エクシヴァルワールド ヒーローズ   作:銀祐

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正念場からのスタートライン

レジスタンスの拠点の一つに連行される形となったユウキ達XVGSは戦術師アマネと出会いなぜ自分達と敵対したか問われる事になった。

 

ユウキ「…実は僕達潜入捜査を行ったんです。レジスタンスの人々と邂逅するべく偽名で辺境伯軍の傭兵として潜入しそこへアスカ達と出くわしました。その辺境伯であるディードの命でレジスタンスの人々を殺さず生け捕りにしてそこへディードが現れて公開処刑を行われてしまいました…流石の僕達も許せず真相を問い詰めますがディードがオレイワルドス軍の最高責任者である事やその上層部であるムゲンザークや四天女神、それらの目的である多元世界に管理という名の支配で永遠不変の秩序を齎し奴等にとっての理想郷を実現しようとしています」

 

アマネ「……」

 

モロハ「だから俺達は命からがら辺境伯の城から脱出したんです。あなた達と話し合う為に…。」

 

ティアナ「私達はもう辺境伯軍なんかではありません、連行されたとしてもせめて衣食住の保証と私達と協力してディードを…いいえ、オレイワルドス軍と戦います。」

 

自分達がこれまで行った潜入捜査の件と同時に衣食住の保証とレジスタンス参加を願うユウキ…御簾が風に揺れる中、ゆっくりと見た

 

アマネ「…ユウキさん、モロハさん、そしてティアナさん。衣食住の保証、私たちと協力して?…今、あなた達は何処にいて、どんな状況にあり、そしてこの物言は王族である方ならば口にしません…」

 

王族…ティアナはハッとなり後悔しアマネの視線から顔をそらした…なぜ素性を知ってるのか考えるイトマすらなく言葉がきりだされてた

 

アマネ「…今、あなた方は私たちに生殺与奪権を握られてる、これは子供でもわかるモノ、交渉する者なら自らが不利益を被ることを厭わないはずです。なにより問題は、私たちと協力関係を結びたいのならディード辺境伯に潜入する必要などなかったはずです。違いますか?」

 

ユウキ「そ、それは…辺境伯の真意を…」

 

アマネ「その結果はどうでした?…生かして捕らえられた私たちの仲間、レジスタンスへの見せしめとして辺境伯に殺された、全ては、あなた方の思慮の無さが招いたのですよ?こうなる事を理解した上での行動が、今のあなた達が置かれている現状だと気づいてますか?」

 

涼やかだが強い声色でユウキらの行動を無策と切り捨てた。堂内に鈴の音が響き渡る中で、ユウキ、モロハ、ティアナは冷や汗が止まらない…微かに笑みを浮かべているが目は笑ってはいないどころか反論の有無すら許さないほどに気圧された。彼女“アマネ”の言葉はそれだけ堪えたのだ

 

アマネ「…今、私たちレジスタンスの中ではあなた方への処遇をどうするかが議論されていますが、そんな暇すらありません…これより一ヶ月後に生き残った各支部戦力を併せて大反抗作戦が控えた今、衣食住の保証すら出来ないのです…そしてココを知った以上、拘束させていただきます」

 

ユウキ「それってつまり僕達は捕虜同然ですか…わかりました…」

 

アマネ「マルス、マリエラがあなた方の監視に就けます…」

 

マリエラ「ええ〜ちょっと〜いきなり事後承諾でコイツラの監視ってありえないんだけど!?」

 

マルス「マリエラ、行くよ……ほら」

 

マリエラ「ん、もう〜〜」

 

厳しい現実に突き付けられたユウキ達はアマネの言う通りレジスタンスの捕虜同然である事を理解しマルス、マリエラと共に堂を立ち去った後、アマネがふらつき咳き込み倒れかけるが抱きとめられた

 

アスカ「……無理するな」

 

アマネ「…少しだけ疲れました…」

 

