ヒトソウル持ち青毛ウマ娘のトレセン学園生活   作:雅媛

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1-9 栗東寮 大浴場

 ということで、三人で浴場で待ち合わせである。

 みんな荷物が多い。

 ボクは風呂敷包みだし、ローレルさんもかわいいきんちゃく袋らしいものがパンパンに膨らんでいる。

 ローマンちゃんもオグリキャップさんにもらった一式が入った箱を抱えていた。

 

 周りの子を見ても、大なり小なり、似たようなところだ。

 何も考えずに入浴に着ていたら、ボクはたぶん手ぶらだったろうし、周りと比べてしまっていたと思う。

 助かったと思った瞬間だった。

 

 扉を開けて、まず存在する脱衣所は非常に広くて、また綺麗だった。

 いくつもの鏡台とドライヤーが並び、その横には全身が映る姿見も置いてある。

 奥にはコインランドリーにあるような洗濯機が置いてある。どうやら洗濯も可能なようだ。

 寮には週3回、袋に入れて洗濯物を出すと、業者さんが洗ってくれて2日後ぐらいに返してくれるシステムもあるが、さすがに下着とかまで出すかは悩んでいたところだ。明日は下着とかも持ってきて洗うことにしよう。

 

 更にその奥には自由に使えるケアグッズがあるようだ。

 ボクはすでに買ってしまったし、ローマンちゃんはオグリキャップさんからもらっている。ローレルさんも自前のがあるらしいから今日はお世話にならないが、またお世話になるときもあるだろう。

 

 ひとまず持ってきた荷物を棚に置いて、服を脱いで……

 と思ったのだが、ローレルさんは櫛を取り出し始めた。

 

「え? もう何かするの?」

 

 ローマンちゃんと二人、ちょっと困惑しながらローレルさんを窺う。

 

「そうですよ。まずお風呂に入る前に、ブラッシングをしっかりしないと駄目ですから」

 

 どうやら入浴前にもすることがいろいろありそうである。

 ひとまずローレルさんに言われて、髪用の一番堅い針金のブラシと、尻尾用の獣毛ブラシを取り出す。

 

「髪を梳くと、汚れが落ちてシャンプーなんかが染みやすくなりますから」

「そうなのかー」

 

 全く知らないプロセスだ。

 鏡台前の椅子に座ったボクの髪を、ローレルさんが梳いていく。

 ボサボサで絡まり切っているボクの髪だが、針金ブラシの前ではどんどん梳けていくようだ。

 

「ちゃんとしたブラッシングはお風呂上りにやりますからね。今は洗う前ですから、解ければ構いません」

「みゅー」

 

 ローレルさんになされるがまま、髪を梳かされていく。

 本当に梳かすだけだからだろう。ボクの腰まである長い髪でも、5分程度で終わった。

 尻尾の方にブラッシングが移るがそちらもそんなに時間がかからない。

 ただ、こういう一手間が美につながるのだろう。

 

「ローマンさんもやりましょうか?」

「……おねがいします」

 

 ボクが終われば、次はローマンちゃんの番であった。

 プラスチック製の硬めのブラシで、髪と尻尾を梳かされていく。

 どうやらローマンちゃんは髪と尻尾共用らしい。

 

「クロちゃんみたいに、別のブラシのほうがいいのかな」

「どうでしょう? ローマンさんはあまり毛質が違わないので、同じでもいいように思いますが、2つ使うと荷物になりますし」

 

 こちらも5分ぐらいでブラッシングが終わる。

 美少女同士のブラッシング、なかなか絵になるなと思いながら、ボクは眺めていた。

 

 ローレルさんは、自分の分は自分でブラッシングし始めた。

 あの使い込んでいそうなツゲ櫛だ。

 

「ローレルさん、尻尾の付け根のブラッシング、やろうか?」

「うーん、ならお願いします」

 

