(出久サイド)
「全員集合しましたね。では、訓練の概要を・・・皆して何ですかその顔は」
運動場γに集合した面々の顔を見て、思わず顔を顰める。殆どの生徒が、何と言うか同情的な生暖かい眼を向けてきたのだ。
『いやー、どう考えてもあの
「あぁ・・・」
苦笑気味に主任に言われ、僕も納得する。
ステインに対してぶちまけた、数々のストレス漬けの本音。あれは敢えてノーカットで放送し、それによって私の『完璧人間で取っ付きにくいエリート社長』と言うイメージを破壊する事が出来た。そして私の人間らしい一面を見た結果、何か社内の士気も結構上がったらしい。
代償として、今回みたく同情の視線を向けられる事が増えるのだろう。まぁこれは仕方が無い。有名税と言うやつだ。
「緑谷社長、今回はオールマイトが来るって予定だった筈ですが、今どちらに?」
「あの人は現在とある人からお説教を受けてます。午後一杯潰れるでしょう」
八百万さんの質問に答えて、溜め息を吐く。彼は今朝も勝手に活動して来た。僕が控えろと何度も口酸っぱく、歯が溶けそうな程に言った上でだ。そしてよりによって、今日はグラントリノがオールマイトに説教をしに来る日である。
僕はもう本人には何も言わず、グラントリノにこの有り様を余す事無く一切合切報告した。結果、グラントリノの頭に3本程血管が浮かび、オールマイトは昼休みが始まる頃に仮眠室に引き摺り込まれて以降一切出て来ていない。
「ホントにあの人は何度言ったら分かるんだいや言われて分かるようなタマならトップヒーローなんざ勤まる訳が無いってのは理解してるつもりだがそれでも私には彼に言う事を聞かせる権限と義務があると言うのに全くあの男は」
「社長~、怨念漏れてますよ~」
「あぁ失敬」
片頬を無理矢理につり上げつつ、乾いた笑いを漏らす。全くあの男、今度同じ事を繰り返したらマジでただじゃ置かない。
「ん゛っん、気を取り直して・・・今回の訓練は、立体起動障害物競走です。見ての通り、このコンビナート型トレーニングエリアの指定座標から要救助者ビーコン信号が発信されます。皆さんにはザイアスペックを装着し、その場所により速く、よりスマートに到着して貰います。それが採点基準ですね。
あぁ、言うまでもありませんが・・・この訓練は救助活動を想定していますのでね。呉々も、施設を破壊しないように。貴方ですよ爆豪君」
「テメェ流れるように名指ししてんじゃねぇぞコラ!」
「そして今回のミッションでは、直近で装備更新を行ったA.I.M.S.のAC小隊第1班による実働テストも同時進行で行います」
「おー、久し振りッスね」
ガタガタと階段を上って整列するA.I.M.S.隊員に、眼を輝かせる上鳴君。ACのようなガチャガチャしたメカは男のロマンだ。そう言うのが好きなのだろう。
「さて、では皆さん。それぞれ準備を。ビーコンの位置には私が居ますので、ゴール判定は此方で行います」
【WING!】【Progrise key confirmed. Ready to break.】
【THOUSAND RIZE!THOUSAND BLAKE!】
ジャッカーにファルコンキーを装填し、サウザンドブレイクを発動。ライダモデルを召喚し、その脚に掴まった。
「さぁて、楽しみだ」『じゃあ、頑張ってね~♪』
(NOサイド)
「行きますよ!」
スタート合図と同時、先陣を切るのは001
「流石だな、被身子さんは」
「オラオラ!テメェらチンタラしてんじゃねぇぞァ!」
そのすぐ後ろに続くのは、ブーストを吹かしブーストドライブを繰り返すスカイハイとダウンギャンブル。軽量級の小回りを活かし、付かず離れずの距離で追随する。
