元帝王はありふれた世界で暴れまくる   作:紙の子

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第33話

清水を倒し王牙はフューレンでのんびりとハジメ達が残りの迷宮を攻略するのを待つことにした。

その間する事がないとイルワとリリィがいる部屋に居座っている。

出された茶菓子をつまんでいる時にイルワから王牙にある話をした。

 

「王牙君。この国の王になる気は無いかい?」

 

「あぁ、王だぁ?」

 

イルワの言葉に王牙が顔をしかめる。

迷宮攻略する必要もない王牙は、暇があれば街の復興の為に力仕事や生成魔法を使い資材を作り出したりと精力的に働いている。

その働きぶりを見た街の人間達は感謝し、王牙を尊敬の目で見ていた。

 

「俺様はそんなもんする気はねぇ。

イルワは知ってるだろ、俺様の本来を」

 

「はい。ですがそれは過去の貴方、

今のあなたからそんな面影はありません」

 

イルワの言葉にイラつきを覚えた王牙は胸ぐらを掴み睨みつける。

流石にマズいと秘書とリリィが止めに掛かろうとした。

 

「では何故あなたは我々を救ってくれたのですか?

ウルの街や王宮の者達のように見捨てることだって出来たはずでは?

それに貴方の力なら既にこの世界から脱出することも可能だったのでは?」

 

しかしイルワは臆することなく王牙を見つめ返す。

そして答えを促すように問いかけると、王牙は手を離してドスンっとソファーにもたれながらイルワを睨む。

 

「……いいだろう!やってやろうじゃねぇか!」

 

「期待していますよ王牙殿」

 

「何言ってやがる。テメェは俺様の秘書として馬車馬の様に働いてもらうからな」

 

王牙はイルワに指を指し宣言する。

 

「それとこれからある場所で話をしに行く。リリィ、お前もついてこい!」

 

「は、はい!」

 

王牙は転移魔法を展開してイルワとリリィを連れてある場所に転移した。

 

 

ハジメ達がフューレンに戻ってきた時にはトータス最大規模の大都市になる事にる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕達は七大迷宮を全て攻略し、神代魔法を自得してフューレンに帰還した。

 

 

 

のは良いんだけど……

 

 

「な、何これ?!」

 

「……本当にフューレン?」

 

「はぇ〜?!大都市になってますよ?!」

 

しかし門の前にはフューレンと書かれている為間違いではないらしい。

それどころか、町全体が大きく変貌していた。

建物は全て新しくなっている上に大通りには露店が並んでいる。

まるで祭りの様な賑わいを見せていた。

町の人達も活気づいており、笑顔を浮かべている者が多い。

 

そんな中街の中央に見覚えのある男が作業着を着ながら立っていた。

 

『王牙(君/さん)?!』

 

「……ん?おぉ、帰ってきたか」

 

僕達は王牙の元に向かい何があったのか聞くと、王牙はフューレンの王様になっていた。

 

原因はベゼルブが襲って来た時に王都に居た元王が崩壊とともに下敷きになり亡くなったらしい。

元はウィル一家が新しい王になるはずだったが、ウィルとイルワの推薦で王牙が王様となった。

勿論国民も王牙がなるのは反対では無かったみたいだ。

王牙は王牙で王様になった途端、街の復旧に力を貸して、生成魔法を使ってあっという間に復興させたそうだ。

 

 

 

「それで今も復興作業をしていると?」

 

「あぁ。それで神代魔法は全部集めたのか?」

 

「うん。7つ全部集まったよ」

 

後は元の世界に帰る為のアーティファクトを作るだけだ!

 

 

 

 

「おや、王牙様。それにシアも」

 

「お、御父様?!何故この国に?!」

 

シアの御父さんがこの国にいた。

と言うか街を見渡すとシアと同じウサミミの亜人が平然と歩いている。

それに差別されている感じもなく仲良く生活をしているみたいだ。

 

「王牙様とイルワさんとお話をして私達はここで生活をしているのじゃ」

 

「魔人も居なくなった事であらそう必要は無くなった。だから俺様はハウリア族のコイツらに話しを持ちかけた。

まぁ今では種族差別なんて馬鹿げた事をする奴なんざ殆どいねぇけどな」

 

その光景は一目瞭然、亜人を見て冷ややかな目で見る者はいないし笑顔を向けて話しをする者が多い。

 

「さて、ハジメはさっさと元の世界に帰る為の道具を作ってこい。

お前らも奥の建物が家だからゆっくり休んで来い!」

 

こうして王牙達と別れた僕達は屋敷に戻った。

そして錬成師である僕はアーティファクトの作成に入った。

 

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