 髪を梳いて、尻尾を梳き始める段階で、声をかける。

 ローレルさんは慣れているだろうし、やってあげる必要は基本ないだろうが、尻尾の付け根は別である。

 基本、腰の後ろ、お尻の上あたりにある尻尾の付け根のあたりは自分の手が届きにくいのだ。

 出来なくはないだろうが、ここまでいろいろしてくれたんだし、お手伝いを申し出た。

 

 櫛を受け取り、ゆっくりと梳かしていく。

 サラサラであり、ほとんどブラッシングの必要がなさそうだ。

 

「んっ」

「痛かった?」

「いえ、他人にやってもらうのが久しぶりで、くすぐったくて」

 

 何回か櫛を通せば十分そうである。

 ブラッシングを終わらせれば、ようやくお風呂に入ることになるのであった。

 

 

 

 ブラシを棚に戻し、脱衣所に山のように置いてあった貸し出しの手ぬぐいを1枚取って、いざお風呂である。

 ボクは備え付けのを使う予定だが、ローレルさんもローマンちゃんも、自分用のシャンプーとかを持ってきている。

 さて、次はどうするべきか。

 普段なら体や髪を全部を洗ってから、湯船に浸かるのだが、それが正しいかさえ今では自信がない。

 

「まず洗う感じでいいの?」

「いえ、シャワーで汚れを流してから、湯船に浸かって、そのあと洗ったほうがいいと思います。私は普段そうしてますね」

「そうなのかー」

 

 どうせだから、ローレルさんのやり方に今日は全部従うことにしよう。

 シャワーの流し方は特に何もない様だ。

 頭からガンガンお湯を浴びて、体中の汚れを落とし、顔をタオルで拭く。

 そしてそのまま湯船にドボン、である。

 

 ヒトソウルさんの世界だと髪の毛を湯船に浸けると怒られるらしいが、ウマ娘は尻尾という腰から生えてる毛だらけの部位があるためか、髪の毛ぐらいいまさらという発想があり、そういうタブーはなかった。

 なので、長い髪を結わえたりする必要はなかった。周りを見ると、濡れないように結わえている人も多かったが…… 美の世界は遠い。

 

「そう言えば、明日明後日は二人ともどうするの?」

 

 入学式は、金曜日。

 明日明後日は土日であり、授業は月曜からだ。

 

「私は明日はサクラのおうちに帰って、日曜日はまだ予定がないですね」

 

 ローレルさんは実家に一度帰るようだ。名家サクラ家の拠点は府中にあるので、実家に戻るのはそう難しくないだろう。

 

「私はお姉ちゃん達と明日お出かけなんだ~ うふふ」

 

 ローマンちゃんは嬉しそうにそんなことを言う。

 姉妹デートですか。とても良いと思います。

 オグリキャップさんのエスコートがどんなか、かなり気になるがさすがに無粋なのでこれ以上聞かないことにする。

 

「ボクも実家に帰る予定~ 写真の現像とかして、夜には戻るよ」

 

 トレセン学園に入学したということで、親族一同大騒ぎである。

 なので明日は入学祝として、おじいちゃんおばあちゃんも来る予定だし、おじさんおばさん従妹たちも来る予定である。

 生まれ変わったボクを見てもらうべく、念入りに磨いておかなければならない。まあ、1回ぐらいでそんなに変わらないだろうけど……

 

 そんな話をしゃべりながら、時間を過ごす。

 あまり長風呂してしまうとのぼせてしまいそうだ。

 

「そろそろ体を洗いましょうか」

 

 というローレルさんに連れられて、ボクは湯船から上がるのであった。

 

 

 

 ということで次は髪や体を洗う段に入る。

 

「特に洗い方に気を付けるところはないと思いますが、タオルで洗うより掌で洗ったほうがいいんですよ」

「へー」

 

 いつもタオルでごしごし洗っていたボクとしてはまた初耳情報である。

 ただ、掌で洗うと、届かない場所もありそうだし、時間もかかりそうだ。まあ、美は時間がかかるものだろうから、時間がかかるのはしょうがないが、届かない場所はどうすればいいのだろう。

 

「どうせだからお互い洗いましょう? ローマンさん、手伝ってください」

「大丈夫かな?」

「優しくしてあげれば大丈夫ですよ」

 