そして最後、目標座標までの直線が開いた。
「見えた!」「だったら!」
「「
瞬間。発火。
背部装甲が展開し、放熱機構が露出した。そしてブースターの推力が跳ね上がり、一瞬崩れた体勢をオートバランサーが無理矢理修正して突貫する高速飛行。その名を、オーバードブースト。これまでのグライドブーストと違い、地に足を着けず点火出来るそれにより、2人は001と並んで時速600㎞以上でゴールした。
「うわ、はっや!」
「おわぁぁぁぁぁ!?」「うおぉぉぉぉ!?」
尚、着地は上手く決められなかった模様。ゴールエリアを華麗にスルーし、プラントの隙間に落ちて行った。
「あーあ、大変」
「死んじゃいないでしょ。怪我をしていたとしても、適当に労災下ろします」
「おうおう、流石は社長サマ。お優しいこって」
呆れた出久に、上空から声が掛かる。その声の主は、両足と補助脚を四方に開いて滞空する4脚AC。デリンジャーの機体だ。
「其方はどうですか?」
「悪くねぇよ。高出力ジェネなら息切れとも無縁みたいだし、頭上を取って見渡せる。便利なもんだね」
脚を折り畳み、悠々と着地するデリンジャー。ドスンと腰を落として衝撃を吸収し、補助脚を腰に畳んで直立する。
装備更新による、オーバードブーストに続く新機能。4脚によるホバリング。脚部を広げてブースターを点火し、一定高度を維持すると言うものだ。そもそもとして、4脚は最初から滞空性能も高かった。脚部底面積の広さと各所に配置されたブースターのお陰だろう。また、ブーストドライブやオーバードブーストによって容易に高度を稼げる事もあり、凄まじいアドバンテージを確立している。
「うへぇ、速過ぎだろ」
「背中すら見えなかった・・・」
「不覚・・・」
「いやいや、前3人が異常なだけで皆も十分速いですよ。余裕で合格です」
着々とゴールする生徒達が凹まないよう、しっかりフォローを入れる出久。軽量ACなんて人間サイズの戦闘機みたいな物で、生身の人間が追い付く方が異常なのだ。
「じゃあ、第2グループ出走!」
『ハイハ~イ!そんじゃ行ってきなァ~、ゴミムシ共ォ!』
主任が音頭をとり、後半のメンバーが出走する。重量2脚のストライカーに重量逆関節のギムレット、そして相変わらずガチタンなガーゴイルも飛び立った。
『アヒャヒャヒャヒャヒャ!飛んでる!ガチタンが!ガチタンが飛んでるよォ!アーッハハハハハハ!』
時速300kmで空を飛ぶガチタンと言うシュール過ぎる光景に、主任は腹が捩れんばかりに爆笑する。
しかしタンク脚部はその形状により、エネルギー節約の為のブーストドライブが出来ない。装甲を求めてエネルギー負荷の高い重量規格フレームばかりを組み付け、更に両手にこれまた高負荷なオートキャノンを握り締めたままでオーバードブーストを吹かし続ければ・・・
「アッ、ちょっしまっ、落ちバァァァァー!?」
墜落するのは当然の帰結である。ガス欠を起こしたガーゴイルは、プラントの隙間の暗闇にドップラー効果を伴って吸い込まれて行った。
『ウハハハハハハ!?アーッハハハハハハ!?落ちた!落ちたよォ!?デカいの落ちたよォ!?』
「ハイハイ、労災1人追加ですね」
出久はもはや何の情動も無しに記録を付ける。そも、訓練に負傷は付き物だ。もう気にもしない。
「チッ、あの戦車野郎にすら追い付けねぇ・・・!」
「いやいや爆豪君、貴方も生身にしては大概可笑しい速度ですから大丈夫ですよ。まさか生身でブーストドライブを使いこなすとは思いませんでした」