仏頂面のまま座椅子に横たわらせる。よく見なければわからないが心配してるのかわかる

 

アスカ「…アマネ、何故マルス達に監視を?」

 

アマネ「あなたに任せると……“彼らを殺す”ちがいますか?」

 

アスカ「……」

 

アマネ「…今回の件は辺境伯の策にまんまと彼らは嵌められた…コチラとの溝を作るために……コホ、コホ!」

 

アスカ「…少し休め…ん?」

 

備え付けた寝所に寝かせ離れようとした時、軽く引っ張られた…みるとアマネの指が袖を掴んでいる

 

アマネ「少しだけいてくれますか?」

 

アスカは何も応えず膝をついた…アマネが寝付くまで離れなかった

 

その頃、連行され捕虜同然の扱いとしてマルス、マリエラの監視下に置かれたユウキ達は与えられた部屋に集まり話している

 

トウマ「そもそも潜入捜査なんてしなければこうならなかったのに何でそうさせてしまったんだよ?」

 

モロハ「オレイワルドス軍の目的が何なのか敵の上層部が判明しなければいいと思うのか?」

 

アリサ「そんな事は分かってるけどあたし達は好きでこんな事を望んでねーよ!大体生け捕りにしたとはいえあの悪党に利用され公開処刑を許してしまった事が切っ掛けでレジスタンスとの仲を悪くしたんだろ!?」

 

シズノ「…それはもうわかっています、ですが流石に今回ばかりはどうしょうもありませんでしたよ…!?」

 

チサキ「それじゃあこのまま周囲にギスギスされた状況に置かれてもいいと言うの?」

 

ヒマリ「…それでも私達は彼らの信頼を得るためには理解しなければならないんだよ?」

 

タクヤ「今まではそうだったけど流石に今度ばかりはそうはいかないからな!」

 

ナガラ「オイ!喧嘩してる場合かよ!?」

 

潜入捜査が原因で偽名で辺境伯の傭兵を演じたユウキ、モロハ、ティアナ、ヒマリ、サツキ、シズノと公開処刑されそうになった人々を救えずレジスタンスに恨まれるのが嫌になるトウマ、タクヤ、アリサ、コトナ、チサキ、マシロは対立。ナガラ、リシア、ルキナは両者の喧嘩を止めようとする

 

トウマ「…もうわかった、兄さんはユウキ達と共にレジスタンスと理解する姿勢で信頼を得るんだな。俺達は俺たちなりに彼らを説得するから」

 

タクヤ「俺達もだ、そもそも潜入捜査をする方がどうかしてたからな。やっぱり俺達は俺達のやり方で救える命を救う」

 

そう言ったトウマ、タクヤ、アリサ、コトナ、チサキ、マシロの6人はユウキ達の元から去る。

 

ユウキ「何でこうなったんだよ…?」

 

モロハ「トウマ達の事だから救えなかった事を悔やんでたんだろう…俺達は俺達のやり方で彼らの信頼を得よう。」

 

ユウキ、モロハ、ティアナ、ヒマリ、サツキ、シズノの6人は自分達のして来た事の責任の重さで信頼を得る方法を模索する。

 

両者の対立をどうする事も出来なかったナガラ、リシア、ルキナは今まで築き上げた信頼に亀裂が生じる事を落胆し、どうしたらいいのかわからくなった時だ、扉が開け放たれた

 

モロハ「あ、あんたは?たしかマルス?」

 

マルス「うん、いきなりなんだけどさ、少し手伝ってくんないか?」

 

あっけらかんと告げたマルスに首を傾げた

 

───────────

 

__________

 

モロハ「はあ、はあ」

 

マルス「ほら、腰を入れて…こうやるんだ」

 

ユウキ「な、なんでこんな事…はあ、はあ」

 

マルスに連れられきたのは畑…よく見るとまばらだがレジスタンスがこちらを見ながら鍬を振るっている。ぽんっと鍬を手渡され耕しているがうまく行かないので、マルスが手本を見せている

