元帝王はありふれた世界で暴れまくる   作:紙の子

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第24話

ホアルドを出た俺様達はグリューエン大砂漠に向けて駆動四輪を走らせる。

 

「すまんハジメ。俺様は少し出る」

 

「えっ?うん!」

 

俺様は転移魔法を発動して車内から姿を消した。

向かう先は……

 

 

 

 

 

 

「よう親父、お袋!」

 

俺様達が通っている学校の教室だ。

 

 

「「王牙?!」」

 

突然俺様が現れ両親は大慌て更にはクラスの両親共が揃っている。

 

「他の生徒は?」

 

「あぁ〜それを伝えに俺様は一時的に帰ってきた」

 

俺様は空いている椅子を持ち全員が見える位置に座る。

 

「さて、今から俺様が話す事は向こうの事実だ」

 

そして俺様はトータスに呼ばれた理由や今の状況を。

 

「俺様達は魔人族と人間の争いにトータスと言う世界に転移された。そして天之河が勝手に話を進め戦争に強制参加させられた」

 

俺様の話にクラスの親共は天之河の両親に視線を向ける。

 

「そして俺様達は2週間訓練を受けた後大迷宮で訓練を受ける事になったが、道中檜山が自分勝手に動きトラップを作動、向こうの勇者でも倒せない魔物と遭遇、この世の絶望並に大慌てしていたぜ」

 

面白いな、天之河の次は檜山の両親に白い目を向けるとか

 

 

「まぁ俺様とハジメのお陰で倒せはしたが……天之河は俺様の力を魔人族と繋がりがあるや、裏切り者だといい襲ってきた」

 

再び天之河の両親に白い目を向けている。

 

「そこから俺様はクラスの奴らとの縁を切った。お陰様で俺様は向こうの世界では指名手配されてるよ」

 

勇者のピンチを助けた俺様がまさかの異端者扱い。流石の無能さに親父とお袋は怒り顔だ。

するとハジメの母親が手を上げる。

 

「ハジメは?ハジメは無事なの?」

 

「ハジメは俺様と一緒に冒険してるよ。それも3人も異種族の女を連れてな」

 

証拠にとハジメの両親には現状のハジメの写真を見せてやった。

ユエ、シア、ティオの3人が写っている姿に安心したみたいだ。

次に質問してきたのは香織と雫の両親だ。

 

「王牙君。香織は?香織は君と一緒に居るんだな?」

 

「雫の爺さんも同じ質問か?」

 

「あぁ」

 

「……香織と雫はちょいと前に連れ出したよ。しかも雫に関してはもう少し救出が遅ければ死にかけていた」

 

その言葉に雫の爺さんは殺気を立てながら俺様を見つめる。

俺様はそんな事関係なしに話を続ける。

 

「少し前に天之河一行は迷宮攻略をしていた。その時出会ったんだ

……魔人族にな。

 

そして雫があと少しで魔人族を倒せるタイミングで邪魔者が入った」

 

俺様は天之河の両親を満面な笑みで見つめる。

 

「あんたらの息子……天之河光輝が「雫!魔人族を殺すのは間違っている!」って言って邪魔をした。その結果雫は魔人族に襲われ致命傷を受けた」

 

お〜あれは下手したら人を殺す覚悟だぞあの爺さん。

刀を渡したら容赦なく天之河の両親殺してるな。

 

「そういう事だ。俺様、ハジメ、香織、雫は天之河共から離れ旅をしている。俺様の恩を仇で返す様な奴らを救うつもりはないからな」

 

俺様の発言にもう誰も批判するものはいない。

 

「俺様も、そろそろ行く。親父達も元気でな」

 

俺様はそれだけ伝えてトータスに戻った。

 

 

 

 

 

 

 

俺様がハジメ達の元に戻ってきた頃にはグリューエン火山の出入口前だった。

どうやら無事に神代魔法を手に入れたらしい。

俺様がどこに居たのかと聞かれたので地球の両親共に現状報告をしてきたと伝えた。

何故帰さないか?

普通に帰っても面白くねぇからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

香織と雫が離れてから光輝の雰囲気が変わり口が開けば香織と雫の名を呟いている。

 

そんなある日、光輝が廊下を歩いているとイシュタルが現れる。

 

「勇者様、少しよろしいですか?」

 

光輝は、はいと伝えるとイシュタルの後を着いて行く。

 

 

着いたのは薄暗い部屋だった。

そして目の前には禍々しい色をしたが箱が目の前にある。

 

「これは……」

 

「今の勇者様ならこの力が使えると思いまして!

ささ、この箱をお開けください!」

 

天之河はイシュタルに言われるまま黒い箱の蓋を開ける。

すると中から昆虫のような生き物が奇声を上げながら天之河の顔にしがみつき口の中に入り込もうとする。

 

「や、やめろーー!!俺の中に入るなぁーーー!!」

 

力及ばす天之河の口の中にみるみると昆虫は入っていき天之河は床に倒れ込む。

すると徐々に天之河の姿が変わっていき見た目は人型をしており、全身が銀色に背中に赤い羽根が生え鋭い針をした尻尾が生え始めた。

 

「おぉ〜!!デビルスプリンターによって凶暴化したベゼルブ…いや、キングベゼルブと呼びましょう!!さぁ勇者様、この世界を滅ぼしましょうぞ!!」

 

天之河……否、キングべゼルブは立ち上がる。

それを見たイシュタルは歓喜の声を上げる。

 

「イシュタルさん。ありがとうございます。そして…さようなら」

 

天之河は尻尾の針をイシュタルの腹に突き刺す。すると血飛沫を上げて倒れる。

 

「……こんな雑魚じゃあ足りない。もっと強い奴からクグツを喰わないと……」

 

天之河は舌舐りをしながらイシュタルの死体を見つめる。

 

「こうなったらクラスの奴らを喰らってやる」

 

天之河は元の姿に戻りその場を後にする。

 

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