臆病な『赤龍帝』が冒険都市にいるのは間違っているだろうか?   作:黒牙雷真

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どうも、黒牙雷真です。

新年開けてもう二月になりますが、新年明けましておめでとうございます。

今章を去年から作り続けていましたがオリジナル展開をモリモリ載せようと頑張っていましたらめちゃくちゃ難産で何十回書き直したり、気分転換に他の作品を手を出して書き直したり、胃腸炎になったりしましたがようやく書き終わりました。

また、最近の日本の気温がおかしくなっていて噂の氷河期再来が本当になるのではないかと思ったりしています。

さてさて、世間話はここまでにして【憤怒×因縁×価値観】の後半から最終までをお楽しみください。


第百七十話

 

 

 

 

 

〈Sideケンマ〉

 

 

 

 

「ベルたちが探索に参加出来ないとなると………どうする?」

 

 

ベルとヘスティアの痴話喧嘩によって、本日のダンジョン探索に【ヘスティア・ファミリア】が参加出来なくなってしまうというアクシデントが起こってしまったので、本日予定をどうするのかをこの場にいる面々で相談することにした。

 

 

「そうですね………あっ!だったら『小遠征』の打ち上げの時にも話した春姫さんの戦闘衣を皆で探しに行くのはどうですか?」

 

「うん、カサンドラにしては名案かも。【リトル・ルーキー】たちがいないんじゃ魔石の回収にも限界があるし。それにいくらウチら三人が上級冒険者でも万が一がないと言い切れないから今日中に買っておいて損はないよ」

 

「本当ならヴェルフに頼みたい所だけど、探索でドロップするドロップアイテムは殆ど金に変えてるから戦闘衣に使えそう素材が本拠地にはないんだよなぁ」

 

「なら、尚更市販で買い揃えるしかないね」

 

 

それからも色々と話し合ったが結局、バベルにある【ヘファイストス・ファミリア】のテナントで春姫に良さそうな戦闘衣を見繕うことに決まった。そうと決まれば直ぐに買いに行きたいの山々なのだが、まだ店が開店する時間に早すぎるので開店時間までどうにかして時間を潰さなくてはならない。

 

そんな訳で時間潰しについて話し合うと、春姫がおずおずと手を上げながら俺へとあることをおねだりしてきた。

 

 

「あの……よろしければ、以前お話して頂いた先代赤龍帝であるヒョウド・イッセイ様の物語の続きを知りたいのですが……駄目でしょうか?」

 

「先代赤龍帝?」

 

「ヒョウド・イッセイ?」

 

「そういえば、ダフネとカサンドラには俺のまだ隠してる秘密の内の二つくらいしか明かしてなかったな」

 

 

ダフネとカサンドラが【ヴィクトリア・ファミリア】に改教して来て間もない頃に『魔剣創造』のことは打ち明けたが『聖剣創造』やブーステッド・ギア、《エクス・デュランダル》などについてはまだ打ち明けていなかったことを思い出す。

 

二人にブーステッド・ギアやイッセーのことを話すにしても流石に『豊饒の女主人』の真ん前で話す訳にはいかない。なので、【ファミリア】の人間以外に聞かれないために手間ではあるが【ヴィクトリア・ファミリア】の本拠地へと移動することにした。

 

でないと、ミスリル並に強度があるのではと今でも疑っているあのお玉を今もこちらを若干睨み付けながら手のひらに打ち付け続けているミアさんによって、たん瘤が出来上がる未来が迫っているので割と速さ足で移動する。

 

その途中で春姫を送りに来てくれた命は『竈の館』へと戻るために分かれた。

 

 

 

 

○●○

 

 

 

 

「三人がいつ来ても良いように適当なお茶とお菓子は用意してあった物だけど好きに食べてくれ」

 

「わあー、ありがとうございます!」

 

「いただきます!」

 

「やっぱりそういう作りだからなのか、【ファミリア】の本拠地のはずなのに何でか団長の家にお邪魔してる感じが否めない」

 

「まぁ、それは仕方ないだろう。元々、借り家だし」

 

 

時間潰しの為に本拠地へ戻って来た俺たちは、リビングにて四人でお菓子とお茶を乗せたテーブルを囲みながら寛いでいる。

 