 

マルス「よく言うだろ、働かざる者食うべからず…ほら、深く空気を含ませる感じでさ」

 

手慣れたように鋤を振るう姿に迷いながら、フラフラと危ない姿勢で振るっていく

モロハ「はあ、はあ」

 

マルス「ほら、腰を入れて…こうやるんだ」

 

ユウキ「な、なんでこんな事…はあ、はあ」

 

マルスに連れられきたのは畑…よく見るとまばらだがレジスタンスがこちらを見ながら鍬を振るっている。ぽんっと鍬を手渡され耕しているがうまく行かないので、マルスが手本を見せている

 

マルス「よく言うだろ、働かざる者食うべからず…ほら、深く掘るんだ空気を含ませる感じでさ」

 

ティアナ「こうですか?」

 

手慣れたように鋤を振るう姿に迷いながら、フラフラと危ない姿勢で振るっていく…するとティアナがマルスに言われた通りにやると鍬で地面をうまく掘る。

それだけじゃなくサツキやヒマリもそうであるが頭のいいシズノだけは悪戦苦闘だった

 

サツキ「本当だ、うまく掘れた」

 

ヒマリ「なんかいける気がしそう」

 

シズノ「うう…何で私だけうまく掘れないんでしょうか…?」

 

モロハ「それは頭の良さが災いしたからだろ」

 

ティアナ「ドンマイでしょうね…」

 

ユウキ「言ってる暇があるなら動いてよ…」

 

ナガラ「言われなくても分かってる…よォ!」

 

リシア「トウマ達の事が…気になるけど…」

 

ルキナ「大丈夫…でしょうか…?」

 

ユウキ達は畑を耕すことに専念していた

 

同時刻、レジスタンス居住区

 

トウマ「もし俺達がその場で動いたら生け捕りにされたレジスタンスの人々を救ってあげたのになぁ…」

 

アリサ「そもそも初めから潜入捜査なんてせずレジスタンスと協力関係を結べば良かったけど何でこんな事になったんだよ…?」

 

タクヤ「スパイみたいな事をしてまで何かが得られると思っているのか?」

 

マシロ「……本当に大丈夫なのかな?ユウキ君達なんか責任を問われちゃってるけど」

 

コトナ「そりゃお姉ちゃん達が怒るのも無理ないわよ、今回ばかりはユウキ達が悪いんだから」

 

チサキ「潜入捜査なんかで何か情報を得られるのかしら?こんなスパイみたいな事をしてまで何かいい事あるとでも思ってるの?」

 

壁に見を預け口にするのはユウキらへの苛立ちばかりだ。ここに来てからもレジスタンスの人々からの視線はガリガリと精神を削った…誰かのせいにしなければと自己防衛だと気づいていない。その時、人の気配がした

 

???「あまり怒りを滾らせてもいい事なんてないと思うなぁ」

 

そこへ現れたのは赤茶色でカッコよそうな髪型をした少年と金髪セミロングでグラマラスな少女だった

 

トウマ「アンタら誰?」

 

レキウス「俺の名はレキウス・グランカディア、訳あってレジスタンスに参加してるんだ」

 

ミホノカ「私はレキウスと同じく訳あってレジスタンスに参加しているミホノカ・アティスフェイトと申します」

 

トウマ「俺はトウマ・ミカドグニル、よろしく」

 

タクヤ「同じくタクヤ・キヨスミール、よろしくな」

 

レキウス「こちらこそよろしく、君達は一体何を悩んでいるのかな?」

 

マシロ「実はですね…」

 

トウマ達はユウキやモロハ達が潜入捜査の件で対立してしまった事や自分達が動けば生け捕りにされたレジスタンスを救えば良かった事を話していく…

 

レキウス「成程、潜入捜査で生かして捕らえられた俺たちの仲間を救えず恨まれるのが嫌になったという訳か…」

 

ミホノカ「それで喧嘩してたんですね…」

 