 そんなことを言いながら、備え付けのリンスインシャンプーを掌の上で泡立てるローレルさん。

 ローマンちゃんも真似し始める。

 

 ある程度泡立ったところで、耳から洗ってくれるようである。

 ウマ耳をこねこねされながら、優しく洗われていく。

 

「痛くないです?」

「すごくきもちいいよ~」

 

 二人で左右の耳を洗ってもらって、ちょっと楽しくなり始めていたが……

 

「んひっ!?」

「あ、耳の付け根、弱い感じかな?」

 

 丁度、耳の内側の付け根あたりに差し掛かったところで変な声が出てしまう。

 とてもくすぐったくて、気持ちよくて変な感じだ。

 ローレルさんの手はゆっくりになったがローマンちゃんが、良い所見つけたといわんばかりに重点的にこすってくる。

 

「ふええええぇぇ」

 

 変な声が出てしまうが、二人の手は止まらなかった。

 

 

 

 そのまま頭皮を指先でこすったり、髪の毛全体を優しく洗われたりして、泡だらけになったところで、一度洗うのが止まる。

 ぬるま湯を大量にかけられて、シャンプーが洗い流された。

 

 他人に洗ってもらうのなんて経験が少なくて、なんとなくふわふわした気持ちになりながら、次は尻尾へと洗う場所が移った。

 

「ひゃぁ!?」

「尻尾の裏もちゃんと洗わないといけませんから」

 

 ウマ娘の尻尾は、毛だけではなく、芯となる肉と骨の部分が存在する。

 そして実は裏側は毛が生えていないので、直接触れるのだ。

 尻尾自体かなり敏感なので、触られるとむずむずする。

 

「にゃぁああああ」

「猫さんみたいな鳴き声になってますよ?」

 

 ローレルさんが楽しそうに笑うが、こちらは我慢するのでいいっぱいいっぱいである。

 根元や芯の部分を洗われて、ふにゃふにゃになっていく。

 毛の部分はそんな時間がかからずに洗われて、シャワーでシャンプーが流されていく。

 この時点でボクは結構満身創痍だった。

 

「次は顔を洗いますね」

 

 洗顔料を手にとって、泡立てる始める二人。

 ローマンちゃんも少し慣れてきているようだ。

 

「え、自分で洗えるよ」

「いいからいいから」

 

 そう言って二人の手が迫ってくる。

 二人に勝てるわけがないボクは、そのまま目を瞑って、口を閉じてなされるがままされるしかない。

 というか、範囲広いな。

 顔だけではなくて、首まで洗われてしまう。

 少し待つと、またお湯で流された。

 

「どうせだから最後まで全部洗ってあげますね」

「ちょ、ちょっと体は恥ずかしい「いいからいいから」」

 

 ローレルさんに押し切られて、結局体中を洗われてしまった。文字通り全身である。

 詳細は省くが、非常に恥ずかしかった。

 

 

 

 そうして自分の番が終われば、次は他人の番である。

 ここまでボクを辱めたのだから、二人にも同様のことをさせてもらう。

 あと他人が洗ったほうが隅々まで洗えて早そうだなと正直感じた。

 

「次はローレルさんだね」

「私は自分でできますから……」

「問答無用!!」

 

 自分だけ逃げられると思うなよ。

 なおローレルさんの髪や尻尾はサラサラで、肌はすべすべぷにぷにだったことだけをここに記す。

 

 そして、ローレルさんが終われば次はローマンちゃんだ。

 なぜか自分は別だと思っていたようだが、当然別ではない。

 

「あの、二人とも、笑顔が怖いんだけど」

「ふふ、ローマンちゃんを好き勝手出来るからね」

「ひえっ」

「相手を洗っていいのは、洗われる覚悟がある人だけだからね」

「お姉ちゃん助けてー!!」

 

 オグリキャップさんは2号棟だから助けに来るわけもなく、ローマンちゃんを好き勝手するのであった。

 なお、手入れはあまりしてなかったはずだが、ローマンちゃんもツルツルすべすべだった。

 アイドル家系、おそるべし。

 