そして一息付いた所で、ダフネとカサンドラに俺がまだ二人に秘密にしていることを打ち明けることにした。

 

 

「それじゃあ、まずはダフネとカサンドラの二人に秘密にしていることから話すか。と言っても、もう二人はその内の一つは元【イシュタル・ファミリア】の本拠地にあった空中天園で見てるけどな」

 

「ウチらが空中天園で見てるってことは、あの赤い鎧のこと?」

 

「そうそう。あの時にも見せた鎧の左腕にあった籠手、あれがあの力の源であり聖書の神と言われる神様が遥か大昔に強力な二体のドラゴンである二天龍と称されたドラゴンの片割れを封印した武具で、名前はブーステッド・ギア。効果は十秒ごとに所有者の能力を二倍し続けたり、倍加させた力を誰かに譲渡したりできる籠手だ」

 

 

ブーステッド・ギアの説明をしながら左腕に籠手を具現化させて、三人に良く見えるようテーブルの上に左腕を乗せる。

 

 

「十秒ごとに所有者の能力を二倍し続けるって、普通にヤバくない? てか、前にも思ったけど、もしもその籠手がウチたちとの戦争遊戯の時に使われてたら……」

 

「うん、開始早々から赤い鎧を纏って城塞ごと一撃で消し飛ばしてたな。更に言うと、この籠手だけの状態から赤い鎧に変身すると十秒ごとの倍加が任意で倍加できるようになる」

 

「「………………」」

 

「まぁ、でも、あの時は訳あってブーステッド・ギアそのものが使えない状況だったから魔剣創造と天鎖斬月で戦ってた訳なんだけどな」

 

 

ブーステッド・ギアと『赤龍帝の鎧』について二人に説明すると、二人はあの時の『戦争遊戯』にブーステッド・ギアや『赤龍帝の鎧』をもしも使われていたらというタラレバの未来を想像したのか、二人して顔が青ざめながらガタガタ震え始める。

 

そんな彼女たちを見て俺は苦笑いを浮かべていると、春姫がキラキラと目を輝かせながらブーステッド・ギアの中にいるドライグについて俺へ訪ねてくる。

 

 

「これがブーステッド・ギア……神滅具の一つである赤龍帝の籠手でございますか。あのケンマ様、この中にはヒョウド・イッセー様の物語に出てきた赤き龍の帝王ドライグ・ア・ゴッホ様の魂が今も封印されておられるのでしょうか?」

 

「ああ、もちろん。おーい、ドライグ。これからイッセーの話を春姫たちにするんだが、ちょいちょい補足を頼めるか?」

 

『相棒、イッセーの話をするならば俺ではなく本人に頼んだらどうだ。その方がそこの狐人の娘も喜ぶだろうさ』

 

「まさか、ヒョウド・イッセー様の魂もブーステッド・ギアに宿っておられるのですか!?」

 

 

ドライグにイッセーの話の補足を頼んだのだが、まどろっこしいことを嫌ったのかドライグはイッセー本人を頼ったらどうだと言い出し、それを聞いた春姫がケモ耳をピコピコと尻尾はブンブン振って「私気になります!」と言い出しそうな程に興味津々の態度を表している。

 

ドライグの発言からネタバレと思っていたが、そもそも俺がイッセーのことを先代赤龍帝と言っている時点でネタバレもクソもないなと思い直しつつ、そうなると原作の世界線もイッセーの世界をどう差別化するのか、それによって春姫が混乱しないかが心配だがその時はパラレルワールドの世界線として話を進めれば問題はないだろうと、いずれ彼女に話す時の俺に成り行きに任せることにした。

 

なので、今は春姫が待望しているイッセーを呼ぶことにした。

 

 

「ああ、いるぞ。おーい、イッセー」

 

『ハイハーイ!呼ばれても飛び出せない、おっぱいドラゴンこと先代赤龍帝の兵藤一誠!ブーステッド・ギアの中で参上だぜ!』

 

「……おっぱい……ドラ……ゴン?」

 