トウマ「そのようだけど今回ばかりは兄さん達が悪いけど敵の目的が何なのか理解した事はいいが…」

 

アリサ「アンタらはあたし達に対して恨んだりしているのに何で声をかけたりしたんだ?」

 

レキウス「それはまぁ…なんとなくさ」

 

チサキ「悪逆非道なディードといったオレイワルドス軍は許せないけど利用されたとはいえ思慮の無さ過ぎたユウキ達には落胆してしまったわ…」

 

タクヤ「だけど奴らの上層部とその目的を知った所で何の意味があるんだ…?」

 

確かに潜入捜査で得た情報は自分達にとっては得だが同時に公開処刑で殺されて損してしまう事もあった。こんな事をして何の意味があるのか疑問を抱いてしまう事で喧嘩するのも可笑しくもないがトウマたちから見れば身分を隠して、本来救えるはずの命を失うような結果を招いた方が悪いと思っている

 

ミホノカ「…対象組織の全容がわからず彼らを潜入させて、虐殺に加担してしまった。それで彼らを責めて今にいたるわけですか。はっきり言わせてもらうけどあなた達も同罪です」

 

その言葉を聞いたトウマ達は自分達が公開処刑されそうになった人々を救えなかった事で偽名で辺境伯の傭兵を演じたユウキ達を責めてしまい、遠ざけてしまった事を機に自分達なりに自分で救える命を救おうと考えていたが潜入捜査のデメリットすら知らなかった事をミホノカに指摘された

 

トウマ「…それじゃ俺達に非があると言うのか!?」

 

レキウス「その通り、君達の仲間は偽名で辺境伯の傭兵を演じ情報を得る事にした…でも辺境伯に利用されて、俺達の仲間の虐殺を加担してしまった。潜入するデメリットを知らなかったのかい?知っていて認め、止めなかった君達は仲間のせいにして逃げようとしてるだけだ」

 

そう言われたトウマ達は言い返そうともせず自分達にも非がある事をレキウスに指摘されてしまう。

 

レキウス「…君達の対象組織の最高責任者である辺境伯が俺達の仲間を見せしめに殺した時も何もしなかった…」

 

ミホノカ「その結果は、身を持って知ってるはず。辺境伯のやり方を…それに彼らは不本意ながら加担した事も。あなた達は見てるだけしかしなかった…汚れ仕事を彼らに押し付け責めるのは筋違いもいいところです。違いますか?」

 

二人が言うようにユウキ達は偽名で辺境伯の傭兵を演じ潜入捜査を行いその情報を得る事で仲間たちを伝えようとしていたが思慮の無さで生け捕りにされたレジスタンスの人々が殺された事を悔やんでいるのに対してそれらを救えなかった事で恨まれるのが嫌になったから責めて遠ざけたトウマ達の行動は間違っているという事である

 

タクヤ「それじゃあ止めなかった俺達が間違っていたのか…」

 

アリサ「何か虚しくなったな…」

 

コトナ「あたしもそう思う…」

 

チサキ「その事を責めていた私達がどうかしてたわ…」

 

マシロ「ハッキリ言って可笑しかった…」

 

トウマ「何でこんな事になったんだろうと思いたくなるよな俺達…」

 

自分達が間違っている事を気付いたトウマ達はただ潜入捜査をしていたユウキ達が来るのを待つだけで自分達は何もしなかった事を悔やんでいた

 

レキウス「……彼等も悔しかっただろう…潜入さえしなければってね…」

 

トウマ「もしかしてユウキや兄さん達も?」

 

ミホノカ「さあ、ソレはあなた達が考えて決めること…それとも誰かに教えてもらわないと気づかない?どうなの?」

 

レキウス「ミホノカ、行こう…俺達にもやらなきゃいけない事が山積みだし…各支部とのつなぎを取らないと」

 

思い出したようにミホノカと共に城砦へ歩きだし、トウマ等だけが残された

 