奥歯を噛み締める爆豪に、出久は軽くフォローを入れる。出久の言う通り、爆豪は爆破の噴射と壁蹴りを組み合わせて擬似的なブーストドライブを生身で行う事で、生身の真人間にあるまじき加速を叩き出したのだ。
「それがどうした、勝てなきゃ意味ねぇだろォがよ・・・!」
「全く変にストイックなんだから。完璧主義は程々にしないと身を滅ぼしますよ?」
「テメェにゃ関係ねぇだろうが!」
「大有りですよ教師なんだから。全く、人間風情が全てを1人で完璧に出来る等と思い上がるのは止めておきなさい。オールマイトにだって間に合わなかった命がある。だから仲間に、他人に上手く頼るのが肝要なのです」
「っ・・・」
一番の憧れの名を出されては、爆豪は何も言えない。唇を噛み締め、俯くしか無かった。
「良い事言ってるけど、何でも1人でこなしちゃうしゃちょーじゃ説得力無くない?」
「それこそ勘違いですよ。私の会社も、ライダーシステムも、私1人で作った訳では無い。ジャッカーなんて、他人からのデータ提供が無ければただのスピアソードですからね」
「でも強奪出来るじゃん」
「いやぁ、それは言わないお約束ですよ」
揚げ足を取ろうとする芦戸を嗜めながら、出久は通信回線を開く。
「さて、大トリです。見せてみなさい」
『了解』
「デリンジャー、上空で記録しておいて下さい」
「ラジャ」
「えっ、もう全員終わったんじゃ?」
「サプライズってヤツですよ」
口元を扇子で隠し、ニヤリと笑う出久。間も無く、ガスの抜けるような独特の射出音が聞こえ始める。
『おー、中々やるじゃない?』
「システムの補助付きとは言え、この時期で既に適応している。上々ですね」
上空に翻る黒い影。鋭い4本の
━ガゴンッ━
そのまま床に拳を打ち付け、ピンサーを接地させて衝撃を分散して着地した。
「す、スーパーヒーロー着地キター!」「すげぇ、かっけぇ!」「新しい仮面ライダーか!?」「蜘蛛の意匠が見受けられますわね・・・」
一気に沸き立つA組面々。衝撃的な登場を果たした戦士、仮面ライダー網は、ぐるぐると肩を回しつつ出久に近付く。
「どうでした?高層建造物の狭間を高速でスイングする気分は」
『あぁ、いい気分だった。けど、流石に疲れるし変な所が痺れたりするな。課題が見えた』
「初乗りでそれなら文句無しですよ」
加工を加えたような反響の掛かった溜め息を吐く網の肩を叩き、出久は笑い掛ける。
「ん、あれ?ベルトの色、何かちがくない?」
「あ、確かに」「渡我のは黄色だったよな?」
芦戸の指摘に、他のクラスメイトも網の腰のフォースライザーに眼を向ける。本来は黄色の筈のアームとレバーが、彼の物は青く塗られているのだ。
「良くお気付きで。これは所謂発展型、その名もZAIAフォースライザーNEO。変身者の個性に合わせて、適宜カスタマイズする事が出来るタイプです。その代わり、局所的に防御を犠牲にしていますがね」
「俺はスピーカー越しだと個性使えないからな」
クラッシャー部分をガショッと開き、生身の口を露出させて話す網。そしてレバーを押し込み、キーをライザーから引き抜いた。
「あー!お前!普通科の!」
「あぁ。改めて・・・ZAIAエンタープライズ直轄、ZAIA部所属。心操人使だ。宜しく」
変身解除した彼、心操は髪を掻き上げながら、ニヒルに口角を吊り上げて言って見せる。
「私が立ち上げた、ライダーシステム及びレイダーシステムの装着者を育成する部活、それがZAIA部です。上鳴君、君に言っていた専用兵装も、漸く試作出来ました。是非入部して下さい」
「社長、また仕事増えるんじゃないですか?」
「問題ありませんよ被身子さん。顧問にはA.I.M.S.第一分隊を着けます。勿論特別給与付きで」
