忌嫌われし斬竜の英雄譚   作:斬撃ノ剣砲

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大分遅れました。


過ちと贖罪

レイダー事務所

 

 

「レイダー、剣譲にはいつ話すんですか?」

 

事務処理をしていたサイドキックの一人が突然聞いてきた。

 

「いつかは話すさ。あいつが自分の意思で自分の過去を聞いてきたならな。」

 

 

 

 

「何だコレ…」

 

そこに書いていたのは個性の暴走による大破壊。5mクラスの恐竜が多くを破壊して命を奪ったという大事件だ。

詳細も書いてあった。静岡のすぐ近く、沖垣島と言う小さな村のある離島。そこにはヒーローが一人しかいなかった。8月のとある夕方、そこでパトロールをしているヒーローから応援要請があり、ヒーローが7人赴いたがその時には村は焼けて瓦礫だらけ、血と鉄の焼ける異臭が漂う地獄絵図。大火災でもあったのかと思うほどの酷く惨たらしい惨状。

しかし最も注目が集まったのは一体の恐竜のような存在。しかし普通の恐竜とはあまりにも違う点が3つ。

 

1つ目、炎のような硬い甲殻

 

2つ目、ヤスリのような独特な牙

 

3つ目、体の半分ほどの大きさの赤い尻尾。しかも大剣のような鋭利な見た目をしているという最も特徴的な部位。

 

コレを見たヒーローは応戦したものの、僅か20分程度で壊滅状態になった。後に現着した当時No.1のオールマイトと互角に戦い地面から逃走された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この事件の恐竜は

奇しくも自分の個性の特徴と一致していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま。」

 

家に帰ってきたが足取りは重く、すぐ自分の部屋に行ってしまった。事務所に帰ってきたがもやもやは消えなかった。自分があの犯人の可能性が高い以上どうすればいいかずっと考えても、答えなんか出なかった。

そんな時だった。

 

 

「剣譲、こっち来てくれ。」

指揮に呼ばれた。

 

 

 

「多分お前この事件を知っただろ。」

そう言って資料を渡してきた。そこに書かれていたのは[大剣恐竜大破壊事件]についての詳細資料だった。

 

 

「まず先に残酷な事言っておく。それをやったのはお前だ。」

 

「………ですよね。」

 

「でだ、お前はどうしたい?」

 

「………………?」

 

「単純な話だ。純粋にお前が何をしたい?」

 

自分気持ちが分からなかった。

 

酷い事件を自分がやっていた。

 

多くの人を殺して人生を狂わせた。

 

 

でも自分はまだ死にたくない。

 

「………分からない。何をすれば良いのか。」

 

そういうと指揮はため息をついていた。

 

 

 

 

 

 

「剣譲………

 

 

殺人したことを悪く思わないか?

人の人生を狂わせたことに後悔はないのか?

自分の価値を疑ったことは無いのか?」

 

 

 

「話聞いちゃったら後悔ありまくりだよ!自分のせいで他人傷つけて、人生狂わして、自分の価値どころか死ぬ方がいいんじゃ」

 

 

パチン

頬を引っ叩かれた

 

 

「剣譲、自分が死んだ方がいいとか二度と言うな!」

 

 

「お前がどうしようが勝ってだが、人の命は死んだらそれで終わりだ。関係してる奴は必ず悲しむ奴がいる。それはお前を含めてだ。どう生きるにしろ償うにしろ死んで終わりは俺が許さん。お前勘違いしてるようだから言っとくぞ。俺たちはお前の味方だ。どんなことがあろうとも差別もイジメも見捨てることもない。だからお前の今思うことを聞かせてくれ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう自分のせいで人に危害を加えるなんて嫌だ。人を殺したのなら償いにならなくても正しい人の役に立ちたい。そして自分のような人を簡単に殺せる人が自分も含めた命を大切にしてほしい。」

 

 

 

「ならヒーローになれ。」

 

「え?」

 

「力を学べ、世界を学べ、個性を学べ、命を学べ、人を学べ、己を学べ、そして敵と英雄を学べ。償うとかそういうのは本当のヒーローになってから堂々と言え!」

 

 

 

 

 

心の中のモヤが一気に晴れ、

剣譲は吹っ切れた。

 

 

「あぁ!やってやるさ!本当の英雄になってしっかり償うよ!逃げるのも自分を見ないのも今日で終わりだ‼︎」

 

 




指揮が剣譲に話したのは
「あぁ、知っちゃたのか。」
、て表情と顔色で察しだからです。
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