トウマ「自分で考えて…決める…そうだよな」

 

タクヤ「責めるのは筋違いか…女に教えられたんじゃ男じゃないよな…ははは」

 

トウマ、タクヤは空を仰ぎみる。アリサ、コトナ、チサキ、マシロは先のミホノカ、レキウスの言葉を何度も反芻していた

 

∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼

 

ミホノカ「これで良かったんでしょうか?」

 

レキウス「ああ、これで気づかないならここまでだ…アスカに任せたほうがよかったか?」

 

ミホノカ「…彼に任せたら彼らを殺しますよ?」

 

レキウス「だろ?あとはマルスにでも任せるさ…」

 

目を細めたレキウスの頭にあるのは一ヶ月後の大反抗作戦。各支部との連携、物資、人員配置、協力者との折衝等をこなさなければならない。生き残った王族の後継としての責務という戦いをしなければならない

 

力だけ追い求める王では誰もついてこない、自らの思惑どおり心地よい進言を進める笑顔と言う仮面を貼り付けた奸臣にいいように操られ処刑台に消えた前王である“父親”と同じ轍を踏まないため、民草の安寧を第一に見を費やす覚悟を秘めて歩きだした…

 

───────────

 

__________

 

シズノ「もうダメです…疲れました…」

 

サツキ「大丈夫シズノ?」

 

モロハ「何がともあれお疲れ様…というか俺達いつまでこんな所でくすぶっているんだ?」

 

ティアナ「そういえば気になってますがマルスさん、私達に手伝わせて何がしたかったんですか?」

 

マルス「え?僕の趣味なんだけど」

 

ユウキ「えええええ!?それじゃあ僕達は君の趣味に手伝わされたって事なのか!?」

 

マルス「そういう事…え?どうしたのさ?この世の終わりみたいな顔してさ?」

 

ナガラ「俺達の苦労は一体何だったんだよ…?」

 

リシア「私達まんまと一杯食わされたな…」

 

ルキナ「そうでしょうね…」

 

ヒマリ「トウマ君達の事が気になるけど私達これからどうなるのかな…?」

 

ガックシ肩を落とす。まさかの趣味に魂が抜けるユウキ…こんな所でくすぶって立ち止まってる場合でもないが…そんな姿にあたふたしだしたマルスに誰か抱きついた

 

???「マ〜ル〜スちゃん」

 

マルス「う、うわあ!?ミリィアさん?!」

 

大きめな麦わら帽子にタンクトップ姿のゆるふわな桃色の髪をゆらしながらマルスに抱きついた…慌てふためき逃げようとするも豊かな膨らみに頭をガッチリ挟まれ身動きできない

  

 

ユウキ、モロハ、ナガラは圧倒的なボリュームに釘付けになるもシズノらはギンッと睨むとダラダラ冷や汗をながし音がなるほど顔を明後日の方に向けた

 

「あ、ま〜くんはみんなのだよ!ずるいよ!!」

 

「そうだ、そうだ〜!」

 

マルス「や、やめて!引っ張らないで!それに僕、今汗臭いから離れ……ひゃう!?」

 

いつの間にかも年上女性が集まり中心でみくちゃにされ、撫でられるマルス。ユウキ達は何も言わない…いや内心こうおもっていた“なにこれ?”と

 

マリエラ「マ〜ル〜ス〜何してるのかな?他のみんなも?」

 

マルス「マリエラ!こ、コレはその!?」

 

凛とした声が響くと潮が引くように離れていく女性達…ゆっくりと歩く笑顔のマリエラ。しかし目は一切笑ってはいない。ひしひしと怒気が満ち溢れてゆらゆらと髪が逆だたせガシッとマルスの頭をわしづかんだ

 

マルス「イダダダダだ!?われる!割れるうう!?」

 

マリエラ「監視しやすいからって、趣味につきあわせるのは悪いって言わないけど……」

 

マルス「ご、ごめん!今が種植え時期だからさ…それに…」

 

