元帝王はありふれた世界で暴れまくる   作:紙の子

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読んでいたベリアル作品が無くなっていたので思いつきで考えてみました。

投稿頻度は遅いですがよろしくお願いします。



第1話

……ここは何処だ?

俺様はジードに殺られたはず?!

体は思うように動かない。

 

 

 

ん?

誰か来たのか?

 

「見ろ遥。私達の子供だ」

 

「本当ね……元気な男の子ね」

 

……誰だコイツらは?

俺様がお前達人間の子供だと……

 

 

 

鏡を見るとそこには俺様らしき赤ん坊が映っていた。

 

 

………………あぁ?!

 

 

ま、まさか俺様……人間のガキになったのか?!

 

 

それから俺様は、紅月王牙となり人間世界で暮らす事になった。

 

年月が過ぎて俺様は幼稚園と言うものに通う事になり、ガキの戯れに興味が無いと外を見ていた。

 

「ねぇ、なんでそとをみてるの?」

 

俺様の隣に黒髪の女が座り聞いてきた。

 

「あぁ?やる事ないからここで見ていた」

 

「じゃあ、みんなとあそぼうよ!」

 

「遊ぶだぁ?俺様があんな戯れにか?」

 

面倒いと思い拒否すると女は俺様の手を掴み立ち上がる。

 

「じゃあわたしとあそぼ!」

 

「お、おい!何処に連れて行く気だ!?」

 

俺様は女に連れて行かれるままその日遊び相手になった。

その日からか女、白崎香織と遊ぶ事が日課となり周りからはそれが当たり前になり両親は俺様と香織が隣にいる事が当たり前のようになって行きお互いの家に(主に香織が)遊びに来るようになった。

 

 

 

幼稚園から小学校に上がった。

と言ってもクラスのメンバーが変わるかと言われたらそんな事もなく。

 

「やったね王牙くん。同じクラスだよ!!」

 

「はいはい、分かったから隣で騒ぐな!」

 

香織と同じクラスになった。

後言うと、天之河光輝 と同じクラスだ。

この2人は年長組の時に同じ組となったが、光輝に関しては俺様と香織が一緒にいるのが許さないのか毎回の如くちょっかいと文句を言う顔面偏差値だけは高い男だ。

まぁそんな事した所で香織は毎回俺様の隣に付いてくる雛鳥になっている。

 

 

 

 

それから3年になり俺様は教師の願いでノートを職員室に運ぶ事になった。

香織にはすぐに終わるから待ってろと言い廊下を歩いていると

 

 

「ひっく」

 

泣き声が教室で聞こえてきた。

そこは空き校舎の一室で、すでに帰っているはずの教室。明かりも消えていて、真っ暗な教室から啜り泣く声が聞こえてきただけだった。

 

「さて……どうしたものか……」

 

足を止めると啜り泣く声が聞こえてくる。

俺様は考えるのを諦めその教室に入るとそこには一人の女子がいた。

泣いているの所為かドアの音が聞こえなかったみたいだった。

しゃがみこんでいるから見えずらいが目からは涙が出ている。

静かにドアを閉じ俺様は女子に近づく。

 

「何してるんだ?」

 

「……えっ?」

ノートを地べたに置きしゃがみながら女子の顔を見る。

顔を上げる女子はどこか夕日が背後で涙の雫が輝いている。

 

「……誰?」

 

「紅月王牙。3年2組」

 

「おうがくん?」

 

「あぁ、そんで?お前は?」

 

「……八重樫雫。」

 

「ふ〜ん。雫……どこか怪我したのか?」

 

「えっ?」

 

「お前泣いていたろ。何処か痛めたのか?」

 

俺様が聞くとキョトンとしたように雫は俺様の方を見る。

……

 

「おい!話聞いてるか?」

 

「えっ。あっ。うん。何でもないの。」

 

「……はぁ……嘘丸わかりだ」

 

俺様は座り雫に強めに言う。

 

「たくよぉ……ガキが何でもかんでも抱え込むな。辛いなら辛いって親か教師に言えよ。大抵お前は2年の時から何かされてたのは見ていたがよォ」

 

「……そっか」

 

「はぁ……なんかあったら俺様を頼れ。出来る範囲協力してやる」

 

「いいの?」

 