「おっ、仕事か社長」
「丁度良いぜ。最近ちっと退屈だったんだよな」
「俺とギャンブルはそうでもありませんでしたがね」
「そりゃお前らはあの騒動に動員されたからな」
ストライカー、ギムレット、スカイハイ、デリンジャーがそれぞれ口を開く。最近は実働無しに代わり映えの無い訓練が多く、刺激を求めているのだろう。
「では、上鳴君は今日の放課後に職員室に来て下さい。入部手続きと、機体の合わせを行います」
「了解ッス!」
出久が予定を取り付け、授業は終了。各々資材を撤収し、演習場から退却した。
「あれ、そう言やガーゴイルは?」
「「「「あっ」」」」
「・・・助けて・・・」
尚、アスファルトまで落下したガーゴイルは30分後に回収された。
━━━━━
━━━━
━━━
━━
━
「実装!」「変身!」
【FORCE RISE!】【RAID RISER!】
【トラッピングスパイダー!】【ライトニング!ホーネット!】
「よし」「ッしゃぁっ!」
放課後。雄英校内の訓練室にて、心操と上鳴は支給されたユニットでそれぞれのシステムを起動。
仮面ライダー網は勿論、新たに構築されたライトニングホーネットレイダーも支障無く装着されている。
更に上鳴のレイドライザーは、心操のフォースライザーと同様、装甲を廃し装着者のポテンシャルを引き出す事に重点を置いた新規格、NEO仕様である。
「よし、問題は無さそうだな。取り敢えずネオ・ホーネット。お前はその武装の機能をガイダンスの通りに試運転してみろ」
「了解ッス!ん~っと・・・こうか!」
ストライカーの指示を受けて、ZAIAスペックからバイザーに表示される情報を頼りに操作する。すると胸、腕、脚のハニカム構造の装甲が開き、スズメバチ型のマイクロミサイル、ヘクスベスパが数十機放出された。
「おぉ~!で、コイツらが電撃を運んでくれるんだったよな!」
「ちょっと待ってろ、的作ってやる」
パシュッパシュッと壁に糸を放ち、蜘蛛の巣状の的を作る網。ホーネットからの距離は、凡そ15m程である。
「ありがとよ心操!じゃ、いっちょやってみっか!ロックオン!行けぇ!」
的を指し示す指から、ジェネレータと変電装置の補助で高圧化された電撃が放射される。同時にヘクスベスパも高速で飛び出し、羽に搭載されたイオノクラフト機構によりその軌道の空気を絶縁破壊。その導体気に放電半径が重なり、真っ直ぐ最後尾のヘクスベスパへと着雷する。
電撃を受け取ったヘクスベスパは次へ次へとエネルギーを届け、最後の1機が的の中央に帯電しながら突っ込んだ。
炸薬の爆発によって発生したプラズマを電気が駆け抜け、半径2mに放電を引き起こす。
「す、すっげぇ・・・」
「お前の弱点ぴったりカバーしてるな。流石はザイア」
「次は糸の制御だな。網、やってみろ。ホーネットは受けてやれ」
「了解」
「ラジャー!さぁ来い!」
重心を落としたホーネットに、網は手首から小分けに糸を放つ。高速で射出された糸は弾丸のようにホーネットに当たり、バシバシと音を発ててのけ反らせた。
「うわっと、結構いてぇなこれ。ガラスとか割れるんじゃね?」
「時速100㎞で射出されるからな。衝撃はそれなりだ。じゃ、次は壁打ちでワンマガジン撃ち切ってみるか」
「マガジン式なん?」
「厳密にはカートリッジだな。使う傍から空気中の炭素を吸収して糸を補充するらしい」
「へぇ~ハイテク」
軽く雑談しながら的を張り直し、今度は跳躍して天井に張り付く網。そこから上下逆さまにぶら下がった状態で糸を放ち、更に壁に飛び移りながら的を狙う。
「ヒュー、アクロバティックだな。流石は蜘蛛」