 

 

 体を洗い終われば、もう一度湯船に浸かる。

 それであったまったら、軽くシャワーで流して終わりらしい。

 いつもの何倍も時間がかかる入浴にちょっと疲れながら、ボクはぷかーと湯船に浮かぶ。

 

「そう言えば、日曜日は桜花賞ですね」

「そうだねー。誰推し?」

 

 自然と話題が、次の日曜日のGⅠ 桜花賞へと移る。

 

「ニシノフラワーさん強そうですよね」

「そうだねー」

 

 ニシノフラワーさん。

 飛び級をしてきた才女であり、小柄ながらすさまじいスピードで走るウマ娘だ。

 5戦4勝、2着1回。

 すでにジュニア期にはGⅠの阪神ジュニアウマ娘ステークスに勝利している、今回一番人気である。

 小柄でかわいらしいため、そういう面でも人気が高いウマ娘でもある。

 

「でもさ、直近のチューリップ賞では、アドラーブルさんが勝ってるじゃない。そっちもあるんじゃない?」

 

 ローマンちゃんが指摘する。

 チューリップ賞は桜花賞のトライアルレースであり、格上挑戦していたアドラーブルさんも優先出場権を得ていた。

 チューリップ賞といえば、一番人気はニシノフラワーさんだったが二番人気は……

 

「そういえば、チューリップ賞に出てたオグリホワイトさんって、ローマンちゃんのお姉さん?」

「そうよ」

 

 さっきそういえば、『お姉ちゃん達』と言っていたし、ホワイトさんも一緒なのかもしれない。

 ホワイトさんはチューリップ賞7着であり、桜花賞の出場権は得られなかった。

 それまで3戦3勝で着ていたはずで、人気も高かったが……

 これ以上触れるのはちょっと怖いので話題を変えよう。

 

「で、桜花賞見に行きたいけど遠いよねー」

「そうですね、阪神ですからね。ここからだとどれくらいかかるんでしょう?」

「大阪駅から電車で30分ぐらいだっけ」

 

 一流レースは見に行きたいところだが、さすがに関西のレースは遠い。

 

「では、府中競馬場で観戦しませんか? 確か開催日以外でも、競馬場は放映してますよね?」

「そうなの?」

 

 そんなシステムは知らなかった。

 普段は全部家のテレビで見ていたのだが……

 競馬場での放映はどんな感じだろうか。

 

「ボクは日曜日なら大丈夫だよ。ローマンちゃんは?」

「んー、行けたら行く」

 

 ちょっと乗り気じゃないローマンちゃん。お姉ちゃんが負けて出られないレースに、複雑な気持ちなのかもしれない。

 ローレルさんと、寮前で9時に約束をして、ローマンちゃんにも来れたら来るようにお願いする。

 

 初めての競馬場での観戦である。映像だけどちょっと楽しみだ。

 

 

 

 さて、シャワーを浴びてこれで終わり、というわけではない。

 多分これからが本番である。

 

 バスタオルを取って体や髪を拭いていく。

 

「こすらないで、押し付けるように拭くといいですよ」

 

 とは言われたが、なかなか難しい。

 とはいえ、ひとまずあらかた体も髪もふき取る。

 

 ひとまず拭いたバスタオルは、洗濯もの入れに返して、新しいタオルを肩にかける。

 ブラシ類、液体類は全部持ってきて、鏡の前に座った。

 

「まずは耳から行きますね」

 

 アロマウォーターをゴムのブラシに軽く振りかけて、耳のブラッシングが始まる。

 片側を手で優しく抑えて、ブラシで毛を整えていく。

 薔薇の香りが鼻をくすぐる中、耳のブラッシングがそう時間もかからずに終わる。

 

「次は髪ですね」

 

 ローレルさんがアロマウォーターをプラスチックのブラシにかけて軽く梳く。

 次に、ヘアオイルを髪の先に少しだけ垂らして、やはり軽く梳く。

 乾かす前に付けるらしい、と思ったが……

 

