東方時空伝〜The Girl Who Leapt Through Time we〜 作:めるりあ
レミリア「咲夜、紅茶はまだなの?」
咲夜「それがですね...」
紅茶と言うものは、茶葉を発酵させてつくる。
紅魔館の地下室には、とんでもない量の紅茶があるのだが...
咲夜「全部緑茶になってるんですよ...」
レミリア「はい?」
30分ほど前。
レミリア「咲夜、紅茶をもらえるかしら?」
咲夜「かしこまりました、お嬢様。」
咲夜はいつも思う。
もしここで「嫌です。」と答えたらどうなるのかと。
自分が、神社の宴会で泥酔していた門番にタメ口を使われ、大さわぎになった事は記憶から消してある。
咲夜「茶葉はどうされますか?」
レミリア「アルナチャル•プラディッシュかしら。」
濃厚な甘みと色が特徴のアッサム種の紅茶である。
どうせ大量の砂糖を入れてしまうのだから関係ないだろうと思ったが、咲夜は黙っていた。
地下室の重い扉を開けた時、咲夜は不審に思った。
いつもなら豊潤な紅茶の香りが溢れて来るはずなのに、彼女の鼻を擽ったのは和風の香りだった。
入り口付近のアールグレイの棚を開けてみると、そこにはどうみても緑茶の茶葉があった。
彼女の頭を嫌な予感がよぎった。
それから30分、咲夜は地下室の紅茶を全て調べてみたが、全部緑茶になっていた。
咲夜「...と言う訳なんです。」
レミリアは少しも動揺しなかった。
レミリア「まさか、そんなことがあるわけないじゃない。」
結局、二人で地下室へ行く事になった。
咲夜「ほら、みてください。」
レミリア「...。」
咲夜「全部緑茶でしょう?」
レミリア「...。」
咲夜「どうします?」
レミリア 「え、ってことは、」
咲夜「いまうちのお屋敷には一切紅茶が無いって事です。」
以下、文々。新聞から抜粋
外にいた門番の紅美鈴さんによると、
「びっくりしましたよ、いきなりうちのお屋敷が揺れたんですから。それに何か変な叫び声がしましたしからね。」
また、メイドの十六夜咲夜さんは、
「な、なんでも無いですよ、あはは、ナマズですかねぇ〜。」
と、述べていた。
被害は出なかったため、大事には至らなかったようである。
(射命丸 文)
パチュリー「一体なんの騒ぎよ。」
図書館の扉を開けたパチュリーは一瞬動きが止まった。
館の主であり、友であるレミリアが叫び声をあげて走り回り、
メイドの咲夜が、真顔で追いかけるという謎の光景だった。
パチュリー「なるほど、大体の話はわかったわ。それでレミィは何処にいるの?」
咲夜「妹様の部屋にご一緒に閉じ込めました。発狂と鬱を10分おきに繰り返しています。」
恐ろしいメイドである。
パチュリー「でも、どうしてこうなったのかしら。」
その時、図書館の外から声が聞こえた。
「おーいパチュリー、いるか〜?」