随分遅くなってしまいました
申し訳ございません
なるべく早く投稿できるようにします
戦うと決めた私はアルンに色々教えてもらっていた。武器のこと、防具のこと、レベルやドロップアイテム、バトルスキルと、一番大事だと聞かされたソードスキル。
私は誰かに…恐らく両親に狩りの技術を教わっていたんだと思う。ある程度戦う術を持っていたのはたぶんそういうことなんだと思う。
その話はさておき、ある程度戦う術を知っていた私がイメージするのは、扱う人間による技術力で所謂プレイヤースキルと呼ばれているもの。でもこのゲームの大きな特徴となるのは剣、武器自体に能力があるという。
ソードスキル、一体どういうものなんだろう。
「ね、…ちゃんと聴いてるの?ロット」
「ごめんなさい、ソードスキルって何だろうって思ってあんまり聴いてなかった……」
「もう、ソードスキルのことは後でちゃんと教えてあげるから……、うーんまあいっか、とりあえず武器買いに行こ!」
アルンに手を引かれて二人は街はずれの武具屋に足を運ぶ。
ちなみに、街にも武器屋はあるのだが初期装備や効果の付いてないアンコモン辺りの物しか無い為、多くのプレイヤーはそこを利用しない。
武具屋に着き、アルンに武器毎の特徴や使い勝手などを大人しく聞いていたロットは、両手剣のある棚の前で立ち止まった。
見つめる先には白くて板のように幅の広い剣が一つ。売れ残ったのかその剣の周辺には何も飾られていない。
夜の月が照らしたようにその剣だけ微かに光を帯びたように見えたのは一瞬だった。
立ち止まっていた私に気が付いて、私と剣を交互に見た後、ステータス画面を開いて性能を読み上げてくれる。
「えっとぉ何々……、名前はアルビオン、攻撃力は70、うーん初期武器として見るなら強い方だと思うけど長く使っていくことは出来そうにないね。それで耐久値は…不明?この剣もしかしてユニーク?こんな低階層の店にならぶわけ……」
アルンがステータスについてブツブツと呟いている様子を少し気にしつつ、私は剣のステータスではなくフレーバーテキストの方に意識を向けた。
【新人竜大戦において聖王政軍の騎士団長が最後まで使った得物
迫る炎を払いのけ、雷の衝撃から見方を守り、風の圧力に屈することなく、剣身一体となって王の前に立ち、護ることを貫いた盾の聖剣
月の光が差すものにこの剣は必ず答えるだろう】
そこまで読み終えて、ふとアルンに意識を戻すと、まだ独り言を呟いていた。
つまりこの武器は特別な武器で、普通はエネミーを倒した時のドロッブやダンジョンの宝箱から手に入るような物なのだそうだ。
普通はそのようなことで手に入れる方がおかしいはずなのに、お店でお金を出して買うという行為はこの剣には合わないと思うのはさっきのテキストを読んだせいだと思う。
「読んでくれてありがとう、アルン。アルンの言うように普通はもっと性能の言い物を使った方がいいんだと思うけど……ほら、私って臆病だし泣き虫だから盾として使えるこの剣を買うことにするよ」
「え、盾?これは剣だよ、両手剣だよ?」
「うんそれはそうだけど、このフレーバーを読んでみて」
アルンの言うことは最もで、剣は盾じゃない。けれど私はさっき読んだフレーバーテキストを指さして盾にできる可能性をアルンにも分かって欲しかった。
けれど私の視線と指さした先を見ても、アルンはなんとも微妙な表情になった。どうやらこのフレーバーはアルンには見えていないようだった。
私は頑張ってフレーバーテキストの内容をアルンに説明した。慣れてきたとは言え、まだ拙い日本語の発音だけどアルンは真剣に聴いてくれた。
「うん説明ありがとう、頑張ったね。……それで、内容に関することだけど、言い回しや表現から推測するとユニーク武器のフレーバーテキストは特定の人物、武器のステータスとプレイヤーのステータスとの相性がいい、本当に一部の選ばれし者にだけ見えるモノなのかもね」
選ばれし者。物語の中で時々目にする言葉だけど、自分が当事者になってしまうと、決して心地良くはないむず痒さを感じてしまう。
そんな私の感情が読み取れたのか、少し苦笑したアルンは、要研究といって一度話を打ち切り、購入に関する話をし始める。
ユニーク武器は基本的に価値が高いもので、店売りされるようなものではないという。買取たい場合は売り手と買い手、その他に第三者を交えて綿密な交渉を経て高額で取引されるものらしい。
だからアルンもレアアイテムを売ったお金を分けてくれるという話をしたのだけど、私には今まで何にも使っていなかったお金があったし、売れ残りということでお店の人は少し値下げをしてくれたので、自分のお金だけで買えてしまったのだ。
「うぅ……こんことなら貴重なアイテムや性能いいアクセサリー売らなきゃよかったよ、およよ」
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