「だが、俺様はいじめを無くすことは出来ねぇからな。どこぞのヒーローみたいな事は俺様は出来ないからな」

 

ヒーローじゃない。

その一言を言った途端雫は少しは驚いていた。

 

「……まぁ気楽に生きろよ。下手に反応すれば相手の思うつぼだ。

俺様と雫は似た者同士だからな」

 

「……似た者同士?」

 

「香織は知ってるだろ?」

 

「……うん。私のクラスでも人気だから」

 

「アイツとよく居るのが気に食わないのか男子から喧嘩は売られるわ、天之河からは試合を申し込まれて勝てば女子からブーイングや卑怯の嵐だ」

 

まぁ俺様からしたらどうでもいい。

両親には話をしているが俺様が手を出すなと言っているので何もしていない。

 

「そういう事だ。ハブれ同士仲良くしようぜ」

 

「……うん。よろしくね」

 

俺様はノートを手にして教室に向かった後、雫と共に帰宅した。

香織と合流するとハイライトが消えた目で雫の事を聞かれたがな。

 

 

 

それから数日後に香織と雫は直ぐに仲良くなった。

後に3人で遊ぶのが日常となり暴走する香織を抑えるのが俺様の立ち位置になっていた。

時折光輝が乱入してくるが殆ど無視をしている。

それと雫の家は剣道場らしく、たまたま行った時に爺さんに喧嘩を売られたのであっさりと倒した。

あまりの出来事に雫や門下生、家族が驚きの顔をしていた。

それ以降雫の家に行く度に爺さんに申し込まれ返り討ちする日々が増えた。

 

 

 

4年に上がり何時ものように放課後に雫を迎えに行くと教室には雫がいなかった。

クラスの奴に聞くとどこかに行ったと言うので仕方ないと学校内を歩く。

 

窓際寄りながら歩くと校舎裏に雫と4人の女子が囲んでいるのが見えた。

しかも1人の手にはハサミを握っている。

 

「……チッ!面倒な事を!!」

 

「あれ?王牙くん?」

 

香織がたまたま廊下を通っていたので鞄を投げ渡し窓の扉を開ける。

 

「この下に教師を呼んどけ!」

 

そう言い俺様は窓から飛び降りる。

 

「王牙君ここ3階だよ!?」

 

そんなもん知るか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全く!何時まで光輝君の側にいるのよあんたは!」

 

「……いっ?!」

 

まただ……別に好きで光輝の隣にいる訳でもないのに。

そもそも光輝が近付かなかったら私はこんな事されなかったのよ。

私の態度が気に食わないのか1人の女の子が鞄からハサミを取り出した。

 

「貴方にはその長い髪は不要よ!

男の子っぽく短くしてあげる!」

 

 

?!嫌!

私は逃げようとすると残りの3人に抑えられる。

 

(……助けて!)

 

私は心の中で1人の少年を思い浮かべる。

その男は、俺様気取りで女子からは不人気、男子からは香織と何時も側にいるから嫉妬の視線を送られている。

その割に成績優秀、スポーツも光輝よりも出来る。

そして何より……

 

 

ザクっ!!

 

 

「えっ?!」

 

「……たくよ……面倒掛けやがって」

 

私のヒーローでもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たくよ。面倒かけやがって。

 

「んで?これはなんだ?

雫を抑えて何してるんだ?」

 

俺様は女子4人に視線を向ける。

特に怯えているのは俺様の右手を刺している女だ。

 

「あ、紅月君……」

 

「……お前は確か」

 

名前は知らんが俺様に突っかかってきた奴らのリーダー格の女だったな。

 

「その……八重樫さんの髪を切ろうと思って」

 

はぁ?俺様は女子の方に顔を向けたまま聞く。

 

「だ、だってその子、女っぽくないのに何時も光輝くんの側にいるから!何時も男っぽい服しか着てないし!」

 

……今なんて言った……この女は。

 

「おい」

 

「ひっ!?」

 

俺は声を低くし、威圧するように言う。

 

「二度と雫の前で同じこと口にするな。次は無いぞ?」

 

俺様はハサミを手から引き抜き地面に捨て、雫の手を握りその場を去る。

後ろから来た教師が何事かのように慌てて近づき目の前のハサミと俺様の手を見て何をしたのかとPTA会議までする事になった。

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