明らかに怒ってるマリエラに謝りつづける…たぶん怒ってる理由は別にあるんじゃとシズノらは口にだそうとしたが、唐突にわしづかんだ手をはなす

 

マリエラ「…はいはいわかりましたよ〜じゃわたしも手伝う。お昼から種蒔きやるんでしょ?」

 

マルス「そ、そうだけど…」

 

マリエラ「じゃ決まりね…あと、君たちもね。夕方までに終わらせるわよ」

 

チラッと目配せしたマリエラに釣られるように見たのは広大な耕作地…コレを夕方までに種まきを終わらせるのは無理なんじゃ?と思わずにいられなかった

 

余談だが、次の日にユウキ等は筋肉痛になり半日は悶えたそうだ

 

───────────

 

__________

 

 

多元世界のどこかにある大陸の都市でオレイワルドス軍に対する怒りを滾らせる市民の一団が進行して来た事を機に攻撃を仕掛けるがそのオレイワルドス軍は神に選ばれた英雄であるキョウジュ・ガエンブルムとタツマキ・ニムロディレフによって劣勢を強いられているどころか次々と自分達に怒りを向ける市民を倒していく

 

市民A「どうなっているんだ…?俺達ではオレイワルドスの英雄に勝てないのか…!?」

 

キョウジュ「それはお前達が何も知らずに俺達の事をそう思っていたからだろう…大事なものを奪われた悲しみで悪に堕とされた愚民共よ?」

 

市民A「俺達はただ事実を言っただけだ!お前達は圧倒的な力で虐殺をする吐き気を催す邪悪そのものだ!」

 

キョウジュ「ならばクズども、ソレに群がる連中諸共焼き尽くしてやろう…炎翔紅破斬!!!」

 

市民A「うぐああああ!!」

 

苛つきまじりの悪態を吐きながらキョウジュは足元に魔法陣を展開し飛び上がり、炎を纏ったアクワルタ・グワルナフの二刀流と共に振り下ろした斬撃で自由と平和の為に武器を手にする市民達を葬った

 

市民B「うぎゃあああ!!」

 

市民C「ぐわああああ!!」

 

タツマキは銃剣の二刀流で襲い来る市民を次々と虐殺していく

 

タツマキ「愚かな奴等だ…俺達オレイワルドスへの憎悪を向けるクズどもが!武器を持ち歩くなんざ愚かしいにも程があるんだよ!!」

 

自分達を殺そうとするため武器を持った市民をタツマキによって非業の死を迎えていく。自分達の振る舞いで大事な人を居場所、家族を失いながら打倒オレイドワルスを胸に秘める市民をも殺戮した死体の山に向けつばを吐き捨てた。魔導通信が開いた

 

キョウジュ「そろそろ帰還しろと言うのか…わかっている」

 

タツマキ「生き残った奴等は既に敗走していた所だったけど追う必要はなさそうだな…」

 

オレイワルドス軍母艦 ネスターエックス(モデル:NSX+斑鳩)

 

兵士「キョウジュ様、タツマキ様が帰還しました!!」

 

二人が艦橋に待ち構えたのは同じクロウメサイアのシャオラン・アストルファとサクラ・クローディア、そしてキョウジュのツムギリア、タツマキの妹フブキの4人である

 

シャオラン「ようやく終わったか、レガシードルに向かっているのにどこかで俺達への憎悪を抱いて抹殺しようとする連中を葬るのに時間を掛けたそうだな」

 

サクラ「それであの愚民共の事をどう思っているのかしら?」

 

キョウジュ「言うまでもないが相変わらず俺達に対する怒りや憎しみが高まっている故に歪みを抱きながら暴走する程愚かしいものだからな、あまりにも命知らずなものよ」

 

ツムギリア「私達が一騎当千の力を持ち合わせている事を知らず戦闘員以下の雑魚とみなした連中はどこまで死にたいのかなぁ…?」

 

