───目を開ける。
レジスタンスの本拠地へと移動してきた忠臣一行は、【エナジー缶】中毒による暴動を抑えようとせんがために、【暁翼街】の中心部へと向かっていた。
「ブラストアッパー、あれは?」
その道中、忠臣は道の端で【エナジー缶】を飲む者たちを見た。
「ん?あぁ。あれは他の支部から回してもらったから、多分中毒は出ないはずだ。」
(ふむ。)
忠臣は二つの知識を得た。
一つ目に、カードによる【エナジー缶】の摂取は必要不可欠なこと。
二つ目に、【エナジー缶】の中には中毒を起こすものが存在することだ。
(月夜叉は、基本的に【カード】はエナジーを供給する者に対し、恭順すると言っていたな。)
ゲネラールも、【蒼王宮】に操られていたし、今回の暴動を起こした1人である【-蒼王宮-翠天騎士 リョーフキー】なる者も、レジスタンスの仲間であるようだった。
(では、【エナジー缶】を供給する者は誰だ?)
【エナジー缶】は、カードにエナジーを供給するもの。
そして、カードはエナジーを供給する者に対し従う姿勢を取る。
「ブラストアッパー、そのエナジー缶とやらの出自はどこにあるのだ?」
「…金枠のカードだぜ。当たり前だろ。」
ブラストアッパーはなんでもないように答えた。だが、笑みはない。
「金枠のカードを持ってる奴をふん縛ってカードに戻す。そして、エナジーだけ取り出せばエナジー缶の出来上がりだ。」
「…そうなっちまった金枠の奴らは、もう、救いようがねぇ。」
ブラストアッパーは平静を取り繕っていたが、金枠を犠牲にして生きることに、少し堪えきれない所があったようだ。
(ふむ。エンフィールドが襲ってきたのは、そういう理由か。)
(…月夜叉も、我を"そう"する事は出来たであろうに。)
忠臣は少し、これからの自身の身の振り方について考えたのであった。
「よし、入り口についたぜ。気合い入れろよな!」
「ク、相わかった。この我が全力で援護してやる。大船に乗ったつもりでいるがよい。」
二人は戦闘の構えをとり、警戒しながら建物の中へ突入した。
───目を開ける。
入り口を通った忠臣達の目の前には、大量のレーザーセンサーが張り巡らされていた。
「トラップ屋敷か。」
「こりゃ、ぶっ壊すしかねぇか?」
ここまで現代的なトラップは、暴動を起こした一人である【トリガーハッピー メグメグ】の仕業だろう。
おそらく、名前から使う武器は銃火器の類であると推測できる。
「待て、村正を使う。」
忠臣は【千血妖刀 牛鬼村正】を起動する。
雷の刀が忠臣の手元に実体化した。
「噴ッ!」
横薙ぎに切り払うと、村正の雷が、トラップに使われている銃火器の、火薬に誘爆する。
「おぉ〜っ!」
「伏せろ!暴発するぞ!」
「えっ!?」
派手な爆発と共に、トラップは全て破壊された。
硝煙と爆発の煙が混じり合い、忠臣達を覆う。
「げほっ、げほっ。伏せろだなんて、初めに言ってくれよな。」
「結果が全てだ。」
「でもよぉ〜。」
忠臣達は先へと進む。
この先も【液体金属ロボ Metadoll-774】と【呪詛包帯】(手当たり次第の敵に巻きつき、束縛するトラップ)のコンボや、【はらぺこ吸血バッド】、【爆術死鬼 ツクモ】による妨害があったが、容易く潜り抜けることに成功した。
ついに、中央部へと辿り着いた一行は、暴動犯たちと対決するのであった。