「アシストも結構強めだから、今の俺でもそこそこ当たるな」
「だが、機械的な照準補正は得てしてフェイントに弱いもんだ。身体が慣れてきたらアシストレベルを下げて、自分の反射で照準をつけられるように訓練するべきだな。うちの軽量組とか特に避けるの上手いぞ」
システムの脆弱性を説くストライカー。実際、人間の経験則や山勘は機械の予測能力を軽く上回る事が往々にしてある。生物特有の感覚の中でも、生存に直結する能力だからだろう。
比較的近い時代に、大規模な死滅を経験した遺伝子の意志とも言えるかも知れない。
「後は、防御系の技も確認しとけ。2人とも同系統の技の筈だ」
「ん、と・・・これか。じゃ、俺からやってみる。ちょっと離れてくれ」
「あいよ」
バイザーに表示されるガイダンスに従いながら、ベルトのレバーを2回操作する網。そして腕とピンサーから大量の糸を放出し、ドーム状のバリアを形成した。
【トラッピング!ユートピア!】
繭状のバリアは瞬時に帯電し、電磁反発で大きく膨張。糸の隙間を潜って、網は外に脱出する。
「おー!バリアかよ!」
「設置式簡易シェルター、アラクニープロテクションだ。弾丸とかは電磁波なんかである程度防げるらしい。ストライカー先生、撃ってみてくれ」
「おう、任せろ」
言うや否や、ストライカーはプロテクションに向けてバトルライフルを発砲。発射されたHEAT弾はプロテクションの反応半径に近付いた瞬間、強力な磁場を付与され反発。慣性力と反発力の板挟みとなり急速に圧壊した。
「すっげぇ!まじで防いでんじゃん!」
「ん、と・・・金属飛来物には速度に比例する反発力で相殺、絶縁物質に対してはネットの物理防御で対応らしい。そんでもって、時速30km未満の物体には動きに支障が出るレベルの干渉はしない。大したテクノロジーだよな」
SFの粋に達した装備の性能に口許を引き攣らせながら、網は肩を竦める。
「ホント、しゃちょーの会社って現実離れしてるっつーか。どっからあんなハチャメチャテクノロジー持ってきてんだ?」
「おい坊主、世の中には知らない方が幸せな事って結構あるんだぜ?」
「怖ぇよストライカー先生!?」
「まァ~半分は冗談サ。俺も出所は知らねぇしな。けどな、俺等の業界で長生きするコツは、いらん所に首を突っ込まねぇ事だぜ」
「まぁ、確かに先生はあからさまに腹に一物抱えてる雰囲気だしな。藪蛇処か死神が出そうな雰囲気がある」
「そう言うのを感じ取れるなら、案外やっていけるかもなお前さんは。よし、休憩終わりだ!格闘訓練行くぞ!」
「「了解!」」
その後、訓練は1時間程続いた。それぞれ体捌きと固有武装を織り交ぜた戦術を構築する土台が整い、そして翌日の筋肉痛に悲鳴を上げる事となる。
to be continued・・・
~キャラクター紹介~
・緑谷出久
原作のブツブツ芸の片鱗が出た1000%社長教師。
ACパッケージの追加機能を実戦に近い形式でテスト出来たのでご満悦。
オールマイトと一緒に監督する予定だったが、急遽変更。グラントリノのお説教を優先した。
・渡我被身子
日々邁進する吸血系ヒロイン。
システムの最適化と体内の調整により、シャイニングホッパーを短時間ながらノーリスクで使いこなす。
001の演算処理能力を脳内端末とダイレクトリンクしているので、入り組んだ地形も問題なく踏破可能。
・ダウンギャンブル&スカイハイ
新調した拡張機能をテストした軽量コンビ。
強化手術無しの素のままの人間故にまだ使い熟せていないので、ラストスパートの直線加速のみオーバードブーストを使用。
・デリンジャー
観測係を務めた4脚マン。