「イッセー……ブーステッド・ギアの中で聞いていた思うが、まだ春姫にはコカビエルの所までしか話してない。おっぱいドラゴンのネタはその更に後の話だからネタバレは良くないぞ」

 

『あら、そうなの?これは失礼』

 

「「こ、籠手が喋ってる!?」」

 

 

イッセーが盛大なネタバレをしたのを注意すると、今更になってダフネとカサンドラがブーステッド・ギアから人の声が聞こえていることに籠手が喋っていると勘違いをして驚いて────いや、ある意味は間違っていないのかもしれん。

 

その後、かダフネとカサンドラが多少落ち着きを取り戻した所で春姫が御所望している『ハイスクールD×D』の続きを話すに当たって、何にも知らない二人に軽く『ハイスクールD×D』の説明などを説明した。

 

 

「は、はぁ……神、天使、堕天使、悪魔、神器ですか……」

 

「確かにそんな物があれば、団長があれだけ強いのは納得かな」

 

「その分、色々と気を付けないといけないことが多いけどな。特にブーステッド・ギアは所有者の意思とは関係なしに強敵を呼び寄せる性質があって、その影響で俺がLV.2 に【ランクアップ】する原因となった『偉業』は LV.4 相当の新種のモンスターだったしな」

 

「は?嫌々、冗談でしょ?LV.1で何でLV.4 相当のそらも新種のモンスターを倒せるのさ!?」

 

「さっきも話したがブーステッド・ギアは十秒ごとに所有者の能力を倍加させる。その時の倍加回数は五回だったから三十二倍されていて尚且つ不意打ちの月牙天衝を叩き込んだからだ。流石にLV.1 でLV.4 のモンスターに真正面から挑むのは俺でも無理」

 

「いや、そうなんだけど!そうじゃなくて……嗚呼、リリルカの言ってた自分の中の常識が可笑しくなるってこういうことかァアア!!」

 

「ダフネちゃんも落ち着いて!」

 

 

神器を宿していれば誰でも強くなれると勘違いしているダフネに、その勘違いを解いてもらうためブーステッド・ギアの副次効果とその実体験を話したのだが、まるでリリのように頭を抱えて仰け反りながら絶叫を上げるのをカサンドラが宥める。

 

まぁ、ぶっちゃけダフネのその気持ちは分からんでもない。俺も色々なラノベやアニメを読んで、見てきたので中には物理法則やエネルギー保存の法則をぶっちーしている物が多いので頭を空っぽにして「ふ~ん、そうなんだ~」と思いながら見てないと知恵熱で頭が痛くなることが最初の頃はよくあった。

 

そんな懐かしいことを思い出していると俺と春姫の耳が外の方が何やら騒がしことに気付いた。

 

 

「何か外が騒がしいな」

 

「何かあったんでしょうか?」

 

 

外の音が気になって窓から外の様子を確認すると、武装した冒険者たちが一方向へ慌ただしく走っている姿が見えた。それを見てアニメ知識からヘスティアがラキア王国の主神で脳筋頭の軍神アレスに拉致されてしまったのだろうも推測した。

 

しかし、今回の件に関しては俺がやれることは皆無に等しいのでこのまま静観するかと悩むも【ヘスティア・ファミリア】とは同盟関係にあるので、このまま何も知らないというのは不義理と思い、少なくともやれることをやろうと決めた。

 

 

「マジで何かあったみたいだな。悪いけど三人はここにいてくれ。ちょっと見てくる」

 

「御一人だけで大丈夫ですか?」

 

「何があったのかを確認しに行くだけだから心配はいならないよ。それじゃあ、行ってくる」

 

「お気をつけて」

 

「気を付けてくださいね」

 

「まぁ、団長なら大丈夫だと思うけど一応気を付けてね」

 

 

三人に見送られながら俺は本拠地を出て、既に他の冒険者が走り去ってしまった方角に向かって俺も走り出し、走りながら今回のヘスティア拉致事件で俺に何ができるのかを考える。

 

 

「ベルがいれば十分だと思うけどな」

オリ主たちの新本拠地候補

  • 第六区画 『竈火の館』の近く
  • 第七区画 元ヘスティア廃教会
  • 西地区 豊穣の女主人の近く
  • 北地区 適当に
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