で振り回す単調な攻撃だが恐ろしい速度と破壊力、ただ凌ぐだけでも敵対者の体力と精神を音を立てて削り取る。

 

 

 「チィッ」

 

 

二度、三度と迫る大剣をナイフで受け流す、四度目の横振りをあえて大きな動作で逸らす、生じた力を後ろへ流すと共に一見吹き飛ばされたように背後へと移動し距離を取った。

 

油断なく構えながらも、その恐ろしい戦闘力を破る為に刹那の内に思考を張り巡らす。

 

 

 (もう一度奴の体勢を崩せば…だがそれまで持つか?あの馬鹿でかい剣さえ無ければ…)

 

 「いや待てよ…そうだ、剣が厄介なら…」

 

 「答えは一つだ、あの剣を奴から奪えばいい」

 

 

レオンの脳裏を閃光のように奔った名案、それはしくじれば恐ろしい破滅をもたらすハイリスクなものだとレオンも気付いている、だが今更そんな事を躊躇うことなど無い。

 

背に掛けた散弾銃を素早く構える、武器商人が新たに用意した改造済みの特注品、腰だめ撃ちを想定した構造のセミオート・ショットガンだ。

 

 

 「来いよ、剣と銃で決闘と行こう」

 

 

 〈…………〉

 

 

アルマデューラが無言のままグリーブの底で床を踏み鳴らしレオンの挑発に答える、踏み込みとほぼ同時に両手で大剣を振り下ろした、レオンは脇下を転がり込む様に回避して後ろに回り込む。

 

 

 (チャンスは当然、一度きりだ)

 

 

アルマデューラが振り向きざまに斬撃を見舞わんと剣を振り上げながら振り返る、その瞬間を極限の集中力で迎え撃つレオン、アルマデューラの動作の全て、力の籠もるタイミングを見極める。

 

 

 (奴の剣に速度が乗り切る前の一瞬…!)

 

 (振り下ろしの際の僅かな隙)

 

 「今だっ」

 

 

レオンのセミオート・ショットガンが炸裂する、フラッシュと共に空気を裂いて無数の小弾丸をばら撒いた、そしてそれがアルマデューラの鎧とぶつかり合う衝突音が鳴る。

 

 

 〈…………!?〉

 

 

そして無敵の防護を誇るはずのアルマデューラの動きが停止した、手榴弾の爆発すら無効化するアーマーにはやはり傷一つ無い、だが突然動作を停止させたアルマデューラのその様子は、存在しないはずの困惑の感情を連想させた。

 

 

アルマデューラの鉄をも両断する宝飾の大剣が、その手から弾き飛ばされ、床を打ち鳴らし投げ出される。

 

 

 「これでもう無力だ」

 

 

レオンは散弾の敵を大きく吹き飛ばす衝撃でアルマデューラの腕部を狙い撃ち、手にした大剣を弾き飛ばしたのだ。

 

 

 「先程の爆発の時、無傷でこそあったが動きが停止していた…あれは衝撃に備えていたんだ」

 

 「恐らく危険を察知した寄生体が根を張る様に伸縮と膨張を起こし一時的に力を増幅させたんだろう」

 

 「そうしなければならない、つまり…そのアーマーでダメージは消せれど強い衝撃を完全に殺すことは出来ない、力の籠もらぬタイミングを撃てば怯ませる事だけなら可能って訳だ」

 

 

アルマデューラが数秒の停止からようやく復帰する、眼の前の敵を切り刻むという単純な行動、だがその為の手段が突如として消失した状況にプラーガ本体の思考能力では瞬時に適応することができなかった。

 

 

 〈……!〉

 

 

数秒遅れて無手のままレオンに掴み掛かる、ただのガナードが相手ならそれでも十分過ぎるが、レオンの目から見ればまるで脅威にはならない。

 

伸ばされた両腕を捌いて前のめりに体制を崩させる、そのまま背後に回って膝裏の関節部を蹴りつければ片膝を床に付く形で隙を晒す。

 

 

 「中は変わってないんだろう?ルイスの話では…露出したプラーガ本体は強烈な光に弱い!」

 

 

そのまま後ろから手を伸ばしヘルムのフェイスガードを上げて開く、もう片方の腕には取り出した閃光手榴弾、ピンを噛んで引っ張り解除する、そしてすぐさま闇の詰まったヘルムの中へ押し込んだ。

 

アルマデューラが立ち上がり、鋼鉄の右腕を裏拳の様に振り抜く、姿勢を低くして難なく躱すレオン、そのままアルマデューラに半回転からの回し蹴りをお見舞いする。

 

 

 〈………!!〉

 

 

 「じゃあな、騎士様」

 

 

怯んで後退したアルマデューラが次の動作を始める前に、黄金の鎧の内部で閃光手榴弾が炸裂する、閉じ込められた圧倒的な閃光がアルマデューラを内部から焼き焦がした。

 

光に弱いプラーガの寄生体、日光ですら浴びることの出来ないそれが、狭い空間で凝縮された閃光手榴弾の光を浴びて耐えられる道理は無い。

 

 

鎧の全ての隙間からまるで細いレーザーの様に光が飛び出した、その後、消え入りそうな寄生体の断末魔を残し、鎧の肉体が崩壊していく。

 

寄生体の残骸はすぐさま溶けて消え失せ、残ったのは未だに豪勢な見てくれの黄金鎧、だがそれも主を無くしてコンクリートの床に投げ出された姿には何の威風も無かった。

 

 

 「向こうも静かになった…鬼龍も終わらせたか」

 

 

人間と怪物、選び抜かれたエリート対決を制したのはレオンと鬼龍!モニター室のアシュリーの元に向かっていく。

 

その一連の全てを見下ろしていた小型の監視カメラが静かにレオンのその背にレンズを向けていた。

 

 




◇強き者達…
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