元帝王はありふれた世界で暴れまくる   作:紙の子

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第30話

恵里を倒した雫は香織に治療をしてもらい無事回復をした。

その間ジードとゼロは互いに情報共有しながら周りの偵察をする。

 

そして暫くするとハジメとユエ達が駆け足で合流。

その中にウルトラマンオーブ事クレナイ・ガイの姿もあった。

 

 

 

 

 

 

「とりあえずベゼルブは粗方倒したが本体が何処にいるのやら」

 

「それなら”父さん”が向かっています」

 

ジードが父さんと言うとゼロとオーブは驚いた顔をして見つめていた。

 

「まさかベリアルがこの世界にいるのか?!」

 

 

そう聞いた途端、突然王宮の壁が崩れる音が聞こえ中から2つの人影が現れた。

1つは完全に人間離れした姿をした怪物。

そしてもう1つは…

 

「ベリアル?!」

 

ゼロと何度も戦ってきた闇の戦士…ベリアルだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁ?

何でゼロがここにいる?

 

まぁ今はどうでもいい。

 

「悪いなゼロ。貴様の相手をしている暇はねぇ」

 

俺様の今の相手はこの腐った勇者だ。

 

「アカツキィィィ!!」

 

天之河は翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら叫んだ。

その目は怒りに染まっている。

だがそんな事は関係ない。

 

腐敗した聖剣を構えながら俺様に向かって飛行する。

 

「ハエみたいにブンブン飛びやがって」

 

天之河が振りかざす聖剣を軽々と躱し、近付いてきた所を顔面を殴り飛ばす。

 

「ぶっ?!」

 

空中に吹き飛ばすもすぐに体勢を整えて着地するが、それを予測していた俺様は即座に距離を詰めて拳を叩き込む。

 

「ぐっ!?」

 

「どうした?動きが鈍いぞ?」

 

腹パンを食らいよろめく天之河の顎を下からかち上げさらにアッパーカットで空へ打ち上げた。

 

「がァァァァァァァァ!!!」

 

一方的にやられムカついたのか聖剣にエネルギーを貯めて俺様に向かって光線を放つ。

 

俺様は避ける事無く片手で風船を潰すが如く受け止め握りつぶした。

 

「アリエナイ…アリエナイアリエナイアリエナイ…オレハユウシャナンダァァァァ!!!」

 

突然天之河は叫び始め瘴気を漏らし始める。

 

「これでお終いだ」

 

俺様は右手に赤黒いエネルギーを溜めて十字に両手をクロスさせる。

 

「デスシウム光線!!」

 

瘴気を纏った天之河が接近してくる所をデスシウム光線がぶつかり合う。

最初は拮抗していたが徐々に俺様が押していき遂には押し勝った。

天之河は光に包まれるとそのまま落下して地面に激突。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「が…くっそ…俺は……」

 

ボロボロ姿の天之河はフラフラしながら何とか立ち上がる。

聖剣は折れておりもはや戦える状態では無かった。

 

「これで終いだな天之河…テメェの計画もお終いだ」

 

 

王牙はエネルギー波の斬撃を飛ばし天之河の首を斬り落とした。

首を失った体は力なく倒れ伏した。

 

 

 

 

 

 

天之河を倒した王牙はその足で香織達の元に向かう。

王都は壊滅、生き残ったのはリリアーナと極小数の生き残りのみだった。

 

この状態ではどうしようと無いと王牙はイワンにフューレンに移住を頼みリリアーナと生き残った街の人をフューレンに転移させた。

 

 

 

 

 

そしてデビルスプリンターが破壊された事でジードと別れる事になった。

既にオーブは先に旅立った。

 

「もう行っちゃうのリク君!」

 

「もう少し居てもいいのに」

 

香織と雫はもう少しいて欲しいと駄々を捏ねる。

リクは苦笑いしながら説得をする。

 

「僕ももう少しいたいのですが…まだデビルスプリンターは他の世界にも影響を与えています。

それにこれは僕が何とかしないといけない問題でもありますので」

 

リクの言葉に香織と雫は仕方ないと言った顔をする。

すると香織はリクを抱きしめ

 

「わかった。けど、何時でも私達の地球に来てね。私や雫ちゃん、王牙君も待ってるから」

 

「そうよ」

 

「…はい!」

 

3人は涙を流しながら抱きしめ合っている。

そんな光景を見ながらゼロは王牙を見つめる。

 

 

「…変わったなベリアル」

 

「あぁ?俺様は変わらねぇよ。最強の力を手にして今度こそ光の国を手にする……だがまぁ、今は面白いからそれは後回しだ」

 

「フン…そうかい。と言うかお前は何も言わなくていいのか?

息子が旅立つと言うのによ」

 

「何を今更言う必要がある…チッ」

 

王牙は舌打ちをしながらゼロから離れてリクの方に歩く。

 

「父さん?」

 

王牙は無言でリクを胸元に顔を押し付ける。

 

「死ぬなよジード。お前は俺様の息子だ。負けるんじゃねぇぞ!」

 

「…うん」

 

リクは涙を浮かべながら小さく返事をした。

 

 

「では皆さん!お世話になりました!」

 

リクはゼットライザーを起動させウルトラマンジードに変身する。

そのままお辞儀だけして大空に飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

王牙達がハイリヒ王国を離れた後、フードを深く被った人物が周りを見渡す。

そして足元には顔だけ残された勇者の顔が残っていた。

 

「哀れだな天之河…これで僕が本当の勇者になれる…」

 

フードの男は頭を踏みなけながら高笑いする。

 

「後はあの女を僕の嫁にしてやる

 

 

 

 

 

 

 

 

雫」

 

フードの男は上空から降りてきた竜に乗り何処かへと飛び立って行った。

 

しかしこの行動がある男の逆鱗に触れる事を今は知らない。

 

 

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