元から底面積の関係で滞空性能の高かった4脚に追加されたホバー機能をテスト。本人曰くかなり便利らしい。
積載量に余裕があるので出力と容量を両立した重めのジェネレータを積んでいる。
・爆豪勝己
ストイックな爆裂才能マン。
レッドガンでの扱きの成果か、以前にも増して肉体認知が成長。生身で擬似的なブーストドライブを安定的に成功させるレベルとなった。
しかしそれでもライダーシステムやACには追い付けない模様。歯軋りしながら鍛練を続ける。
・ガーゴイル
弾幕でIQを溶かしたバカガチタン野郎。
最重量級の装甲モリモリのガチタンにオートキャノンとガトリングを2丁ずつ握り締めてオーバードブーストでぶっ飛ばした結果、案の定ガス欠。ビルの隙間に嵌まり込む羽目に。
・ストライカー
ZAIA部教官に任命された重2マン。
動かし方の基礎、その初級発展技、及び防御性能の活用法を教育する。割と理論主義者なので、噛み砕いた説明が出来る。
・上鳴電気
武装が大幅強化されたウェイウェイ。
ライトニングホーネットレイダーNEOの装着者として訓練中。ヘクスベスパを操る訓練により、新たな知覚が開く可能性がある。
・心操人使
大躍進した普通科ZAIA部員。
初乗りでも最低限ライダーシステムを乗り熟す運動神経があり、その中で課題を見付ける冷静さも持ち合わせる。
彼の気質的にも、ステルス及びレスキュー向きの網は相性が良いだろう。
~用語紹介~
・オーバードブースト
ACパッケージの追加機能。
背部装甲を開き、急速冷却しながらアフターバーナーを点火して爆発的な加速を実現する。グライドブーストよりもエネルギーの消耗が激しく小回りが効かないが、脚が地面から離れた状態でも点火可能であり高度を稼ぐ事も容易であると言う利点がある。ブーストドライブと組み合わせる事で更に機動力を引き上げる。
・ホバリング(4脚)
ACパッケージの追加仕様。
4脚型の脚を空中で展開し、ブースト点火によって高度を維持する機能。使い熟せば場所を問わずトップアタックを仕掛ける事が出来る上に、状況把握にも貢献する機能である。
・NEOシリーズ
ライダーシステム及びレイダーシステムの発展型。
ライダーシステムの装着と個性出力の両立に難がある装着者専用に作られるオーダーメイドモデルであり、使用するデバイスの可動部の色が青で統一されている。
・仮面ライダー網NEO
心操人使専用モデルの仮面ライダー網。
首から下の機能に変更は無いが、口部の構造が変化しており、複数の装甲板が組み合わさる事で共鳴により声質を変える機構が備わっている。
また脳波関知によって密閉モードと解放モードを切り替える為、個性発動中以外は有毒なガス等も防ぐ事が出来る。
欠点として、口部機構の複雑化により耐久力が純正版よりも落ちている。
・ライトニングホーネットレイダーNEO
上鳴電気専用モデルのホーネットレイダー。
両肩のジェネレータを軽量化し、コンデンサを追加する事で電力の供給と統制を安定させる設計である。更に背部に搭載した人工翅翼ホーネットエールによる本物のスズメバチにも劣らない飛行性能を誇り、背部中央に搭載されたイオンジェットバーナーを点火すれば超音速飛行も可能である。
更に全身に搭載したウェポンベイから蜂型電撃ミサイルであるヘクスベスパを発射し、単一目標への狙撃のような放電、または爆発のプラズマによる絶縁破壊を利用した広範囲への大出力放電等の多彩な攻撃が可能である。
また全身の装甲の下に多層構造の圧電素子を組み込んでおり、衝撃や振動を電力に転換する事で消音と防御力向上、更に活動時間の延長を実現している。