ヒトソウル持ち青毛ウマ娘のトレセン学園生活   作:雅媛

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1-10 栗東寮 自室

 お風呂でふやふやになって、美少女度当社比3倍になったあと、ボクとローマンちゃんは部屋に戻った。

 後は寝るだけだが、明日の準備もしてもいいかもしれない。

 家に戻るときの格好は、当初いつものラフな格好にしようかと思っていたが、さすがに痴女だと気づいた今では恥ずかしいので、制服にしよう。

 髪と尻尾を梳くのと、顔や髪の最低限の手入れ用に、ブラシ2本と、へちま水とアロマウォーターは出してベッドサイドに置いて、あとはクローゼットにしまう。

 今回は風呂敷包みを使ったが、他の人、特に先輩方はお風呂にグッズを運ぶのに、謎の箱状の入れ物を使っていた。

 小さなタンスみたいな形で、ちょうど脱衣所の棚にはまる大きさだったので購買などで売っているのかもしれない。ローマンちゃんも同じものを使っているが、単純にオグリキャップさんからのもらい物だから入手方法の情報元にはならなかった。

 

 明日家に帰る前に、購買と、あと図書室に行こう。

 入り口入ってすぐのところに図書室があるのは見つけている。

 これでも本は大好きなのだ。

 小学校の図書室の本は全部読んだし、近くの小さな市立図書館の本も大体読み切っている。

 トレセン学園ならきっと、トレーニングの本とか、美容の本とか、そういうのもいっぱいあるあのではないか。

 現状ローレルさんに教えてもらってばかりだし、こちらからも情報が出せる程度には勉強したかった。

 

 購買では、あのなんていう名前かわからないお風呂グッズ入れ箱を買って、ローレルさんにプレゼントしよう。

 今日一日いろいろ世話になったし、お礼はしたい。

 お小遣いにそれなりに不安が出ているが、そこはアルバイトとかでどうにかしたいと思う。トレセン学園では、学生にアルバイトも紹介していると聞いているし、少しは稼げるだろうか。

 

 実家に帰るのは9時ごろの予定なので、それまでにできれば全部やっておきたいが……

 なかなかやることが多い。

 入学時にもらっている学園案内の冊子で、どの施設が何時から開いているかを確認する。

 食堂は朝は午前6時から午前9時まで。

 購買は朝7時から

 図書室も、アルバイトの申し込みができる学生窓口も同じ時間からのようだ。校門自体は5時半から空いて、コースなんかを走れるようになっている。

 

 冊子を読みながら、明日の行動プランを考えていると……

 

「クロちゃん、なんでそんなすごい格好で冊子読んでるの?」

 

 ローマンちゃんはこちらが気になったようで声をかけてきた。

 

「ん? 柔軟体操」

 

 現在股関節の柔軟性を上げるため、両足首を首の後ろに回していて、すごい体勢になっている自覚がある。ヨガなんかで見る姿勢だ。

 オグリキャップさんの足首の柔軟性や、トウカイテイオーさんの膝の柔らかさなど、柔軟性が高いことが走力に影響を与えるのは有名なことだ。

 なので、ボクも柔軟性にはかなり気を使っていた。筋肉とか小さいころからつけると成長が止まるなんて言う話もあるが、柔軟性ならばそういうこともないし。

 なので、柔軟性を上げるために毎夜柔軟体操は欠かしていなかった。

 当然今日も、何も考えずにいつもの習慣でやってしまっていたが、ローマンちゃんから見ればルームメイトが気持ち悪い姿勢をし始めたように見えただろう。

 

「すごい柔らかくない?」

「ずっと続けてるからね」

 

 夜寝る前とか、ちょこちょこやれる柔軟体操は嫌いではない。

 関節が柔らかい幼いころからやっていたせいか、現状無茶苦茶どこも柔らかくなっていた。

 

「こういうのだってできるよ」

「うわ、なにそれ」

 

 ベッドから降りてI字バランスをしたら普通に引かれた。

 

「そういうローマンちゃんはどうなの? オグリキャップさんも柔軟性がすごいって話あったじゃない」

「あー、全然かも。お姉ちゃんのあれはお母さんが昔、ずっとマッサージしてくれてたからみたいだし」

「へー」

 

 マッサージでも柔らかくなるのか。そんなことを感心しながら、180度開脚前屈をする。

 

「ローマンちゃんも一緒にやってみます?」

「うーん、じゃあ少しだけ」

 

 一緒に、といっても何か協力してやるものではない。無理に引っ張ったりすると逆に筋肉を痛めかねないから、自分なりにやるのが一番だ。

 ボクの真似をして、いろいろなポーズをとるローマンちゃん。

 特に硬くもなく、柔らかくもなく、普通である。

 

「クロちゃんぐらい柔らかくなるのにどれくらいかかるかなぁ」

「ボクは10年ぐらいはやってるからねぇ」

 

 なんだかんだで小さいころからやってることだ。

 1週間とか、そういった時間で成果は出にくいだろう。

 

 暫く二人で謎の動きを続けていると、時計が10時を回る。

 そろそろ外出禁止時間である。

 別に消灯などではないのだが、そろそろ寝ようかな、という気分になってくる。

 

「ローマンちゃんは、明日は何時ぐらいに起きる?」

「うーん、9時にお姉ちゃん達と待ち合わせだから、8時ぐらいには起きたいな。クロちゃんは?」

「多分4時ぐらいには起きちゃうと思う」

「早!?」

「ローマンちゃんは寝過ぎだと思うけど」

 

 10時から4時なら6時間睡眠だし、そんなに短すぎることはないと思う。もともとあまり長い時間寝ないので、これくらいが普通だ。

 一方ローマンちゃんの予定睡眠時間は10時間である。さすがに寝過ぎではないか。

 

「うーん、起きられるか不安だし、目覚ましかけてもいい?」

「いいけど…… もっと寝るかもしれないの……?」

 

 授業が始まる時期になったら、起こした方がいいかもしれない。

 そんなことを考えながら、ボクは睡眠に就くのであった

 




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