「乾かしたらもう一回、ヘアオイル付けますからね」

「二度付け……」

 

 正味3回付けるらしい。なかなか手間がかかっている。

 尻尾も同じようにアロマウォーターとヘアオイルをつけると、やっとドライヤーの出番である。

 普段自然乾燥なのだが、使ったほうがいいとか。

 ローマンちゃんも同じ自然乾燥派のようだが、ローレルさんが

 

「二人とも髪長いのに、よく自然乾燥で対応できますね」

 

 と驚いていた。

 ひとまずドライヤーでぶおんぶおん温風をかけていたら、結構すぐに乾いた。

 最後にもう一回ヘアオイルをつけながら櫛で整えれば、髪と尻尾は完成である。

 

「おお、すごい」

 

 1回じゃ大して変わらないかと思ったがそんなことはなかった。

 髪はつやつやサラサラである。

 毎日やるともっときれいになるのかな、と思うとわくわくして来た。

 尻尾もしなやかになっていて、振り心地が非常に良くなっている。

 走るのにも影響しそうだ。尻尾の手入れが大事というのがいまさらながらに感じた。

 

「あとはお肌ですね。まず化粧水ですが……」

「?」

「アロマウォーターも化粧水になりますが、結構使うのでいいかなと思いまして」

「うーん」

 

 アロマウォーターは高かったので、あまり多くは消費したくない。

 髪だけでもかなりいい香りしているし。

 

「そうすると、無料で配っているどれかを使う方がいいかもしれません。遠慮せずに使えるものをいっぱい使ったほうが肌にいいらしいですし」

「へー、じゃあどんなのあるかなー」

 

 グッズ置き場を漁るといろいろなものが置いてある。

 自由に使ったり持って帰ってもいいらしい。

 後で聞いたが、テスターや買ってはみたが合わなかったものなんかが入っているらしい。

 そんな中で、目についたのが学園へちま水だった。

 学園でへちまを育てて作っているらしい。

 学園製だといいかも、という全く根拠のない発想でこれを取った。

 大量にあるので、使ってなくなるということもなさそうだし、悪いなと思う気持ちもなくなる。

 

「じゃあひとまずこれで」

「では、いっぱいつけます。じゃぶじゃぶつけちゃってください」

 

 そういうと、ローレルさんは本当に手に掬うほどへちま水をだして、ボクの首筋に塗り付け始めた。

 本当に遠慮がない。3回か4回で1本ぐらい使ってしまいそうだ。

 

「自分でやるならば顔と手足だけでいいでしょうが、他の人にやってもらうと手が届きにくい場所も塗れていいですね」

「ううううう」

 

 本当に遠慮なく、全身にへちま水をぶっかけてくるローレルさん。

 ローマンちゃんも楽しくなってきたのか、ボクに容赦なくかけてくる。

 なかなか恥ずかしいのだが、二人とも楽しそうだ。他人の体を触って何が楽しいのだろうかという思いが一瞬よぎるが……

 

 さっきローレルさんやローマンちゃんを思う存分触ったとき非常に楽しかったのを思い出す。

 他人を触るのは楽しい。

 そう結論を出して、二人のなすがまま、ボクは揉まれ続けるのであった。

 

 

 

 ふんだんにへちま水を隅々まで塗り込められ、軽くクリームを塗られて、やっと完成である。

 フルコースでやるとここまで手間がかかるのか、とちょっとビビる。

 

「普段は顔だけとか、顔と手足だけとかでも構わないと思いますよ。背中とか手が届かないですし」

 

 外から見える部分だけでも、自分でやるならいいらしい、と学び、ボクの初めての学園での入浴は終わった。

 もっとも、他の2人は終わっていない。

 あれだけボクも恥ずかしい思いをさせられたのだ。

 このあとボクは、二人の体を思う存分揉みまくるのであった。




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競馬場をレース場と修正してくれた人がいましたが、ウマ娘のアプリの公式用語集の「レース場」の項目を見ると、「競馬場」と表記することもある、とあり、この話では競馬場と記載します。
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