タツマキ「負の感情による歪みを抱いた時点で生きてる価値何てなく死んで当然だと俺は思いたいな、大事なものを奪われ悪に堕とされた被害者が無条件で抹殺だろ」

 

フブキ「兄さんの言う通りだね、私達は才能も人脈も運も何もかもが恵まれ過ぎているからこそ多元世界を管理する事で人々を正しい方向へと導いてる…しかし私達を仇なした愚か者がいる」

 

シャオラン「その前にムゲンザーク様のお話によれば最高責任者であるディード様の居城を傷つけた“黒い機神”については知っているか?」

 

キョウジュ「“黒い機神”…ディード様の戦力を壊滅寸前にした未確認機か」

 

タツマキ「一体どんな奴なんだ?」

 

シャオラン「これを見て欲しい」

 

そう言いながらシャオランはホロスフィアで漆黒の機神の映像を映し出した…黒と赤の装甲にツインアイにブレードアンテナ、長く伸びた尻尾を持つ機体に目を向ける一同

 

ツムギリア「これってどう見てもガンダムだよね…?」

 

フブキ「どの系列のガンダムではないみたい…」

 

サクラ「ここからが問題かな…唯一生き延びた観測端末が計測した数値をみて」

 

現れた黒い機神の再現ホログラムを見ながら、唯一観測できた砲撃時のデータを目にし驚愕する

 

タツマキ「何なんだあのバカでかいビームは!?俺達の魔法、魔導、異端技術…どれとも一致してないぞ!?」

 

キョウジュ「装甲や動力源が何なのかわからないが…」

 

???『その事については俺が話そう…』

 

母艦のモニター越しに空間投影し、シャオラン達の前に現れたのはオレイワルドスの首領である覇界神王ムゲンザークである

 

シャオラン達「これはムゲンザーク様」

 

ムゲンザーク『あの漆黒の機神、神である俺や四天女神すらも解らない存在だ。しかしながらこの力は我々が目指す世界を産むために必要だ…シャオラン達よ、レガシードルに着いたらその漆黒の機神を搭乗者ごと捕獲、そして抵抗するレガシードルレジスタンスを殲滅も含めてディードにも伝えよ』

 

シャオラン達「わかりました」

 

そう言った後ムゲンザークは空間投影を終える

 

タツマキ「俺達があの得体の知れない黒い機神を搭乗者ごと捕獲するとはなぁ…ムゲンザーク様のお言葉はすべてに優先しなければならない以上やるしかないか」

 

フブキ「そうするしかないよ兄さん」

 

ツムギリア「ムゲンザーク様ですら知らないガンダムを捕獲してその後どうするか気になるよね兄様」

 

キョウジュ「そうだな、ディード様に会うのはその後にしておくとしよう」

 

サクラ「ムゲンザーク様が命令をお下しになられた以上レガシードルに着いたら早速黒い機神を探しましょう」

 

シャオラン「それにXVGSがディード様の居城を潜入捜査をしたという事は言うまでもないが戦力を立て直すには一ヶ月かかると聞いている……あの黒い機神はまだレガシードルにいるはず。サクラ、例のものを積み込み次第、ここを発つ。いいな?」

 

シャオラン達6人の英雄は補給をすませ例のものを積み込むと、数千の艦隊を率い一路レガシードルへ進路を取った…彼らは知る。レガシードルで敗北を喫することを夢にも思わずに

 




次回予告
レジスタンスの監視下に置かれるユウキ達

レキウス、マルス、アマネ、アスカ、マリエラ達との暮らしの中で自らのやるべき事をもがきながら模索する中、レジスタンス支部へ向かう

失われた命、それを看取った責任を果たすべく

そして目にする、レガシードルに伝えられる“大いなる機神”の力…ソレを振るうものの強く気高い信念は何を与えるか?

エクシヴァルワールド ヒーローズ
信頼を得るために
ユウキ達の冒険は続く。
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