東方時空伝〜The Girl Who Leapt Through Time we〜 作:めるりあ
今回はゆかりん目線です。
「失礼します。紫様、お客様です。」
藍はそう言うと、一人の客人を連れてきた。
いま、私の前には幽々子がいる。たまたま冥界の具合の報告にきていただけだ。
「こんちわ。」
予想外の人物が現れた。
伊吹萃香だ。
「あら、こんにちは。めずらしいわね、貴女がくるなんて。」
「すこし、聞きたいことがあってね。」
「あの7人が、過去の世界に行っただろう?」
やはり、その話か。
今のところ、なに一つ変化は無い。だというのに、何の用だろうか。
「何と言うか、これは鬼のカンなんだが...」
萃香はおもむろに口を開いた。
「あの7人からは、何かオーラみたいなものを感じるんだ。それも、莫大な。一人欠けても成り立たず、一人増えても成り立たない。ただの偶然かもしれないが、その一言で片付けることのできるレベルじゃないと思ったんだ。少し考えてみたが、わたしゃ学がないもんでね。あんたなら分かるだろう?」
この鬼、気づいたのか。あるいは、感じ取ったのかもしれない。
まあ、話しても良いだろう。今更隠すようなことでも無い。
「あの7人には、意味があるのよ。」
私は話し始めた。
「まずは、7という数字。昔から数字には意味があるの。」
幽々子が暇そうだったので、しゃべらせることにした。
「ああ、数字のことね。分かったわ。一桁の数字には、意味が込められている。」
「まずは、『九』。一桁で最も大きな数。また、『久』と書いてキュウとよむ。つまり、無限や永遠を表しているのよ。『求』もそう。永遠に続く何かを追い求めると言うこと。」
「そんなに深い意味があったのかい?考えたこともなかったな...」
「『八』、これは無限に一歩及ばない。すなわち、限りがあるが、数がとても大きなこと。八百万の神とか、八重桜とか言うでしょう?あれは実際に八つなんじゃないからね。『八』と言う漢字の形も、末広がりになっていく。『増加』を意味する場合もあるわ。または、『夜』を表すこともある。」
「そこまではなんとなくわかったよ。んで、七は?」
「『七』は、昔から特別な意味があったわ。虹や七福神、北斗七星、七夕とかもそうだけど、それだけじゃないの。」
「それだけじゃない?」
「『一』は始まりを意味し、『十』は完全を意味する。『二』は『ふう』と読み、風を意味している。『三』は水、『四』は死、『五』は時や調和。森羅万象を表している。じゃあ、『六』はなんだと思う?」
「そんなん、分かるわけないだろ。」
「『六』は『む』と読み、無や霧。つまり、不幸や失敗を意味しているのよ。つまり、『七』は対照的にも幸福や成功を意味しているのよ。つまり、この二つは人間や妖怪を意味している。」
「なんだ、ただのゲン担ぎかい。」
「あら、誤解しているみたいね。確かに今幽々子が言ったことはあってる。でも、わざわざあの7人にしたのは理由があるのよ。」
香霖堂から来ております。